明日への遺言のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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明日への遺言

[アシタヘノユイゴン]
Best Wishes for Tomorrow
2007年上映時間:110分
平均点:5.48 / 10(Review 21人) (点数分布表示)
公開開始日(2008-03-01)
ドラマ法廷もの戦争もの小説の映画化
新規登録(2008-02-08)【イニシャルK】さん
タイトル情報更新(2021-04-20)【イニシャルK】さん
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監督小泉堯史
キャスト藤田まこと(男優)岡田資
富司純子(女優)温子
蒼井優(女優)守部和子
西村雅彦(男優)町田秀実
田中好子(女優)水谷愛子
頭師佳孝(男優)相原伍長
児玉謙次(男優)杉田中将
加藤隆之(男優)岡田陽
近衛はな(女優)小原純子
金内喜久夫(男優)
竹野内豊ナレーション
原作大岡昇平「ながい旅」(角川文庫刊)
脚本小泉堯史
音楽加古隆
作詞森山良子「ねがい」
作曲森山良子「ねがい」
主題歌森山良子「ねがい」
撮影上田正治
清久素延(撮影協力)
製作アスミック・エース(「明日への遺言」製作委員会)
テレビ東京(「明日への遺言」製作委員会)
WOWOW(「明日への遺言」製作委員会)
プロデューサー原正人(プロデュース)
配給アスミック・エース
特撮大屋哲男(合成)
美術酒井賢
衣装黒澤和子
録音紅谷愃一
照明三善章誉(照明助手)
その他文化庁(支援)
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12
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21.東京裁判の時にもいたようにアメリカ人であるにもかかわらず日本側の弁護人として「責務」を全うした人。そして今村均大将同様「責任」を全うした岡田資中将。この2点を確かめられただけでも十分価値ある作品だと思う。「責任の取り方」が問題になっているこの世の中で日本にもこういう人がいたと思うと非常に感慨深い。裁判の最後に藤田まこと扮する岡田中将が訴えた言葉に涙。
すたーちゃいるどさん [映画館(邦画)] 8点(2008-03-15 20:25:15)(良:2票)
20.少し前に「戦士の遺書」という本を読む機会があった。戦争で亡くなられた多くの軍人の最期の言葉が集められた本です。その中で最も心を揺さぶられた人が岡田資元陸軍中将で、そしてこの映画の事を思い出しました。岡田中将を裁く横浜法廷に関わった、特に終盤には岡田中将本人は勿論のこと家族、部下、そして戦勝国側の裁判官、検事、弁護士、全ての人が判決に対する覚悟が出来ていたかのような法廷の様と関わった人々の心を思うと言葉が無い。しかしその覚悟の法廷からは立場の垣根を越えた人間同士の、立場上誰も口に出して言葉にする事ができない人の様々な思い、人の心が確かに伝わってくる作品です。いい映画でした。
とらやさん [DVD(邦画)] 8点(2009-12-04 19:03:24)(良:1票)
19.連日、厳しく罪状を追及してくるアメリカ人検事に、主人公はある朝、こんな風に声をかける。

「おはよう、検事殿」

あくまで何気なく、何のふくみもない平凡な朝の挨拶。それに対して検事は、思わずニッコリと微笑むのだ。

時間にして1秒にも満たないかのような、検事の微笑。そこから、全編が裁判所内というこの映画のなかの「空気」は、少しずつ“軽さ”をーーあるいは“すがすがしさ”へと変わっていく。それは、「裁く/裁かれる」という対立の構図ではなく、かつては(あるいはその時も)敵同士だった者たちのあいだに、連帯が、むしろ〈友愛〉そのものがうまれたからである。

そう、藤田まこと演じる主人公の岡田中将は、何も部下たちを救ったからだとか、日本人としての「品格」とやらを示したから称賛されるのではない。この映画はそんな程度のもの(と、言ってしまおう)を描こうとしているのではあるまい。ここには、戦争犯罪人という立場でありながら、日本人とアメリカ人、原告と被告、敗戦国と戦勝国、正義と悪といった対立軸を超えて、この法廷をただ正々堂々と戦い抜こうとする岡田中将と、同じく正々堂々と戦うアメリカ側という〈構図〉があるばかりだ。その〈構図〉を、フェアネスな“空気”を実現してみせたことにこそ、岡田中将という人の真の偉大さがあった。

映画は冒頭で、醜悪で悲惨な戦争の非人間性を記録フィルムで観客に示す。そのことで、岡田中将の“もうひとつの「戦争」”が、むしろ「人間性」をあらためて信じ、取り戻すためのものであったことを、この映画は見る者の心に鮮明に焼きつける。そう、この映画は人を(あるいは国家を、歴史を)裁くのでも、告発するのでもない。日本側・連合国側を問わずこの法廷にいる者たちは、人間というものの持つ真の「崇高さ」のために、共に共闘しているのだ。そういった姿を通して、人間というものの「美しさ」を、ただそれだけを映し出そうとしたものだったと、今ぼくは確信している。 

確かに、一見すると地味で派手さのかけらもない、「映画的」ですらないと思われもするかもしれない。しかし、映画がここまで「人間」の美しさ、その精神の「崇高さ」を見つめようとしたことにおいて、本作は、ぼくにとってたとえばジャン・ルノワールの作品に比するものだ。

・・・最後に。小泉堯史監督、貴方の映画と同時代の観客でいられて、ぼくは本当に幸福です。
やましんの巻さん [映画館(邦画)] 10点(2009-02-03 19:23:13)(良:1票)
18.《ネタバレ》 「米軍では、非人道的なことに対する報復が軍法で明確に容認されている。」この事実こそが、この作品を理解する大きな鍵となっています。

 公正であるべき裁判が、当事者である戦勝国が敗戦国に対して行う矛盾。そしてその戦勝国では「非人道的」(人道的な戦争というものがあれば教えて欲しい)なことに対する報復が容認されている事実。しかも、戦勝国側の戦争犯罪については裁かれることはない理不尽・・・・・。

 日本の戦争中の行為を肯定するつもりは毛頭ありませんが、この「正義の面を被った復讐行為」についても疑問を感じます。

 そのような中で、岡田中将やフェザーストン弁護士のような「公正」さを求めた人物が日米両国に存在したことは非常に感銘深いですね。
TMさん [地上波(邦画)] 7点(2015-05-03 14:03:31)
17.淡々とした流れの中にも実在した人物である主人公の媚びることのない力強い言動に素直に感動しました。古今東西敵であれ味方であれ、多くの人々の心に響くのは、このような普通の人はなかなか持ち合わせていない強い信念と自己犠牲の精神なのではないでしょうか。
ProPaceさん [CS・衛星(邦画)] 9点(2014-08-17 13:25:42)
16.ひたすら戦争裁判。好きな人は好きかも知れないが、退屈と感じる人も多いでしょう。見所は、アメリカ人側にも日本に好意的に裁判に臨む方が何人もいたということか。逆に日本人側が日本を目贔屓し過ぎでは?と思えるほどに。
もんでんどんさん [CS・衛星(邦画)] 5点(2013-10-18 14:22:31)
15.《ネタバレ》 米軍の国際法違反の観点を俎上にきちんと挙げた点は評価したいが、それ以外の作り込み方の部分がグダグダで。まず、カメラがあまりにも単調で(4パターンくらいを使い回しているだけでは?)、照明の安っぽさもテレビドラマ並で、法廷としての迫力が皆無。中将の妻視点のナレーションで進行していながら、では法廷での進行を受けて妻や家族はどう影響したか、という描写がないので、もっともらしく登場する意味がない。法廷劇でありながら、その背後で被告人と弁護人はどのような意思と方針をもってそこに挑んだのか、という観点が存在しない。藤田まことがその辺のいいおじさんっぽくて、軍人のトップとしての威厳や格式が感じられない。などなど。大事な内容ではあるので、誰か、きちんと作れる人にきちんとリメイクしてもらいたい気分です。
Oliasさん [CS・衛星(邦画)] 3点(2013-08-19 02:25:13)
14.2013.08/17 鑑賞。勝者の裁判とはこんなものなのか? これでも敗者にも配慮されてるらしい。米国の身勝手さが、朝鮮戦争・ベトナム戦争・イラン・アフガンにも感じる。何といってもこれほどの無差別殺戮、広島・長崎原爆投下を二枚舌で正当化しようとするのには恐れ入る。現在の「慰安婦問題」を反省、お詫びする中で、これは問題にもならないのは・・・。藤田まことが親父に似ており好感が持て+1。だが部下、家族との絆とう盛り沢山で焦点がボケる。検事・弁護人・司令官に絞った作品にして欲しかった。
ご自由さんさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2013-08-18 11:50:13)
13.感動作を期待して、観たのだが..期待通りではなかった..淡々と裁判シーンを観させられても..途中で飽きてしまう..脚本、編集にもっと工夫が必要だ..ただ、主人公 岡田 資 は、りっぱな人だと思う...
コナンが一番さん [DVD(邦画)] 5点(2012-07-02 12:50:19)
12.《ネタバレ》 大岡昇平の原作『ながい旅』の映画化。この映画も原作にならって、戦争裁判や歴史観の是非ではなく、岡田中将の高潔な人格を描こうとする。この点を取り違えてはならない。戦争裁判には様々な評価があり得るだろう。しかし、岡田中将の生きざまには、普遍的に心をうつところがある。これがほぼ遺作となった藤田まことの演技も味わい深い。見ていて、心がほぐされる一作であると思う。
wunderlichさん [DVD(邦画)] 7点(2010-06-20 13:43:58)
11.《ネタバレ》 まず、無差別爆撃が国際法違反だということを、はっきりと表現している点は素晴らしいと思う。
 日本の侵略行為あるいは植民地支配の弊害を伝えることも大事かも知れないが、それと同時に、いかに卑劣で残虐な国際法違反行為が日本人に対して行われたか、そして誰が行ったかということをきちんと伝えようとしない限り、自虐史観の汚名を被せられても仕方がないと思う。少なくとも日本人が日本の子供に歴史を教えるなら絶対欠かしてはいけないと思う。
 あと、弁護士が素晴らしかった。被告人の利益の為なら、自国の軍隊全体、司令官、大統領さえ、糾弾するその姿勢にプロとしての素晴らしさを感じた。また、その弁護士の弁論を認めた裁判官とともに、この当時のアメリカ人の度量の広さを感じた。
(ただ、今はどうかね、例えばアフガンの民間人誤爆したアメリカ空軍兵士を現地人が処刑したら、アメリカの世論がどれだけ沸騰することかw)
 ただ、どうしても主人公が被害者意識とまでいうと大げさだけど、あくまで受身で戦ったという視野のせまさだけがほんの少し、今回は気になった。
rhforeverさん [DVD(邦画)] 6点(2010-02-01 11:09:55)
10.個人的には反戦映画として捉えて観た。冒頭の写真・フィルムなどは戦争の悲惨さを伝えているのだが、本編としてその辺が伝わりにくい。どこかしら美談化された話がそのあたりを暈かしている気がしてならない。
円軌道の幅さん [地上波(邦画)] 3点(2009-12-29 16:15:13)
9. ここに出てくる人物の気高さは実によく伝わってきました。ただ、映画としての面白さがあるかというと微妙です。おおまけまけて6点が限度かな。
海牛大夫さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2009-08-23 18:29:56)
8.恐ろしく退屈でつまらない映画です。殿と冨司が出ている時点で、現役世代向けの映画ではないなと(笑)冒頭3分でこれはついていけないと思いました。確かに歴史に忠実でまじめなつくりなんでしょう。ただ映画でこれをそのままやられても・・・。
たかちゃんさん [CS・衛星(邦画)] 3点(2009-02-03 21:05:57)
7.お恥ずかしい話だけど、二次大戦当時から軍事施設以外への無差別爆撃は国際法違反という考え方があったのは知らなかった。が、この映画が描きたかったことは戦争犯罪の真偽を問うことではないのでしょう。岡田資中将の潔さ。その一点だけだと思うし、それは伝わってきました。裁判中に、米国側の検事や裁判官が岡田中将の居住いや発言に一目置くような素振りが見られたけど、自分もそんな心境でした。法廷ものとしては異色ですね。
アンドレ・タカシさん [CS・衛星(邦画)] 5点(2009-01-13 15:16:44)
6. これまで小泉堯史作品を観てきて、この作家が実に誠実で、良心的で、真面目な人だというのがよくわかった。けれども、そういう人がこういう主題で撮ると、作品は避けがたくこうなってしまうのか、と悲しい気がした。なにを隠そう、小生も戦後東京裁判史観は明らかに偏っていて、おかしいところがあったと思うし、戦後の進歩的知識人たちの自己欺瞞的といえる自虐史観にはうんざりだけれども、かといってこれを単に真逆にしただけの、ニュー・ライトのナルシスティックで手前味噌的な主張にもついてゆけない。こんな描き方ではニュー・ライトがのどを鳴らすだけだ。この主人公のような非常に立派な君子も、上官に一人や二人はきっといたにちがいないが、どんな戦争にも必ずあるはずのきたならしいところは、ここに限ってはまるでありませんでしたと言わんばかりに、画面の外にうっちゃってあるのが、まるわかり。部下の兵士たちも、生真面目一辺倒の好青年ばかりというのは、なんとも不自然。これを観ていて、勝新太郎と田村高廣コンビの、『兵隊やくざ』シリーズがもう一度観たくなった。あのフィルムは多少不真面目かもしれないが、軍隊の実態とおぼしきものが描かれてあったと思う。
goroさん [DVD(邦画)] 3点(2008-11-20 00:58:31)
5.全体的にこじんまりしていてかなり退屈しました。いい役者を使っているのに凄くもったいないです。
映画さん [DVD(邦画)] 2点(2008-09-25 16:34:28)
4.《ネタバレ》 先月の東京大空襲を描いたTV2作品といいこの作品といい、日本人が非戦闘員への無差別爆撃を取り上げることが多くなったことは一歩前進です。岡田資の論理の構築をちゃんと伝えてますし。ま、作品としてはたいしたことないですけどね。DVDで充分だと思いますよ。ただ、藤田まことと藤純子(富司純子)が夫婦ってのが「スチャラカ社員」をリアルタイムで観てた年寄りにとってはうれしかったね。
shintaxさん [映画館(邦画)] 6点(2008-04-15 11:22:13)
3.《ネタバレ》 ある面公平性など望むべくもない東京裁判、有名なパール判事周辺外でこんなことがあったのを大岡昇平が書いたこの労作を読むまで知らなかった。この裁判、数々の問題があり否定されて然るべき事が多々あるのだろうが、その否定で止まってしまい、強引に自己都合の結論を導き出してあることが多いのもまた事実。分かりにくいがこの映画、実はそこから進みきちんと総括しているように思う。
monteprinceさん [映画館(邦画)] 6点(2008-04-09 23:48:02)
2.《ネタバレ》 えっと、以前からBC級戦犯について勉強していまして、今年は秋には「貝」のリメイクということで。
個人的には一連の映画をきっかけにBC級戦犯とされた下士官の方々、およびBC級戦犯裁判についても関心をお持ちいただければと思うのですが・・。
正直、真面目に作られた映画ですがエンターテイメント性はないかも・・。
搭乗員処刑の再現シーン等を作らなかったのは、監督の良心であることは重々、承知しておりますが(本当に「真実」として再現することは出来ないしね)、延々と法廷シーンだけで進むのは、観る側を選ぶ作りではあるんですよね。
岡田中将は本田中将や今村大将と並ぶBC級戦犯の大物でありカリスマなんだけど、実は戦犯の多くは40歳以下の下士官・兵士が多いんですよ。
特に大尉・中尉・少尉といった中間管理職(今の会社組織なら副長・課長・次長級あたり?)が組織の責任を取らされて命を落としたケースが多く「尉官災難」と呼ばれていたのがBC級戦犯裁判の実相なので、できれば働き盛りで若い妻・幼い子を残し犠牲となった方々を、じっくりとえがいた作品を作って欲しいなぁ。

グレースさん [映画館(邦画)] 5点(2008-03-14 17:38:34)
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【点数情報】

Review人数 21人
平均点数 5.48点
000.00%
114.76%
214.76%
3419.05%
400.00%
5419.05%
6419.05%
7314.29%
829.52%
914.76%
1014.76%

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