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541.  ビッグ 《ネタバレ》 
昔テレビで何度か見ている映画だが、20数年ぶりに再見。一夜にして30代の大人になった少年を描いたファンタジーで、さすがに今見ると突っ込みどころも多いものの、それをあまり気にすることなく楽しめた。序盤から引き込まれるが、おもちゃ会社に就職してからは子供ならではの視点でアイデアを次々に出していくジョッシュがなかなか爽快で、純粋に見ていて楽しいし、ジョッシュが大人の女性と恋をする展開もドラマとして面白く、まあ現実にはあり得ない設定ではあるが、それこそ夢のある物語で、とても良かったし、久しぶりに童心に帰れた気がした。社長とのピアノのシーンももちろんいいのだが、トントン拍子に出世したジョッシュがゾルターを見つけた友人ビリーに後にしてくれというシーンは元に戻ることよりも仕事を優先するジョッシュに子供でも仕事ばかりしているとこうなるのかという怖さとともに、本作がこのジョッシュとビリーの友情も丁寧に描いているのだなと思わずにはいられないシーンで、すごく印象に残った。ラストシーンのジョッシュとスーザンの別れは初めて見た時も切なかったが、やはりここは今見ても思わず切なくなった。(この部分が感想変わらなくて少し安心。)この後、実際に大人になったジョッシュはスーザンと再会できたのかを想像してしまうのだが、きっと再会できているのではないかと信じたい。映画の中で描かれないことや、エンディングのあとどうなったかを想像してみるのもまた映画のだいご味だ。それにしてもトム・ハンクスはやはりはまり役で、後年見せるシリアスな役柄よりもこういう喜劇俳優としてのほうが魅力が出ていると感じる。(2020年10月3日更新)
[DVD(吹替)] 7点(2020-10-03 23:01:44)
542.  エノケンのちゃっきり金太 《ネタバレ》 
エノケンこと榎本健一は戦後の映画で何本か見ている程度で、人気のあった頃の戦前の主演映画を見るのはこれが初めて。喜劇映画としてはトーキーではあるが、サイレント喜劇のようなつくりで、エノケンの追手から逃げるために走るシーンなどはまさにアメリカのサイレント喜劇ののりだし、中村是好とのやりとりも笑える。しかし、総集編であるからか話の流れがイマイチ分かりにくく、いちばん盛り上がるはずのクライマックスも本当は最後の見せ場だろうにかなり手っ取り早く終わってしまい、なんだかなあという印象。それでも戦前のエノケンの喜劇俳優としてのすごさはこれ一本見ただけで伝わってくるし、チャップリンやキートンにも引けをとらない存在だと感じることができた。これだけでもこの映画を見た価値はじゅうぶんにあると思う。横山隆一の描いた登場人物のイラストとエノケンの解説とともに出演者がクレジットされるという演出がなんともユニーク。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-09-27 15:18:02)
543.  ろくでなし(1960) 《ネタバレ》 
大島渚監督や篠田正浩監督とともに「松竹ヌーベルバーグ」と言われていた吉田喜重監督のデビュー作。大島の「青春残酷物語」と同じく松竹らしい映画ではないが、これもけっこう面白かった。ラストは「青春残酷物語」のそれと比べると衝撃度は小さいように思うけど、そっくり同じような終わり方をするというゴダールの「勝手にしやがれ」(ゴダールに対する苦手意識の強さからまだ一度も見たことがない。)をちょっと見てみたくなった。役者陣ではクールなヒロインを演じる高千穂ひづるがとても魅力的。津川雅彦も若い。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2020-09-26 19:38:54)
544.  トイ・ストーリー 《ネタバレ》 
この1作目はむちゃくちゃ久しぶりに見たけど、やっぱり今見ても面白かった。本作で初めて会ったウッディとバズがいがみあいながらも共に困難を乗り越え、友情で結ばれるまでが描かれているわけだが、脚本の素晴らしさもあってドラマとしても完成度が高く、決して世界初のフルCGアニメ映画というだけに終わっていない。最初はウッディといがみあっていた自分を本物のスペースレンジャーだと信じているバズがウッディとともに連れてこられたシドの家で流れていたテレビCMを見て自分がおもちゃだと気づくシーンは切ないが、それによってウッディと和解する展開はやっぱりいいし、このシリーズは登場するおもちゃの事情をいつも繊細に描いているが、1作目でも既にそれは健在。そして仲間を信じることの大切さもしっかり描いており、登場するのはおもちゃだが、描いているドラマはどれもが人間にも当てはまるもので、深いなあと感じずにはいられない。3を見てからあらためて本作を見ると冒頭のウッディたちで遊ぶ楽しそうなアンディにやっぱりなにか郷愁のようなものを感じる。そのアンディと対比して描かれるのがシドであり、久しぶりに見るとこのシドのおもちゃに対する行為がいたずらというレベルを超えていて、心に闇でも抱えているのではと思うほど残虐で怖いことに戦慄するほど驚いてしまった。(2020年4月12日更新)
[地上波(吹替)] 8点(2020-09-21 22:21:02)
545.  Love Letter(1995) 《ネタバレ》 
岩井俊二監督の劇場映画デビュー作とのことだが、冒頭の小樽の雪景色から既に美しく、この時点で映像的にはかなり引き込まれた。ほかにもカーテンから漏れる光など思わず息をのむ美しさで、かなり久しぶりに見た岩井監督の映画だったのだが、やはりこの監督の映画はその圧倒的な映像の美しさだけでも魅せるものがあると感じる。脚本的にも面白く、タイトルからストレートな恋愛ものを想像していたのだが、そうではなく、ヒロイン 渡辺博子(中山美穂)が死んだ恋人に宛てて出した手紙の返事が来るというミステリアスな展開で、そこから博子と彼女の死んだ恋人と同姓同名のもう一人のヒロインである藤井樹(中山美穂の二役)の文通が始まるというのが面白い。実は博子の恋人だった藤井樹(男)(柏原崇司)は中学時代に藤井樹(女)(酒井美紀)と三年間クラスメイトだったことが分かったあたりから始まる二人の中学時代の回想シーンからようやくラブストーリーらしくなるが、そこまでベタベタした感じはせずに見れたのは良かったし、むしろこの中学時代のエピソードのほうが現代のパートよりも話としては印象に残ってしまったくらい。藤井樹(男)が図書カードに自分の名前を我先にと書くのはちょっと「耳をすませば」を思い出してしまうが、でもそれがラストシーンにつながっているのも巧い。それにもとはと言えば博子が死んだ恋人に出した手紙から始まっているが、それは博子と藤井樹(女)の文通を経てここにつながるんだと思うとなんと巧いタイトルだろう。博子が死んだ恋人の友人(豊川悦司)に誘われて行った慰霊登山で恋人の死んだ山に向かって叫ぶシーンも一見引いてしまうようなシーンだが、恋人のことを一生懸命吹っ切れようとする博子の気持ちが伝わってきて切なかった。文通の中にも登場し、ここでも博子が叫ぶ「お元気ですか。私は元気です。」という言葉は何度も出てくるせいかとても印象に残った。流行語になっていてもおかしくないが、本作は日本よりも韓国でヒットしたとのことで、韓国ではだれでも知ってる日本語なのだとか。見る前に思ったよりも笑えるシーンが多かったのも良かった。突っ込みどころも多い映画ではあるが、岩井監督らしい独特の雰囲気も良く、間違いなくこの時代を代表するような佳作だと思う。
[DVD(邦画)] 7点(2020-09-19 21:47:44)
546.  クレヨンしんちゃん バカうまっ!B級グルメサバイバル!! 《ネタバレ》 
浦沢義雄が脚本に参加した今回はかすかべ防衛隊がメインで、彼らがソースの健の作る焼きそばを食べるためにB級グルメカーニバルに行く途中で出会った女性・しょうがの紅子から秘伝の焼きそばソースが入ったつぼを託されたことで思いがけない大冒険が始まるというストーリーで、泣かせようとかテーマを深く掘り下げようといったものがほとんどなく、ひたすら笑いに徹しているのがこの脚本家らしくて潔く、純粋に何も考えずに笑えて楽しめる映画になっているのが良いし、それにかすかべ防衛隊の面々の個性もよく出ていて、とくにマサオくんが今回はフィーチャーされていて、自分がビスケットを持っていることを言い出せずにウジウジしている姿などは見ていてつい笑ってしまう。でも、そんなマサオくんでもそのビスケットをみんなに出すところや、ネネちゃんを助けようとするシーンなどカッコいいところを見せるという部分もちゃんと描かれていてただの泣き虫おにぎりではないマサオくんの魅力というものもしっかり伝わってきて、そのあたりはいかにも「クレヨンしんちゃん」らしいところだと思う。しんのすけたちを追う刺客の一人である力士・横綱フォアグラ錦からリュックの中身を聞かれてしんのすけが答えた言葉はそういう気持ちをいつまでも持ちづづけることが大事ということを教えてくれている気がするし、今回のテーマになっている食・料理にしても、食事を楽しくすればどんな料理でもおいしく食べられるということを説いていて、たとえ笑いに徹していても作品としてのメッセージはちゃんと持っている、やはり「クレヨンしんちゃん」は一筋縄では行かない魅力があると感じるし、やはりそんな「クレヨンしんちゃん」が自分は好きだとあらためて思うことができた。それにしてもかすかべ防衛隊は今回、最後までソースの健の焼きそばが食べたい一心で行動しているわけだが、登場するそのソースの健の焼きそばが本当にすごくおいしそうで、見終わった後思わず焼きそばが食べたくなってしまった。挿入歌の「焼きそばの歌」も食欲をそそる。
[DVD(邦画)] 7点(2020-09-17 18:13:26)
547.  クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃 《ネタバレ》 
「翔んで埼玉」を見たら「クレヨンしんちゃん」が見たくなって本作を見た。劇団ひとりが脚本に参加していて夢をテーマにしているが、野原一家だけでなく、本作に登場するレギュラーの登場人物全員が同じ夢を見るという出だしがもう不気味で、悪夢を見始めてからはホラー度も思ったより高く、子供が見たら確かにトラウマものかもと思ってしまった。もちろんそんな怖いだけではなく、軸となるのは幼稚園に転入してきた今回のヒロイン サキとしんのすけたちかすかべ防衛隊の友情物語で、最初は横暴で不愛想だったサキが彼らとかかわることによって変わっていく様子が王道的にオーソドックスに描かれていて、本作のドラマ的な見どころのひとつとなっているが、その中でもネネちゃんとの関係が丁寧に描かれているのが良い。もちろん、友情だけでなく、家族愛も描かれていてサキのトラウマの原因が母親の研究中の事故死にあると分かってからのクライマックスでみさえがサキの夢の中に入り、説得を試みる展開もみさえが子供のことを本当に思っているのが分かるし、親はそうあるべきだというみさえの思いもよく伝わってきて、このシーンのみさえに本当に感情移入してしまった。だからこそそういった自分の思いをサキに必死に伝えようとするみさえの姿はやっぱり感動的だ。この友情の絆と家族の絆を両立してきちんと描けるところが「クレヨンしんちゃん」の良さで、好きなところでもある。バカバカしいけど、それだけではない良さがある、それが「クレヨンしんちゃん」の最大の魅力ではないかとあらためて思った。そしてこれが劇場版では最後の出演になったひろし役の藤原啓治さん、テレビアニメが始まった小学生の頃からひろしの声といえば藤原啓治さんだったので今年若くして亡くなられてしまったのは本当に残念で惜しい。こうやって見ていても亡くなったという気がしないし、今も信じられない。それから、大和田獏の登場シーンで第一声が「久美子ー!どこ行った!」というのも本当は笑えるところなのだが、今になって見るとすごく切なく感じてしまってとても笑えなかった。あらためて藤原啓治さんと岡江久美子さんのご冥福をお祈りします。
[DVD(邦画)] 7点(2020-09-06 01:20:13)(良:1票)
548.  ドラゴンボール超 ブロリー 《ネタバレ》 
劇場版シリーズ20作目で、最新テレビシリーズである「ドラゴンボール超」のその後を描いた作品。「超」のテレビシリーズを見ていないのでどうかなと思いながら見たが、やはりそれはほとんど気にせず見れるつくりになっている。昔の劇場版で強敵として3作にわたり登場したブロリーがメインの敵として登場すると知った時には正直どうなんと思ったが、設定をリセットし、ブロリーを全く新しい存在として描いていて、そこは成功していると思うし、序盤で惑星ベジータがフリーザによって消滅させられるまでを描いているのも「たったひとりの最終決戦」同様に重みがあって良かった。(冒頭のコルド軍の襲来シーンでザーボンやドドリア、ギニュー特戦隊などZでのフリーザの部下たちがモブとして登場してるのが見ていて興奮してしまった。)「たったひとりの最終決戦」では登場していなかったバーダックの妻であるギネが初めて登場している(声を演じているのがチチと同じ渡辺菜生子というのもなんかいいなあ。)が、カカロットをボッドに乗せて地球に脱出させるシーンはこのギネの存在のおかげでとても良いシーンになっていたと思うし、この後の悲劇的な展開を知っているだけに切ない。中盤以降はバトル中心の展開となるが、「復活のF」に比べると飽きずに見られる感じだった。ブロリーがスーパーサイヤ人に覚醒するきっかけがフリーザにパラガスを殺されたことなのだが、パラガスを殺す直前にフリーザの回想でクリリンがフリーザに殺されるシーンが出てくるが、思わず昔に見たときこのシーンがちょっとトラウマになっていたことを懐かしく思い出した。(もちろん、今は大丈夫。)そのフリーザが悟空とベジータがフュージョンの特訓をしている間、時間稼ぎとしてブロリーと戦うことになるのが完全に成り行き上なのだが、もし、フリーザが自分から申し出てそういうことをしていたら違和感しかなかっただろうから納得できる展開だったのは良かったかな。それにしてもフリーザがドラゴンボールで叶えたい願いがレッド総帥と全く同じなのはなんか笑ってしまう。(フリーザ、こんなやつだったっけ?)今回はフリーザの部下であるチライとレモがブロリーと親しくなることでキーパーソンのようになっているが、フリーザの数いる部下たちの中にもこういう奴がいてもおかしくないよなとつい思ってしまった。昔のブロリー作品は劇場版で何回も同じ敵が登場することにちょっとしつこさを感じていたし、キャラ自体もそこまで魅力を感じていなかったように思うが、本作のブロリーは昔とは印象が変わっているように思うし、見ていて普通に好感が持てた。続編あり気な終わり方だったけど、どうなのだろう?チライとレモのその後もなんか気になる。
[DVD(邦画)] 6点(2020-09-02 23:15:14)
549.  AKIRA(1988) 《ネタバレ》 
昔に見たときはとにかくストーリーのわかりづらさと一部のキャラクター(老化した三人の子供など。)の気持ち悪さだけが印象に残り、細かなところはほとんど忘れていたが、久しぶりに見てみるとストーリーはやっぱりよくわからないものの、そこまで難解というほどでもなく、(でも、たぶん原作の漫画を読まないと全部は理解できないかも。)キャラクターの気持ち悪さもあまり気にならなかった。映像的には冒頭のバイクチェイスシーンをはじめ、30年以上前の映画とは思えないほどの迫力で、作画もすごく、これを見ているだけでじゅうぶんに浸れるし、楽しめる。それにもっと暗い映画という印象も以前見たときには持っていたのだが、ところどころにユーモアもあり、決してシリアス一辺倒になっていないのもいい。金田のバイクが有名な本作だが、話にかかわる重要なアイテムかと思わせておいて全くそうではないのはご愛嬌かと。でも、確かにカッコよく、惹かれるものがある。第三次大戦後の2019年が舞台で、劇中では2020年に東京オリンピックが開催されるという設定なのが、実際に東京でオリンピックが開かれることになっている今現在に見るとなにか予知能力を持った人が考えた物語のように思えてしまうところにも、得体の知れない本作のすごさを感じずにはいれない。(まあ、偶然と言ってしまえばそれまでなんだけど。ちなみに本来開会式があるはずだった日にこれを書いてます。)なににせよ、アニメ界にとってエポックメイキングな映画だったことは理解できる。おっと書き忘れるところだったけど、芸能山城組の音楽もものすごく合っていてとても良かった。少し甘めかも知れないけど、これに1点プラスして7点を。(2020年7月24日更新)
[DVD(邦画)] 7点(2020-08-29 23:59:14)
550.  あゝひめゆりの塔
のちに戦争映画の大作を何本か手がけることになる舛田利雄監督によるひめゆり学徒隊をテーマにした反戦映画。主演が吉永小百合と浜田光夫というのが不安ではあったが、「日本海大海戦 海ゆかば」のような中途半端な恋愛要素はなく、ひたすら悲劇的な末路を辿る少女たちの運命が丹念に描かれていて思ったよりはずいぶんいい映画だった。何回かリメイクされている「ひめゆりの塔」とは直接は無関係な映画だが、それでもこういう映画は見終わって何か考えさせられるものがある。白黒作品というのもリアリティーがあってそれのおかげで生々しさもより伝わりやすいものとなっている。でも冒頭の現代のシーンは最初よりもラストに持ってきた方が効果的だったと思うし、吉永小百合は熱演しているが、やはり少し演技力は微妙ではある。しかし、全体を通して神山征二郎監督の「ひめゆりの塔」(唯一自分が見たことのあるひめゆり学徒隊を扱った映画。)と比べると重みが全く違う作品になっている。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2020-08-13 14:19:02)
551.  風雲児たち 蘭学革命(れぼりゅうし)篇<TVM> 《ネタバレ》 
みなもと太郎の歴史ギャグ漫画(未読)をドラマ化した三谷幸喜脚本による今年のNHK正月時代劇。前野良沢と杉田玄白による解体新書執筆のエピソードを描いていて、「黒井戸殺し」同様に「真田丸」の出演者が多い(遠藤憲一に至っては「真田丸」の出演者の中で唯一「黒井戸殺し」にも本作にも出てる。)のだが、原作がギャグ漫画ということもあってか、三谷幸喜らしさは「真田丸」よりも出ていたと思う。冒頭のテロップを読み上げる有働由美子のナレーションからして「真田丸」のセルフパロディっぽいのだが、そこで「これは大河ドラマではない。よって時代考証は大雑把である。」と断りを入れた上で「真田丸」とは違った軽めのテイストを強めた作風になっているのが面白い(フルヘッヘンドのくだりなんて大河でやったら暴動が起きそうなレベル。)し、それでいて、志は同じながらも翻訳に対する考え方の違いから良沢と玄白が対立、決裂し、約20年後に和解するまでが丁寧に描かれており、そのあたりドラマとしての見ごたえもしっかりあったのは良かった。のちに歴史に名を遺すことになる人物たちがチラリと登場しているのも、本作が長大な原作のほんの一部分を描いただけであるというのを実感できる。ただ、そういう人物が登場するたびにわざわざナレーションによる解説入るのはちょっとうざったく感じなくもないが。「真田丸」も「黒井戸殺し」も面白かったのだが、やはり三谷幸喜作品はこういう軽めでサクッと見られる作品のほうが好きかもしれない。
[地上波(邦画)] 7点(2020-08-11 22:01:17)(良:1票)
552.  ウルトラマンゼアス 《ネタバレ》 
「ウルトラマン」の放送開始30周年を記念して作られた劇場オリジナル作品。監督に今年「矢島美容室」が公開されたばかりの中島信也(どうでもいいが、「下妻物語」が出た頃、その監督の中島哲也と混同してた。)、防衛隊の隊長と副隊長役にとんねるずを起用し、コメディタッチに仕上げている。主役のウルトラマンがヒーローとしても人間体でいる時も半人前という設定は新鮮で面白かったし、初代「ウルトラマン」で科学特捜隊を演じていた役者たち全員がチョイ役で出てるのもなんだかうれしかったりする。主役のウルトラマンゼアスに変身する防衛隊の準隊員を演じるのがとんねるずの当時のマネージャー・関口正晴(当然、俳優ではない。)というのがかなり冒険的(というか、このマネージャーはとんねるずのバラエティー番組に出演していたらしいので話題作りのためのキャスティングだったのかも。)だが、思ったほど演技は酷くなかった。(歯磨きをした後、その歯ブラシをかざして変身するのは笑ってしまった。)一方で敵であるベンゼン星人の人間体を演じる鹿賀丈史はノリノリで演じている感じが見ていて楽しそう。出光興産(「アポロマークの出光興産がお送りします。」という「題名のない音楽会」の提供読みフレーズが頭に浮かんでくる。)とのタイアップ色がやや強いような気がしないでもない映画であるが、まあいいか。ところで、直接一緒に出てるシーンはないものの、とんねるずと小林昭二がひとつの作品に出ていると「仮面ノリダー」が懐かしくなってしまう。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2020-08-11 14:39:34)
553.  真夏のオリオン 《ネタバレ》 
潜水艦と駆逐艦の戦いを描いた戦争映画で、「ローレライ」に比べるとSFじみた描写もなく、あの映画よりは真面目に作ってあるという印象を受け、それなりには話もしっかりとしていて面白く見られる。しかしやはり玉木宏が艦長というのは若くて顔立ちが整っていて爽やかすぎで違和感があるし、潜水艦内の雰囲気もまったりとした雰囲気で緊迫感がなく、また艦長が部下に対して敬語を使うのはおかしいし、艦長の回天に対する考え方なども小学生用の教材映画かと思うくらいに分かりやすすぎる描き方、悲壮感もあまりなく、とくに期待をして見たわけではないが、物足りない部分も多いし、敗戦直前の日本軍と米軍の戦いを描いた映画としてもリアリティーがない。鈴木瑞穂の回想が始まって以降は現代のシーンはなく、戦時中のシーンばかりになるが、その途中でまた違う回想が入るのは「切腹」などでも見られる手法。ただ、うまく機能しているかと言えばそうでもなく、なんか中途半端な印象で、言いすぎかもしれないが出番の少ない北川景子の出番を増やしたいがためにこういう構成になったのかなと思う。こういうのをなくしてもっと男臭いつくりにしても良かったのではないか。
[DVD(邦画)] 5点(2020-08-09 15:53:20)
554.  スチームボーイ STEAM BOY 《ネタバレ》 
「AKIRA」を久しぶりに見たからついでにと今まで未見だった本作をようやく見てみた。公開当時はかなり宣伝に力が入ってたことを覚えている。大友克洋監督の構想9年というオリジナルアニメ作品であるが、まったく期待しないで見たせいか見る前に思っていたほどつまらなくもなかった。しかし、どこにでもあるような冒険活劇アニメの域を出ておらず、これのどこに9年もかけたのかは疑問で、(時期的に「メモリーズ」のすぐ後くらいから企画が始まってる?)普通に頼まれ仕事のプログラムピクチャーと言われれば信じてしまいそうないたって普通のアニメという印象しかない。それにストーリーが分かりやすいのはいいのだが、その代わり映像的なインパクトも薄く、そこにだいぶ物足りなさを感じた。(映像自体はクオリティ高く丁寧で美しいだけに残念。)酷評されている有名芸能人による吹き替えもとくに酷いといわれている中村賀津雄を含めてそんなに気にならなかったが、児玉清だけはしゃべるたびに本人の顔がちらついてしまった。でも、それ以前に主要な登場人物に誰も感情移入できるキャラがいなかったのが致命的で、これはキャラを魅力的に描けていないのが原因ではないか。最後のほうはやや酷評になってしまったかもしれないが、最初にも書いたように変な期待をしなければそれなりには見れる映画にはなっていると思う。
[DVD(邦画)] 5点(2020-08-07 21:35:56)
555.  ONE PIECE エピソードオブアラバスタ 砂漠の王女と海賊たち 《ネタバレ》 
「ワンピース」は原作もテレビアニメも一切見たことがなく、この映画でまったくはじめて見た。原作にあり、テレビシリーズでも一度やったエピソードを劇場用にリメイクしたとのことだが、たぶん原作やテレビシリーズで何話もかけたであろう話を無理矢理90分に押し込んだ感じで、展開が異様に早く、これ原作やアニメ何話分なんだろうと思いながら見てしまった。全編新規映像とのことだが全編に渡ってテレビシリーズのダイジェストにしか見えず、(シリーズにまったく触れたことのない初心者にそう思わせるのってどうなのだろうか。)ネタがないのでとりあえず作りましたみたいなスタッフの志の低さが伝わってくる出来で、はっきり言って駄作である。感動作と謳っているが、同じ話をテレビシリーズでずっと見てれば泣けるんだろうがこのような状態の映画だとイマイチ感情移入しづらく感動もできない。また作りも雑な感じで、完成度もテレビアニメ並に思う。ただ、声優の演技は安心して見ていられるのでそこでちょっと救われてるかな。原作もアニメも知らないから悪役イメージの強い家弓家正が悪役ではないのはちょっと意外な感じがする。それにしても田中真弓が今でも長期アニメの主役を演じているのは子供の頃から彼女の声を聴いて育った(クリリン、きり丸、パズー、ワタル、半平太など。)身としてはなんだか嬉しい。
[DVD(邦画)] 3点(2020-07-28 22:48:25)
556.  激走戦隊カーレンジャーVSオーレンジャー〈OV〉 《ネタバレ》 
最終回を迎えたばかりのシリーズとその1つ前のシリーズ、2つの戦隊の共演を描くスーパー戦隊のVシネマの一つ。この作品ではカーレンジャーとオーレンジャーの共演が描かれているが、カーレンジャー本編をYouTubeの公式配信で見ているので本作もとりあえず見てみた。脚本はカーレンジャーのメインである浦沢義雄(噂には聞いていたがカーレンジャーはこの人らしいシュールなギャグ全開のコメディ作品で見ていてつい笑ってしまう。)だが、やはりこの作品もテレビシリーズまでとはいかないがカーレンジャーらしさは思ったより出ていたと思う。この手のクロスオーバーものにおける「VS」というのは「共演」という意味で使われるもので、本作でもそうなのだが、序盤で初対面した2戦隊が誤解から本当に戦ってしまうのは面白かった。(このシリーズ、いつもこうなのか?)オーレンジャーの司令官である三浦参謀長(宮内洋)がただの一般人に過ぎないカーレンジャーに特訓を課すシーンもコミカルに描かれ、オーレンジャーを見ていない自分でも参謀長がカーレンジャーの作風に染まってしまっているのがなんとなく分かる。(なんせ、宮内洋だからね。)でも、カーレンジャーにオーレンジャーがゲストで登場してる体の作品だが、カーレンジャーの一篇として違和感なく見られる一方、オーレンジャーがレッド以外はなにか脇役然としているのはテレビ本編を見ていない自分でもちょっと気になったかな。こういう部分を考えると脚本は浦沢義雄ではなく、2シリーズともに関わったことのある人のほうが良かったような気もする。
[DVD(邦画)] 6点(2020-07-18 23:55:13)
557.  嫌われ松子の一生 《ネタバレ》 
「下妻物語」があまりにも予想外に面白い映画だっただけにどうかなあとあまり期待を持たずに見た。運命に翻弄される女性の波乱に満ちた53年間の生涯を描いた作品で「下妻物語」のようなバカバカしさや軽さといったものは若干抑えられてる感じがするものの、不幸のどん底にたたき込まれた主人公 川尻松子(中谷美紀)の物語をことさらに悲劇性を強調するでなく、逆に明るいエンタテイメントとして描ききるというのが斬新。普通に考えれば失敗してもおかしくないのだが、この映画はそれでいて一代記ものドラマとしての見ごたえもじゅうぶんあるという只者ではない映画になっていて、まだ見るのは2本目ながら中島哲也監督のうまさを改めて感じられる。ストーリーのほうはもう松子が父親(柄本明)から愛されたい一心で変な顔をするという序盤からもう切なくなり、松子にこの時点でかなり感情移入してしまった。その後もとにかく必死で愛を求める松子の姿が切なくてたまらないのだ。そんな彼女の最期はとてもあっけないものだった(でも、元教師らしい最期だ。)が、ラストの階段を昇り切った彼女が、出迎えた妹(市川実日子)の「おかえり」という言葉に対して「ただいま」と返す。この瞬間、不覚にも泣いてしまった。下の方も書かれているが、これが松子にとって本当の幸福を手に入れた瞬間だろう。これをハッピーエンドというのかは人によると思うが、個人的にはハッピーエンドだと思いたい。ミュージカルのようにたくさんの楽曲が使われているが、中でも「まげてのばして」が冒頭から効果的に使われており、特に印象的。このラストシーンで松子がこの歌を歌いながら階段を昇っていくシーンも泣けて仕方がなかった。松子を演じる中谷美紀も素晴らしく、撮影中は中島監督との対立が激しかったようだが、その要求によく応えて名演技をしていて、まさにこの女優だからこそこの松子といういかにも不幸で魅力にもちょっと乏しいようなキャラクターをここまで魅力的に表現できるのではないかと思う。本当に見てよかったと思える映画だった。本作は人によっては好き嫌いははっきりと分かれるかもしれないが、邦画新時代の新しい女性映画の傑作として高く評価したい映画である。
[DVD(邦画)] 8点(2020-07-09 17:32:18)(良:3票)
558.  ゲド戦記
過去の宮崎アニメの焼き直しのようなキャラクター(ヤックルのような動物に乗るハイタカの風貌、竜に変身するテルーなど)とかキャストも田中裕子や菅原文太など宮崎アニメに出演経験のある役者が多く起用されており、(倍賞美津子なんて「ハウルの動く城」で姉である倍賞千恵子を起用したから取り合えず出してみただけという感じがするし。)明らかに父である宮崎駿監督の作品を必要以上に意識しすぎたような作品になっているような気がする。初作でいきなり個性を発揮しろとは言わないが、もう少しオリジナリティーのある作品にしてほしかった。ストーリーもあまりに説明不足で突っ込みどころが多くつまらない。キャスティングについては特に言いたいことは無いが、田中裕子が演じたクモだけは喋りだすとエボシ御前のように聞こえてしまい見ていて違和感があった。音楽や主題歌、挿入歌はなかなか良かったと思う。それにしても、いくら駿監督の息子とはいえ、アニメに全く関わったことのない人を話題性だけでいきなりこういう大きな作品の監督に起用してしまう鈴木Pには驚く。いくら後継者問題が深刻とはいえ、やっぱりある程度経験を積ませてからでも遅くなかったんじゃあないかな。
[DVD(邦画)] 3点(2020-07-01 22:41:32)
559.  空飛ぶゆうれい船 《ネタバレ》 
作画スタッフに宮崎駿が参加していることで知られる東映動画製作のアニメ映画。あまり期待はしてなかったのだが、思ったより面白かった。しかし、後半はなんかご都合主義な感じだし、ラストもなんか盛り上がりに欠ける。このあたりは小学生の頃に見ていたら楽しめただろうなあという気がする。それにしても、劇中何度か流れるボアジュースのCMはインパクトありすぎ。鑑賞後、何日かするとこのCMしか記憶に残ってなさそう。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-06-29 23:42:41)
560.  ジャッカー電撃隊 《ネタバレ》 
「秘密戦隊ゴレンジャー」の後番組として始まった「ジャッカー電撃隊」の劇場用ブローアップ版。このシリーズは再放送とかなかったので「ゴレンジャー」と違いあまり馴染みがないせいか今見ても特別感慨深いものはないのが残念だが、敵に人質にされる少年がやたらカーマニアだったのはちょっと笑えた。ジャッカーの基本メンバーは4人でメンバーが5人や3人のほかの戦隊と比べるとやや数が中途半端に思うがそのリーダー格である桜井五郎(スペードエース)を演じるのが丹波義隆というのはビックリ。これで司令官が丹波哲郎だったらチームの印象が違うだろうなあ。
[DVD(邦画)] 5点(2020-06-27 12:24:30)
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