かぐや姫の物語のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。4ページ目

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かぐや姫の物語

[カグヤヒメノモノガタリ]
The Tale of Princess Kaguya
2013年上映時間:137分
平均点:7.18 / 10(Review 114人) (点数分布表示)
公開開始日(2013-11-23)
ファンタジー時代劇アニメ小説の映画化
新規登録(2013-07-23)【鉄腕麗人】さん
タイトル情報更新(2023-05-24)【イニシャルK】さん
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監督高畑勲
朝倉あきかぐや姫/女官
高良健吾捨丸
地井武男
三宅裕司翁(一部代役)(特別出演)
宮本信子媼/語り
高畑淳子相模
田畑智子女童
立川志の輔斎部秋田
上川隆也石作皇子
伊集院光阿部右大臣
宇崎竜童大伴大納言
中村七之助(二代目)御門
橋爪功車持皇子
朝丘雪路北の方(友情出演)
仲代達矢炭焼きの老人
クロエ・グレース・モレッツかぐや姫(英語吹き替え版)
原作高畑勲(原案)
脚本高畑勲
坂口理子(脚本)
音楽久石譲
東京交響楽団(演奏)
作詞二階堂和美「いのちの記憶」
高畑勲「わらべ唄」/「天女の歌」
坂口理子(脚本)「わらべ唄」/「天女の歌」
作曲二階堂和美「いのちの記憶」
高畑勲「わらべ唄」/「天女の歌」
主題歌二階堂和美「いのちの記憶」
製作氏家齊一郎
奥田誠治(製作担当)
スタジオジブリ(「かぐや姫の物語」製作委員会)
日本テレビ(「かぐや姫の物語」製作委員会)
電通(「かぐや姫の物語」製作委員会)
博報堂DYメディアパートナーズ(「かぐや姫の物語」製作委員会)
三菱商事(「かぐや姫の物語」製作委員会)
東宝(「かぐや姫の物語」製作委員会)
高井英幸(「かぐや姫の物語」製作委員会)
島谷能成(「かぐや姫の物語」製作委員会)
市川南〔製作〕(「かぐや姫の物語」製作委員会)
ウォルト・ディズニー・ジャパン(「かぐや姫の物語」製作委員会)
製作総指揮フランク・マーシャル(英語吹き替え版)
企画鈴木敏夫
プロデューサー西村義明
制作星野康二
スタジオジブリ
配給東宝
作画百瀬義行(特任シーン設計)
安藤雅司
小西賢一(作画監督)
大杉宜弘(原画)
森田宏幸
タツノコプロ(作画協力)
日本アニメーション(作画協力)
古屋勝悟(原画)
美術男鹿和雄
編集小島俊彦
録音東京テレビセンター(音響制作協力)
浅梨なおこ(音響監督)
その他スタジオジブリ(提携)
日本テレビ(提携)
電通(提携)
博報堂DYメディアパートナーズ(提携)
三菱商事(提携)
東宝(提携)
久石譲(指揮・ピアノ)
高畑勲(劇場公開時キャッチコピー【ノンクレジット】)
太田光(DVD・ブルーレイ用キャッチコピー【ノンクレジット】)
IMAGICA(デジタルラボ)
種田陽平(協力)
読売新聞社(特別協力)
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54.日本有数の有名昔話を行間を埋める形で再構成しているわけですが、なかなか心を打たれます。何者にも縛られず自由に生きたい、好きな人達といつまでも共にいたいという気持ちと高貴な姫君として扱われる現実のギャップに悩む主人公に共感できます。実際、有能さのために生き方を縛られる人がいると思います(私のような凡人には贅沢な悩みですけど)。別れは最初から分かっていても悲しいものですね。月の住民の、話の通じなさぶり・空気の読めなさぶりが却って沈痛さを増したといいますか。(追記)墨絵のような絵柄はお金がかかっているはずですが、物語に入り込んだおかげか、10分程度で気にならなくなりました。
次郎丸三郎さん [DVD(邦画)] 9点(2015-01-12 14:59:22)
53.期待した以上によかった、絵もよかった
マンデーサイレンスさん [DVD(邦画)] 9点(2015-01-09 22:41:32)
52.《ネタバレ》 ちょっと期待してたせいか、思っていたよりは普通な印象。正直巨額な製作費(50億円越え‼)がどこに掛かってんの?というような意外にシンプルな造り。独特の絵の雰囲気はよかったですが、何か今一つな感じもやはり抱いてしまうわけで…、まぁそんな印象でゴザイマス
Kanameさん [ブルーレイ(邦画)] 6点(2015-01-09 11:18:32)
51.《ネタバレ》 うーん。とっても美しくて才能にあふれているけれども、結婚しない女性がいます。いやあの、ワタシはそういう女性はとても生きづらくて大変なのだと思っています。「美人」という額縁で常に飾られて、一挙手一投足を見守られて。少し冷たくあしらえば、高嶺の花なんて呼ばれるし。動きづらいったらありゃしない。本当の私のことなど知らないくせに。思うがままに生きていたあのころに戻りたい…。ワタシは、昔話「竹取物語」をモチーフにそんな女性を描いた作品とみました。ただなあ。そんな物語を観たいかというとそんなことはなく、観ながら「う、メンドクサイ奴。かぐや姫」とか思ってしまいました。画の質感は好きでした。
なたねさん [DVD(邦画)] 4点(2015-01-04 13:12:47)(良:1票)
50.《ネタバレ》 水墨画のような独特のアニメーションはとても美しい。ストーリーは幼なじみとの絡み等を除けばほぼ原作をなぞる形で進められています。ただ、少し長くて間延びするシーンが多いため、意識していないと最後まで集中して見ることが出来ません。
丸に梅鉢さん [DVD(邦画)] 6点(2015-01-03 10:02:16)
49.まんま竹取物語。ちょっちうるっときました。
すたーちゃいるどさん [DVD(邦画)] 6点(2015-01-01 21:30:32)
48.《ネタバレ》 月に帰ることが分かってからの後半は、もう泣きっぱなし。ジブリにはいつもやられる。本当に日本のアニメの凄さは半端じゃない。いくらCGで本物らしい宇宙船を描いても、この作品に出てくる月からのお迎えに比べると、説得力ないだろう。いくらナタリーポートマン級の美女が演じても、この作品の描いてる女性と比べると、その表情のリアリティに敵わないだろう。いくら人情味たっぷりの俳優が演じても、この作品での翁とおばあちゃんの情の温かさを描くことは難しいだろう。日本のアニメはこのまま大事にしてほしい。3Dアニメ市場に無理に介入することないんじゃないかなぁ。リアルじゃないからこそ、伝わってくる感性ってあるよね。それを大事にこのまま育ててほしい。
トントさん [DVD(邦画)] 10点(2014-12-27 21:49:09)
47.《ネタバレ》 2時間17分。水彩画のような独特なタッチで描かれた竹取物語。話自体は本当にオーソドックスです。竹から生まれたかぐや姫を翁と媼が可愛がり、やがて都で数多くの求婚者を持つようになり、傲慢な帝が無理やり抱きしめたことをきっかけとして、月に帰ることになるという話です。月の世界は死後の世界です。悩みも穢れもない世界。それよりも不完全でも地上の生がいいというメッセージです。 諸悪の根源は「俺は何をやっても許される」という傲慢の極みのアゴ男(帝)でしょうね。あいつがいなければ、かぐや姫は地上に愛想を尽かすこともなかった。山で捨丸と世帯を持って子をなす未来もあったでしょう。丸裸でこの世に生まれ、つかの間の時を過ごしやがて去っていくというのはかぐや姫だけではなく、私達のことだと思います。生物としてみれば、愛する相手と家庭を作るということが目的の一つかもしれません。かぐや姫には残念ながらそのような相手を持つ事無くこの世界を去ることになりました。これはやはり悲劇でしょうね。救いは、翁と媼の愛情は本物でかぐや姫が「ここは汚れてなどおりません」と言い切ってくれたことだと思います。 ◆まずい点は、かぐや姫の感情が最も激しく現れたと思われる疾走シーンの理由がわかりにくい点。あれわかる人いるのでしょうか?少なくとも自分はよくわかりませんでした。大多数がそうなんじゃないでしょうか。
承太郎さん [インターネット(字幕)] 6点(2014-12-23 10:39:14)
46.《ネタバレ》 映画館で見そびれてしまい、DVD化されるのをひたすら待っておりました。
観終えて一言。ああ、なんでこれを映画館で観なかったんだ…。
とにかく、そのアニメーションのクォリティーが半端ないよ。
筆絵のようなタッチで描かれた繊細な画。日本独特の色使いの美しさ。そこに『となりの山田くん』を思わせるわざと空白だらけの背景が非常に合う。観る者の想像力を掻き立てるのに成功していると思う。
8年もモチベーションを保ってこんな傑作を作り上げた高畑監督は凄いとしか言いようがない。豊富な資金のある大手だからこそ出来た業だと言えるが、ほぼ回収不能な莫大な制作費を惜しみなく注ぎ込むその姿勢こそ素晴らしいと思う。
物語そのものは誰もが知る竹取物語だし、そこまで新しい解釈を盛り込んでもいない。正直、なんで今更これを映画化したんだろうとも思えた。しかし、見終わってからもいつまでもこの映画の事が頭から離れない。そして、翌日もう一度観た。やっぱり傑作。
ここのレビューを見てもわかるように、人それぞれ色んな解釈ができる作品ではないだろうか。
最後の別れを死と捉えるか、旅立ちと捉えるか…。
とにかく、一人の女性の成長物語として、彼女の一挙手一投足に目が離せなかった。その感情のあまりの真っ直ぐさにひたすら胸を打たれた。人生は辛いことばかりで、思うようにならない事ばかりだ。しかし、それでも希望はあるという事をこの映画は訴えたかったんじゃないだろうか?思い通りにならないからこそ楽しかった思い出がいつまでも光り輝く。最後、月に浮かぶ幼い少女の笑顔を見ながらそんな事を考えた。
ヴレアさん [ブルーレイ(邦画)] 10点(2014-12-18 22:47:01)(良:1票)
45.原作のストーリーは変えずに印象が全く違う作品にしたいという高畑監督の思いは伝わってきますが、誰もが知っている話なので現代風の価値観で脚色されてはいますがあまり意外性が感じられませんでした。絵については竹の子が同じカットでいつの間にか成長している場面や人物のスケッチが背景と一体化したような映像は良かったですが、申し訳ないですが素人には莫大な製作費がかかっているようには見えませんでした。
ProPaceさん [映画館(邦画)] 7点(2014-09-19 20:01:43)
44.《ネタバレ》 きれい。山水画の臥遊するような感覚。音楽も映像も圧倒的。見れて良かった。
aimihcimuimさん [DVD(邦画)] 10点(2014-08-06 00:06:44)(笑:1票)
43.《ネタバレ》 ラストはBGM含め一見の価値があると思う、しかし他の部分は冗長でとても退屈
夢オチみたいなシーンが劇中に2箇所くらいあったけど、あれいらなくない?
勾玉さん [映画館(邦画)] 5点(2014-08-02 23:40:01)(良:1票)
42.《ネタバレ》 観終わった後、精神的に大変疲れました。

物語終盤にかぐや姫が、「私、捨丸兄ちゃんとならずっといられたかも」という言葉に対して、「それは絶対にあり得ない」と感じたからです。それは、「人生は時間に限りがあり、かつ自分がこうしたいことが必ずしも叶うわけではない」からです。

物語中盤、かぐや姫は貴族的な生活を始めましたが、徐々に疎ましく感じていきます。自分はこうしたい、またはこんなことしたくないのに、「姫様はそういうことをするべきではありません」「姫様はこれぐらいのことができて当たり前です」などと強要され、貴族の姫君としての教育を受けさせられます。最終的には、帝からの求愛に対し、これ以上ない嫌悪感を抱き、「この世になんていたくない」と思ってしまい、そしてそう思ったことが、月へ戻らねばならない、というきっかけになってしまいました。

では、「私、捨丸にいちゃんとならずっといられた」場合だったらどうでしょうか。捨丸一家の暮らしは貧しく、椀を作るための木がなくなれば、新たな生活の場所を探さねばなりません。一度、都でかぐや姫と捨丸が再会した時には、捨丸はその日の糧を得るために、仲間とともに盗みをしなければならないほど困窮した状況でした。

そのような捨丸とともに生活をしていたらどう感じるでしょうか。一生懸命、椀を作りながら生きていこうとしているのにもかかわらず、盗みを働いてしまうほど困窮してしまうこともある。そんな生活で、かぐや姫が「こんなにいいお椀をつくっているのに、なぜこんなに苦しいの?不公平だよ!おかしいよ!」などと感じるかもしれません。そしてもしそう感じたとしたら、「こんな理不尽な世界になんていたくない」と心で叫ぶこともあると思います。

結果として、かぐや姫はどのような生活であっても、「この世にいたくない」と感じてしまい、月に帰らざるを得ない。それに気づかない(気づくことができない)かぐや姫は、哀れとしか言いようがありません。

このように、人間の逃れられない「定め」というものを、映画で、ここまでありありと見せつける必要があったのか、という事にとらわれてしまい、観終わった後、非常に疲れてしまいました。
たかmk2さん [試写会(邦画)] 8点(2014-04-02 00:06:56)
41.《ネタバレ》 大筋自体は原作とほぼ同じようだが、実は大分違う。
原作では、「よく知らない人と結婚するなんておかしいから、求婚を断る」それ自体がスゴイことして語られていたようだが、本作のかぐや姫は「何かのために下界に降りたが、その何かができていないという事に気づき、苦悩する」のだ。求婚を断ることが、ただのワガママであり、そのために周りを不幸にしていることに気づき、自分のアイデンティティを見失っていることに苦悩するのである。
「自由を主張するのであれば、まず自分が本当にすべきことをしろ」と言わんばかりの現代的なテーマになっているのだ。
かぐや姫の罪とは「自分の人生を生きないこと」であり、与えられた罰は「自由が奪われること」である。かぐや姫は罪を犯して下界にやってきたのではなく、自由を求めてやってきたのではないのか、と。自由に生きるというのは、自由恋愛だけでなく、自分がどう生きるのかビジョンが明確であるということを言うのである。
そんな教訓を描いているのだ。

まあ、その解釈があっているかはしらないが、本作は正直あまりおもしろくなかった。なみなみならぬ膨大な手間をかけているのは分かるが、それイコール傑作とするわけにはいかない。

姫が、陰口を叩かれてブチ切れて暴走するシーンなどは、映像表現としてもかなりスリリングであり、目を奪われたが、それ以外の場面については、特に印象に残らなかった。気持ちが盛り上がる部分がもっと欲しかった次第である。
すべからさん [映画館(邦画)] 6点(2014-02-23 12:24:53)
40.《ネタバレ》 これは単に闊達な少女の喜怒哀楽や生き様を描いただけの娯楽作品ではない。人間の本質とは何かを問う、高畑勲の人間観を世に突き付けた作品だ。高畑がこの作品を通じて強調したのは、人が自由を求める心、欲望、極端に言ってしまえば「煩悩」の肯定である。この映画には幾つもの高畑解釈・オリジナル要素が挟まれているが、つとに「友達と野山を駆け巡った幼少期の楽しい思い出」が姫の心、作品全体を支配する。姫の「自由への渇望」を強調するためだ。籠の中の鳥となった姫は、終始人の世の煩悩に振り回される。養父の上昇志向、男達からの求愛、そして帝に迫られる(男の直接的な煩悩に触れる)や、ついに現世=地球での暮らしを疎ましく感じてしまう(この時の姫のゾッとする表情がまた秀逸)。これが月の世界=極楽浄土帰還のスイッチとなる。月から迎えに来る王が釈迦の姿をしていたりと、仏教義への痛烈な皮肉が垣間見える。煩悩にまみれ穢れた人の世=地球に憧れた罪により、人の煩悩に苛まれて生きる罰を与えられた姫は、しかし最終的に自らの煩悩を肯定する事になる。男達からの求愛を尽く退けてきた姫が唯一グラついたのが「駆け落ち」の勧誘だった。「ここではないどこかへ行き二人で暮らそう」との言葉に、自由を求める姫の心は一瞬揺らぐが、それまで姫を肯定し続けた養母に珍しく阻止される(これは駆け落ちなど大概上手くいかないという年長者からのアドバイスであり、倫理観によるものではない)。しかし幼馴染みのイケメン青年と再会するや、彼が妻子持ちであるにも拘らずあっさり駆け落ち宣言。もちろんこれは幻想に終わるが、姫は初めて女としての欲求を素直に表現し、不倫という不道徳な願望=煩悩を抱いた。「人の世は穢れてなどいない」と力説する姫の言葉は、高畑自身が叫ぶ人間賛歌ではないだろうか。自由を求め、欲求を抱く事こそが人間の本質である、と。こうして原文「竹取物語」にて描かれていない姫の「罪と罰」を明確にした点がこの作品のテーマであると同時に最大の見所・魅力である。
にしきのさん [映画館(邦画)] 9点(2014-02-19 02:44:10)(良:1票)
39.《ネタバレ》 この「かぐや姫の物語」は、「ナウシカ」や「ラピュタ」に拘ることをしなければ、
正に「ジブリの最高傑作」といえる内容だったと思う。
西洋ファンタジーが好きな自分としては「ナウシカ」「ラピュタ」の方に軍配が上がるが、
後期ジブリアニメ勢の中では紛れもなく最高傑作であると思う。
アニメの原点に立ち返り、高畑勲のテーマでもあるだろう古き良き日本の美というものを見事に観客に伝えている。
線や絵はジブリらしくないが、見事に「ジブリの原点回帰」を果たした作品だと思う。
正直、宮崎駿の集大成「風立ちぬ」は(作品としてはいいが)彼らしくなく煮え切らず、実はまた宮崎駿は新作を構想中なんだろうなとひそかに僕は思っているが、
高畑勲の集大成「かぐや姫」は燃え尽きた感があり、彼の作品のファンでも納得のいく集大成だったと思う。
平凡な日常の仕草が丁寧に優しく描かれていて感動を覚える。そこに愛があふれているようだ。
日本昔話のような内容ではあるが、そこで勝負した結果彼の才能が前面に出たと思う。
絵の細かいところは省いてあるが、筆の強弱で感情や動きが表現される。
これが効果的で、誰もが楽しめるアニメは絵を細かくすればいいとか、
色をたくさん使えばいいとか、そういうのとは程遠いところに答えがあるのかもしれない。
このアニメーションの美しさは「沢山のスタッフを使って豪勢に作ればいい」とかいう次元のものではない。
そして監督の作品に対する愛情が伝わる。「風立ちぬ」よりも。
「風立ちぬ」よりも「アニメで表現できることは何か」をよく考えられていると思う。
淡い色遣いの中に激しく感情揺さぶられたり儚かったりいろいろなものが込められてるが、あくまでもシンプルであるというのが良い。
シーンのいくつかのぶつ切り感はあったと思うが作品のクオリティに変わりはない。
しかしほんとに高畑勲監督と宮崎駿監督はライバルなんだろう、
宮崎駿「風立ちぬ」のタイトルに「の」が入ってないと思ったら、
高畑勲の「かぐや姫の物語」にはちゃんとタイトルに「の」を入れてきた。

最後の最後で高畑勲は宮崎駿を大きく超えてきたようだ。
ゴシックヘッドさん [映画館(邦画)] 9点(2014-02-13 21:05:11)
38.《ネタバレ》 絵はよかったけれど、話がいまいち……。前評判で期待しすぎました。
プランクトンさん [映画館(邦画)] 5点(2014-02-11 23:26:21)
37.日本最古のSFを、矮小な仏教説話に書き換えた「罪」は重い。絵にも疑問はあるが、背景画だけはいい。
keijiさん [映画館(邦画)] 2点(2014-02-11 22:55:49)
36.《ネタバレ》 エンドロールまでが作品。急に成長するかぐや姫、その成長のきっかけがいちいち日本の美点。育て親もその点を涙ながらに喜ぶも、その喜びを再度、エンドロール直前で思い出すとは。良いと思っている時代に戻りたい、そんな思いが届かず、しかし残っていてほしいと願う姫のはかないものがたり。はかないとここに書きながら、はかないと自身を思えることってそう無いよね。傑作。
元祖さん [映画館(邦画)] 9点(2014-01-31 23:02:35)
35.《ネタバレ》 いやこれ完全に傑作でしょう。単純なストーリーなどではなく、言いたいことを読みとるのが楽しい系の映画。ぜひ原作(という呼び方で良いのかこの場合?)を読んでから観ていただきたい作品です。本作の構成の上手さがわかります。ストーリー自体はほぼ原作通り、①翁が竹からかぐや姫を発見、育てる②5人の皇子と帝がかぐや姫に求婚する③月に帰るという3本柱ですが、本作はこれにプラスしてかぐや姫が成長する過程が描かれる点が原作と大きく違う。すなわちかぐや姫が山での暮らしで自由や喜び・楽しさ・愛を知る描写。しかし都に出るとそれらは一転、自由が無く、喜びも楽しさも愛すらない現実の辛さを思い知る。小さな庭を作ったり「じっと我慢すればいずれ春が来る」と信じたが、所詮は誤魔化しに過ぎなかった・・・。

 「姫の犯した罪と罰」というのがキャッチコピーというのは鑑賞後に知りましたが、なるほどものすごく納得しました。かぐや姫はかつて月で「地球に好奇心を持つ」という罪を犯した。それゆえ「地球で生きる」という罰を受けた。何も思い悩むことのない無色の月で生きず色どりあふれる地球で生きることがどんなに辛く苦しいことかをかぐや姫に思い知らせること、それが罰だった。

 しかしそれでもかぐや姫は地球で生きたいと願った。どんなに辛く苦しいことがあろうと「生きていたい」と願った。

 最後のシーンの羽衣がかけられた時のかぐや姫の一瞬の表情の変化と、背景が白黒になる描き方は素晴らしかった。「色どり」から「無色」へ。感情を失ったにも関わらず最後にかぐや姫が流した涙にこそ、この映画の言いたいことが込められていると思います。
 ・・・と、なんか感想じゃなく考察(しかも浅い)になってる気がしなくもないですが・・・とにかく、素晴らしかったです!
53羽の孔雀さん [映画館(邦画)] 9点(2014-01-29 23:10:48)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 114人
平均点数 7.18点
000.00%
100.00%
210.88%
310.88%
497.89%
5108.77%
61815.79%
72421.05%
82017.54%
91916.67%
101210.53%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.22点 Review9人
2 ストーリー評価 7.85点 Review14人
3 鑑賞後の後味 7.37点 Review16人
4 音楽評価 7.86点 Review15人
5 感泣評価 7.42点 Review14人
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【アカデミー賞 情報】

2014年 87回
長編アニメーション賞 候補(ノミネート) 

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