ブラッド・ダイヤモンドのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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ブラッド・ダイヤモンド

[ブラッドダイヤモンド]
Blood Diamond
2006年上映時間:143分
平均点:7.38 / 10(Review 178人) (点数分布表示)
公開開始日(2006-04-07)
ドラマサスペンス
新規登録(2006-11-11)【.】さん
タイトル情報更新(2017-10-25)【Olias】さん
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監督エドワード・ズウィック
助監督ゲイリー・カポ(第二班監督)
ケビン・デ・ラ・ノイ(第二班監督)
キャストレオナルド・ディカプリオ(男優)ダニー・アーチャー
ジャイモン・フンスー(男優)ソロモン・バンディー
ジェニファー・コネリー(女優)マディー・ボウエン
アーノルド・ヴォスルー(男優)コッツィー大佐
マイケル・シーン(男優)シモンズ
マリウス・ウェイヤーズ(男優)ルドルフ・ヴァン・デ・カープ
スティーヴン・コリンズ〔男優〕(男優)ウォーカー
デヴィッド・ヘアウッド(男優)ポイズン大尉
ベイジル・ウォレス(男優)ベンジャミン・マガイ
ンタレ・ムワイン(男優)メド(バーテンダー)
浪川大輔ダニー・アーチャー(日本語吹き替え版)
乃村健次ソロモン・バンディー(日本語吹き替え版)
浅野まゆみマディー・ボウエン(日本語吹き替え版)
家中宏シモンズ(日本語吹き替え版)
菅生隆之コッツィー大佐(日本語吹き替え版)
原作チャールズ・リーヴィット(原案)
C・ギャビー・ミッチェル(原案)
脚本チャールズ・リーヴィット
音楽ジェームズ・ニュートン・ハワード
編曲ブラッド・デクター
ジョン・キュール
ジェフ・アトマジアン
撮影エドゥアルド・セラ
製作エドワード・ズウィック
マーシャル・ハースコヴィッツ
ポーラ・ワインスタイン
ワーナー・ブラザース
ケビン・デ・ラ・ノイ(共同製作&ライン・プロデューサー)
配給ワーナー・ブラザース
特殊メイククリフ・ウォーレス
特撮ピクセル・マジック社(視覚効果)
ウィリアム・メサ(視覚効果スーパーバイザー)
衣装ナイラ・ディクソン
編集スティーヴン・ローゼンブラム
録音アイヴァン・シャーロック
アンディ・ネルソン[録音]
ロン・ベンダー(音響効果)
その他ビル・ドレイパー〔その他〕(プロダクション総指揮)
ピート・アンソニー(指揮)
あらすじ
1999年、内戦下のアフリカ・シエラレオネ。漁師であるソロモン・バンディー(ジャイモン・フンスー)は反政府軍組織RUFの襲撃によって家族と引き離され、ダイヤ採掘所へと連行される。厳しい監視下にありながら、ソロモンはピンクに輝く大きなダイヤモンドを発見し、土の中に隠すことに成功する。ダイヤの密売人ダニー・アーチャー(レオナルド・ディカプリオ)は投獄された刑務所においてソロモンに出会い、彼が大きなダイヤモンドを発見したことを知る…。
ネタバレは禁止していませんので
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【クチコミ・感想】

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178.アフリカ訛りの英語を見事にマスターしたディカプリオ、瞬間的に見せる美しさが光るジェニファー・コネリー、そして家族想いの父親を演じたジャイモン・フンスーの主演3人は見事で、長尺だが最後まで飽きさせない映画としてもなかなかの佳作であるとは感じる。ただ、最後まで何かがひっかかる。同じズウィック監督の『ラストサムライ』がそうだったように、「エンタメ」として成立させるために、相当に単純化されたであろうシエラレオネ内戦(とくにRUF)の描写には注意が必要な気がする。いくら植民地の歴史や多国籍企業の暗躍や政府・軍の腐敗を描いても、この映画のインパクトはそこではなく、図式的に描かれたRUF(あるいはアフリカ人の)残虐さであり、とりわけドラマティックに描かれた少年兵たちの姿であるように思える。この映画を見ることで知る「アフリカ」とは何だろう。『ラストサムライ』を見て日本を「知っている」と語る欧米人の滑稽さを知っている僕たちは、この映画が、娯楽映画の文法にきわめて忠実な作品であり、「アフリカ」はその文法に沿ってのみ描かれていることに気づくことができると思う。映画をみて、最後までつきまとっていた違和感の正体は、そんなことなのかと思いつつ、まだまだすっきりないというそんな気分である。たぶん、すっきりする必要もないと思うのだが。
ころりさんさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-05-02 05:57:23)(良:3票)
177.これは素晴らしい映画だよ。ズウィック監督はハリウッドの商業的制約の中で、真実を描くことを完全に貫いたと感じた。キスシーンすら無いこの映画のロマンス部分ですら余計だと感じるなら、ドキュメンタリーを観ればいいだけのこと。これは映画なんだし、これほどの社会派映画は最近観たことがない。我々平和にどっぷり浸かった日本人は、このすさまじいまでの西アフリカの現実を目の当たりにし、どう反応すべきなんだろう?映画のラストで語られる「キンバリー・プロセス」以降、紛争ダイヤが世界市場に占める割合は0.1%まで下がったとダイヤモンド業界は主張するが、抜け道はいくらでもあり、例え0.1%だとしてもそれが貧困にあえぐアフリカの庶民を殺し合いに向かわせるには十分な量だと認識しなくてはならない。はたして自分の虚栄心を満たすために、あえてそのような危険を冒してダイヤを買うべきだろうか?化学的には本物と全く変わらない人造ダイヤを嫌うのはデビアス社(ヴァン・デ・カープのモデルだろう)の宣伝にのせられてるだけじゃないのか?先進国の消費者は結論はどうあれ、一度真剣に考えてみるべきだ。観客にこれほど問題意識を植え付けられたのだから、この映画は成功したんだろう。
トマシーノさん [映画館(字幕)] 8点(2007-04-20 16:56:25)(良:3票)
176.《ネタバレ》 リアリティについてはシティオブゴッドやナイロビの蜂のほうが上。
ラストの取引のシーンや、啓蒙するかのようなメッセージはいらない。
俺ぁどうせダイヤモンドなんか買えないし…。
それにしても、女ジャーナリストの「命が懸かっていると知ればダイヤなんて買わない」
というような主旨の台詞があったが、なんとも空虚なことよ。
ダイヤの美しさの裏側は、血で汚されているという対比は面白いけども、
世の中の大半の人間は「知る」だけでは決して行動に移さないということを、私達は知っているはず。自らに痛みが降りかかるその瞬間まで、鈍感でいられることを。
犠牲・痛みの上に成り立ってるという今更当たり前な事実を、わざわざダイヤモンドに求めなくともいいだろうに。話としては面白かったが、所詮肉食人種(私もだが)の手前勝手な主張にはなんの説得力もない。自分の身の回りの現実には目をつぶっておいて、わざわざ遠くアフリカで起きている真実を見つめろ!と声高に叫んでる人々に対して戒めの意味で1点にします。

‥ディカプリオはよかった。
アビエイター以降シブい役が続いているが、今作もかなりの悪っぷりを発揮。
彬彬さん [映画館(字幕)] 1点(2007-04-18 16:46:20)(良:3票)
175.《ネタバレ》 「ジャンゴ~繋がれざる者」とか「インセプション」とか犯罪街道まっしぐらのプリオは最高ですね。あの髭面が良い。

だがこの作品のプリオも最高だったぜ。薄髭も生き様も。

元傭兵で武器をバンバン売って弾もバカスカ撃っちゃうビジネスマン。金のため利害の一致で組むだけ、他人の命なんか知らね。

そんな奴が武装ヘリとRUFが撃ち合うであろう修羅場に命懸けで突っ込み、利害の一致だったとはいえ一緒に過ごした仲間のため「先に行きやがれえええっ」とたった独りで殿を務める男気!
ある父親は息子と故郷を救うためにダイヤを求め、あるビジネスマンはダイヤよりも輝く親子を守るためにダイヤを“諦める”。ダイヤには金だけじゃない、人を救う意思も宿る。

ユニセフの広告なんぞを30秒も見せられるよりも、このたった2時間20分しかない漢の映画を見せてくれる方がどれだけアフリカの現実について考えさせてくれるかっ!


劇中のアーチャー同様、今日も勇気ある名も無き“部外者”が他人のために命を賭ける。彼等は何故足を踏み入れ、そして他人のために血を流せるのだろうか。やっぱり肌の色は違えど同じ赤い血の流れる“人間”だからなんだろうなあ・・・なんて。
すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2015-03-30 05:14:41)(良:2票)
174.映画には二つの種類があると考えます。感情や気分や爽快感みたいなものを伝える『経験しておくべき作品』と、己が生きているこの今の世がどうあるのかというインフォメーションを『知っておくべき作品』。「ブラッド・ダイヤモンド」は後者です。これを観て、現在のアフリカの状況にたいしてあまりにも知識がなさすぎるのは、現代を生きる人間にとって”まずい”ことなのではと思いました。世の悲劇をすべて知れとはいいませんが、世にある大きな不正義は知っておくべきことだと思います。

チビすけさん [DVD(字幕)] 7点(2008-02-24 22:50:19)(良:2票)
173.社会派映画とアクション映画の中間具合は凄く上手くいっている映画。映画はエンターティメントであり、退屈なメッセージ性はうっとうしいと思っていたが、この映画のようにエンターティメントの殻を被りつつ、メッセージを伝える事が出来るなら映画のあり方として最も理想なんじゃないだろかと思った。
六爺さん [DVD(字幕)] 8点(2007-09-26 16:16:49)(良:2票)
172.《ネタバレ》 この作品の舞台となっているシエラレオネは世界で一番寿命が短い国として有名だそうです。RUF(反政府ゲリラ)が残酷非道な悪者として描かれていましたが、政府も腐敗しているのでしょう。少なくとも政府が弱くて頼りないという事実はそれだけで民衆に対する罪です。それにこれはダイヤモンドを買わなければそれで良いという問題じゃないでしょ?ダイヤモンドに限らず石油だって貴重な資源です。その資源を持っている中東では石油を売ったお金で武器を買って内戦をやっていますか?だ、か、ら、ね、ダイヤなんて買いたければ好きなだけ買えば良いんですよ。ダイヤを買ったからアフリカで血が流れているという理屈はちょっとおかしい。ダイヤがなくてもこの国の現状はちっとも変わらないはずです。かりに日本にダイヤがあったところで絶対に血まみれのダイヤモンド(ブラッドダイヤモンド)なんて言われないでしょう。北朝鮮やイラクがダイヤを持っていればそのダイヤを売ったお金で核や生物兵器を買うでしょう。つまりけっきょくはダイヤを持つ国そのものに問題があるんだから。そういう意味ではこの映画は少し一方的にダイヤを悪者にしすぎている印象を受けました。しかし物語としてみると、ソロモンとアーチャーの2人がとても良かったです。アーチャーは欲深い人間ですが悪い人間じゃない。両親を惨殺されているせいで虚無主義に陥っている。ヘリコプターの中であろうが、殺されるかもしれない車の中だろうが平気で眠ることができる神経の持ち主。強い男というよりもタフな男を演じていると感じましたね。ディカプリオは巧い。本当に巧い。娯楽作品としてはパーフェクトでした。 ダイヤに対する偏見を持つ人が増えそうなことだけが気がかりです。
花守湖さん [映画館(字幕)] 9点(2007-05-09 18:42:02)(良:2票)
171.《ネタバレ》 最後は少々できすぎという気もするし、結局「キンバリー・プロセス」の宣伝をしているわけであるが、この辺の大人の事情は察してあげましょう。レオ様のカッコよさには、女性ならずともメロメロになるに違いない。「俺を捕まえた振りをしろ」、パンパン。最高である(おいおい)。ジェニファーとフンスーもいいです。M4、ハインドヘリ、元32大隊の傭兵部隊、リアリズム系の派手な戦闘シーンには、戦争映画ファンもきっと満足するに違いない。三菱パジェロ、ふそうバスなど日本車の大活躍も印象深い。確認できなかったが、ピックアックトラックの中には、恐らくトヨタもあったに違いない。ゲリラにとっても、下手な武器よりよほど役に立ってたりしてね。そう考えるとデ・ビアズのみならず、日本企業にとっても案外他人事ではないのかもしれない。まあ自動車は武器やダイヤモンドとは違うのだが。そう言えばトヨタが南アに自動車を売って非難を浴びていた時代もありました。息詰まるストーリー展開、大迫力の戦闘シーン、感動の家族愛、カッコいいレオ様と、娯楽作としてハイレベルであると同時に、紛争ダイヤモンドと少年兵の実態、混乱するアフリカの現実を巧みに取り入れて、真摯なメッセージ性を両立させた脚本と監督の手腕は、お見事である。とは言え、鑑賞後の印象は良くも悪くも意外と軽い。これも監督のセンスなのか。ともかくエキサイティングで泣ける良質の社会派娯楽作であることは間違いない。男性の皆さんはぜひとも彼女と観に行きましょう。レオ様はカッコいいし、切ないロマンスもある。最高のデートムービーである。もちろん本当の目的は別のところにあります。TIA!
わいえすさん [映画館(字幕)] 9点(2007-05-07 12:02:06)(良:2票)
170.社会派の話題作とは聞いていたが、予想以上に社会問題とエンターテイメント性を高次元でバランスさせた佳作だった。本来はマスコミがもっと取り上げるべきテーマを、あえて高いコストをかけて映画にするというリスクを選択した製作者に敬意を表したい。前の方が言っていたようにレオのような人気俳優が主演でなければ、観客動員は期待できなかったかもしれない。そのレオの演技も光っている。展開が早く、冒頭から作品世界に一気に引き込まれる。そして何よりもこのエンターテイメント性に埋もれることなく、(たとえ作品がフィクションであっても)この作品が訴えようとしている「真実」はしっかりと伝わってくる。象牙であれ、金であれ、ダイヤモンドであれ、我々が目にするそれには目には見えない血がベットリと着いている(かもしれない)という真実。耳を澄ませばそこから罪なき家族の悲鳴が聞こえてくるという真実。いつの頃からか人間が命以上のものを欲しがるようになって以来この悲劇が繰り返されてきたという真実。私は妻に贈って以来ほとんどフタを開けたこともない(これからも恐らくほとんど開けることのない)いわゆる給料の3ケ月分の婚約指輪がわが家にあることを、こんなに恥ずかしく思ったことはない。私たちは現代社会に生きるものの努めとして(過去の無数の血と悲鳴の歴史の果てに生きるものの努めとして)この映画が訴えようとしていることは知らなければならないと思った。
田吾作さん [映画館(字幕)] 8点(2007-05-01 18:29:37)(良:2票)
169.血で染めつくされた広大な大地で、絶え間なく続く愚かしい紛争。見誤ってはならないのは、「愚か」なのは、争いを続ける当人たちではなく、その「大地」から遠く離れてまるで関係ないように生きる人々、詰まりは“無知”な(自分自身も含めた)世界中の人間たち、しいてはその「世界」そのものであるということを、認識しなければならない。

まるでドキュメンタリーを見ているかのように生々しく、あらゆる意味で力強い描写から、自分が「知らなかったこと」、「知っていたつもりでいたこと」が心に突き刺さるように伝わってくる。
娯楽アクション映画で“創造”された銃撃戦ではなく、今この瞬間も世界のどこかで確実に繰り広げられているだろう“現実”の銃撃戦の様(さま)に、言葉の形容があまりに無意味な衝撃を受けた。
そして、血と血の間で否応なしに生きる人々の“叫び”に無知で無力な自分は呆然とするしかなかった。

広大な大地の中で、たった一つのダイヤを巡り、主要人物3人のまったく違う意思と欲望と思惑が複雑に絡み、結びついていく展開が非常に巧い。そして、泥と血にまみれながらその3人を演じた俳優たちが、それぞれ本当に巧かった。
こういう役を演じさせるともう言葉の通り“脈々とした”絶対的な存在感を見せるジャイモン・フンスーは、圧倒的だった。
が、敢えてというかやはり素晴らしかったのは、レオナルド・ディカプリオだ。ハリウッドきってのスター俳優は、もはや“実力”の伴った「名優」になりつつあるのではないか。そう思えるほど、彼の演技には「巧い」ということ以上に、説得力と安心感を覚えた。

“ブラッド・ダイヤモンド”、血で染まったピンクのダイヤモンドが、世界にどのような「影響」を与えることができるのか。映画の最後にもあったが、その答えは、誰でもない世界の一人一人の意識の中にあるのだと思う。
世界は、事実を知らなければならない。世界は、世界を見なければならない。
鉄腕麗人さん [映画館(字幕)] 9点(2007-04-21 02:39:39)(良:2票)
168.「ラスト・サムライ」では時代劇で日本人を感動させるというウルトラCをやってのけたエドワード・ズィックがまたしてもやりましたね。綿密な研究により極めてリアルにアフリカの問題を描いた良作です。ダイアモンド争奪戦を軸に、政府軍とゲリラ勢力の対立、虐殺、少年兵、先進国の無関心、貧困につけこむ大企業・傭兵とさまざまな要素をぶち込み、これを破綻させることなく上質なドラマにまとめ上げ、さらに娯楽作としても満足の仕上がりにしてみせる手腕は相変わらず見事としか言いようがありません。ロケーションにこだわった映像の説得力は抜群でアフリカの悲惨な現実を浮き彫りにするし、アクションも見ごたえ十分。少年兵のくだりなどは特に恐ろしかった。また、主人公3人がそれぞれの思惑を持ってダイアモンドを目指すあたりにも感心しました。なんだかよくわからない理由でアクションをやる主人公の映画が多い中、本作の登場人物たちはそれぞれにしっかりとした動機を持っているので、余計な疑問を持たずにドラマに集中できましたから。「アミスタッド」「グラディエーター」とアフリカ人役でおなじみジャイモン・フンスゥ、頭の良い美人をやらせたら天下一のジェニファー・コネリー、「ハムナプトラ」「24シーズンⅣ」など胡散臭いえらいさんにピッタリのアーノルド・ボスルー、各自よくハマっていました。ただし唯一残念だったのがディカプリオで、確かに彼はよく頑張っていました。超現実派のひねくれ者が次第に人間味を取り戻す過程を嫌みなく巧みに演じていたし、アクションも非常によかった。ただ、アフリカの内戦を戦い抜いた百戦錬磨の傭兵にはどうしても見えないという大きな弱点が。体の線が細いし、あの童顔ではヒゲを生やしてもあまり強そうには見えません。同世代の俳優であればマーク・ウォルバーグあたりの方がより傭兵らしく見えたと思います。こういうとこ、顔のいい俳優は損ですよね。本人がいくら頑張っても、ルックスのせいでできる役柄が相当限られてしまうので。トム・クルーズもブラッド・ピットも苦労しているところですが、ディカプリオは兄貴分のジョニー・デップのように演技とルックスを両立できる俳優になれるのか。とりあえず今は成長過程だと思います。
ザ・チャンバラさん [映画館(字幕)] 7点(2007-04-13 01:41:28)(良:2票)
167.《ネタバレ》  『人民解放』『人民のため』を謳いながら、その人民を虐殺し、手を切り取り、少年をさらうRUFは狂気の沙汰。大義名分を振りかざし、『暴力』『金銭欲』『性欲』という個人的な欲求を満たす行為に反吐が出る。
 先にあらすじ読んで、シエラレオネという国や、その内戦の歴史について少しでも調べて鑑賞した方が良かったかもしれないです。政府は政府で民衆に平気で銃を向けていたようですから、RUFと政府の双方から標的にされた民衆はたまったものではないですね。戦争は絶対悪だけれど、弱者を標的とする『内戦』は唯一戦争の上をいく絶対悪なのでしょう。
 さて、舞台は『シエラレオネ内戦』ながら、ストーリーはもっと個人的。内戦について知らなくとも、1本の映画として鑑賞可能。むしろ、ミクロな視点からマクロな世界を理解できる教科書的作品。
 『ディアの奪還』『ピンク・ダイヤモンド』『紛争ダイヤモンドの取引ルートの証拠』アーチャー、ソロモン、マディーの三者それぞれが、目的のために協力しあう。冒頭の村襲撃、フリータウン襲撃、ジャーナリスト一行への襲撃、気が休まる暇がありません。更には『ディア拉致、洗脳、少年兵育成』のサイドストーリーが凄い。そして悲しいかな、それぞれのエピソードは目を覆いたくなるのに、一種のエンターテイメント性を感じてしまう。でもそれで良いのだ。これは映画なのだと自分に言い聞かせる。
 印象的なシーンは数多くあれど、その中でもとりわけ終盤、ロンドンのショーウィンドウに飾られたダイヤをソロモンが見つめるシーンがこの映画の集大成。
 真面目な社会派というにはエンタメ要素が強すぎる。ですが、エンターテイメント性があるからこそ、多くの人に見てもらえるという真実があります。つまり、こういうメッセージを発信するからこそ、面白さを追及した制作サイドの勇気は偉大です。
 私はこの映画でシエラレオネ内戦を知り、その歴史背景に興味を持ち、深く調べてしまったので、その意味では貴重な映画だといえます。
たきたてさん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2019-06-05 10:49:00)(良:1票)
166.《ネタバレ》 5年前に一度見た時点では何も書く気がしなかったが、他のアフリカ関係の映画を見た機会に書いておく。
まず、どれだけ悲惨な話でもきっちり娯楽映画にしてしまう米映画産業には感心する。紹介文では「衝撃のアクション超大作」とされているが、村の自警団など笑わせるところもあり、最後は美人ジャーナリストの功績で世界が動いて、ただの漁師が立派な身なりで国際会議の晴れ舞台に立つのが非常に都合のいい展開で、ラストの説明文も真面目に受け取る気がしなくなった。ただし途中でラブシーンを完全に飛ばしていたのは悪くないと思う。

ところで劇中ではシエラレオネ共和国の国歌を披露する場面があったが、歌詞と実態のギャップが激しいのは悲しいことである。腕の切断はベルギー人が始めたという台詞があったが、ベルギー人が野蛮とすれば真似する連中も野蛮なのであって言い訳にもならない。先進国が諸悪の根源で途上国の民はみな善良、などという図式は必ずしも成り立たないのが現実であり、そもそも平和愛好的に躾けられている日本人とは倫理性のレベルが全く違うと思わなければならない
しかしここで大事なのは、人間に本質的な善悪はなく具体的な行動が問題だ、という登場人物の言葉と思われる。誰もが主人公のように行動できるわけではないが、しかし皆が衣食足りて礼節を知る状態になれば行動面にも自然に影響し、人の本性の善悪に関わりなく総体として穏やかな社会ができるのではと思われる。それは日本ではだいたい実現しているが、いずれこの地域にも期待できるのかも知れない。

また企業活動に関しては、最後に出たキンバリー・プロセスなるものの実効性がどうかはともかく、紛争資源に対して何らかの取組みが行われること自体は悪くない。その原動力になるものとして、この映画では消費者その他の庶民一般に働きかける形になっていたが、今なら投資家という言葉も出るかも知れず、また個別企業がそれぞれの動機で自ら制度遵守に取組む場面が生じることも考えられる。本質論として業界や企業の本性の善悪を問うのは無意味だが、しかし多くの個人の良心に沿った行動を合理的観点から選択することはありうるのであって、それが結果としていい方向に作用するなら否定すべきものでもない。
映画産業も基本的にはカネを追求しているわけだろうが、このように少し考えさせる内容を娯楽映画に入れること自体を悪く言えない気はして来た。
かっぱ堰さん [DVD(字幕)] 6点(2018-11-01 19:56:21)(良:1票)
165.《ネタバレ》 個人的には肌に合わなかった。ダイヤモンドという富と栄華の裏で、どれだけの犠牲がアフリカの小国で生まれているのか、分かりやすくメッセージに富んだ娯楽作として仕上げているあたりは流石。でも、その片棒を担いでいるハリウッドには言われたくない。安価のエコカーを所有して環境保全をアピールしている臭いに近い。シエラレオネが平和になったのかも怪しく、いつの時代も裏から手を引いて莫大な利益を得ている奴はいるものである。『ナイロビの蜂』同様、知っていても何もしてあげられない、むしろグローバル社会が作り出した裕福さに手を貸している現実がそこにある。
Cinecdockeさん [DVD(字幕)] 4点(2018-09-30 01:04:02)(良:1票)
164.ズウィック監督は紛争ダイヤモンドの話を広く世に知れ渡らせることが目的だったと思うので、その役目は十分に果たしたと思う。

ただただ悲惨な映画にもなりうる題材ですが、恋愛と更正と友情を絡ませて、切ないけど清々しい作品に仕上がっています。

この年代のアウトローな人物を演らせたら、レオ様の右に出る役者はいないのではなかろうか。
めたもんさん [インターネット(字幕)] 7点(2018-08-07 17:29:49)(良:1票)
163.家族を救うため必死なソロモンとダイヤ密輸に暗躍する死の商人アーチャーの奇妙なコンビだが、不思議とどちらも応援したくなる。アーチャーがダイヤを欲しがった本当の理由は何なのだろうか?本当にアフリカを抜け出したかっただけなのだろうか?まだ別の理由がありそうな気がするが描かれなかったので想像するしかない。貴重な資源を巡るアフリカの悲しみやそれに振る舞わされる住民、食い物にしようとする欧米の思惑などが全編を悲しみで覆い尽くしている。どんなにいい結末でも、心が晴れるようなことはないと感じさせる映画であった。好み35/50、演出12/15、脚本12/15、演技9/10、技術6/10、合計74/100→7/10点
chachaboneさん [DVD(字幕)] 7点(2015-07-02 23:17:35)(良:1票)
162.《ネタバレ》 紛争鉱物というのでしょうか、血塗られたダイヤモンドの話。生々しくてかなり訴えるものがあった。シエラレオネで起こった悲惨な事実に、ある程度のエンターテイメントが加えられて、鑑賞しやすかった。しかしレオナルド・ディカプリオは少し傲慢でやな奴の役がよく似合うな、、、。
lalalaさん [DVD(字幕)] 7点(2015-06-11 00:07:13)(良:1票)
161.《ネタバレ》 社会派で重たい映画だろうとパスしていましたが激しく後悔。アクション&社会派のバランスがとても素晴らしい極上のエンタメ作品に仕上がっていました。プリオ氏&ジェニファー&シャイモンの演技も最上のものですが、彼ら=本人さんにしか見えない点がちょっと残念。仕方がないことですが有名すぎるのも考えものですかねぇ。

上映時間は長めですが全体的にストーリーのまとまりが良くて時間を感じさせない仕上がりです。過不足なく、これ以上は削れないだろうなという絶妙の編集です。特に子供の洗脳シーンやジャイモン・フンスー (ソロモン)を証言台に立たすシーンも丁寧に描いてあるのは素晴らしいと感じました(ココ大切)

ディカプリオとジェニファーとの淡い恋愛も取ってつけた的な意見はありますが、適度な比重でバランス的にはとても良かったと思います。大人の世界では出会って右から左へ流れて行く際に、こういう感じの恋愛感情はよくあることです。結果的に結ばれることなく死んじゃうのは残念ですが、変にハッピーエンドよりはリアル志向で良かったと思います。(ラストのプリオ氏もカッコいいし)

総じて素晴らしい作品なので色んな人に広くお勧めできる映画だと思います!
アラジン2014さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2014-04-11 18:27:56)(良:1票)
160.《ネタバレ》 ダイヤモンドがばらまかれ希少価値を下がるのを嫌う利権が、ダイヤモンドを密輸させ、これを密かに保持し、紛争地域ではそのダイヤモンドによって武器が買われ、紛争が長引いている。そして、この紛争地域でとれるいわゆる紛争ダイヤモンドが紛争を助長しているとし、国際取引はこれを買わないよう求められているとゆう世界情勢を、ピンクの特大ダイヤを手にいれるために奮闘するとゆう実にわかりやすいエンターテイメントに仕上げ、ストーリーも単純なようで、よく練られていて、全く退屈しませんでした。親を9歳の時に目の前で殺され、傭兵として世俗にまみれて生きるしかなかった主人公が、息子をひたすら追い求めるソロモンの姿に、いつしか情を取りもどし、自己犠牲に徹する姿が、かっちょよかったなー。人間はもともと善でも悪でもなく、その行動によって善悪にわかれるとゆう映画の中のセリフが妙に心に残りました。
なにわ君さん [DVD(字幕)] 10点(2013-12-06 04:30:20)(良:1票)
159.《ネタバレ》 世界の片隅で皆から忘れ去られたようにひっそりと存在する小さな国・シレラレオネ。そこに住む人間以外、ほとんど誰も知らないまま、ダイアモンドを巡る内戦が激化していた。ディカプリオ演じる主人公のアーチャーは、とある希少なダイアモンドを求めて子供をさらわれた黒人と共に内戦下の危険な世界を疾走していく。とても重たい社会的テーマを扱いながら、エンタメ映画として充分な面白さをも兼ね備えた稀有な作品。リアリティ溢れる世界に展開される、徐々に疾走感を増していくストーリー、ダイアモンドを巡る国際的な血生臭い真実。「ダイアで済んで良かった。石油だともっと人が死んでいた」という老人の言葉が重い。俳優としてどんどんと実績を積み、確実にキャリアアップしていくディカプリオの男臭い演技も見応え充分。私たちが知らない間にいったい世界で何が起こっているのかを知らせてくれる、良質のエンタメ映画だ。余談だけど、映画館で一緒に観た人の一人がたまたま結婚を控えた若い女性だった。もちろん、彼女の左手の薬指には彼氏から貰った婚約指輪が…。見事に立ち直れないくらいへこんでました(笑)。ごめんね、こんな内容だとは知らなかったんだ。
かたゆきさん [映画館(字幕)] 9点(2012-05-20 21:14:23)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 178人
平均点数 7.38点
000.00%
110.56%
200.00%
310.56%
410.56%
552.81%
62614.61%
75832.58%
85933.15%
92312.92%
1042.25%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.19点 Review21人
2 ストーリー評価 7.66点 Review27人
3 鑑賞後の後味 7.14点 Review28人
4 音楽評価 6.35点 Review20人
5 感泣評価 6.40点 Review22人
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【アカデミー賞 情報】

2006年 79回
主演男優賞レオナルド・ディカプリオ候補(ノミネート) 
助演男優賞ジャイモン・フンスー候補(ノミネート) 
音響効果賞ロン・ベンダー候補(ノミネート) 
音響賞アイヴァン・シャーロック候補(ノミネート) 
音響賞アンディ・ネルソン[録音]候補(ノミネート) 
編集賞スティーヴン・ローゼンブラム候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2006年 64回
主演男優賞(ドラマ部門)レオナルド・ディカプリオ候補(ノミネート) 

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