5.《ネタバレ》 この3話は、ラスト以外は起伏ある展開が少なく、点数は低く付けておく。
しかし黒木華は演技が上手い。
色々面倒な元カノ役だが、比較的短時間の出演で、存在感を発揮出来ている。
表面的に見れば、「ウザい役」ではあるが、彼女の言葉の端々、どこか壊れてしまった表情、無軌道な行動を見ていると、
この娘も、働いている中でいろいろと辛い事があって、壊れてしまったんだろうなと推察できる。
黒木華の演技が凄いのは、朱里の”壊れてしまった・おかしくなってしまった”という部分を、ちょっとした表情や台詞で表現できているところだ。
もちろん朱里も元から色々と問題があった娘なのだろうが、たぶん京谷はつきあっていたころから彼女を上手くフォローもサポートも出来てなかったのだろう。
それで結局あんな風に関係がこじれにこじれたのではないか。
このドラマの登場人物はみんなダメな大人達ばかりなのだが、これが意外と嫌いになれない。
考えてみれば、自分の周囲にも似たようにダメな大人たちが大勢いる。職場の仲間にしても、取引先の人にしても、友人にしてもそうだ。
誰だってどこかダメなところはあり、何かしらの問題を抱えている。酒、博打、女、職務上の不正、借金、家庭。
このドラマの人間なんて、いまのところ色恋に悩んでいるだけで、まだ可愛いものだ(不正会計は除く)。