第9地区のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

Menu
 > 映画作品情報
 > 映画作品情報 タ行
 > 第9地区の口コミ・評価
 > (レビュー・クチコミ)

第9地区

[ダイキュウチク]
District 9
2009年ニュージーランド南アフリカカナダ上映時間:112分
平均点:7.07 / 10(Review 239人) (点数分布表示)
公開開始日(2010-04-10)
公開終了日(2010-08-11)
アクションドラマサスペンスSFモンスター映画バイオレンス
新規登録(2010-03-06)【8bit】さん
タイトル情報更新(2023-09-02)【TOSHI】さん
Amazonにて検索Googleにて検索Yahooにて検索
Twitterにて検索
ブログに映画情報を貼り付け
監督ニール・ブロムカンプ
キャストシャールト・コプリー(男優)ヴィカス・ファン・デ・メルヴェ
ジェイソン・コープ(男優)グレイ・ブラッドナム / クリストファー・ジョンソン
ナタリー・ボルト(女優)サラ・リヴィングストン
ウィリアム・アレン・ヤング(男優)ダーク・マイケルズ
デヴィッド・ジェームズ〔男優・「第9地区」等・・・〕(男優)クーバス大佐
ヴァネッサ・ハイウッド(女優)タニア・ファン・デ・メルヴェ
ケネス・ンコースィ(男優)トーマス
グレッグ・メルヴィル=スミス(男優)インタビュアー
ニール・ブロムカンプ(男優)ヴィカスと一緒にいる男(ノンクレジット)
川島得愛ヴィカス・ファン・デ・メルヴェ(日本語吹き替え版)
楠見尚己ピエト・スミット(日本語吹き替え版)
藤真秀オビサンジョ(日本語吹き替え版)
木村雅史トーマス(日本語吹き替え版)
仲野裕ダーク・マイケルズ(日本語吹き替え版)
宇垣秀成モラヌー(日本語吹き替え版)
脚本ニール・ブロムカンプ
音楽クリントン・ショーター
撮影トレント・オパロック
製作ピーター・ジャクソン
フィリッパ・ボウエン(共同製作)
マイケル・S・マーフィ〔製作〕(製作スーパーバイザー)
配給ワーナー・ブラザース
ギャガ・コミュニケーションズ
特撮ウェタ・デジタル社(視覚効果)
編集ジュリアン・クラーク
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
(ネタバレを非表示にする)

【クチコミ・感想】

別のページへ
新規登録順】 / 【変更順】 / 【投票順】
123456789101112
>> お気に入りレビュワーのみ表示
>> 全レビュー表示

>> 改行なし表示
※ 「改行」や「ネタバレ」のデフォルト表示のカスタマイズは「カスタマイズ画面」でどうぞ
239.《ネタバレ》 なんと志の高く誠実な作品。「観客に不快感を与えようとした」という“エビ”エイリアンの造形。そしてグロテスクな彼らに感情移入させる演出。社会派SFからバディムービー、そしてアクションになだれ込む怒濤の展開。そして決して安易でない清々しくも切ない決着のつけ方。最高。
差別に反対する者ではなく、かと言って積極的な差別主義者でもない、極めて平均的な人間ヴィカス。華のない顔ながらも憎めないこの男がいい。上司の婿養子ってのもなんだか切ないね。ドキュメンタリータッチでアパルトヘイトなど社会問題を背景にブラックなネタを仕込みながらも、そこは主張せず、ヴィカスとクリストファー親子の相互理解、友情をブレずに中心に据えているからこそ切ない。自分の暮らしていた世界に裏切られ、剥がれ落ちた体と心を通して見えるものが変わってくる。が、とは言え変わりきれないのが人間。協力してくれたクリスをぶん殴るわ見捨てるわの扱い。あくまで利害の一致でしかない。しかし、だから「俺の気が変わる前に行け!」に泣き、クリストファーたちを助けてやりたい一心のあの素晴らしいパワードスーツでのやけくそ大暴れに燃える。
司令船が地上に浮き上がるシーン、パワードスーツのミサイル掃射シーン、母船へと帰還する司令船を見上げるヴィカスの表情と涙、ラストショット、せっせと鉄くずの花を作るエイリアンにもまたまた泣く。胸を締め付けられる。泣いてばっかだな。いや、溢れんばかりのセンス・オブ・ワンダー、血湧き肉躍る魂、ロマンスまでもが炸裂しているのだから仕方がない!大傑作!
Sgt.Angelさん [映画館(字幕)] 10点(2010-04-10 22:50:14)(良:7票)
238.《ネタバレ》 この映画のすごいところは、次のようなストーリーが見えるのに、あえて説明しない所のような気がする。ものすごい頭のきれる数匹のエビ人間、その他がほとんど無知なエビ人間だ。はじめ変な気がしていたが、人間をエビ人間にするのを見て納得した。そうだ、地球に来る前に違う惑星に行って、みんなエビ人間にしてしまったのだ。そして、地球に来て、地球人をみなエビ人間にすることが出来る力を彼らは持っている。しかし、地球にきてなにかトラブッたのかもしれない。そして、最後、主人公が優秀なエビ人間を助け、3年後に君を元に戻す為に必ず戻って来ると約束して去っていく。エンディングの後に、再会の場面が見えるかと思って、すわって待ってしまった。きっとあのエビ人間は、助けた彼に聞くだろう「地球人をすべてエビ人間にしてよいかどうか?」でも、そのようなストーリーをこの映画は伝えたくなかったに違いない。伝えたいのは、どうしようもない強欲な人間の姿であり、しかし、救いようのある人間の勇気の姿であり、自分たちが一番優秀だと勘違いしている人間の姿であるように思える。奥さんがまわりに振り回されている姿もなかなか興味深かった。この映画は深く考えると、いろいろな事を想定して作っているように思える、味わい深い映画だ。
matanさん [映画館(字幕)] 8点(2010-04-13 01:34:07)(良:4票)(笑:1票)
237.《ネタバレ》 どういう“スタンス”で観るべきなのか、ということが結局掴みきれない映画だった。

南アフリカはヨハネスブルグに現れた巨大な円盤。それに乗り込んでいた数万人のエイリアンが、そのまま難民として住着く。
確実に地球人よりも高い科学力を持ち得ながら、異星への難民として劣悪な生活環境に身を落とすエイリアンたちは意味不明。そして、それを一旦は受け入れておいて、難民としての退去に役所仕事を繰り返す地球人たちは、もっと意味不明だ。

というわけで、基本となるストーリーは、整合しているようでどこまでも常軌を逸している。
その“普通じゃなさ”は、真面目な語り口になればなるほど破綻し、それこそがこの映画が狙ったシュールなユニークさだと思う。

真っ当なB級映画として捉えるのならば、とてもクオリティーの高い愛すべき映画となったかもしれない。

ただ問題は、今作がアカデミー作品賞にノミネートされていることだ。

「エビ」と揶揄されるエイリアンたちを差別の対象として描くことで、問題提起をしている部分は確かにあるのだろうが、そこにアカデミー賞にノミネートされるほどの映画としての深みがあるかというと、そんなことは決してない。

これは、奇妙な設定を奇妙なストーリーテリングで綴った悪趣味な悪ノリ映画であり、そういう風にプロモーションすることこそ、この映画の価値を正しく伝える唯一の方法だったと思う。

アカデミー賞という変な固定概念が付いてしまったせいで、「ふざけた映画だ」という印象が殊更に強まってしまった。
鉄腕麗人さん [映画館(字幕)] 4点(2010-05-05 23:41:12)(良:4票)
236.《ネタバレ》 南アフリカで宇宙船が飛来しエイリアン(エビ)がスラム地区へ隔離・・そして20年後。もう粗筋を聞いただけでそそられました。そして鑑賞してみたら、もうとにかく面白かったです!観てる間、幸せでした。まず冒頭はいかにエイリアンが醜悪で野蛮で近辺の人間が多大な不快感を示しているか描かれ、観てる側もエイリアン側に対して嫌悪を示しています。そして主人公の企業の立退きの交渉も至極当然で応援すらしてしまいますが・・・主人公が黒い液体をかけられた時に事態が急変し、次第に嫌悪の対象が人間に変ってきます。ここで描かれる企業側の人間のあまりのド外道っぷりはエイリアンよりも恐ろしく戦慄。主人公はやむなく第9地区へ逃走しエイリアンに助けを請う・・そこで観客はエイリアン側にも知的な考えを持つ者もいて、企業の人間よりもよっぽど真っ当に写ってしまい、あれほどグロテスクなエイリアンに親近感さえ抱いてしまいます。
そして後半からは怒涛のアクションの洪水・・主人公は葛藤を抱えながらも、自分自身を何としても取り戻したい為に極悪な人間側に銃口を向けていく・・って何だか『アバター』だなぁ・・と感じましたが、ぶっちゃけ映画としての描き方はこちらの方が数段上でしょう!そして最後の結末の流れも十分に納得しますし、問題は何一つ解決せず、またエイリアンと人間の緊迫の関係が続く・・これほどの問題を安易に解決させなかったのも良かったです。終わったの後の複雑な余韻が残りますが、『映画』を観た満足度は非常に高く良かったです。現実にこういう事が起こったら十分、映画のように有り得ると思わせるリアリティさも秀逸。主人公なんて全然、冴えない平凡な男なのに後半からものすごいヒーローに見えてしまう見せ方もたまりません。これは面白い!傑作だと思いました。
まりんさん [映画館(字幕)] 10点(2010-04-10 14:34:28)(良:4票)
235.面白い。まだまだ新しい映画って作れるんだなぁと思えた。映像だけではなく脚本も秀逸。お勧めです。
ドクターペッパーさん [DVD(字幕)] 9点(2010-09-11 14:43:07)(良:3票)
234.《ネタバレ》 衝撃作。冒頭の疑似ドキュメンタリータッチから、一転ありそうなアクション・サスペンスへの転換、そして人間(エイリアン?)ドラマなど、流し方は鉄板でありながら微妙にテイストが違ってうまい。しかし120分の展開が「エイリアン殺さなきゃ→エイリアンを殺すのはいいことなのか」という心の葛藤系かと思っていたので、このアクション映画的な展開はいい意味で予想外だった。

■とりあえず最初の方は「あのエイリアンとは、かわいそうだけど一緒にやっていくのは難しいなぁ」という印象を徹底して与える。だが中盤から、主人公が追われる身となり、守ってくれるのがエイリアンのみとなる辺りから、急にエイリアンの悲哀と優しさが見え、エイリアンへの愛情と感情移入もされてくる。この見せ方は本当にうまい。
脱出のために20年かけてたったあれだけの量しかない液体を集めるって、それだけ考えても相当な執念でしょ。それを主人公に無にされても、殺すわけでもなく諦めて次の収容所への移住を考える。主人公が身を捨ててエイリアンの脱出を助ける終盤もいいけど、個人的には「自分たちの星に帰りたい」という息子を、父親が「無理なんだよ」といって諭すシーンが一番物悲しく思えた。

■エイリアンは人間なのか動物なのか、という話があったが、サインさせなければいけないところなどは「法的には人間=事実は人間と同等」ということであろう。しかし、事実が人間と同等だからこそ、意識の上ではなおのこと「こいつらは動物」という蔑みが強化される。おそらく黒人差別の頃も「黒人=下等生物」認識はあったと思う。以前は黒人の「ペット」的なものがいたらしいし、『アーロン収容所』では、白人女性が日本人捕虜のいる部屋で平然と着替え始めた(=日本人は人ではなく犬とかと同等の認識をしている)ということが書かれていたが、それと同じだろう。

■ところで、「コミュニケーションできる」ってのはすさまじく友好関係を築く上で重要なんだなぁと思った。他のエイリアンに感情移入できないのは彼らがただ「襲う」だけの存在だったからであり、あのエイリアンに共感できたのは彼が主人公といろいろと話し、ゆえに理解し合えたからであろう。話さなければわかりあえない。
θさん [DVD(字幕)] 10点(2010-09-09 00:58:48)(良:3票)
233.《ネタバレ》 面白い! 凄い!! 感動した!!!
ピーター・ジャクソン的B級悪趣味コメディテイストを持たせながら、社会問題、友情物語等も織り交ぜ、アクションとSFホラーを混在させながらも、高いエンターテイメント性を保ったハイグレードな映画だ。
ただの楽しいエイリアンモノを見に行くつもりで軽い気持ちで観に行ったが、そんなちっぽけな映画ではなかったのだ。
ゴキブリが超賢くて、人間サイズでコミュニケーション能力あったら僕らはどう対応すべきか? っていう難しくて意地の悪い投げかけがある。
やっぱゴキブリは生理的に無理じゃね?っていう。
観客としては、途中までどちらに肩入れして観ればいいのかが難しく、しっかり考えさせてくれる。いっそ攻撃してきてくれれば、やっちまえ!ってなるんだろうが、そう簡単にはならない。
そういう点からもバカ映画に見えて、実は極めて知的な映画であると思うのだ。

しかし、堅っ苦しいこと考えなくても、すげー面白いのだ。
面白いけど、色々考えさせられるし、だけれどちょー面白いのだ。
いろんな映画の面白いところをガンガン詰め込み、それでいて新しさを感じさせる見事なエンターテイメント映画だった。大満足。
すべからさん [映画館(字幕)] 9点(2010-04-13 21:09:50)(良:3票)
232.《ネタバレ》 自分達の事を他より優れていると思い込んでいる人々は大概にして「主観的」だ。
無知な人々も大概にして「主観的」だ。両者とも自分の容姿、考え方、習慣が正当であり「普通」だと思い込んでいる。だから異端を笑い、差別し、軽蔑し、恐怖し、排除しようとする。この作品は、白人から宇宙人に変わりつつある主人公を通して「客観的」にこの問題を見るようにできるようになる。けっして「差別はいけない。」とかそんな簡単なメッセージを投げているようには思えない。あの宇宙人たちの地球での振る舞いは酷すぎる、正直日本には来てほしくない。日本に来てあんな振る舞いで住まれたら、自分も「エビども。」と呼んで軽蔑する人間の一人になるだろう。かと言って彼らは宇宙にはもう戻れないのである。正義とか悪とかではなく、問題はそこにあり妥協点が必要なのだ。主人公は両者の「主観的」な視点の被害者なのかな?「客観的」に見れるようになったときそれは別の体になった時だったか。とても深いテーマを持った娯楽作だと思います。傑作!
N列23番さん [映画館(字幕)] 10点(2010-04-12 20:01:57)(良:3票)
231.有名な話ですが、本作の元となったのはTVゲーム『HALO』の映画化企画です。『HALO』の実写CMで高い評価を受けたニール・ブロムカンプが監督に起用されていたものの、ピーター・ジャクソンとマイクロソフトが条件面で衝突して『HALO』は頓挫。しかし、せっかく集めた人材や、重ねてきた芸術的協議を捨てるのは惜しいということで、急遽、ブロムカンプの短編映画を長編化したのが本作だったというわけです。突貫工事で製作された本作なので、その生い立ちに起因する作りの粗さみたいなものは随所に現れています。。。
まず、基本設定に光るものがありません。本作の元ネタは1988年の『エイリアン・ネイション』だと考えられるのですが、元ネタを上回るアイデアを提示できていないため、SF映画としてのサプライズには乏しいと感じました(B級映画『エイリアン・ネイション』に見向きもしなかった評論家先生達は、本作を「斬新だ!」と言って絶賛したようですが…)。ディティールについても同様で、宇宙船の燃料を浴びたことでヴィカスの変身が始まるということの原理がよくわからないし、怠け者ばかりのエビ星人の中でクリストファー・ジョンソンだけが行動力と科学知識を持っていることの理由も説明されません。意図的に説明を省いている部分もあれば、そうでない部分もあり、全体として見ると設定が煮詰めきれていないように思います。さらに、SFを通して人種問題を語るという姿勢も、何だか青臭く感じました。SFはしばしば現実社会の写鏡として利用されますが、本作の主張はストレート過ぎて説教臭くなっているのです。。。
ただし、「観客の心を容赦なく刺激する」という点において、本作は確実に成功を収めています。主人公が徹底的にいじめられ、その後、凄まじい反撃をする。アクション映画の基本中の基本を守ることで、驚くほどエモーショナルな物語に仕上がっているのです。また、エビ星人の描き方も秀逸。最初は気持ち悪く感じていたエビ星人に対して、中盤以降は愛着を覚えてしまうという不思議。架空のキャラに魂を吹き込むという点において、本作は突出しています。その他、メカ描写や銃撃戦の迫力には目を見張るものがあったのですが、これらについては『HALO』で積み重ねてきた知識や技術が十二分に活かされています。手持ちの技術・人材で出来ることは何かという点を冷静に分析していたピーター・ジャクソンは、さすがの采配でした。
ザ・チャンバラさん [映画館(字幕)] 7点(2013-10-12 02:28:44)(良:2票)
230.特筆すべきはあまりにも汚ならしい映像。吐き気に何度も見舞われ、その都度一時停止ボタンを押す羽目に。こんな事初めて。ただのスプラッターじゃないとばかりの舞台設定及びヒトとエイリアンの交流も思わせぶりなだけで、力だけが正しいという展開に少しも盛り上がれませんでした。観た事を忘れたくても記憶から消えないであろう作品でした。
The Grey Heronさん [DVD(字幕)] 2点(2012-02-26 01:45:27)(良:2票)
229.冒頭で大笑いしてしまったのが、すべての敗因。
設定が無茶すぎるし、エイリアンが仮面ライダーのショッカーの怪人みたいなんだもん。
しかもドキュメントタッチの演出で見せるものだから、完全にコメディー映画かと思った。
後半はそれなりに面白く観れたけどね。主人公のキャラもいいし、さりげなく描いた友情もいい。
まあ変わった作りの映画だった。
MAHITOさん [DVD(字幕)] 4点(2011-08-29 14:29:05)(良:2票)
228.ドキュメンタリーチックなホラーやサスペンスは無条件で面白いと思ってしまいます。その中でも特にこの映画は面白い部類に入ると思います。ぐろさきわだつ話ですね。
たきたてさん [DVD(字幕)] 10点(2011-07-06 22:26:44)(良:2票)
227.ぶっとんだ世界観設定、明確なキャラクター設定、そして何より勢いのあるストーリーでグイグイ引っ張られる。映像は若干チープだけど別に気になるほどではない。丁寧さはないけれど、伏線やドラマもきちんと計算して貼ってあり、中だるみも無駄もなく、ある意味完璧な娯楽映画。とにかく自分が助かりたい一心で動く、人間味あふれる主人公にむしろ好感が持てる。観て損はしない、良作です。
ブラック武藤さん [DVD(字幕)] 8点(2011-01-08 23:05:59)(良:2票)
226.《ネタバレ》 「アバター」なんぞ相手にもならない、あえて比べるとしたら「クローバー・フィールド」か?しかしアイデアをエンターテイメントまで昇華しきれず、悲劇として幕を下ろすしかなかったクローバー・フィールドに対し、本作は1級のエンターテイメントとして成立し、更に笑いと(信じられないことに)叙情性まで持ち合わせている、グロ表現を嫌悪するか笑えるかで、この作品を楽しめるかどうかが分かれると思うが、楽しめればかの名作「ギャラクシークエスト」を超える作品となるかもしれない、難点として視聴中は、あからさまにID4をパクった母船や、どう見ても70年代デザインの指令船や、もはや記号と化してしまった感のあるパワードスーツなどが気になったが、今思えばワザとそうしているような気がする、それぐらい見慣れたものでないと観客が着いてこれないと判断したのではないだろうか?それくらいこの作品はセンス・オブ・ワンダーに溢れているのだ。
るねさん [映画館(字幕)] 9点(2010-04-23 19:36:57)(良:2票)
225.《ネタバレ》 うーん・・・私には何も新しく見えなかったです。なぜいまこの映画を作ったのか、確かにエイリアンが地球上で暮らしている、というのはこれまでなかったけど、組み合わせの問題としか思えなかった。南アフリカで、隔離されたエイリアン、だけど、これをアパルトヘイトの風刺と考えるのはなんだか失礼な気さえした。
とはいえ、テンポよく、あきさせない点はよかったです。主人公のだめっぷりも笑えました。話の筋としてなんで?という突っ込みどころは多かったような。3年待ってろって、一緒に行っちゃだめ?なんで麻酔かけずに臓器とろうとするの?とか、なんで燃料で感染するの?とか。
全般的に、期待に全然届かなかった。
しゃっくりさん [映画館(字幕)] 4点(2010-04-10 19:09:02)(良:2票)
224.序盤はコメディだったけど、最終的にはいい話になってたので、ちょっと感動しましたよ。
不誠実な地球人より、誠実なエイリアンの方に好感が持てるというのが面白かった。
人は見た目じゃなくて中身なんだなぁって改めて感じました。
もとやさん [DVD(吹替)] 7点(2018-01-20 10:05:31)(良:1票)
223.《ネタバレ》 異星人についての考察。宇宙船が動かないのは燃料不足だろう。栄養不良に陥っていたことも考慮すれば、何らかの事故が発生したと考えるのが妥当だ。地球まで1年半の旅程。地球に来たのは偶然で、漂着した可能性がある。蟻などの社会性昆虫に似た生態で、知的で命令を下す管理層と命令通りに動く労働層に分かれている。管理層の生き残りはクリストファー(C)のみ。彼は司令船を土中に隠し、密かに液体燃料を集め、帰還の日を待望している。労働層は知能が低く、暴力的で、社会生活に順応しない。しかし、武器に関する知識は豊富で、様々な武器を作りだす。武器は使用せず、専ら猫缶と交換する。異星人は、戦争や暴力を日常的に行っている交戦的な文明と思われる。命令がないので人間に攻撃しないのだろう。搭乗人員が非常に多いことから移住が目的か、あるいは文明を持つ惑星を支配下におきに来た可能性もある。繁殖力は高く、180万人もいる。難民認定され一応保護されているが、居住地はスラム化し、人間のギャングに搾取されている。
不注意によって液体燃料を浴びたヴィカス(V)は徐々に異星人に変態していく。液体は、遺伝子に作用を及ぼしているので、明らかに生物由来のものだ。異星人の本来の姿は別で、液体燃料で変態しているのかもしれない。CがVを宇宙船に戻れば元の姿に戻せると言うのだから、その可能性はある。
Cは人間に似た感情を持っていて、実験にされた仲間を見て「仲間を実験材料にしない。惑星に帰り助けを呼ぶ」と決断している。3年後には全員を助け出すのだろう。
Vは、温顔で物腰柔らかだが、役人気質に凝り固まっており、利己的な人間だ。異星人の卵を大量に焼却して笑っている。自分が助かるためには人間相手でも武器を乱射する。Cから3年待てと言われると、Cを殴打して、自分だけ司令船に乗り込む。それでもCが拷問を受けて殺されそうになると見捨てることができずに救助の手をさし伸べた。悪い人間ではないのだ。CとVが心を通じあえたことで、Vが再来した時には、両文明間で友好関係が持てることが期待される。造花の薔薇は未来への期待だ。Vという小市民を主人公にすることで、人類の愚かさを浮き彫りにしている。いくら上辺で善人を装っても本音は違うのだ。不満点。異星人の姿と生態が気持ち悪すぎる。Vは人を殺しすぎ。人類が宇宙船を調査しないのは不自然。
よしのぶさん [DVD(字幕)] 8点(2015-02-05 23:52:28)(良:1票)
222.《ネタバレ》 初めて観た時は「何で黒い液体を浴びるとエビになるんだろう」と気になりましたが、何年かして最近見直したら、そんな事はどうでも良くてとても楽しめました。細かい事を気にするというのは全く人生を損していますね。
DAIMETALさん [DVD(吹替)] 8点(2014-08-18 11:47:43)(良:1票)
221.《ネタバレ》 “恐怖”という意味では、作り物とハッキリ解ってしまうCGよりも生々しいアニマトロニクスの方が何百倍も怖い「エイリアン」の方が上だが、技術を抜きにしたドラマ面ではこの「第9地区」に軍配を挙げたい(そんな好きじゃないけど)。
何よりリドリー・スコットの「エイリアン」と共通する部分があるのが面白い。
スコットに出てくるエイリアンは、たった一人でリプリーたちに戦いを挑んだ。リプリーたちにとっては恐怖の対象でしかない“敵”だが、エイリアンにとっては住処を荒らしに来た侵略者(エイリアン)にしか映らない。

「第9地区」は主人公そのものがエイリアンになってしまい、人間の時は侵略者か見世物小屋でも見るように感情の移入なんて有り得なかっただろう。
そんな男が徐々に異星人に変貌していく。当然人間たちからは疎外され、その中途半端な容姿は異星人にも奇異に見られる。
スコットの「エイリアン」もまた、仲間となる存在がなく常に孤独だった。更にはその凶暴性を人間側に利用されてすらいた。

しかし、「第9地区」は奇跡的に異星人の親子と意志のコンタクトを取る事が出来た。人間だった時に失ったものを、異星人になって少し取り戻せたのは皮肉なものだ。
例え利害関係の一致で一時的な事だったとしても、異星人の子供との絆は確かなものだ。
そしてエイリアンになって初めて知った人間の凶暴さ。彼らは害虫駆除くらいにしか思わないのだろう。「何かされてからでは 遅い!!」という恐怖が人間に牙を剥かせる。

男は何者として戦ったのだろうか。人間としてか。異星人としてか。どちらにせよ、彼は“彼”でしか無い。
すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2014-03-27 16:23:04)(良:1票)
220.《ネタバレ》 エイリアンと地球人の言葉は何故通じるとか、何故エイリアンは反撃しないとか、そもそも宇宙船の燃料を浴びたら何故エイリアンになる?とか、設定がおかしいところは山ほどあるが、そんなことはどうでも良くなるほどおもしろい 人間目線からいつのまにかエイリアン目線に移行するところが非常にスムーズ 最後のパワードスーツ戦は見た事が無いぐらいすごい 特に司令船を狙ったミサイルを掴みとるところはカタルシス爆発だ そそり立つパワードスーツの背景に浮かぶ巨大マザーシップとかグラフィック演出も抜群 エビと主人公とのバディ感は海猿以上 手が同じだと言う理由だけでなつくエイリアンの子供がかわいい でも、グロシーンはいいとしても エイリアン汚すぎ ゲロシーン多すぎ でも世間がいうほど人種差別がどうこうとかは余り感じないかな
にょろぞうさん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2014-01-02 16:23:14)(良:1票)
別のページへ
新規登録順】 / 【変更順】 / 【投票順】
123456789101112
マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 239人
平均点数 7.07点
010.42%
110.42%
210.42%
341.67%
4114.60%
5208.37%
63514.64%
76125.52%
85924.69%
93815.90%
1083.35%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.22点 Review27人
2 ストーリー評価 7.93点 Review33人
3 鑑賞後の後味 7.48点 Review31人
4 音楽評価 6.80点 Review21人
5 感泣評価 6.04点 Review23人
chart

【アカデミー賞 情報】

2009年 82回
作品賞 候補(ノミネート) 
視覚効果賞 候補(ノミネート) 
脚色賞ニール・ブロムカンプ候補(ノミネート) 
編集賞ジュリアン・クラーク候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2009年 67回
脚本賞ニール・ブロムカンプ候補(ノミネート) 

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS