プライベート・ベンジャミン の ゆき さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > フ行
 > プライベート・ベンジャミン
 > ゆきさんのレビュー
プライベート・ベンジャミン の ゆき さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 プライベート・ベンジャミン
製作国
上映時間109分
劇場公開日 1981-04-18
ジャンルコメディ
レビュー情報
《ネタバレ》  展開上「好きな時に除隊出来る」という前提は覆されるだろうと思っていましたが「そんな約束を信用したの?」と一言だけで片付けられたのには吃驚。
 今も昔も、こんな詐欺同然のやり口がまかり通って、しかも「騙される方が悪い」となったりするんだから恐ろしい話だなぁ……なんて、映画の本質とは関係無い部分で、つい考え込んでしまいました。

 すぐ近くにある煙草やマッチを取ってくれと命じる父親、平気でメイドと浮気する恋人など「男性の傲慢さ」「女性を見下している感じ」は上手く描かれていたと思いますし、それらが伏線として機能している脚本は、お見事。
 ただ、本作にはどうしても「女性の自立を描いた映画」としてより「軍隊映画」として観た方が面白い、なんて印象も受けちゃいましたね。 
 過保護で支配的な両親への反発から、落ちこぼれだったベンジャミン二等兵がキッと目の色変えて生まれ変わり、逞しい兵士へと成長していく。
 その過程が魅力的であっただけに、訓練学校を卒業して以降の展開は、蛇足に思えてしまいました。

 優等生のウインターや、ルイス大尉が憎まれ役のまま終わるというのも、ちょっと寂しい。
 特に後者に関しては、作中での認識ほど「嫌な上官」とは思えなかったのですよね。
 シャワーに悪戯して仕返しする件なんて「そこまでやらなくても……」と、彼女の方に同情しちゃったくらいです。
 勤務先のパリで彼女と再会し(さぁ、どうなる?)と期待したのに「恋人の男性が共産主義者であると難癖を付けられた」程度で終わりというのも、流石に拍子抜け。
 ベタかも知れませんが、対立していた彼女達にも「一人前の兵士」として認められ、分かり合う展開の方が、カタルシスがあって良かったんじゃないかなと、つい考えてしまいました。

 ラストにて、不貞を働いた恋人を殴って終わるのは痛快であり「良くぞやった!」という感じ。
 色々と不満点もあるんですが、主演のゴールディ・ホーンを眺めているだけでも楽しいし、終わり方も気持ち良いしで、それなりの満足感を得られた映画でした。
ゆきさん [DVD(字幕)] 6点(2017-10-09 10:06:40)(良:2票)
ゆき さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-03-01映画ドラえもん のび太の地球交響楽8レビュー8.00点
2024-02-17グリーンブック8レビュー7.97点
2023-12-26あなたが寝てる間に・・・6レビュー7.21点
2023-12-20メリーに首ったけ6レビュー6.23点
2023-11-28メイズ・ランナー 最期の迷宮5レビュー5.50点
2023-11-28メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮6レビュー4.78点
2023-11-28メイズ・ランナー5レビュー5.82点
2023-11-03魔法にかけられて6レビュー7.05点
2023-10-24キートンの蒸気船8レビュー7.78点
2023-10-19ロイドの要心無用9レビュー7.36点
プライベート・ベンジャミンのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS