若き日のリンカンのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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若き日のリンカン

[ワカキヒノリンカン]
(若き日のリンカーン)
Young Mr. Lincoln
1939年上映時間:100分
平均点:7.75 / 10(Review 4人) (点数分布表示)
ドラマ法廷ものモノクロ映画伝記もの
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タイトル情報更新(2021-03-28)【イニシャルK】さん
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監督ジョン・フォード
キャストヘンリー・フォンダ(男優)
ウォード・ボンド(男優)
フランシス・フォード(男優)
アリス・ブラディ(女優)
ドナルド・ミーク(男優)
脚本ラマー・トロッティ
音楽アルフレッド・ニューマン
ルイス・シルヴァース(ノンクレジット)
撮影バート・グレノン
アーサー・C・ミラー〔撮影〕(ノンクレジット)
製作総指揮ダリル・F・ザナック
配給セントラル
美術リチャード・デイ〔美術〕
トーマス・リトル
マーク・リー・カーク
編集ウォルター・トンプソン
スタントヤキマ・カナット(ノンクレジット)
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1.思うところあって、ある時から、いわゆる古典的な「名画」とよばれる作品にはなるべくレビューを書かないつもりでした。が、この映画に関しては、最近DVDではじめて見ることができ(売っていたのが某100円ショップで、値段は「315円」…。嬉しいというより、ちょっと悲しかった)、どうしても書いておきたいことがあったので、自戒を解く(?)次第です。

この映画は、題名の通り、後の「黒人奴隷解放の父」リンカーン大統領が、まだ若く、無名で、貧しい弁護士時代に、保安官助手殺しの被告となった兄弟の、弁護を務めることになったエピソードを描くものです。そしてもちろん、窮地におちいった兄弟とその一家を、リンカーンが裁判の場で見事に救うことでめでたしめでたし。ではあるのですが、見終わった時の余韻というか「感動」は、若きリンカーンの聡明さや善良さ、素朴な“田舎者”としての愛すべきヒーローぶりとは別のところにあるように思いました。

映画は、留置場や裁判中のシーンで、被告の兄弟にほとんど言葉をしゃべらせません。町民が私刑(リンチ)で彼らを木に吊そうとしたり、裁判で何を言われようと、とまどいと、少しの怯えを含んだまなざしで、じっと事の推移をうかがっている。そして兄弟の家族たちも、留置場を訪れて、一緒に歌うことしかできない・・・。

その時、彼らは白人たちであるものの、映画は明らかにこの兄弟や一家を「黒人」として描いている。リンカーンの時代から、この映画が制作された1939年当時ですら変わらず差別され迫害されてきた黒人たちの受難を、この映画はまちがいなくこの兄弟とその一家に託して語り、告発しているのだと、ぼくは思います。監督のジョン・フォードは、黒人がひとりも登場しないこのリンカーンの「伝記」映画にあって、ひそかに、しかしはっきりと、虐げられてきた「黒人たち」のための物語を語っているのです。

フォード監督は、晩年近くに、今度は本当に黒人を被告とした裁判劇『バッファロー大隊』を撮ります。あまり評価されない、しかしあの美しい映画が、実はこの『若き日のリンカン』とはるかに“共鳴”するものであったことを、ぼくは今、ある深い感慨とともに確信しています。
やましんの巻さん [DVD(字幕)] 10点(2006-05-26 12:50:07)(良:2票)
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【点数情報】

Review人数 4人
平均点数 7.75点
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200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
6125.00%
7125.00%
8125.00%
900.00%
10125.00%

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