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アーティスト

[アーティスト]
The Artist
2011年上映時間:101分
平均点:6.64 / 10(Review 80人) (点数分布表示)
公開開始日(2012-04-07)
ドラマラブストーリーコメディサイレントモノクロ映画
新規登録(2012-03-24)【放浪紳士チャーリー】さん
タイトル情報更新(2019-06-07)【Olias】さん
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監督ミシェル・アザナヴィシウス
キャストジャン・デュジャルダン(男優)ジョージ・ヴァレンティン
ベレニス・ベジョ(女優)ペピー・ミラー
ジョン・グッドマン(男優)キノグラフ社社長 アル・ジマー
ジェームズ・クロムウェル(男優)運転手 クリフトン
ペネロープ・アン・ミラー(女優)ドリス
ミッシー・パイル(女優)コンスタンス
ベス・グラント(女優)ペピーのメイド
エド・ローター(男優)執事
ジョエル・マーレイ(男優)警官
マルコム・マクドウェル(男優)執事
ベイジル・ホフマン(男優)競売人
脚本ミシェル・アザナヴィシウス
音楽ルドヴィック・ブールス
撮影ギョーム・シフマン
配給ギャガ
美術ローレンス・ベネット(プロダクション・デザイン)
ロバート・グールド〔美術〕(セット装飾)
衣装マーク・ブリッジス[衣装]
編集ミシェル・アザナヴィシウス
動物ジョージの愛犬 (本名:アギー)
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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16.《ネタバレ》 2018.06/12 BS鑑賞。今時、白黒無声映画?? なんとこれが観れるんです!! エンディング近くにやっとタップの音と"cut""perfect"の音声。悪人登場なし、主演賞並みの小型犬、よって+1点。
ご自由さんさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-06-12 20:55:02)
15.《ネタバレ》 芸術というか、文化を形成している多くの精神を刺激する分野において、例えば音楽、絵画、文学とかなんですが。もちろん映画もそうです。これらは時代の推移により、技術が進歩すると影響を受ける分野は特に、大きく変わっていくわけです。映画史の場合は何と言ってもトーキーの導入なんですね。革命的な変化・進歩であると思います。もちろん、じゃあ明日からトーキー、という訳にはいかないのであって、そこは旧勢力と新勢力、既得権益勢力と後進勢力、保守派と革新派といった対立が起こるわけです。結局、需要層の、つまりは観客のおもいに従った方向に勝敗が行ってしまいます。その結果、勝者と敗者が生まれます。そして、そこに数多のドラマが生まれるのです。この作品は、それをあえて敗者のツールで描いたところに新鮮さがある訳です。基本的にサイレントで、負けたサイレントスターとトーキー新スターの愛のドラマを描いたところに、観客は思わず引き込まれる。まあ、そういうことかなぁ。それにしても犬の演技は素晴らしい。
パセリセージさん [ビデオ(字幕)] 8点(2016-03-19 18:38:30)
14.雨に唄えばにもある、トーキー移行期のトラブルですが、ストーリーも実にわかりやすく、モノ、サイレントも奇をてらったものでもなく、演技も悪くない。全体、アベレージで良かったと言うことだと。しかし、アギーがゴールデン・カラーとパルム・ドッグをとったのは納得。そうじゃないですか?
minさん [DVD(字幕)] 8点(2013-03-18 20:03:38)
13.フランス映画!音に頼れないから複雑に話が絡み合うような展開にはできない。それはそれでベタであろうが飽きはさせない。しかし今なぜサイレントなのか。アメリカ映画へのオマージュとフランスがたまにやるアメリカへの皮肉か。よく研究してます。
monteprinceさん [DVD(字幕)] 8点(2013-01-02 01:49:23)
12.《ネタバレ》 ジョージは、サイレント映画をずっと肯定し続けていました(→頑なにサイレント映画に固執してる)。よって失敗しました(→自殺まで追い込まれた)。
このサイレント映画は、サイレント映画を否定しています(→サイレント映画は終わったという内容だよね)。よって成功しています(→アカデミー賞とった)。
結果の前には、必ず原因があります。「ジョージが落ちぶれた」結果には、「時代の流れが変わった」のと「プライドを曲げれなかった」のが原因にあります。
ジョージを教訓にすると「時代の流れに逆らわず、時としてポリシーを変えれる柔軟さを持とう」と考えることができる。
過去というのは、それが華やかであればあるほど、とても良い物に感じます。だけど、未来も良い物なんだよね。ただ誰も知らないだけで、良い物だったりするんだよ。そう思わせてくれる映画でした。
VNTSさん [映画館(字幕)] 8点(2012-05-11 13:02:28)
11.《ネタバレ》 この映画は白黒サイレント映画ということもあって敬遠する人も多いかもしれない。でも、実際に見てみると今の時代に作られた映画だと感じるし、ちゃんと面白い。物語の時代設定は、映画がサイレントからトーキーへと移行しつつある頃で今と同じように世界的不況があった時代。1つの時代が終わり新しい時代が始まる、そんな時にサイレント映画のスターである主人公ジョージは新人女優のペピーと出会う。ジョージはペピーを激励し導き、ペピーはジョージを尊敬し大切に想い続けるようになり、2人は親しい関係を築く。次第にペピーはトーキー映画のスターとしての階段を上っていき、過去の人となったジョージはスターの階段を下りることになる。過去と未来の象徴のような2人のこの関係が、過去をただ切り捨てるのではなく過去の良さも認め敬い過去があったからこそ現在そして未来があるのだというメッセージのように感じた。あと犬が良かった。
マーさん [映画館(字幕)] 8点(2012-05-03 11:15:56)
10.《ネタバレ》 <すさまじいネタバレ注意>今までサイレント映画だったのに、トーキー映画に変わるというアイディアは「オズの魔法使」のあのシーンを思い出しました。
台詞のない映画を観ていて「これはこれでいいけど、やっぱり声が欲しいなあ」というジレンマは多くの人が感じることだと思いますが、これにアイディアで応え、ジレンマそのものをトーキー映画へと移り変わる時代を利用して描いていることが素晴らしいです。
この映画がオスカーを受賞したのは、単なる懐古主義に留まらず、温故知新の考えのもとで新しい映画を作ったことにあるのだと思います。
◆こちらのブログhttp://kinoer.exblog.jp/15769867で知ったのですが、主人公のジョージは、最後にフランスなまりの英語を話していたそうです。これに気づくと「ジョージは映画でしゃべること自体に抵抗があった」と気づけるという・・・細かい設定に感服しました。
ヒナタカさん [映画館(字幕)] 8点(2012-05-01 22:33:42)(良:1票)
9.《ネタバレ》 アーティスト、つまり芸術家って自分の芸術感から妥協出来ず大変な職業だなあ、でもそれを貫いていって成功できるということは素晴らしい職業だなあと感じました。でもこれはアーティストに限らず、あのペピィや執事だって、みんなそうなんですよね、自分の信じることに従ってやっていくことが大事なんですよね、そうすればきっとうまく行くと。
思うに、多くのアメリカ映画は基本この考えをを底流にテーマとして持っているんじゃないかとも思います、例えば「真昼の決闘」にしても「ロッキー」にしても「ターミネーター」にしても「ギルバートブレイク」にしても(ただアンチテーゼとして例えば「ファーゴ」とか「パルプフィクション」とかもありますが)。そんな意味でこの映画はフランス映画界からハリウッドに捧げられたオマージュなのかなって、そんな事も考えました。もちろんとても好意的なオマージュですが、ちょっとは揶揄の気持ちもあるのかなって。
Tokyo's Holidayさん [映画館(字幕)] 8点(2012-04-30 23:09:34)
8.《ネタバレ》 ストーリーは「雨に唄えば」+「ライムライト」といった風で、トーキーの時代へと移り変わる中でサイレントに拘り続ける主人公の苦悩を中心に進みます。なのでどこかで聞いたようなストーリーであり悪く言えばベタな展開とも取れるでしょう。しかしこの映画の中でやっていることは非常にチャレンジングな精神に富んでいるとも思えました。スターダムを登るヒロインのペピーはレストランでインタビュアーにこう言います、「観客もサイレントの大仰な演技に飽きたんだでしょ」と。実際にサイレント映画では俳優の声は入りませんので、俳優の演技の優劣は如何に感情を身振り手振りや表情で表せるかという所にあります(勿論例外は多々ありますが)。しかし時代がトーキーへと移り変わると、最初は観客が求めた筈の俳優の声が逆にワザとらしいものに感じられ、表情の機微・佇まい・どれだけキャラクターへ自身を投影しているかが演技の優劣になっていきます。所謂スタニスラフスキー理論の登場ですね。しかしそれも近年になり食傷気味になりつつある。メソッド演技が一般化してしまったからです。そんな現代にこの映画はサイレントを持ってきました。サイレントだから役者は声が出せません。しかし主演の二人の表情は大仰ながら非常にウィットに富んでいて観客を楽しませてくれます。ジョージのウインクやペピーの投げキッスなどはその最たるもの。しかしこのサイレントは何も30年代以前に作られた訳では無く、21世紀に作られているのです。だから現代的な演技も多々ある。例えばプロデュースした映画に客が不入りでジョージが映画館入口で佇んでいるシーン、じっとスクリーンを見つめますがそこからは彼の芸術家としての苦悩と挫折が感じられる。昔のサイレント映画でしたら大きな溜息の一つでもつかせて演出するでしょう。落ちぶれ街を彷徨うジョージを車の中から見つめるペピーも同様です。昔なら目線を逸らし口を塞ぐ位しそうなものです。でもペピーは薄らと目に涙を浮かべるだけです。このようにサイレント映画絶頂期ではあり得なかった、役者が身振り手振りでも無く声を出すでも無くキャラクターの感情をサイレント映画内で表現する。そこがこの映画の凄い点だと思いました。現代に作られたサイレント映画だから成し得た演出だからです。
民朗さん [映画館(字幕)] 8点(2012-04-29 18:33:44)(良:4票)
7.《ネタバレ》 えっ、モノクロサイレントでアカデミー賞?と半信半疑だったが、ヒューゴとは比べものにならないくらい良かった。映画は娯楽だけでなく感動を与えてくれるもの、演じる役者さんたちもアーティストならば、制作しているスタッフ陣もアーティストだ。
サイレントから物が倒れる音が入る瞬間、サイレント(沈黙)から台詞が入る瞬間、芸術を感じた。主演男優賞(ラストの笑顔は感動的)、女優賞があるならば、あの犬の名演技は何賞だ?
古き良き時代を懐かしむばかりでなく、映画の本質とは何かを考えさせてくれる。そうか台詞をしゃべるのことのないあの犬は、サイレントの象徴か。
ESPERANZAさん [映画館(字幕)] 8点(2012-04-27 19:11:00)
6.《ネタバレ》 全体の批評は朝日新聞紙上で大林宣彦、中野翠両氏が対談されてる内容でほぼすべてだと思います。(レビュー時点では http://www.asahi.com/showbiz/movie/TKY201204120267.html で講読可)特に、アステアじゃなくジーン・ケリーだってとこに気づかれた大林監督はすごい。華麗さよりも、どちらかというとデフォルメに近いダイナミックさを優先させたステップですからね、ジーン・ケリーは。「ブロードウェイのバークレイ夫妻」と思わせて「雨に唄えば」へのデディケイトで締めくくってると考えれば、ハッピーエンドもこじつけじゃないと思えます。フィルム燃やすシーンは「イングロ」でリアルさ知ってしまった以上、いい加減に見えてしまって残念。ジャン・デュジャルダンは「毒気を抜いた」植木等というイメージ。ってことは、東宝の「無責任/日本一」シリーズはダグラス・フェアバンクスがジーン・ケリーばりのステップでスクリーン全体を駈け、踊るっていうコンセプトだったのね。あ、犬のUGGYは100点。
shintaxさん [映画館(字幕)] 8点(2012-04-17 09:00:53)(良:3票)
5.《ネタバレ》 いい映画だと思いますよ。 正統派でノスタルジックで、犬や端役にも演技派を揃えていてイヤミ無く鑑賞できました。 でも、やっぱりハッピーエンディングにしてしまうあたりが、現代風なのかなあ... 個人的には、主人公は火事で死亡して、世間に再評価されて終わると言うストーリーの方が良かったんですが...
ミスプロさん [映画館(字幕)] 8点(2012-04-17 00:28:35)
4.《ネタバレ》 これは観る人の想像力を試しているような(試させる)映画かもしれない。今時、珍しいモノクロ映画でしかも、ほとんど台詞も無いサイレント映画である。この映画を製作した人達は私達映画ファンに対して映画とは何か?少ない台詞と役者の演技、表情だけでも何かを伝えることは可能であると言っているようである。色が無いということに関しても想像する楽しみを一人一人が感じ取って欲しいというような願いで撮られている。映画の中で映画を撮ることの面白さを見せる上でもそこに流れる空気、音楽にしてもコメディタッチな場面ではコメディぽい音楽をサスペンスぽい場面、例えば主人公が過去の栄光からどん底状態となって、自らフィルムを燃やして火傷して、病院送りとなる場面ではサスペンス映画らしい音楽が流れたりと音楽の使い方も上手い。この映画のラストのジョージとペピーとのタップダンスシーンはジーン・ケリーのミュージカルやフレッド・アステアのミュージカルを思わせるし、思わずにはいられなくなる。何となくジョージの顔がジーン・ケリーに見えてくるから凄い。フランス映画なんだけどアメリカ映画ぽくて、フランス映画が苦手な人でも楽しめると思う。だからこそアカデミー賞作品賞に選ばれたのだと思うし、アメリカ映画界が誇るミュージカルスターに対する敬意のようなものを感じさせる終わり方。ジーン・ケリーやフレッド・アステア、ジンジャー・ロジャースにジュディ・ガーランドがもしも今、この時代に生きていたら、この映画を見たら間違いなく感動するだろうなあ!最後にもう少し!フランスって犬を映画館の中に一緒に連れてっても良いのかな?
青観さん [映画館(字幕)] 8点(2012-04-10 22:22:37)
3.《ネタバレ》 クライマックスで延々ずっと流れ続けてた曲、あれ~、これって何かの映画で聴いた事があるぞって暫く考えてたんですよ。何だっけか・・・えーと・・・あ、そうだー!!ヒッチコックの「めまい」で使われてた曲だっ!と、映画館の暗闇の中、思わず膝を打ちほくそ笑む。数あるヒッチコック作品の中でもコアなファンが多いと聞く「めまい」ですが、確かサスペンスよりもラブストーリーとしての評価が高かったはず。ここに至ってようやくこの作品が映画への「愛」、男と女の「愛」を、サイレントというやや変則的な形を取りながらもオーソドックスに謳い上げる、王道な「ボーイ・ミーツ・ガール映画」である事に、ハタと自分は気が付きました。今年の賞レースを賑わせた作品は、近年になくどれもハイレベルだと思うんですが、アカデミー会員が、内容的には至ってシンプルでわかりやすいこの作品に、こぞって投票した理由はなんなんでしょう?奇しくも日本では、同日にあれほど稼いでまだ稼ぎ足りないのかと、つい鼻白んでしまう「タイタニック3D版」が公開されましたが、昨今の安易なリメイクばやり、ネタ切れ、特殊効果への依存しすぎを猛省し、もう一度「原点回帰」に立ち返ってみないかっていう強い想いが、このフランス映画を最優秀作品賞に選んだハリウッド映画界にはあるじゃないかなーとも思うんですが、どうなんでしょうねえ・・・。私はそうであって欲しいと願っております。「雨に唄えば」や、ジュディ・ガーランドの「スタア誕生」なんかを予習で観ておけば、これはさらに楽しめる映画だと思います。主役のモノクロ画面映えする申し分のない粋な伊達男っぷり、ヒロインの一見バランスが悪いヘンテコファニーフェイス、でもチャーミングな表情が素敵でしたね。このお二人の見事なコンビネーション、後味が極めて良い事、忘れてはいけないもう一人(一匹ですか?)の主役、ワンコの驚くべき好演に一点加算。淀川長治さんや双葉十三郎さんがもしまだ生きてらしたら、この作品をどんな風に面白く語って下さったのかなあ・・・。
放浪紳士チャーリーさん [映画館(字幕)] 8点(2012-04-09 00:05:42)(良:2票)
2.《ネタバレ》 サイレント映画自体ほとんど観たことがなく、しいてあげるならチャップリンぐらいです、そんな不安は無意味で問題なく楽しめる良い作品でした。「ヒューゴの不思議な発明」と対比すると面白いと私も思ったのですが、その事については下の「2番目レビューのあにやんさん」が述べられていますのでそちらをどうぞ^^
シンプルで映画愛を感じる作品で、良い時間を過ごした気分になれました。
ないとれいんさん [映画館(字幕)] 8点(2012-04-08 16:09:44)(良:1票)
1.この映画を観終えて最も興味深かったことは、圧倒的に“古めかしい”モノクロ&サイレントという表現方法を用いながら、明らかな“新しさ”を感じたことだった。

それは、「無声映画」が遠い昔の映画の在り方だということの認識は充分にあっても、実際は、チャップリンらの作品のダイジェスト的な映像をかろうじて見かじったことがある程度で、自分自身の映画体験として備わっていないということに他ならない。

だから、最低限に表示される台詞だけで充分にストーリーと登場人物の感情が伝わるということや、特別な映像合成を用いなくてもハッと驚くシーンが見せられるということに、新たな発見をもって素直に感動することが出来たのだと思う。
そして、それらこそが映画が持ち得る“マジック”なのだということを思い知った。

観賞後、あのシーンが良かったな、あのシーンが好きだな……と、各シーンが印象深く思い出される。それはこの映画が、あまりに基本的ではあるけれど、揺るがない数々の映画のマジックに対して、尊敬の念を込め再表現しているからだ。

昨今の映画に比べ、人物描写があまりに単純で都合良く見えなくもない。ただ、だからこそシンプルに伝わってくる主人公らの純粋な思いこそが、この映画が最も伝えたかったことなのではないかと思える。

懐古主義ということを否定は出来ない。アカデミー賞を獲得したのも、高齢化が進むアカデミー会員の懐かしみの感情をピンポイントで刺激したことは大きな勝因だろう。
しかし、当然ながら今作は、“トーキー”という技法がないから“サイレント”になっているわけではない。
最新の3D技術に至るまでのありとあらゆる映画技法の中から、敢えて“サイレント”というものを選んだに過ぎない。(実際、今作が完全に「無声映画」かと言えばそうではないわけで)

映画表現という概念が、何よりも「自由」を尊重する以上、新しかろうがはたまた古かろうが、どのような表現方法を用いてもそれはまったく構わないことは言うまでもない。
この映画は、懐古主義でありつつ、温故知新により映画の表現方法をまた一つ広げたとも言え、やはり新しい時代に描かれるべき映画だったのだろうと思う。

主演俳優の声にならない慟哭に胸を打たれ、幸福感溢れるタップダンスに心躍る。
映画を楽しむということはこういうことなのだということを、この“無口”な映画は雄弁に語っている。
鉄腕麗人さん [映画館(字幕)] 8点(2012-04-08 01:52:36)
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【点数情報】

Review人数 80人
平均点数 6.64点
011.25%
100.00%
211.25%
300.00%
456.25%
578.75%
61923.75%
72430.00%
81620.00%
967.50%
1011.25%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.66点 Review6人
2 ストーリー評価 6.88点 Review9人
3 鑑賞後の後味 7.25点 Review8人
4 音楽評価 7.28点 Review7人
5 感泣評価 6.71点 Review7人
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【アカデミー賞 情報】

2011年 84回
作品賞 受賞 
主演男優賞ジャン・デュジャルダン受賞 
助演女優賞ベレニス・ベジョ候補(ノミネート) 
監督賞ミシェル・アザナヴィシウス受賞 
脚本賞ミシェル・アザナヴィシウス候補(ノミネート) 
撮影賞ギョーム・シフマン候補(ノミネート) 
作曲賞(ドラマ)ルドヴィック・ブールス受賞 
美術賞ローレンス・ベネット候補(ノミネート) 
美術賞ロバート・グールド〔美術〕候補(ノミネート) 
衣装デザイン賞マーク・ブリッジス[衣装]受賞 
編集賞ミシェル・アザナヴィシウス候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2011年 69回
作品賞(ミュージカル・コメディ部門) 受賞 
主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)ジャン・デュジャルダン受賞 
助演女優賞ベレニス・ベジョ候補(ノミネート) 
監督賞ミシェル・アザナヴィシウス候補(ノミネート) 
脚本賞ミシェル・アザナヴィシウス候補(ノミネート) 
作曲賞ルドヴィック・ブールス受賞 

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