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緑色の部屋

[ミドリイロノヘヤ]
The Green Room
(La Chambre Verte)
1978年上映時間:94分
平均点:6.00 / 10(Review 5人) (点数分布表示)
ドラマ小説の映画化
新規登録(2003-09-01)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2020-03-21)【イニシャルK】さん
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監督フランソワ・トリュフォー
キャストフランソワ・トリュフォー(男優)
ジャン・ダステ(男優)
ナタリー・バイ(女優)
原作ヘンリー・ジェイムズ“The altar of the dead”“The beast of the jungle”
脚本ジャン・グリュオー
音楽モーリス・ジョーベール
撮影ネストール・アルメンドロス
配給東宝東和
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5.《ネタバレ》 フランソワ・トリュフォー監督の「緑色の部屋」は、後ろ向きの人生まっしぐらの男の物語です。

かつて観た「海の上のピアニスト」の主人公に共感できなかったように、この映画の主人公ジュリアン・ダヴェンヌ(フランソワ・トリュフォー)にも全く共感できませんでした。

ある意味、非常にグロテスクな映画だと言えます。彼は死者しか愛せないのです。もちろん、死体愛好者ではなく、死んだ人が全く忘れられないということなのです。
そして、この映画はホラー映画でもサスペンス映画でもありません。ある異常な男の人生ドラマです。

人間は誰でもいずれは死にますが、かといって死ぬために生まれてきたわけではなく、生きるために生れてきた存在のはずです。
最愛の人を亡くせば、絶望のどん底にたたき落とされるのはよくわかります。
配偶者や恋人や両親や子供を亡くしたことのある人なら、誰でも経験することです。

しばらくは頭も真っ白になったり、呆然としたり、死にたくなるほど落ち込みますが、ごく普通の人なら、そのうち時が経てば心も落ち着いてくるものです。
親しい人の死の悲しみを乗り越え、自分の「生」も取り戻すことができるのです。

ところが、この映画のダヴェンヌはそうではないのです。
新婚時代に妻を亡くした彼は、ずっと妻を想い、妻の遺品に囲まれた部屋で時を過ごしたり、頻繁に墓参りに行ったり、別の土地でのいい仕事の話しがあっても断ったり-----。

彼は新聞社で死亡記事を書くことが仕事で、死亡記事を書かせたら、彼の右に出る者がいません。まさに彼の生活の中心は「死者」なのです。

この違和感満点の陰気な男を、フランソワ・トリュフォーは実に見事に演じています。
脚本もトリュフォー自身が書き、当然のことながら監督もし、彼自身が主演もしているという入れ込みようです。

そして、もう一点、見事なのはカメラワークです。
ほの暗い空間に無数に灯されたロウソクの光が幻想的で美しく、壁に貼られた数々の死者の写真が思い切り辛気くさく、なんとも言えない怖さが伝わってきます。

この主人公には全く共感できないのですが、映画としては傑作だと思います。
この何とも言えない"妖しい雰囲気"には、観ていてゾクゾクしました。
死者を想い続ける主人公の妄執は、とにかく陰鬱なのですが、考えてみれば、確かに世の中にはきっとこういう人もいるだろうなと思わせられます。

ダヴェンヌの前に現われるセシリア(ナタリー・バイ)という美しい女性との関わり合いも、とても切なくて印象的でした。

これからも、トリュフォー作品をこまめに観ていきたいと思っています。
dreamerさん [ビデオ(字幕)] 7点(2019-03-28 20:20:45)
4.《ネタバレ》 トリュフォーの敬愛するヒッチコックを意識した映画なのか、かなり怖い内容。それにしても主人公は勝手なやっちゃなぁ。でもこういうのを好きになる女性がいる(しかも超美人!)というのも一興。この変人ぶりを演じたトリュフォーも押さえが利いていい感じ。最初は変人役とは知らず、やっぱり演技は下手だなと思っていたが、話が見えてくると、なるほど感情移入はできにくいが、中々そんな人物の感じ出てる、と感心しました。この女優、ナタリーバイさんのきらめく美しさに1点プラス!です。
トントさん [ビデオ(字幕)] 7点(2011-08-16 00:58:08)
3.《ネタバレ》 とても残酷な内容。
愛すべき人を失った場合、その亡くなった人を一生忘れない。
それはとても大切なことだが、それをずっと続けることが果たして幸せを生むのか??
それとも、時間が経つにつれ少しずつ亡くなった人を忘れていき、いずれ新たな人と新たな幸せをみつける。
こちらの方が幸せだが、果たしてそれでいいのだろうか?
そんな問いかけをトリュフォーはしたかったのだろうが、どうも散漫な印象。
個人的には、その答えがどうなのかトリュフォーに示してほしかった。

それにしてもネストール・アルメンドロスによる映像美は見事というほかない。
幻想的なまでに美しい。
いかにもフランス映画的な美しさに満ち溢れた作品だ。
やはりネストール・アルメンドロスというカメラマンは、美しいフランス映画に欠くことのできないない存在である。
にじばぶさん [ビデオ(字幕)] 6点(2008-02-25 00:18:15)
2.悪意の無い主人公の周りを振り回す立ち振る舞いが最後まで受け入れられなかった。
スルフィスタさん 6点(2004-11-21 00:35:47)
1.人間というのはどんな悲しい事も忘れる動物である。だから生きてゆけるのだと何かで読んだことがあるが、トリュフォー扮するジュリアンは頑なに忘れようとしない。この本能と反する行為はもしかしたら大切なことなのかもしれない。しかし本作はよく解からん。それが愚かな行為と言ってるのだろうか?それが難しいと言ってるのだろうか?それから、いっしょに生活している子供のエピソードの意味は?よー解からん映画でした。ごめんなさい。トリュフォーに思い入れがあるなら、あの飾られた写真がそれぞれ誰なのかを探るだけでも面白いかも。
R&Aさん 4点(2004-03-02 15:45:51)
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【点数情報】

Review人数 5人
平均点数 6.00点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
4120.00%
500.00%
6240.00%
7240.00%
800.00%
900.00%
1000.00%

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