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嘆きのピエタ

[ナゲキノピエタ]
Pieta
2012年上映時間:104分
平均点:7.12 / 10(Review 16人) (点数分布表示)
公開開始日(2013-06-15)
ドラマ
新規登録(2013-08-04)【ESPERANZA】さん
タイトル情報更新(2013-08-21)【ESPERANZA】さん
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監督キム・ギドク〔1960年生〕
キャストチョ・ミンス(女優)チャン・ミソン
脚本キム・ギドク〔1960年生〕
あらすじ
親の顔も知らない天涯孤独の男ガンド、彼は血も涙もない借金取りとして生きてきた。利子が元金の10倍にもなる法外な借金を払えない返済者に障害者になることを迫り、保険金を取り立てるのが仕事だ。ある日彼の前に自分を赤ん坊の時捨てた母と名乗る女性が現れる。
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16.《ネタバレ》 本筋から脇に反れない、余計なサブの人物も出してこない、清冽ささえ感じさせるシンプルな作り方が、常に緊張感を確保している。そして、主人公についてもその母についても、役者がその緊張に耐えうるほどの芝居を確保している。よって、無謀ともいえる展開にも、「そういうこともあるかも」と思わせるほどの説得力があります。ただその反面、突然、何でそこでそんな演出を?という場面もあるんですけどね。貸金の相手がなぜかみんな似たような町工場だったりとか、なぜか最後に登場する婆ちゃんとか。あと、ネタばらしが早すぎなのももったいないです。
Oliasさん [DVD(字幕)] 6点(2023-04-29 00:09:09)
15.《ネタバレ》 血も涙もない冷酷非道な闇金の取り立て人、ガンド。利子が元金の10倍にもなるような違法な借金を返せなくなった債務者を無理やり障碍者に仕立て上げ、その保険金を返済に充てていた。片手や両足を使い物にならなくされた者、自らビルの屋上から飛び降りさせた者、一生車椅子生活を余儀なくされた者……。その顔を見ただけで債務者が震え上がるほど恐れられた彼は、その生い立ちもまた壮絶なものだった。産まれてすぐ母親に捨てられ、以来天涯孤独の身となった彼の心に愛というものは存在しない。だがある日、彼の目の前にとある女性が現れる。「ごめんなさい、あなたを捨ててしまって。私はあなたの母親なの」――。藪から棒にそう告白する女性。戸惑いながらもガンドは、その女性の悲痛な叫びに圧倒され共同生活を始めるのだった。当初は乱暴な扱いを続けていた彼も献身的に自分に尽くしてくれるその〝母親〟に、次第に心を許してゆく。だが、その〝母親〟も心にある闇を隠し持っていたのだった……。韓国の鬼才として有名なキム・ギドク監督が放つ、そんな破滅的な母子愛を濃密に描いたノワール作品。幾つもの賞に輝いたという本作を今回鑑賞してみました。確かに非常に完成度の高い作品で、最後まで衰えないその熱量の高さには素直に圧倒されました。ぎりぎりまで無駄を削ぎ落したシンプルなお話に切れ味の鋭いバイオレンス描写、時にやり過ぎなくらいの暴力をこれでもかと見せつけるかと思えば親子の普遍的な愛という極めて道徳的なものを織り交ぜてくる独特の世界観、そして最後はそれらを全てひっくり返す計算されつくした脚本。監督の才能は確かなものだと思います。人の温かみなど微塵も感じさせない町工場の乾いた雰囲気などもとても印象的でした。最後、自分のために編んでくれたと思っていたセーターが実は……となるのもなんとも言いようのない後味の悪さを残してくれますね。あとから思えばこの母親の「計画」が成し遂げられそうになる瞬間が何度もあったのに、それをさせなかったのはあくまで彼女が自らの方法に拘ったからなのか、それとも愛情が芽生えてしまったのか――。なかなか見応えのある、そんな暗黒の親子愛物語。あまりにもどぎつ過ぎて自分の好みにはそこまで合致しなかったですが、良い映画体験をさせていただきました。
かたゆきさん [DVD(字幕)] 7点(2021-03-19 01:21:20)
14.《ネタバレ》 親に捨てられて成長したガンドの、冷酷非情な取り立てはなかなかエグい。保険金を得るために、金を返せない債務者の手や足を虫けらのように潰していく。債務者の妻の懇願や、優しそうな母の祈るような目も、まったくガンドの心には刺さらないほど荒みきっている。
ヒリヒリとした雰囲気で引きつけられるのだけれど、そこからのストーリーに少し無理を感じたところが幾つか。それが引っかかって、話にのめりこむまでには至らず。

ガンドに母親と名乗る女が現れるのだが、この女の正体を考えたら、ガンドに突き落とされて足を折った債務者側の人間のはず。それなのに、息子の悪口を言うなと追いうちをかけて折れた足を踏みつけるのは、いくらガンドに母親だと信じさせるためだといってもできるものなのか。足を折られた息子とその母は、自分と我が子に重なるはずで、同じくガンドの被害者なのだから。観客を騙そうとしすぎて、無理が生じているように感じられた。
また、自分を捨てた母を激しく恨んでいたガンドが、母を案外あっさり許しているような印象。これまでの恨みを考えれば、たとえ解消されるにしてももっと時間がかかるはずに思える。

ラストはキム・ギドク監督らしい痛ましくてインパクトのあるシーンで畳み掛けてくるけれど、そこに至るまでにのめりこめないために衝撃が弱くなってしまうのが惜しい。
飛鳥さん [DVD(字幕)] 6点(2020-09-05 18:35:29)
13.《ネタバレ》 キム・ギドクらしいエグイ内容。
変なものを食わせるシーンがきつい。

ニセ母親が飛び降りる。
これ以上の復讐は確かにない。

不幸のもとに生まれた男なのに、最後まで救いが無いのは正直きつすぎた。
にじばぶさん [インターネット(字幕)] 6点(2020-08-18 21:07:54)
12.終盤の畳み掛けが見事。
中盤まではチョッと退屈かなと感じたが、見終われば壮大な前振りだったかなと。

主人公の心変わりの部分が唐突な気がしたが、そんな荒さもラストで帳消し。
これがキム・ギドクか。。。
tonaoさん [DVD(字幕)] 7点(2020-06-05 23:03:48)
11.取立て屋は国を問わず酷い事酷いこと。
元締めに吸われたかられいびられる所まで同じ。
もっとも貸し倒れで諦めてやったって誰にも感謝されんだろうから哀れだけど同情する気にもなれない。
TAKIさん [DVD(字幕)] 8点(2017-09-05 01:03:00)
10.《ネタバレ》  非情なサラ金取り立ての男ガンド。取り立て対象に手や足を切断させ、障がい者の保険で金を返させる。不意に現れる女、ガンドの母親を名乗る。30年間孤独に愛情を知らずに生きてきたガンドは女に冷たく当たる。しかし次第に気持ちは動いていく。

 第69回ヴェネツィア国際映画祭では金獅子賞を受賞したこの作品。鬼才キム・ギドクの低予算作品とのことだが見ごたえは半端ない。

 復讐・母性・贖罪、そして愛。ラストのガンドの選択は予測するものの中でも強烈なものだった。暗闇をトラックがいく。暗闇をトラックがいく。そしてエンド直前の女の歌声。

 一番目につく唐突な展開はガンドの心変わりだ。そこは観ている側の感性で補うしかないと思った。そこに見えないいくつものエピソードを想像した。母親は最初から謎まみれ。ある意味一貫していたが、ガンドの変容には驚かされた。

 他、つっこみ所はある。でも作品を全体で俯瞰すると気にならない。一つのテクストがしっかりと浮かび上がっている。

 さて復讐の対象者が悪なのかという点にだけ。金をとりたてる奴がわるいのか。金を借りて返せない奴の責任は?
JFさん [DVD(字幕)] 7点(2015-07-23 17:42:52)
9.話が暗くて、最初のうちは見続けるのがつらかった。
中盤からグッと引きつけられるけど、予想通り、後味はよくないなあ。
話が暗くても、もう一度見たいと思えればいいんだけど、全然そんな気は起きないし。

ところで、韓国の人は、若い人でも普通にウナギやウサギをさばけるんだろうか。
今の日本人は、鶏どころか魚さえ、さばける人は少数派になってしまってると思う。
自分ももちろんできないし。
韓国の貧しい人っていう設定だったけど、そこはうらやましいと思った。
さばきたてって、絶対ウマイだろうから、自分でできるなんていいなって思う。
まかださん [地上波(字幕)] 5点(2014-09-23 20:00:10)
8.《ネタバレ》 男は、闇金業を営む社長の下で働く冷酷非道な取り立て屋。元金の10倍の金利を要求し、払えない債務者には重傷を負わせ、障害者にして保険金を受け取るという苛烈な取り立てをする。冷淡無情で、良心の呵責も感じない。元々捨て子で、両親の愛や慈しみを知らずに、30年を孤独に生きてきた。ある日、母と名乗る人物が現れる。最初は疑念を持ち拒絶したが、何度も現れ、捨てたことをひたすら謝罪する女の尋常ならざる情念により、徐々に受け入れ始め、半信半疑となり、遂には信じるまでに到り、二人は一緒に暮らし始めた。男は、生まれて初めて母の無償の愛を知り、人間らしさを取り戻していった。同時に取り立ても優しくなった。だが、母はどこか寂しげだ。男が甘えても拒絶することがあり、母が編んでいて、男が自分のものと思っていたセーターを誕生日にくれなかった。母には秘密があった。その正体は男の所為で自殺した犠牲者の母で、復讐のために男の母に成りすましていたのだ。自ら男の目の前で死んで、男の魂を破壊しようとする悲壮な復讐劇を企む。だが女にも心の変化があった。自分は死んでもよいから母を助けてくれと懇願する男の姿を見て、男に憐憫さを感じたのだ。結局、女の密計は成功し、男は自らを罰する壮絶な死に方を選ぶ。
実に惨憺たる話だが救いはある。男は母の愛を知って人間性を取り戻し、復讐の鬼と化していた女も男を憐れむ気持ちが持てた。型破りの復讐方法と奇異な展開に肝胆驚かされるものがあった。暴力場面が目立つが許容の範囲内。鶏、うなぎ、うさぎが犠牲者の比喩となって使われていた。子守唄の演出は効果的だった。映像処理は丁重で安心感がある。個性の際立った作品で感銘を受けた。引っかかる点もある。男の変貌が急すぎる点だ。無慈悲で冷酷極まりない男が、母がいなくなれば生きていけないとまで思うようになる、その変化が伺える逸話をいくつか用意し、時間をかけて丹念に描けば、名作になり得た。女の正体が知れるのは最後の最後にすべきだった。その方が衝撃が大きく、遥かに余韻が残った。廃ビルで、女を突き落そうとする老婆が現れるが、時機が合いすぎて不自然だ。又、老婆に突き落とされた方がよかった。その方が救いがあるし、偽装した復讐者が別の復讐者に勘違いされて殺されるという皮肉の運命となり、物語に深みがでた。女が簡単に社長を殺せたのは不自然だ。男のマザコンぶりが異常ぎみ。
よしのぶさん [DVD(字幕)] 7点(2014-09-12 00:31:57)
7.復讐劇としてはよく出来た作品と思います。ただインパクトという意味では過去の作品の方があった気がします。
Yoshiさん [DVD(字幕)] 5点(2014-08-13 22:48:41)
6.今更、ギドク監督について語る仁別もない。
ただただこの物語にぐっと釘付けになった。凝視せずいはいられなかった。
切ない、特にラストはね。
シネマブルクさん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-04-15 09:35:21)
5.《ネタバレ》 やはり韓国映画。復讐ナシではいられない。中盤はガッツリ中だるみしたなぁ。
それにしても「初めて母親の愛を受けた」ってことで、コロリと人間性が変わってしまうものなのか?全然しっくりこなかった。主人公の変貌が極端すぎて引いてしまった。
また、本作は非道すぎる借金の取り立てが見どころの一つになっていると思うんだけど、その見せ方がうまくない。
直接的表現を避けすぎたためか、迫力が全然ない。同時に主人公の残忍さも強調しそこねているので、因果応報を見せられても、気持ちが入らない。やっぱ韓国映画はもっとグロテスクな方が、魅力を発揮できるのではないかと思った次第。
ラストシーンは素晴らしい!
すべからさん [映画館(字幕)] 6点(2014-02-10 23:40:49)
4.《ネタバレ》 冒頭から凄い暴力の連続で全く気の緩む暇がないが、それによって如何に主人公が冷徹な男であるかが印象付けられる。この男は母親に捨てられ30年一人で生きてきたことから、人の痛みを感じる事ができない。感覚的にも物理的にも。ひたすら無慈悲に任務を遂行していく。観客の目にはまるで機械のような、恐ろしい男だと写っただろう。そう思わせた時点でこの映画は成功していた。後は如何に彼を解放するかという事だ。そのためには母親の登場は必然と言えるだろう。 事実、母親が登場してからは人が変わったように閉ざされていた感情をあらわにしていく。

しかし、この男ツンデレすぎない?あれだけツッパっていたのに、急にコロリと態度変わりすぎ。いきなり笑顔で母親と手を繋いでルンルンでショッピングに繰り出したのには笑った。これまでのギドク作品にはあまり見られなかったハートウォーミングなシーンと言えるだろう。ほんの束の間の休息。幸福な時間。しかし、それも実は壮大な恐ろしい計画の内の一部であったとは誰が予想しただろう。
やはりギドク映画、一筋縄でいかない。想像を絶する恐ろしくも悲しい結末が胸を打つ。
ヴレアさん [DVD(字幕)] 9点(2014-01-19 07:50:09)
3.《ネタバレ》 もう何で韓国映画って、こんなに凄いの!?社会に訴えかける物語の創り方を完全に消化して、使いこなしてるもん。後ろめたい人が、お金を消費しに来てる文化とは、レベルが違う。本当に社会の問題点を深く見つめた上での問題意識で成り立ってる。キムギドクってキツイんだよね、すっごく。だけど、そのキツさの向うの、浄化された世界を見事に映像化しちゃうんだよね。「春夏秋冬」とか「弓」とかさ・・。だから、キツイ場面にも耐え甲斐があるんだよね、最後まで観ると。しかも教訓めいた展開にするのか?って思ったら、もう一捻り加えて、ドラマにもしてしまう。分かんない人にも、それなりに面白く観てもらうためにサービスするんだよね。キムギドクは若いんだよね。それに驚いちゃう。韓国の潜り抜けてきた世界がいかに半端ないか、分かる。この国、侮ったら、いかん!コワイよ、俺は・・。
トントさん [DVD(字幕)] 10点(2014-01-18 23:11:45)
2.《ネタバレ》 おかえりなさい、ギドク。消費社会の中で、捨てられていく少数派。歯車を上手く回せなくなってしまった者たちを飄々と見過ごし蹴落とす世の中のサイクルを、自らの血で断ち切りたいと願うギドク監督の強すぎる祈り。絶対に目を反らしてはならない祈り。
ボビーさん [映画館(字幕)] 10点(2013-08-25 06:48:13)
1.さすがヴェネチア国際映画祭で金獅子賞に輝いた作品だけに、すごくインパクトがある。暴力的な場面など荒っぽいシーンが苦手な私だが、それでも映画に引き込まれてしまった。私の評価は低いかもしれないが、映画通の方が見ればきっと高得点になると思われる。なおピエタとは死んで十字架からおろされたキリストを抱く聖母マリアのこと。
ESPERANZAさん [映画館(字幕)] 7点(2013-08-05 15:26:18)
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【点数情報】

Review人数 16人
平均点数 7.12点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
5212.50%
6425.00%
7531.25%
8212.50%
916.25%
10212.50%

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