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恋する女たち(1986)

[コイスルオンナタチ]
1986年上映時間:98分
平均点:4.64 / 10(Review 11人) (点数分布表示)
ドラマ青春ものアイドルもの小説の映画化
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タイトル情報更新(2023-08-12)【イニシャルK】さん
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監督大森一樹
助監督山下賢章(監督補)
キャスト斉藤由貴(女優)吉岡多佳子
相楽ハル子(女優)志摩汀子
柳葉敏郎(男優)沓掛勝
小林聡美(女優)大江絹子
川津祐介(男優)神崎剛志
星由里子(女優)志麻汀香
蟹江敬三(男優)汀子の父
出演大森一樹(写真)
大江千里(写真)
原作氷室冴子「恋する女たち」
脚本大森一樹
渡邊孝好(脚本協力)
音楽かしぶち哲郎
作詞谷山浩子「MAY」
編曲武部聡志「MAY」
主題歌斉藤由貴「MAY」
製作富山省吾
東宝映画
配給東宝
美術村木与四郎
編集池田美千子
録音宮内一男
あらすじ
【それでも恋って、素敵なもの・・・】(公開当時のキャッチコピーより)氷室冴子の同名小説の映画化。多佳子(斉藤)汀子(相楽)緑子(高井麻巳子)は、金沢第一高校に通う高校二年生。ある日、親友二人からいきなり恋愛話を打ち明けられ、ショックを受けた文学趣味過剰気味且つ臆病な多佳子は、『恋すること』に真剣に立ち向かう決意を固める・・・。監督大森一樹&女優斉藤由貴コンビ三部作の第一作。1986年キネマ旬報ベストテン第7位。
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1.《ネタバレ》 斉藤由貴のどこか陰性な暗い本質を見抜いたのが彼女のデビュー作『雪の断章ー情熱ー』を撮った相米慎二なら、そのコメディエンヌとしての資質をいち早く見出したのは大森一樹だろう。最初から過去の時代を描いた次作『トットチャンネル』が現在でもさほど色褪せて見えないのに対し、古都金沢を舞台にしつつ80年代当時最先端ファッションの斉藤由貴を描いた『恋する女たち』がひどく褪せてしまったのは残念だ。流行は廻ると言うが、この映画が逆にかっこよく見えるなんて時代はこの先も来ないだろう。なにしろダサいのだ。安っぽいのだ。気恥ずかしいのだ。ツルゲーネフやサリンジャーの引用、文学的な言葉遣いを随所にちりばめる少女たちの感性、コミカルな描写の古さ、高井麻巳子、菅原薫二人の驚くべき大根ぶり、暴走族の決闘の軽薄さなどなど欠点をあげればきりがない。しかし、である。それでも斉藤由貴が輝いているのである。この映画で描かれるのは、彼女演じる主人公多佳子の初恋だ。勝気な少女がそれでもどうしようもなく直面する恋というと、どこか樋口一葉の『たけくらべ』の美登利のそれを彷彿させもするが、理屈っぽくシニカルな分、多佳子の初恋はより厄介だ。強気に纏っていたはずの全能感を打ちのめす初恋という制御不能なその感情に、彼女が時にとまどい、時に居直り、七転八倒の末やがて素直にそれを受け入れていくさまが、コミカルにそれでいてとても真摯に共感をもって綴られていく。自分の恋に気づいたこの少女が、一生の不覚とばかりに落胆する描写がなんとも面白い。惚れることと負けることを同義とする、大人からすれば滑稽で幼いそんな潔癖さは、けれどたしかに初恋の一つの真実ではなかったか。美しい初恋映画は数あれど、こんな視点から恋を描いた映画は他に類がない。恋に関する印象深い名台詞の数々も含め、氷室冴子の原作に拠る部分は大きいだろう。それでも「なぜ世界でたった一人、よりによって彼でなくてはダメなのか、そんなこともわからないで愛だの恋だの私には言えないんです」と切に涙し、いつしかひたむきに恋する自分と向き合っていく多佳子の姿には胸を打たれずにはいられない。ラストの油絵が象徴するように、かたくなな鎧を脱ぎ捨て裸となるそんな少女に斉藤由貴が見事に同化している。ダサくて安っぽくて気恥ずかしい、けれどそれ以上に恋することの大切さを教えてくれるすばらしい青春映画である。
BOWWOWさん [DVD(邦画)] 10点(2009-08-09 22:33:24)(良:2票)
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【点数情報】

Review人数 11人
平均点数 4.64点
000.00%
1218.18%
219.09%
3218.18%
400.00%
500.00%
6436.36%
719.09%
800.00%
900.00%
1019.09%

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