ドライヴ(2011)のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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ドライヴ(2011)

[ドライヴ]
Drive
2011年上映時間:100分
平均点:6.51 / 10(Review 80人) (点数分布表示)
公開開始日(2012-03-31)
アクションサスペンスラブストーリー犯罪ものロマンス小説の映画化バイオレンス
新規登録(2012-03-03)【8bit】さん
タイトル情報更新(2019-09-07)【Olias】さん
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監督ニコラス・ウィンディング・レフン
助監督フランク・キャプラ三世
キャストライアン・ゴズリング(男優)ドライバー
キャリー・マリガン(女優)アイリーン
ブライアン・クランストン(男優)シャノン
ロン・パールマン(男優)ニーノ
オスカー・アイザック(男優)スタンダード
アルバート・ブルックス(男優)バーニー・ローズ
クリスティナ・ヘンドリックス(女優)ブランチ
ラス・タンブリン(男優)医者
内田夕夜ドライバー(日本語吹き替え版)
廣田行生ニーノ(日本語吹き替え版)
脚本ホセイン・アミニ
音楽クリフ・マルティネス
撮影ニュートン・トーマス・サイジェル
製作フランク・キャプラ三世(共同製作)
マーク・プラット
製作総指揮ジェフリー・ストット
配給クロックワークス
録音ロン・ベンダー
あらすじ
自動車修理工場で働く寡黙な男。凄腕のカースタントマンとしても働く彼には、犯罪現場からの逃走を請け負う裏の顔もあった。ある日、彼は同じアパートに幼い息子と暮らす人妻に恋をする。しかし、2人の中が上手く行くかに見えた時、服役していた彼女の夫が出所。その借金に苦しむ姿を見かね、男は母子を救うために夫の強盗を手助けするが、それは危険な賭けだった…。 ジェイムズ・サリスの原作を映画化し、数々の映画賞を受賞したクライム・アクション。
ネタバレは禁止していませんので
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80.《ネタバレ》  「男が抱いているヒーロー願望を、そのまま映画にしましたよ」という感じですね。
 理由なんて全く語られないけど、とにかく主人公は強い。
 幼い少年には無邪気に懐かれて、人妻と許されぬ恋に落ちたりする。
 観ていて恥ずかしさも覚えるのだけど、それでも作り手のセンスの良さや、主演俳優の恰好良さに痺れる思いの方が強かったです。

 派手なカーチェイスを繰り広げる訳ではなく、警察の目から巧みに車体を隠しながら逃げおおせるという冒頭のシーンが、特に素晴らしい。
 「追いかけっこ」の興奮とは違う「かくれんぼ」の緊張感を味わえたように思えます。
 それだけに、中盤にて車同士で火花を散らすような「普通のカーチェイス」の場面もあった事は(あっ、結局そっちもやっちゃうの?)という落胆もあったりしたのですが……まぁ、そちらはそちらで、やはり魅力的だったし「タイプの異なるカーチェイスを両方味わえる、お得な映画」と考えたいところ。

 ちょっと気になるのは「恰好良い主人公」を意識し過ぎたあまりか、敵側の恐ろしさが欠けているように思えた事ですね。
 丁寧に敵側の目線での物語も描いている為「底知れない不気味さ」なんてものとは無縁だし、単純に人数も少ないものだから、作中で「強敵と立ち向かう主人公の悲壮感」を醸し出す演出がなされていても、今一つ説得力が感じられなかったのです。
 ここの部分は、少々バランスの取り方を間違えたのではないかな、と。

 逆に「上手いなぁ」と感じたのは、エロティックな要素の挟み方。
 バイオレンスな内容である以上、性的な場面が全く存在しないというのは不自然になってしまいそうだし、ある程度は必要になってくると思うのですが、この映画では、それを「敵地に乗り込んだ際に、そこに裸の女が沢山いる」って形でクリアしているのです。
 こういった場合、ついつい安易に「人妻であるヒロインと許されぬ関係を結んでしまうベッドシーン」なんて形で性的な要素を満たそうとするものですが、そこを踏み止まって、あくまでもプラトニックな恋愛描写に留めてくれた事が、本当に嬉しかったですね。
 夜の車内で二人きりになって、そっと手を握るだけでも充分に「背徳感」「許されぬ逢瀬」という雰囲気が伝わってきたのだから、これはもう大成功だったかと。
 ヒロインの息子との交流シーンにて、普段は滅多に笑顔を見せぬ主人公が笑ってみせる描写を挟む辺りも、ベタだけど効果的で良かったと思います。

 ベタといえば、そもそも「裏稼業のプロフェッショナルな主人公が、美女や子供と交流する事によって癒され、彼らを守ろうと戦う」というストーリーライン自体、ベタで陳腐で王道な代物なんですよね。
 である以上「何度も使われてきた魅力的な骨組みである」という長所と「もう観客は見飽きているマンネリな内容」という短所が混在している訳ですが、この映画に関しては、前者の方を色濃く感じる事が出来ました。

 ラストシーンも、これまたお約束の「主人公の生死は曖昧にしておきます」「お好みの後日談を想像して下さい」という、観客に委ねる形の結末だったのですが、音楽の使い方やカメラワークが上手いせいか、あんまり「ズルい」って感じはしませんでした。
 自分としては「お腹を刺されたけど、病院に行けば治るんじゃない?」「とりあえず一番の脅威は排除したし、残党が襲ってきても主人公なら大丈夫でしょう」「あの奥さんと子供とも、きっと再会して三人で幸せになれるよ」なんていう、楽天的な未来を想像する訳だけど、それも有り得そうな気がするんです。
 バッドエンドとは程遠い、不思議な爽やかさと明るさが感じられる終わり方だったからこそ、そう思う事が出来た訳で、非常に後味が良い。

 ダメ男の現実逃避用とも言われてしまいそうな、そんな感じの代物なのですが……
 やっぱり好きですね、こういう映画。
ゆきさん [DVD(字幕)] 7点(2017-02-20 21:44:39)(良:4票)
79.《ネタバレ》 冒頭の逃走シーンが激しいアクション作品を思わせながら、基本的には動と静を繰り返すことでストーリーを紡いで行く。純愛と暴力のコントラストも極端だ。色調、カメラアングル、台詞回し、どれを取ってもしっかりと作りこまれている感じですね。ストーリー自体は決して斬新ではないけれど、ここには確かな作品としての価値があります。
この手の作品にハッピーエンドは期待してはいけないんだろうけれど、少しだけ主人公に感情移入してしまった。
タコ太(ぺいぺい)さん [DVD(字幕)] 8点(2013-09-23 23:44:23)(良:3票)
78.《ネタバレ》 好き嫌いの分かれる映画なのでしょうね。わたしはライアン・ゴズリングがこんなシリアスな演技ができるなんて思ってもいなくて、どんどん惹かれました。ちょっと「タクシードライバー」を思わせるところもあって、タランティーノや北野を思わせるところもあって、でも映画全体に流れる空気感はまた全然違っていて、今までにない映画だと思う。黒にスウィートピンクの筆記体で文字が出るのもなんかすごくいい。わたしが一番好きなシーンは、スーパーから出てきたライアン・ゴズリングがスーパーの紙袋を車の上において振り返って歩きはじめる場面。
はちかつぎひめさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2013-04-25 10:23:33)(良:3票)
77.《ネタバレ》  これは掘り出し物を見つけた!すごい面白い映画だ!と興奮していたら、たくさんの方がレビューされていて、実は有名な映画だったというね。私が知らなかっただけでした。
 まずライアン・ゴズリングが最高にかっこいい。余計なことは何も言わない。でもなすべきことは完璧にやる。このスタンス憧れます。私もこうなりたい。どちらかと言えば余計なことを言ってしまいがちな自分を、この映画の主人公みたいに変えてみたい。
 極力BGMを抑えた演出も好き。アメリカ映画っぽさがなくなり、とても硬派でリアルな雰囲気になります。
 キッドはどこから来たのか?もともと何をやっていた人間なのか?車の整備工場で働きながらカースタントのアルバイトもしているのに、なぜ犯罪に手を染めているのか?そーいった説明は一切なし。
 いつもだったらその辺はっきりさせてくれないともやもやするんですが、不思議と今作では気になりません。むしろ背景を語りすぎないのも良いもんだとすら思えてしまう。きっと主人公がずっとそーゆーオーラを出し続けているからでしょう。
 まったく予備知識なしで鑑賞したものでして、レースに出るという話になってからちょっとしたサクセスストーリーを期待しちゃいました。『だからドライヴなのか。』と妙に納得しかけたところで、話は全然違う方向へ転がり始めます。だから全く先が読めなくて、終始ハラハラした緊張感を味わえました。
 それにしてもただのビジネスパートナーくらいにしか思っていなかったこの人たちと殺しあうことになるとは・・・
 ヒロイン役のキャリー・マリガンも最高にかわいくて、あらゆる面で隙がない映画でした。
たきたてさん [DVD(字幕)] 8点(2022-07-06 14:53:52)(良:2票)
76.《ネタバレ》 タイトルからからカーアクションを想像してしまうだろうが、カーアクションは中盤まで!それ以降はバイオレンス映画にシフトチェンジして突き進む。この映画の素晴らしさはアクションよりも感情を言葉にせず表現させていること。それが完璧なまでにうまくいっている。スーパーマーケットの駐車場でのドライバーの行動、初デートの風景、夜のロスをドライブ中に夫が帰ってくることを告げられた後のドライバーの挙動…ヨダレが出るほど素晴らしい!ライアン・ゴスリングの演技力・レフン監督の演出半端なし!そしてこの映画の一番の盛り上がりどころである、エレベーターでのキス、からの最悪のバイオレンス。これが映画だ。これほど映画を見ていることを幸せに思えるシーンはなかなか無いです。映画史に残る名シーンと言えるでしょう。ここを見るためだけに1800円払っても、惜しくない。他にもたくさん書きたいことはあるけど、あまりにも長くなってしまうので割愛。
カニばさみさん [映画館(字幕)] 10点(2013-08-04 00:25:48)(良:2票)
75.タイトルから想像するほど走りまくる映画では、無いのです。設定といい、夜の雰囲気といい、ウォルター・ヒルの『ザ・ドライバー』を連想させます、が、ここにはイザベル・アジャーニみたいなアヤシイ(妖しい)人はいなくて、もっとピュアな“恋愛”があります。しかしそれ以上にピュアな、“暴力”があります。この映画、場面場面をビシッとキメてきます。画面をキメるため、しばしば登場人物がショットの中で大きな動きを見せません。そこが本作の良いところでもあり、悪いところでもあるのかも知れないけれど。疾走するカーチェイスのシーンですら、主人公は涼しげな表情を我々に見せ続けます(よくある安い映画では必死の表情でハンドルを切りまくるところですね)。そしてそのクールな、しばしば優しさすら溢れる表情の裏には、実は狂気が隠されていたことを思い知らされる後半。狂気の者に、安住は決して許されない、という訳で、実にシビレまくる映画でした。
鱗歌さん [DVD(字幕)] 9点(2013-02-10 09:15:25)(良:2票)
74.ポーカーフェイスの主人公。彼の冷静な表情を映し出した後、その静かな目線の先に意外な“事”が起きている。
その特徴的な演出が作中幾度か挟み込まれていて、それは、この映画において終始“胸騒ぎ”を覚える要因となった。
“胸騒ぎ”を最後まで拭いされない映画だったが、言いようも無い居心地の良さも同時に感じる。この映画は、そういうとても奇妙な映画だったと思う。

ストーリーは極めてシンプルだ。
自動車の修理工であり、映画のカースタントマンであり、犯罪の“逃し屋”を裏家業とする孤独な主人公が、或る人妻に恋をして、刑務所帰りの彼女の夫のトラブルに巻き込まれ、ギャングと対峙する羽目になるという。
シンプルというよりも、映画のメインストーリーとするにはあまりに陳腐なプロットと言える。

しかし、この奇妙な映画の“売り”は、そんな陳腐なストーリーそのものではない。

本名も含めて、その素性が結局最後まで明らかにされない謎に満ちた主人公の男。
彼の抱えた心の「闇」、そしてそんな彼に訪れた一寸の幸福の邂逅。
斜陽に照らされたアスファルトを走り出す描写に溢れた一瞬の輝き、それこそがこの映画の文字通りのハイライトであり、その限られたシーンに個々人の思いを込められるかどうかで、この映画の賛否は大いに揺らぐように思う。

主人公が経てきた人生を映し出す描写はまったくない。
しかし、この男は、過去においてすでに人生における「最悪」を経験してしまっているのだろう。
この映画で描き出される主人公の孤独と激情には、それを物語る記憶の断片が垣間見えたように思えた。

彼が、この映画で描かれる物語の先を生き抜いたのかどうかなんてことは、もはや関係ない。
彼は、「最悪」の闇の中で、突如として僅かな“輝き”を見られた。
この映画が描き出したかったことは、ただそれだけだったのではないかと思う。


インフォメーションには、「疾走する純愛」と記されてあった。そのコピー自体は間違ってはいないと思う。
しかし、決して浅はかなカップル向け映画などではない。
隣の席の人間のことを気にすることなく、座席の手すりにでもしっかり掴まっていなければならない。
でなければ、きっと振り落とされて、怪我をする。
鉄腕麗人さん [映画館(字幕)] 8点(2012-05-27 00:43:33)(良:1票)(笑:1票)
73.《ネタバレ》 衛星で数回放送されてたのは記憶にあるんですか、なぜか観てなかったです。
とぎれとぎれでキチンと観たことはないんですが、かなり昔のライアン・オニールとイザベル・アジャーニの「ザ・ドライバー」とは無関係とは思えないけどどうなんでしょうか。

冒頭のクールな表情でのカーチェイスがかっこよすぎます。
寡黙というのがライアン・ゴズリングにぴたっとハマる。でもアイリーン親子といる時の表情が優しさのカタマリみたいで良いですね。
セリフが極端に少ないのに全部理解できてしまうというゴズリングの演技は流石だわね。
サイコパスではないのよ、過去の経験から今の彼がいるというのが全く語られないのに納得できてしまうんですよね、人物描写が半端なく上手いです。
エレベーターの中でのキスシーンからの容赦のない暴力描写は最高でした。私の「ココだけ何回も見たい大好きなシーン」がひとつ増えました。鳥肌ものの名シーンです。

キャリー・マリガンが可愛らしい、アレがオスカー・アイザックだとは見終わるまでわかりませんでした。
音楽もクレジットもひと昔前という感じで、ストリップ劇場の楽屋だのピザ屋、修理工場。。。70年代80年代の雰囲気で、
そこにいるシャノン、バーニー、ニーノも70年代80年代の映画に出てきそうなタイプの俳優さんという具合で、余計にウォルター・ヒルを意識してるようにも感じます。ただし長髪の男はいないからみんなスタイリッシュなのです。
「サソリとカエル」のサガの話は「クライング・ゲーム」で聞いたし、この監督は自分の好きな映画の好きなトコをいろいろ引用してる感じなんですが、それがこんだけカッコイイ1本の映画になってるというのが素晴らしい。
成就はしないだろうと最初から予感のする恋愛部分なんですが、彼は少しでもロスからアイリーンから遠く離れようと力尽きるまでドライヴするんでしょうか、哀しいなあ。死なないでほしいと真剣に願って観終わりました。
無駄なものが無く、最初から最後まで滅茶苦茶クールな映画。とにかくライアン・ゴズリングが今までで一番かっこよかったです。
envyさん [インターネット(字幕)] 8点(2023-03-22 12:54:40)(良:1票)
72.《ネタバレ》 やりたいコト自体は比較的にもシンプルとゆーか、アクション・ジャンルとしては要は「緩急」或いは「静と動」を対置して双方を際立たせる…てのがコンセプトの主要部分かと思います。かつ(のちの『ネオン・デーモン』なんかを観る限りでも)中で監督が真にやりたいのはその「緩・静」の方だ(=その部分におけるどこかハイソな映像+音楽表現の方だ)ともやはり思われるのですよ。個人的には、実は「急・動」の方は(ごく大部分を占める緩やかなシーンとの対比に依って)非常に印象的には見えているものの、片やの「緩・静」のシーンのユニークさに比べればソコのクオリティ自体はごく一般的、かつ今作では若干の「やり過ぎ」感も無くはない…てのが正直なトコロで。一方で、今作が大いに一般ウケをも取れているコトの理由は、重ねてその緩・急のバランスの好さ(つまりは「急」なシーンの質的・量的な配分の適切さ)とあと単純に尺が長すぎないコト、がソレだとも思うのですね(逆に『ネオン・デーモン』はソコをやや失敗している、と)。結論、シンプルな様で実に完成度の高い、ごく高度に練られた作品だとはまず思ったりしますね(間違い無く作家性のごく高い方の映画だとも思いますが、一方でやりたいコトをやりたい儘に只やってるダケの作品では全然ないかな、と)。

他方、尺がコンパクトで緩いシーンも(当然)多い…ので、実はお話自体は極めてシンプルかつ軽い内容にはなっていますよね。だから同じアプローチでコレ以上の完成度の作品はあまり望めないとも思いますし、俳優なんかも今作はも~奇跡的と言って好いドンピシャな配役になってたな…とはまた思うのです。ライアン・ゴズリングにせよキャリー・マリガンにせよ(表向きは)実に柔和で、彼らのつくり出すナンともマロい空気が個人的にはまず絶品だったのです、が、でもそんな中にも仄かには彼らも確実に翳や憂いを忍ばせている…という「不穏さ」がそのマロやかなシーンの中に引っ掛かるコトで、次に何か(悪いコトが)起こるのではないか…というサスペンスの感覚・醍醐味をも(ワリと高度に)維持している…てのがまた逆にも~メチャ気持ち好かったのですよね。その意味でも、オーラスなんかも私スゴい好きですねココ。眼を見開いて微動だにしないゴズリングは、結局(数えたら)35秒も瞬きすらしなかったすよ!(軽く眼ェ痛かったでしょーね)
Yuki2Invyさん [DVD(字幕)] 8点(2022-05-06 02:03:24)(良:1票)
71.《ネタバレ》 この監督はいろいろと狙っていると思いますが、この作品関してはその企みはすべて成功していると思います。お話自体は古いフォーマットで他のレビュアーさんがシェーンのまんまと言っていましたが、本当にそうです。この映画の魅力は色彩感覚とオフビート感だと思います。大体オフビートの映画ってあまり面白くなく、自己満足なのが多いのですが、表現方法と内容が一致しているブレッソンがまぁ、稀有な例ですが、その後の監督たちってただイキっている感しかなくて、イヤですね。それらとは違いこの作品は全体の流れの中で特に主人公とアイリーンのシーンにオフビート感を前面に出していて、後半にテンポが加速していきますが、全体的なバランスを考えれば破綻しているとも言えなくもないですが、あえて私はこれは統一感を無くして良かったと思います。かえって二人の心の交流が独特の色彩とマッチして、よりこの映画の魅力を浮き上がらせていて、非常にオリジナルなものにしています。何より監督がイキったアート系の作品に堕さずに娯楽映画として撮り切ったところが世界的にも評価された点だと思います。アイリーンの可愛さもちょうどよいという意見にも激しく同意です。キャスティングの勝利と言えるでしょう。2010年代の映画史のなかの一つの恒星にはなったのでは。
エリア加算さん [インターネット(字幕)] 6点(2020-06-21 18:17:05)(良:1票)
70.表情ひとつ変えず夜の街にクルマのハンドルをきるクールな主人公。その冒頭は
ウォルター・ヒル&ライアン・オニールの「ザ・ドライバー」を思わせる。
原作もそうなのか、恐らくは「ザ・ドライバー」に着想を得た冒頭なのかと思いますが、
まだ幼い1人息子と暮らす隣人の女が現れて以降は予想のつかない展開が待っていました。
人妻だと分かると決して一線は越えない奥ゆかしさ。幼い1人息子からも懐かれる。
裏稼業の時に見せるクールな表情の時とは全く異なり、この母子と過ごす時の人の好さを感じさせるゴズリングの表情も印象的。
よって中盤以降のバイオレンス描写とのバランスはあまり良くなかったとは思うのですが、
それにしても本作のゴズリング、かなりのカッコよさ。そしてキャリー・マリガンが好きになった。
とらやさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-10-29 20:17:27)(良:1票)
69.一部の人にはかなり絶賛で、一部の人にはピンとこない専門チャンネルのような映画であることは知っていた。そして、それは観て確かめるしかないので、オレ、これピンとこなきゃ、どーしようとドキドキしながら鑑賞。結論からゆーと、この良さが今一つ理解できないなんて、俺にはやっぱ映画を観るなにかがかけてるのか、と、しばし落ち込むことに。いや、まったく面白くないとは思わない。それこそ冒頭の今まで観たことないカーチェイスとゆーか、車での逃走や、エレベーターでのキス、からの、思わず声が出てしまうようなシーンなど、印象的で食い入るように見てしまうシーンは色々あった。でも、80年代風の演出や、映画好きならわかる表現が、ことごとくわかんない。車にあまり興味がないのも響いてるのかなー。テンポもなんだか悪いように思えた。特に後半。主人公がドンドン不気味なって、ついていけなくなったのも映画を観終わって、普通と思える原因かもしんない。鑑賞のテンションを例えるなら、くしゃみでそう、あ、くちゃみでそう、あーでるでる、でなーい、なんかきもちわるーい、みたいな
なにわ君さん [DVD(字幕)] 5点(2015-07-10 02:39:18)(良:1票)
68.《ネタバレ》 一言で言うと任侠ですなあ。惚れた女のために一度は抜けた裏社会に、今回だけと舞い戻る。銃撃戦の血生臭さや陽の光の当て方等はけれんみ溢れてて、洋画お得意のハードボイルドというよりは往年の東映ヤクザ映画のテイストに近い。人妻のキャリー・マリガンが幼顔のせいで浮いてるけど。
冒頭の逃がし屋ドライバーの力量発揮の場面は印象的だったし、なんせタイトルがドライヴなので、クライマックスは当然運転技術の卓抜さで敵を出し抜くのだろうと思ってしまった。素手で殴ったり刺したりとは意外すぎた。うそぉ、と落胆したのは私だけかい?
tottokoさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-02-10 00:06:57)(良:1票)
67.寡黙で強く、抜群のドラテクを持つドライバーがかっこいい。ドライバーの過去は謎だけど修羅場を何回もくぐり抜けたであろう度胸や腕があるが、それ故に平凡な幸せに縁がなく哀愁が漂う。男性にはロマンを感じさせるが、女性には理解されない映画かな。面白かったです。
ぽじっこさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-08-14 19:02:09)(良:1票)
66.《ネタバレ》 とても独創性のあるアクション映画でしたね。緩急のつけ方が上手いというか。派手さは無いけど、凄みのあるアクション&バイオレンスでしたね~。一目で恋に落ち、そして二人初々しい会話を楽しむシーンなんかは、とても甘くて緩やかな時間が流れてるんだけど、カーアクションやバイオレンスは、とってもピリピリしてて凄みのある映像。双方が喧嘩しているというわけでなく、それぞれが、それぞれの魅力を増幅させ合っていると思う。甘いキスシーンの後に、おぞましい殺しをするところなんて、笑っちゃうぐらいのメリハリでしたね。そしてまたファンタジック系なロックが作品全体をよりアート化させている。
あろえりーなさん [DVD(字幕)] 6点(2012-11-17 01:36:01)(良:1票)
65.長めのミュージックビデオを見ている感じでしょうか。ストーリーは既視感が否めないのですがでもかっこいいなあー、寡黙であんないい身体してて、たまに笑うと子供みたいな顔のライアンゴズリングってば、どんなおじさんになるんだろうかね。
HRM36さん [DVD(字幕)] 7点(2012-11-02 11:34:26)(良:1票)
64.序盤の車内から映すカーチェイスは見入ってしまいました。主人公も危険な事をしながら、隣人の女性の為に尽くす所は共感できます。ただストーリーは、中盤あたり、刑務所から夫が出所してきたあたりから、何となく面白くなくなります。夫が意外にもいい人で妻が主人公といい仲である事に気がつきません(この旦那なら許してしまいそうです)あと主人公が無双なのも興ざめします。隠れた名作になりえたのに何かもったいない作品だなって思いました。
Yoshiさん [DVD(字幕)] 5点(2012-10-29 00:09:45)(良:1票)
63.意外や意外! こんなところでド直球の純愛ドラマを見ることになるとは・・・いい意味で裏切られました。
主人公とヒロインの健気なキャラクター設定が個人的にはストライクでした。 
グロテスクなバイオレンスシーンが、ミスマッチとも思えるようなBGMに彩られ、見終わったあと微妙な感覚が残っていますが、なぜか切なくて泣けてきて仕方ありません。
めちゃくちゃ濃いコーヒーに砂糖たくさん入れればとりあえず無難に飲めるといったところでしょうか(←例え下手^^;)。  
ストーリーは単純で、ズッシリとした重厚感はありませんでしたが、今回の私の心の準備としてはこれくらいで心地よかった感じです。
おそらく邦画であれば、たくさんの敵に囲まれ悲愴な最期なるんでしょうが、そこが同じコーヒーでもアメリカンということで・・・
午の若丸さん [DVD(字幕)] 8点(2012-10-01 00:45:41)(笑:1票)
62.《ネタバレ》 勢い任せに逃げる鬼ごっこタイプではなく、追手の死角を突きながら徐々に距離を離していくかくれんぼタイプのユニークなカーチェイスには引き込まれました。音響への異様なこだわりも映画のテンションに大きく貢献しており(本作は音響の整った環境で観るべき映画)、絶好調のスタートを見せる本作。ライアン・ゴズリング演じるドライバーのキャラ設定も良く、質素な一人暮らしならば修理屋の給料のみで食べていけるにも関わらず、逃がし屋やスタントマンといった危険な仕事を定期的に引き受けることで己の破壊衝動を充たしているアブナイ男という、バイオレンス一直線な設定には燃えましたとも。究極の危険愛好家にして、度を越した暴力性を胸に秘めたドライバーは、ポジティブに描かれたアントン・シガー。ライアン・ゴズリングの幽霊のような存在感も主人公のキャラ描写に大きく貢献しており、この主人公を見ているだけで2時間は余裕で楽しめます。忍従を重ねた末に、いよいよドライバーがブチ切れる瞬間には飛び上がるくらいに興奮しましたとも。。。
問題に感じたのは、ドライバーのキャラがあまりに完璧すぎて、その敵となる犯罪組織が完璧に見劣りしていること。アルバート・ブルックス演じる古株のヤクザなどはかなりいい味出しているのですが、人間凶器とも言えるドライバーと戦って勝てるタマではありません。そのため、冒頭のカーチェイスに匹敵するような緊張感ある見せ場を後半に準備できておらず、映画全体としては尻すぼみな印象を受けました。
ザ・チャンバラさん [DVD(字幕)] 6点(2012-09-25 00:53:48)(良:1票)
61.《ネタバレ》 映画全体に漂う雰囲気に惹き込まれる。登場人物を客観的に狙うカメラワークやロスの街並みを粗く捉えた映像。そしてなんといっても使われる曲やスコアがいい。暴力シーンは多いが、いつもは静的ながら瞬間的に躊躇なく暴力的になる難しい役柄を演じたライアン・ゴズリングにも圧倒された。
カワウソの聞耳さん [映画館(字幕)] 9点(2012-04-05 09:49:47)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 80人
平均点数 6.51点
011.25%
100.00%
200.00%
311.25%
445.00%
51417.50%
62025.00%
71923.75%
81215.00%
978.75%
1022.50%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.50点 Review2人
2 ストーリー評価 6.00点 Review6人
3 鑑賞後の後味 6.20点 Review5人
4 音楽評価 6.16点 Review6人
5 感泣評価 1.00点 Review2人
chart

【アカデミー賞 情報】

2011年 84回
音響効果賞ロン・ベンダー候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2011年 69回
助演男優賞アルバート・ブルックス候補(ノミネート) 

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