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41.  スパイ・ゲーム(2001) 《ネタバレ》 
どこの国でも諜報活動は一種の階級社会によって行われ、安全な場所から司令を出す人間と現場でリスクを冒す人間とで成り立っているのだけれど、退役を控えたときにかつて自分に忠誠を示した現場要員が敵に捕らわれて救いが無い状態であることを知ったときに所詮金で雇った人間だからと割り切れるかどうかと言う問題でしょう。兵士の場合には国家の威信にかけても救出しようとする国も、現場諜報員と言う公式には存在しない人間に対しては手を打たない。それを何とかしたいと考えた良心的な人間が自分の安定した老後を賭けての大博打ですから好感が持てます。これを感傷的な御伽噺と決め付けることも可能ですが、この種の階級制度的な実態での運用が行われているのは事実でしょうし、それに対しての希望的なフィクションは悪いものではありません。
[DVD(字幕)] 6点(2009-07-19 00:27:20)(良:1票)
42.  テキサス決死隊(1949) 《ネタバレ》 
やっと登録されましたね。60年近く前に映画館で観てから久しぶりで衛星放送で観る機会がありました。当時は西部劇も上映が少なく、少年雑誌にもこの映画が紹介されていました。3人組の無法者(ローン、ジム、ワフー)が駅馬車強盗などで稼いでいたけれど、ひょんなことで畜産農家をめぐるトラブルに加勢することになり、叔父を殺されて孤児になった娘(ボブキャット・ラニー)につきまとわれて老人に養育に預けてからは、同業者に追われて金を預けていたリーダーとはぐれてしまう。それから2年が流れ、仕方なくジムとワフーは駅馬車強盗を企むがそれには屈強の護衛が同乗しており手が出ないうちに偶然にそれを狙うローンを見つける。彼が殺されることを恐れた二人はローンを捕らえることになり、それによってテキサス・レインジャーへの入隊を勧められる羽目に。ローンは脱獄しワフーからの情報で金目の輸送を襲うことでますます悪名を高くする。ジムはラニー達の苦情によるかつて農家を襲った悪徳の鑑定人キャリコを逮捕の命を受け、射殺・逮捕で賞賛されて正義感に目覚めるようになった。しかしローンとの友情と、今は農場主のレディに変身したラニーをめぐる関係は依然として続いており、強盗での反撃で負傷しラニーのところに逃げ込んだローンに手当てをしてやるのだった。ローンがレインジャーの給料を運ぶ駅馬車を襲ったとこから隊長はジムにローンの追跡を命ずるのであるが、ジムは友人との衝突を嫌ってそれを拒絶し、隊長はかつてジムがローンの仲間であったことを理由に彼を逮捕・投獄する。ワフーはジムを助けるとの口実でローンをおびき出そうとするが見破られて射殺される。獄中でワフーの事件を知ったジムは「ワフーのために」と隊長に願い出て出獄を許されローンを追う。ラニーの家でジムの追求を知ったローンは高飛びのために銀行に金を出しに行くが、察知したジムに先回りされて町中での対決となる。律儀にジムの取り分まで用意し、ラニーはジムに譲ることを決め、射撃には自信のあるローンだったが対決は意外な決着となる。ダンディなリーダーのローン、優男で真面目人間のジム、陽気で少し抜けたようなワフーの3人組の組み合わせとその友情や信頼、これに対するラニーの女心の微妙さなど意外と芸が細かい。制服もなく馬に乗れて銃が使えれば経歴を問わずに採用した時代の物語。 
[映画館(字幕)] 7点(2009-07-13 22:30:09)
43.  隊長ブーリバ 《ネタバレ》 
前作がポーランドでの大学の卒業式で始まりコサックの留学生の位置を表したのと違い、この映画ではポーランド軍に雇われてトルコ軍と戦うコサックの立場から開始されます。戦闘が終わるとポーランド貴族が「後の憂いを絶つため」と称してコサック部隊への砲撃を命じ、それに素早く反応したブーリバが指し示す貴族の手首を切り落とすあたりのテンポの速さは見事です。しかし、復讐を誓った後に子供が産まれ、その子供は先進国であったポーランドに留学して貴族の娘(当時の美少女女優のカウフマン)と恋に落ち、その弱みから捕虜になったときに脅迫に負けて食糧調達の任務を引き受けることで一族を裏切ることになってしまう。この映画はポーランド支配下のコサック民族の悲劇と言うより美男・美女カップルの悲恋物語に矮小化されてしまっています。自分が産湯をつかわせた手で最愛の息子を殺さねばならない悲劇性も弱いものとなっています。この映画が契機でカウフマンはトニー・カーチスと結婚して引退したのは惜しまれます。
[映画館(字幕)] 6点(2009-07-11 19:50:16)
44.  タワーリング・インフェルノ
以前にテレビ放映されていたのを録画したのを改めて観ました。一部の全体主義国家でない限り財産を守るために生命を賭けるような消防は行われないのが通例ですが、そこに危機に瀕した人命がある限り危険を覚悟で猛火の中にでも飛び込む消防士は名前の通り火事場の戦士ファイア・ファイタであり、「バックドラフト」でも描かれているように、また実際に崩壊寸前のツインタワービルで活躍し多数の犠牲者も出しています。この映画でもそれが英雄的に描かれることで球蹴りや棒振りのスター以上に男の子の尊敬と憧れの対象になるなら結構なことでしょう。映画はパニックもののはしりでもありますが、消防当局の支援もあったようで結構迫力のある仕上げとなっています。女性の扱いはやはり時代の違いを感じさせるところがあります。 
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-07-06 23:24:05)
45.  真夏のオリオン 《ネタバレ》 
あまり評判にもなっていなかったのに暇つぶしに観たのですが、日本の映画って予算をかけないとこの程度のものなのでしょうか。艦長のものの言い方とかの変な丁寧さは気にしないことにしてもちょっとストーリにも無理があり過ぎのようです。冒頭の魚雷戦はいかにも漫画的でなくもがなですし、この時期に組織的な潜水艦への運用の司令などできる状況ではなかったはずです。最後の回天2基を用いての偽装はタービン駆動の高速小型スクリュー音と電動・低速の大型スクリュー音の聞き分けなどプロでなくても簡単だからあり得ない話です。楽譜を通じての相互理解とかで人間性を表現しようとしたのでしょうが、もっとましな表現方法はなかったのでしょうか。立秋も過ぎれば夜明けの空にはオリオン座も見えるのでしょうが、真夏とは夏至を意味するときもあるので題名は少し変です。
[映画館(邦画)] 5点(2009-06-22 12:42:11)
46.  鉄道員(1956) 《ネタバレ》 
映画館で観たときに、ストのピケを押し分けて乗務し畳まれていたパンタグラフをガシャーンと持ち上げるときのシーンは、まさにその快感のために運転手になっているのだと共感を覚えさせるものがありました。スト破りとか言われても本望だったのでしょう。
[映画館(字幕)] 8点(2009-06-12 13:49:23)
47.  天使と悪魔 《ネタバレ》 
一般公開初日の初回に観に行ったのですが観客の少ないこと。CERNの設備のセットはちゃちだったけれど、バチカンのセットは丁寧な作りで相当に金をかけているようです。しかしバチカン市内をめまぐるしく移動するあたりは忙しすぎてどうも映像も楽しめない。謎解きにしてももっと鳥瞰的に示したほうが観客には親切でしょう。先に原作を読んではいたけれど、教皇の死後の諸権限の代行とかが重要な舞台設定になっているので、このあたりを説明されないと予備知識がないひとにはすぐに入りこめないです。話題になっている反物質(Anti-material)はエネルギー問題の解決には結びつかないので何のために多量に作ったのか意図が不明(これは原作の欠陥)。高空で反応させればガンマ線による加熱での火球の膨張の衝撃波(それ以外の放射線は無いクリーンな爆発)だけれど、火球の輻射熱での地上での被害はこんなものじゃないでしょう。もう少しペースを遅くしてバチカン観光(ローマの休日みたいに)映画も兼ねたらタイアップの効果もあったでしょうに。
[映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2009-05-15 21:07:05)
48.  寒い国から帰ったスパイ 《ネタバレ》 
ル・カレを一気にスパイ小説の第一人者にした原作の映画化ですが、小説は早く読んでいたけれど、映画を観たのはずっと後です。小説のイメージが非常に強かったので映画でがっかりしたくなかったのですが(身を持ち崩して敵方の接触を待つところとか)、意外と良いできでした。クライマックスは最後のベルリンの壁越えですが、小説としては何が標的かを主人公が悟るところが山場で、従って最後の気力を奮い起こせないのも当然とも言えます。
[地上波(字幕)] 7点(2009-05-06 00:09:01)
49.  太平洋の翼 《ネタバレ》 
この映画は当時の某参議員議員がかつて戦闘機飛行隊を指揮した松山の航空隊をモデルにしたものですが、当然ながらかなりの脚色と誇張があるのは仕方ありません。それでも開戦から2年以上が経過していながら零戦(当然ながら司令はレイ戦と言っている)以降でやっと米国に対して数量的なことは別にしても性能上での格差を少なくした新鋭戦闘機紫電改を揃えた松山戦闘機部隊は呉軍港に対する米軍艦載機の攻撃にまともに太刀打ちできた数少ない例となりました。(他の戦闘機隊は全く相手にならなかった。)実際にはその戦果は意図的に大幅に誇張されたものだったと言われています。結局はこの部隊の戦果もそれが全てで戦局には影響をほとんど与えてはいません。勿論特攻を主張する大勢へ反対して正論を述べての組織化は評価されます。大和とかの部分はフィクションですが、最後の艦隊を本土の目の前でも護衛してやれなかった無念さは伝わってきます。公開時には某発毛剤とタイアップしての宣伝が笑わせました。
[映画館(邦画)] 6点(2009-04-11 16:13:15)
50.  ワルキューレ 《ネタバレ》 
謎の多かったこの暗殺未遂事件は何度も映画化されて史実との関係も明確になってきているようです。暗殺に成功しただけでは混乱の中で何が起きるか不確定なことからワルキューレ作戦の利用を考えるなどの緻密さは十分に評価されますがその割には人材が不足していたようです。暗殺失敗はこの映画でも描かれているように爆薬の使用量が少なかったことと会議室が暑さの関係で開放的な場所に変更されて爆発の効果が弱まったこともありますが、やはり実行者に決死の覚悟が欠けていたことで、これは事後の指揮権までも抱え込まされたことで同情すべきことですが多くの直接は責任の無い人たちまで巻き添えにする手段を採るからには実行者は一歩退いた位置に留まらねばならないと言う意味では暗殺に専念せねばならなかったようです。映画では家族愛に重点を置いての表現ですが、冒頭に示される忠誠への誓いへの意識、ドイツ陸軍としての名誉と自分に生命を委ねた兵士達への責任感、手段についての軍人の誇りなど多くの要素に対する苦悩みたいなものがやや希薄になり、却ってそれをふっ切れた感じの夫人のほうが強い印象を与えるように思えました。 ゲッペルス(背も高過ぎるようだし、特徴ある頭の形などまるで似ていない)が毒薬を含みながら会見し、ヒトラーの声を聞かせて説得を確信してから吐き出すところなど手の込んだ演出ですがそれほど効果はなかっらようです。
[試写会(字幕)] 6点(2009-03-23 21:20:23)(良:1票)
51.  血槍富士
たまたまBSで放送されていたのを観ました。少し酒癖が悪いけれど人柄の良い主人との三人旅。千恵蔵は槍持ちの中間と言う従来とは違った役どころが面白いです。旅で出会う人々も多くが善人ばかりの人情話が最後に気分を良くした主人が酒を飲んだばかりに喧嘩騒ぎに巻き込まれ、それを素性の怪しい槍を振るって仇をとるところが見ものです。二人の子役は千恵蔵の実子。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-03-18 21:54:39)
52.  メイン・テーマ 《ネタバレ》 
この年の秋にワインで有名なカリフォルニアのナパ・バレーでこの映画のテーマミュージックが流されていたのには驚かされました。実際に映画を観たのはずっと後にテレビ放映でですが、桃井かおりと対比させた少女と大人の女のイメージ、いろいろあった最後に二人で入ることになったラブホテルがテーマパーク化して見えるエンディングだけしか印象にありません。男の二人はいかにも存在感が乏しかった。
[地上波(字幕)] 5点(2009-02-27 12:32:18)
53.  地球が静止する日 《ネタバレ》 
当初は観る予定でなかったけれど、時間があったので観に行きました。護身ロボットが巨大だったのと、自己増殖するゴキブリロボットは気味悪いところが良くない。前作では銃や戦車をパッと消す怪光線は今回は万能兵器となっているし、地球人のDNAによる肉体を持たせたとか、既に長期間潜入させているエージェントから報告させるとか合理性を持たせているのだけれど、半世紀の間の世相の変化は「政治的正しさ」を絶対視することから女性・アフリカ系・子供の3点セットが求められて金をつぎ込む割に全くつまらないものになってしまっている。そう言えば前作では最後に国連での演説みたいなものがあったような気がしたけれど、現在ではその意味さえ無くなっているのでしょうか。 
[映画館(字幕)] 5点(2009-01-13 23:58:42)
54.  戦艦大和 《ネタバレ》 
この映画は封切り当時に観てから何度か白黒テレビ時代にも放映されたけれどDVDを借りられたのは最近になってからです。映画の作成当時にも予算がなくて模型とかなかなか揃わなかったとの話題になっていました。(撮影の開始は泳ぐシーンからだったらしい。)モノクロですから模型も安くあげたのだろうけれど、模型と波との関係などいかにもチープです。艦の大きさを表現するのに士官室での談話を用いているところなどもそのためです。しかし戦闘シーンの後のほうで主砲が火を噴く場面には目が点になりました。水圧による制御での装弾と旋回を行う主砲は数度という僅かな傾斜でも動作できなくなるし、艦長が傾斜復元不能の報告で作戦中止・総員上部甲板の指令を行ったのも移動する砲台としての役目が終わったことを認識したためです。機銃などの形状が「男達の...」における実物での考証に比べて全く異なっているのも占領下で資料が接収された事情から仕方ないでしょう。配役は豪華だし、占領下で皆が口をつぐんでいた中での唯一の資料だった原作に忠実に作られた作品として評価しなければなりません。
[映画館(邦画)] 8点(2008-11-10 00:15:16)
55.  トゥームストーン 《ネタバレ》 
深夜の衛星放送をタイムシフトで観ることができました。某国営にも多少の存在価値があるようで、CMなど入ったらかなわないです。OK牧場(とは言うけれど町外れの馬置き場)の部分は前段に過ぎなくて後半になってからの赤いリボンの連中へのジェノサイドが凄い。相手が優位の包囲を逆転する川の真ん中に仁王立ちでの気合に負けてか銃弾は当たらないし、不死身の五人組の強さと病院のベッドから這い出して気合で大ボスのリンゴを射殺するドク・ホリディのカッコ良さ。忠臣蔵か荒木又右衛門ですね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-11-08 21:00:16)
56.  レッドクリフ Part I
子供を背負っての奮戦から逃げ帰った趙雲に追いすがる魏の大軍に対して長坂橋で立ちはだかる張飛の一喝で馬から転げ落ちると言う講談で有名な一席を期待したのに橋など影も形もなくて残念。吉川英治本では清盛や曹操はかなりに肯定的な描き方をしているけれど、あちらでは曹操は帝位簒奪と横恋慕を企む血も涙もない極悪人としか描かないようですね。米国資本が入ると女性の扱いや性描写などやはり売れることのためにか表現方法が違いますね。公開する国によって編集も違うからいいのでしょうが。関羽など神様扱いの国ではそれ相応の編集にもなるのか興味があります。鳥瞰的な戦闘の描き方は理解には非常な助けにはなるけれど、逆の意味で臨場感が乏しくなる面があって必ずしも賛成はできかねます。
[映画館(字幕)] 6点(2008-11-05 17:59:04)
57.  ラスト、コーション 《ネタバレ》 
結局は最後まで演劇部のテロリストごっこに振り回されたための悲恋物語ですね。その集団の中でのスターであるワンに対する仲間の男性と女性のそれぞれの視線の違いなどがお約束とは言えうまく表現されています。ワンに好意を持ち続けながら集団の結束を乱すことを恐れてか一番最後にやっとの表現を「どうして3年前に」と言われてしまうあたりに、この演劇部的な部分への明確な非難がこめられています。それにしても隠れ家に単身乗り込んできて脅迫する相手のボディガードを殺すのに大勢が声ばかりで一向に片がつかず、ワンが失望して立ち去るのだけれど、その仲間と再会後には指導者についての本格的な実施かと思ったら皆がやはり口先だけで、体を張っての行動の報告に対しても逃げてばかり。最初の行為においてはワンのほうもその覚悟であったのだけどガーターに手を回すことで猜疑心の強いイーが武器を隠しているのではと疑っての暴力沙汰になるのだけれどレイプとはいえないプレイのようです。双方がそのように感じたのでなければその後の濃密な展開にはならなかったはず。それにしても素人組織の駄目ぶりはワンがやっとイーをボデイガード無しに宝石店に連れ込んでも監視するばかり。ワンの警告により起こしたイーの果敢な行動に対して誰も手出しすることなく一網打尽とは余りに情けないです。最後の好意で拷問こそ免れたにしても処刑場でのワンの毅然とした態度と、泣き崩れる仲間、また部下のワンについての報告に無表情に処刑の裁可を署名するイーを対比させるときとても手の及ぶ相手ではなかったことが明確に示されています。この女優は今後も多くの作品に登場できるのかが少し気がかり。熱演に一点おまけ。
[DVD(字幕)] 7点(2008-10-22 08:28:24)
58.  明日に向って撃て! 《ネタバレ》 
銀行や列車の金庫を爆破して現金を奪うから「壁の穴」なんですね。こんな荒っぽい手口なのに最初のほうはあまり派手な撃ち合いとかなくて、追われて昔の女の元に戻り、ボリビアに逃亡などと言う大変な話を持ち出すのだがそれでも田舎教師の女はついて来る。落ち行き先のボリビアでも結局銀行強盗になり、追われて新しい稼業をと鉱山で職を求めるのだけれど、賃金運びの護衛しかなくて、その最初の仕事で強盗に会い止む無く全員射殺する羽目になるけれど、それが人を撃った最初だと告白するとの意外な展開。金で農場や牧場を買って生活することには体力的に無理と言うあたりに他人を使っての安楽な生活への嫌悪感が示され、それに愛想をつかした女が去った後に、食事に行って見破られ(ボリビアで英語しか話せない米国人では目立たないのが不思議)多数の警官、最後には軍隊にまで包囲され負傷した絶望的状況で「次はオーストラリアにしよう」とか最後まで能天気な悪ガキぶりが憎めません。バート・バカラックの音楽は知っていたけれど、やっとビデオで観ることができた。
[DVD(字幕)] 7点(2008-10-14 08:11:12)
59.  Wの悲劇 《ネタバレ》 
劇団主脳が警察で事情を聴取された研究生の措置をどうするかと協議中に三田佳子が薬師丸を連れて現われて舞台のためなら女であることを利用するのは当然だと言ったときに多分ベテラン連中は全ての事情を察知しただろうし,これを平然と行う研究生はこの企画のヒロインに最適と感づいたはずである。彼女を退団させたら私も辞めると言うのは蛇足であり,慌てて止めに動いたのは一人だけ。女子学生の令嬢と言うヒロインのイメージから考えればどうひいき目に見ても高木に分があるのであるが,殺人事件の身代わりを舞台で演じることが条件であるから,これが図らずもオーディションになってしまっている。映画と違い撮り直しの不可能な演劇で女優として通用する資質を見抜いた三田だから腹上死事件の身代わりを依頼したのだろう。虚構を行っている自分を別の目で眺めることが行えることが舞台俳優としての条件であり,それに耐え切れなかった世良の友人は脱落するとの現実から女優としての出発を眺めることで善しとした二人の別れは自然なものです。しかし薬師丸は結局これ以後に舞台には活動の場を得ていないようです。日本では舞台俳優で生きていくのは難しいからなのでしょうか。それにしても贅沢な俳優陣ですが日本では演劇関係者は比較的安く得られたのでしょうか。
[DVD(字幕)] 6点(2008-09-02 22:10:09)
60.  セーラー服と機関銃 《ネタバレ》 
アイドルを用いた映画として,だいぶ後にテレビ放映を観た「セーラー服」と「私をスキーに」ですが,どちらも一種のファンタジーでしょうが後者がゲレンデのプロモーション映画で観客に参加の心を喚起することを意図させるのに対して,こちらは子供向き人気作家作品のありえない状況の映画化ですから監督としてはコミック路線で作ったのでしょう。冒頭の背を反らせて「カシバの女」を唄う変な高校生が最後に生足に赤い靴で取巻き男子生徒達から離れての大人の性を表現することで意地を見せたのでしょう。その契機は勝手についてきた野良犬のペット(?)が死んでしまったからですから手向けのファーストキスもその一環として納得はできる筋書きです。しかし射撃直後の機関銃には相当に面の皮が厚くても顔を寄せては大変です。
[地上波(吹替)] 5点(2008-08-08 06:54:13)
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