シン・エヴァンゲリオン劇場版:||のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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シン・エヴァンゲリオン劇場版:||

[シンエヴァンゲリオンゲキジョウバン]
EVANGELION:3.0+1.0 Thrice Upon A Time
2020年上映時間:155分
平均点:6.70 / 10(Review 54人) (点数分布表示)
公開開始日(2021-03-08)
公開終了日(2021-07-21)
アクションSFアニメシリーズもの青春ものTVの映画化
新規登録(2020-04-16)【イニシャルK】さん
タイトル情報更新(2024-02-20)【イニシャルK】さん
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監督鶴巻和哉
中山勝一
前田真宏
庵野秀明(総監督)
助監督轟木一騎(総監督助手)
緒方恵美碇シンジ
林原めぐみアヤナミレイ(仮称)/綾波レイ/碇ユイ
宮村優子【声優】式波・アスカ・ラングレー
坂本真綾真希波・マリ・イラストリアス
三石琴乃葛城ミサト
山口由里子赤木リツコ
石田彰渚カヲル
立木文彦碇ゲンドウ
清川元夢冬月コウゾウ
関智一鈴原トウジ
岩永哲哉相田ケンスケ
岩男潤子鈴原ヒカリ
長沢美樹伊吹マヤ
子安武人青葉シゲル
結城比呂日向マコト
大塚明夫高雄コウジ
沢城みゆき鈴原サクラ
大原さやか長良スミレ
伊瀬茉莉也北上ミドリ
勝杏里多摩ヒデキ
山寺宏一加持リョウジ
内山昂輝加持リョウジ(少年)
神木隆之介碇シンジ(大人)
斎藤千和
川田紳司
興津和幸
星野充昭
さとうあい
滝沢ロコ
堀越真己
原作庵野秀明
脚本庵野秀明
榎戸洋司(脚本協力)
音楽鷺巣詩郎
作詞宇多田ヒカル「One Last Kiss」「Beautiful World (Da Capo Version)」
星野哲郎「真実一路のマーチ」
山上路夫「世界は二人のために」
吉田拓郎「人生を語らず」
松任谷由実「VOYAGER〜日付のない墓標」
作曲宇多田ヒカル「One Last Kiss」「Beautiful World (Da Capo Version)」
米山正夫「真実一路のマーチ」
いずみたく「世界は二人のために」
吉田拓郎「人生を語らず」
松任谷由実「VOYAGER〜日付のない墓標」
津島利章「激突!轟天対大魔艦」(「惑星大戦争」)
ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト「アヴェ・ヴェルム・コルプス(まことのおからだ)」
主題歌宇多田ヒカル「One Last Kiss」「Beautiful World (Da Capo Version)」
挿入曲坂本真綾「真実一路のマーチ」/「世界は二人のために」
関智一「人生を語らず」
林原めぐみ「VOYAGER〜日付のない墓標」
撮影摩砂雪(プリヴィズヴァーチャルカメラマン/アクションパートヴァーチャルカメラマン)
奥井敦(セル画アナログ撮影)
製作スタジオカラー
企画庵野秀明
プロデューサー庵野秀明(エグゼクティブ・プロデューサー)
制作スタジオカラー
三池敏夫(プリヴィズ制作協力)
尾上克郎(プリヴィズ制作協力)
配給東宝
東映
スタジオカラー
特撮増尾昭一(名誉特技監督)
三池敏夫(特殊技術素材/パネル美術撮影)
尾上克郎(特殊技術素材/パネル美術撮影)
作画錦織敦史(総作画監督/キャラクターデザイン)
田中将賀(作画監督)
山下いくと(主・メカニックデザイン)
安野モヨコ(デザインワークス/キャラクターデザイン)
渡部隆(メカニックデザイン)
前田真宏(コンセプトアートディレクター/画コンテ)
鶴巻和哉(画コンテ)
庵野秀明(画コンテ)
松原秀典(キャラクターデザイン)
貞本義行(キャラクターデザイン原案)
本田雄(キャラクターデザイン原案)
亀田祥倫(メカ作画監督補佐)
橋本敬史(原画)
摩砂雪(画コンテ案/イメージボード/原画)
樋口真嗣(画コンテ案/イメージボード)
今石洋之(原画)
吉成曜(原画)
美術前田真宏(美術設定)
宮村優子【声優】(筆記協力)
坂本真綾(筆記協力)
関智一(筆記協力)
内山昂輝(筆記協力)
編集上野聡一(編集助手)
録音山田陽(台詞演出)
その他スタジオカラー(宣伝)
東映(宣伝)
鈴木敏夫(協力)
スタジオジブリ(画面協力「となりのトトロ」)
円谷プロダクション(画面協力)
摩砂雪(画面協力「水中映像」)
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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54.《ネタバレ》 平均的を下げてしまい、申し訳ありません。
結論から書くと、私に取ってはとんでもない駄作です。
26年もの歳月と莫大な費用を掛けて、あの滅茶苦茶な
TVシリーズ最終回をそのまま作り直しただけとしか私には思えませんでした。
お断りしておきますが、私は一連のエヴァシリーズのコアなファンでは有りません。
TVシリーズを観て、途中迄は表現するのが難しい位の高揚感を感じました。
「これはとんでも無い展開になる、どの様な幕引きをするのか?」と。
...見事に裏切られました。
新たに劇場版として新作が制作される、今回はキチンと幕引きする様だ、と言う話を聞き期待して見た新劇場版。
あのTVシリーズ途中までに感じた高揚感にケジメを付けてくれるのか?
その思いは前作「Q」でものの見事に裏切られました。
それでも私は、本作に僅かでも期待していたのですが…
理解出来ない、整理が付かない事ばかりです。
意味が判らない台詞・専門用語のオンパレード。
まるで仮想世界で繰り広げられているかの様な戦闘シーン。
前作までの戦闘シーンは一体何だったのか?
何故、何処かの撮影スタジオで戦う?
何故、教室やアパートの一室で戦う?
全ては主人公の脳内妄想なのか?
ニアサードインパクトって本当に起こった事なのか?
百歩譲って終盤一連の戦闘シーンが異次元か何処かで繰り広げられていたとして、
最後の戦いが終わり、あの村の人々はどうなったのか?
何故、前作や本作の途中で絶命した人達が何も無かったかの様に駅のホームで談笑しているのか?
主人公は声変わりしてスーツにネクタイ、駅前のロータリーを楽しげに走り去って行くが、
何がどうしてこの様な展開になったのか?
仮に、終盤に主人公が口にする「Neon Genesis」が具現化したのだとしても、全てが余りにも説明不足過ぎる。
また、人智を超えた存在が人類を巻き込み戦わせ、最終的に新たな生命・世界創造の起源となる、
即ち、人類補完計画の原案はイデオンで既に見させて貰っています。
アプローチは違えど、「2001年宇宙の旅」「2010年」もエヴァンゲリオン=モノリスと捉えれば、同じ類の作品だと思えます。
私の様な一般の映画ファンに取っては、大変申し訳無いのですがこの点数です。
たくわんさん [映画館(邦画)] 0点(2021-03-14 23:04:46)(良:4票)
53.《ネタバレ》 ほんとに終わったのね。
序盤の鬱シンジ、もう笑えたわ、なんか。
あと中身28歳見た目14歳アスカって、男性の理想像なんやろなあと思った。笑
ギニュー隊長★さん [映画館(吹替)] 8点(2021-03-26 23:16:18)(笑:2票)
52.《ネタバレ》  『惑星大戦争』?『惑星大戦争』なの?と思ったそばから『さよならジュピター』で「やりやがったな」みたいな。

 それはともかく、期待したほどではなく、でも危惧したほどでもなくて、まあこんなモンでしょう、みたいなカンジで。『Q』であそこまで違った道を進んだのだから、そこから続く今作はもっともっと違ったモノを見せてくれると思ったのだけど、『THE END~』のクライマックスの存在がやっぱり影を落としてるし、だけどアレほどにはポカーンって状態ではなくて、それなりの結末を見せてくれて。前作ほどには突き放してなくて、もっとずっと人に寄っていて。
 でもまあ『まどマギ』みたいな『エヴァ』よね・・・

 ゲンドウのクライマックスの自分語りがまー超ウザくってさ、だけどアレがある意味エヴァって事象に対する監督の言い訳というか紆余曲折した上での今の心境みたいなモノなのね、と思うと、んー、まあどうでもいいわ。はいはいそうですね、くらいなモンだわ。あそこ、長さの原因になってる感じだけど、もっと削って欲しかったくらい。ダレたわ。

 気合いの入った、パワフルな絵創りは良かったわ。シネスコの画角いっぱいに横倒し状態で人物入れるのが頻出するのはちょっとやり過ぎな気もしたけど。

 エヴァの時代っていうのがもう時代遅れで恥ずかしい世界になるギリギリのところでエヴァに完全にケリ付けて、俺らはここに残るのでお前ら若者達は先へ進め!みたいなカンジになってる気もしたのね。冒頭に書いた映画群とか『さらば宇宙戦艦ヤマト』とかの露骨な引用もオールドタイプの自認みたいなモノで。それを自覚してるあたりは潔いのかもしれないわ。だけどカヲルくんがあんなだから第4、第5のエヴァが現れる危険性もないことはないのかもしれないわね・・・

【追記】
 気になったところ。男をしょうもないダメな生き物として描きつつ、最後にはそういう男を女に受容させるっていうのは男目線の甘えよね。何十年も生きて表現してきた上でなお男のだらしの無さを女に許容させるって、それはアニメ界に巣食う病みたいなモノかしら。パヤオも御大もそういうところあるでしょ。細田監督もそう。そろそろ業界全体でアップデートしたらどうかしら?
あにやん‍🌈さん [映画館(邦画)] 6点(2021-03-08 20:03:30)(良:2票)
51.《ネタバレ》 いやぁ、とにかく面白かった。
まず、旧劇から投げっぱなしだったサード(ニアサード)インパクト後に世界は人々はどうなったのかというのをしっかり描いているので良かった。絶望と思われた世界にも希望があって人々がどのように生活しているのかよく分かるし、目標というものがしっかり明確に提示されている。

シンジは最初廃人同然だったが、本作ては周りの人達がとにかく優しくて、すぐに立ち直る。そしてそこから何をするべきなのか悟ったかのように急成長して行く。父親と今一度向き合い対決する事で全てに終止符を打つのだ。それは実に分かりやすく熱い物語だった。
「Q」ではシンジ同様観客も置いてきぼりを食らってイマイチ訳がわからなかったのが、それの答え合わせをするかのように伏線を回収して行く様は実に心地良かった。

また、本作で良かった点としては考察に頼らなくてもゲンドウ自らが今まで何をして来てこれから何をしようとしているのか、さらにはシンジを避けていた理由などもシンジ達に分かりやすく噛み砕いて教えてくれるのだ。こんなサービス精神旺盛なゲンドウ観た事ねぇ!これはなんとも観客に優しいし、誰もが納得出来るようにちゃんと終わらせようとしてるんだなという明確な意思を庵野から感じられたので良かったと思う。

人間ドラマ部分がしっかり描かれていた為、それに伴ってアクションシーンも鳥肌の連続でヤバかった。
ヴンダーと敵戦艦との壮大なバトル。
降下しながら機関銃を量産機に向かって撃ちまくる新弐号機の格好良さ。
アスカがとにかく最後まで格好いい!
マリも、ミサトも、レイも、シンジも、キャラクター皆魅力的。
そして、初号機がついに覚醒した暁にはカタルシスも最高潮に達していた。
庵野が遂に裏切らなかった。それだけでも拍手喝采もの。
これは新劇から入った人、テレビシリーズから観ている人、両方が満足出来る内容になっていると思う。
最後の精神世界のメタ的構造。
そして、キャラクター達が実写に還っていくラスト。もう本当に終わりなんだなと実感し、感動と共に喪失感も感じていた。

近くに座っていた女性が入り込み過ぎて所々で嗚咽を洩らしているのもあって、こっちも終始号泣しながら観ていた…。
ヴレアさん [映画館(邦画)] 10点(2021-03-08 12:46:08)(良:1票)(笑:1票)
50.《ネタバレ》 アマゾンプライムでみました。
何度も何度もあと何分かとシーケンスバーを確認しました。
広げた風呂敷をたたみきれず、最後は音楽に乗せて前向きなラストにすることでどうにかしのいだって感じでしょうか。

複雑すぎる構成をまとめます。

最初は2号機の部品を取るためフランスを奪還するシーン。
次に田舎で暮らすシーン。
次が碇ゲンドウが13号機でなにかするのを止めるシーン。
次がシンジとゲンドウが戦ってそのあと会話するシーン。
でミサトがヤリを届けて、唱歌に載せてすべてのエヴァンゲリオンを破壊するシーン。
で現実の駅でマリと駅を出るシーン。
と。
こういう構成ですね。

長髪の綾波を出したら受けるんじゃね?という観客を小バカにしてるスタッフの卑劣さも垣間見えます。

ラストの方で流れた歌が優しく明るい歌なので劇場で2時間も茶番に付き合って疲労した観客は強引に感動させられたのではないでしょうか?

人気作は何度も何度も流用されます。
エヴァも何度も何度もコスられた既視感バリバリの使いまわしシーンばっかりじゃないですか。

アスカがシンジに結構きつく当たってますが、あそこらへんは視聴者にインパクトを与えるためだと思いました。

これと同じことはQのときもやっていて、みんながシンジにめっちゃきつくあたってましたよね。
あれを見たとき、「みんながシンジにきつく当たるのは、納得できる理由があるのではなく、観客にインパクト与えるためだな」と思いました。
承太郎さん [インターネット(邦画)] 3点(2021-10-16 13:37:16)(良:1票)
49.《ネタバレ》 劇場で見てさらにAmazonPrimeで再確認しました。

点数は劇場版で見た際のメモの点数のまんまです(大画面と音響の違いがAmazonPrimeとはだいぶ違う)
良くわからないけど、なんかわかった気がするという
相反する感想のちょうど間くらいをいったという絶妙な映画でした。

まぁ、きっちり完結してくれたのは
正直今回も駄目だと思ったので結構びっくりしました(なんならQすらも無視する続編の可能性もあった)

あのよく分からなかったQからしっかり続編にした上で
ああやって終わらせたのは結構見事でした。

なお、個人的に3Dモデリングの練習をフリーソフトであるBlenderを使ってますが
エヴァでもこれ使ってるのをエンドロールで知り
あのモデルを作ってるのを想像すると、ちょっと吐きそうになります。

3Dだからこその凄まじいカメラワークだったり
見たこと無いレイアウトだったり画的に色々見応えありましたし

普通に作画した部分も丁寧で、優秀なアニメーターが集まっているんだなぁっていうのも感じました。
なので、劇場で見れたのは良かったと思います。

で、AmazonPrimeで確認して色々考察してみましたが
それでも良くわからないですねぇ。

以下考察とか項目ごとの感想による超絶ネタバレです。(考察サイトとか見てないので的外れが多いかもです)

■ レイとカヲル君

綾波レイはユイさんのクローンですが
カヲル君はそもそも第一使徒という認識でしたが
ピアノが引けたり、司令うんぬんの呼び名だったり、ゲンドウが乗ったエヴァがもろ最初のカヲル君だったりする事から
ゲンドウのクローン的な奴なのを考えると
ラストが腑に落ちましたがどうなんでしょう。

■ アスカ

AmazonPrimeで気づきましたが、
ラストにもさらっとゲームをしている姿がありました。
レイとカヲル君と同じホームにいて
シンジ君とのホームの違いが
決別の意味になのかよく分からなかったです。

■ マリ

こいつはなんでいるの?って感じでしたが
結局のところゲンドウとかユイさんと同僚ないし後輩だった訳ですが(写真とか過去の映像にさらっといる)
※このためのエヴァの呪縛設定

メインヒロインに昇格したのは何故なのかは今ひとつ分からなかったです。
※twitterでシンジがアニメキャラであるアスカから卒業して、庵野監督の嫁のモデルであるマリと結ばれた。というのを知りましたがいかに。

■ 碇ゲンドウ

ユイさんが好きすぎるあまりやべぇ行動してるサイコパスの認識のまま
最終形態の状況や
脳を拾うやべぇ行動の意味の理解は進まない。

■ 最終シーン

アニメから現実世界へ描写が写ったことで、
アニメとリアル世界は続いているよって事なのかと解釈

第三村と続いてたらなんか良かったけど
あっちの舞台は静岡で
ラストシーンは山口みたいなので
そのあたり違う模様

※庵野監督の出身が山口でしたか
シネマレビュー管理人さん [映画館(邦画)] 8点(2021-08-23 13:12:27)(良:1票)
48.1995年10月4日の18:00だか18:30だかに放送された第一話に衝撃を受けてからリアタイでハマり、そしてあの最終話で違う意味の衝撃を受けた多くの同志達は今この映画を観てどう思うんだろうなぁ…と、あらためてそんな事を思わせてくれる映画でした。

もし25年前にこれに近い終わり方を見せてくれていれば間違いなく神話になっただろうな…とは思いますが(まぁあの最終話もある意味伝説ではあるのですが)、今だと逆に、綺麗にまとめすぎてありがちで平凡な終わり方になっちゃったなぁ…と、ちと残念にも思えてしまいます。
…まぁとにもかくにも一応ちゃんと終わった事をもって良しとしましょう。

そもそも単独の映画として評価できるようなものではないので点数のつけようもないのですが、つけないわけにもいかないのでとりあえずなんとなくの点数つけときます。
あばれて万歳さん [インターネット(邦画)] 7点(2021-08-15 01:50:09)(良:1票)
47.《ネタバレ》 本作の率直な感想は「庵野監督がTVシリーズの最終2話で本当に描きたかったのはこれだったんだ!」である。

主人公・碇シンジの心の決着、そのために必要不可欠な通過儀礼となる父ゲンドウとの、互いの心を包み隠さない摯実な対話。そしてシンジの周りの主要キャラの生と死。
失礼ながら、TVシリーズ製作当時の監督には、これらを描ききるだけの力量はなかったのではないか。当時は製作スケジュールの破綻から最終2話があのようになったと記憶している。派手なメカアクションを伴う総力戦を描くだけの作画スケジュールが無かったことももちろん大きな理由だっただろう。だが今の視点からは、監督自身の人間的な深みが今ほど熟成されていなかったことも大きかったのだろうと推測できる。
その後の、旧劇場版製作の過程で受けたバッシング、様々なアニメや実写映画の製作、結婚など、監督のその後の人生経験が、本作を描き切る糧となったのだろう(これまでの版権などで獲得した資産や、そこから得られる潤沢な時間も大きい)。シンジやアヤナミレイ(仮称)に注がれるトウジやヒカリ、ケンスケの人間的深味と優しさは、監督がその半生で得たものがそのまま反映されているに違いない。

後半に畳み掛けるように頻出する専門用語のため、詳細な状況把握が出来ないのはいささか残念だが――そのため10点満点には出来ない――、25年越しに実現した正式な物語の完結、それによって心の平穏を獲得したであろう監督への祝福の気持ち。映画の観方としては若干いびつかもしれないが、こういった様々な要素が混じりあってじんわりと僕の心も救ってくれたし、監督を祝福したい気持ちにもなった。だから、感謝の意を持って、上映後の映画館で大きな拍手がしたかった。だが、10数人しかいない観客が静かに椅子から立ち上がって去っていく、静寂に包まれた環境下――ちなみに観たのは4月5日(月)の夜――では恥ずかしくてとても出来なかった。そこで、手のひらの力を抜いて、聞こえるか聞こえないかくらいの大きさで8回拍手したのだった。
おめでとう、そしてありがとう、エヴァンゲリオン。

追記:本作と新劇場版Qは、本来間隔を開けずに公開されるべきだった。それが実現していれば、世間の、そして僕個人のQへの観方や評価は今よりも好意的になっていたはずだ。仕方のないこととはいえ、勿体無い話だと思う。
はあさん [映画館(邦画)] 9点(2021-04-12 12:24:33)(良:1票)
46.《ネタバレ》 うーん・・・。相変わらずの考察・解説勢からの補足なしでは理解できない作品作り・・・。
この辺は大嫌いな押井と同じ匂いがプンプンします。
ただ長く続いたエヴァンゲリオンという作品にピリオドをつけたこと、あとアクションシーン満載で、理解できない勢もそれなりに楽しめたことは評価できます。
本当に長い間お疲れ様でした。
わたたさん [インターネット(邦画)] 7点(2023-08-01 22:38:34)
45.《ネタバレ》 いや、見応えありました。
細かい設定までは、理解できなかったんですけど、
男の子の成長ストーリーとして鑑賞させてもらいました。

良かったです。

僕は、バブル破裂後、リストラにあって地元に帰って来たのですが、
そこで職業訓練に通ってた時、一人の青年があるアニメのオープニング、すごくいいですよ、
と声かけてきました。
それがリアルで放送されてたエヴァでした。

彼は、こんなに大きな背中を追いかけるのかぁと、鑑賞後、思いました。
映画史に残るシリーズ映画だったと思います。
トントさん [DVD(邦画)] 9点(2023-05-07 21:14:45)
44.《ネタバレ》 「Q」から導入されたネルフvsヴィレの構図ですが、世代の分断をあまりにわかりやすく対決の構造にしてしまったのは、どうも作品の複雑な深みが削がれているところがあって、得策ではなかったような気がします(いろいろなせめぎ合いトレードオフがある中での選択なのは理解します)。ゲンドウと冬月の2人だけで、人手なしにこれだけのことができてしまうとなると、旧ネルフの存在意義っていったい何だったんだろうかと思ってしまいました。あと、冬月がゲンドウに付き合うモチベーションというか、冬月の正義は何だったのかなという疑問が残りました。ありがちな一人のマッドサイエンティスト(ゲンドウ)の物語ではない最後の砦が、冬月と碇ユイの存在だと思うのですが、そこの関係があまりはっきりしないまま終わってしまった感があります。碇ユイがマッドサイエンティストとしてぶっ飛びすぎてて、残されたゲンドウやシンジが割を食った感じすらあるのだよなあ。先見の明により人類(リリン)を救った張本人が碇ユイなのだろうけど。
camusonさん [映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2023-02-24 17:53:31)
43.このシリーズを終わらせたかったんだな、という意図は強く感じる。
しかし、相変わらず難しい。
納得したり感動したりというよりも、もうエヴァンゲリオンはいいかな、と思ってしまった。そういう意味で終わったかな、という作品。
simpleさん [インターネット(邦画)] 5点(2023-02-01 22:06:36)
42.《ネタバレ》 劇場版のシリーズをこれまで鑑賞してきた手前、いよいよラスト、ということで鑑賞しました。原作は未読、元アニメもサラッとしか見ていません。
1作目が一番面白く、それ以降、作数を追うにつれつまらない、というのが感想です。これ、もう自己満足映画ですよね、こんな作品とてもじゃないが、人におすすめできない。途中から、「どういう視点で楽しむのがいいんだろうか?」という視点で鑑賞していました。高尚な振りをした中身のない作品と感じました。
はりねずみさん [インターネット(邦画)] 2点(2022-07-24 20:32:06)
41.正直最初の村でも生活の辺りは、TVシリーズなら良いけどわざわざ完結編の映画で尺を取ってまで描く事か?とも思ったけど、まぁラストまで見るとそれなりに満足感が得られる不思議な映画だった。
個人的にはラストなので破みたいな、エンタメに振り切った物語が観たかったが、全体的にウジウジした内容だったのは不満。
しかし映像作品すべて観終わっても、良く分からない事だらけだったw
misoさん [インターネット(邦画)] 6点(2022-01-21 23:26:18)
40.《ネタバレ》 劇場で鑑賞しましたが、サボっていたので今更のレビューです。このタイトルとは長い付き合いになるので、私的に総括したいと思います。
最初のシリーズには興奮しました。主人公はアムロに輪を掛けて内向的な性格だったけど、周囲のキャラが陰気を補完していたし、アクションは激しくカッコイイし、何より頻出するキーワードが謎めいていて、次回を見逃せない気分にさせられました。
しかし、ラスト25話・26話には不満が残りました。そこまでに撒き散らした謎が回収されず、主人公の内面描写で終了。興味を喚起しまくったうえで、鑑賞側が見たいものは提供しない。これ以上無いほどの「制作者のマスターベーション」でしょう。24話までのワクワク感とのギャップが整理できなかったファンは多いと思います。そんな鑑賞側の不満を、制作者は理解していたと思います。でも、あの時点ではあれが限界だったのでしょう。
「Air/まごころを、君に」には感謝しました。人類補完計画とは?の疑問に回答が与えられました。「ATフィールドは心の壁」なる台詞に、このタイトルの全てが集約されていると思いました。この台詞は、私が出会ったSFワードの中でも未だに屈指の輝きを放っています。
しかし、物語の進め方と終わり方はフツーでは無かった。病床のアスカに興奮して自慰行為に及びましたからね。最後、主人公はエントリープラグに座って悲鳴を上げるだけで何もしない。つまり、主人公らしくない。補完完遂後と思われる世界に動くものは無く、その荒涼とした風景に何を感じて良いかが分からなかった。主人公は生存していたが、ラストの台詞はアスカの「キモチワルイ」でした。やはりこの制作者はかなり特別な方だと思いました。屈折、あまのじゃく、へそ曲がり…、その辺りの形容詞が浮かびます。そして、そんな鑑賞側の違和感も、制作者は充分に理解していたと思います。でも、あの時点ではあれが彼の表現だったのでしょう。
そしてスタートした「新劇場版」。3~4作の連作が報じられていました。私は「今度は補完計画が失敗して終わるのだろう」と思いました。で、別に自慢じゃないのですが、その通りになりました。補完失敗を想像した理由は単純で、それがあまりに個人的な願望だったから。碇ゲンドウは彼の人生でただ一人、自分を受け入れてくれた女性を取り戻すことを期して計画を進めました。でも、そんな理由で地球人類70億の個性を無に帰すことを是として良い訳がない。現代や現在を全否定して終了する物語は、やはりあり得ない。 「制作者の作家性」と「好ましい物語性」の葛藤が新劇場版だったと思います。
「エヴァ」のテーマとは「ヒトのヒトの距離」です。この最終作へ至る道程を振り返ると、すごい数の距離を描いていたことに気付きます。その距離は時間と共に変化し、安定することはない。シンジとレイ、シンジとアスカの関係だけを取っても、接近と拒絶を繰り返していたことがよく分かる。そして、登場人物全員に言えることですが、良好な距離が少なかったことにも気付きます。けっこう常にギスギスしてましたよね。同時に、良好な距離が担保された時の安心感や満足感にも気付かされます。
制作者は「自分」の作品として、ヒト同士の距離の二面性を絵として残しておきたかったのだと思いました。碇ゲンドウと云う、小心で不器用な人物はおそらく制作者自身の投影で、人と良好な距離を作れない奴の代表。でも制作者はその態度を肯定している訳では無く、この最終作では、トウジ・ケンスケ・ヒカリ委員長と云う懐かしい面々を登場させて「好ましい距離感」や「好ましい物語性」へ配慮しました。そのうえで、シンジに主人公としての役割を与え、物語を完結させた。
その終わらせ方は、ここに至っては、私に取っては大きな問題ではなかったです。制作者の四半世紀に及ぶ葛藤が表現された作品。それが私にとっての「エヴァ」だったと思います。ありがとう、そして、さようなら、全てのエヴァンゲリオン。
アンドレ・タカシさん [映画館(邦画)] 7点(2022-01-16 00:31:46)
39.前半の村生活シーンが長くてイライラする。
後半の父親(ゲンドウ)シーンがつまらなくて長くてイライラする。
シンジのいじけっぷりにはイライラしない。
エヴァはこういうもんだと知っているし、これ見るのも最後と思うと物足りないくらい。
それから、戦闘シーンは速すぎてよくわからないし、物語はもっとよくわからないけど、緊張感は持続する。
いかにもエヴァらしい。
ラスト、エヴァが終わってしまったのはよくわかった。
これはもう、続編やろうと思っても無理でしょう。
エヴァは庵野監督のものであり、こじらせ青年だった庵野監督が大人になって、決着をつけて決別したのだなあ、と思った。
寂しいけど、仕方ない。自分も大人にならなきゃ。
まかださん [インターネット(邦画)] 6点(2021-12-01 22:13:37)
38.新劇場版シリーズようやくの完結作です。まあエヴァとはTVシリーズからの付き合いでもう腐れ縁みたいなもの、この劇場版シリーズも何だかんだ言いながら全部観てしまいました。内容は若干、いやかなり難解なカタカナ用語連発で強引に終わらせた感がありますが(「ネオン・ジェネシス!」とかいきなり言われても分かんねえよ!笑)一応納得できる結末だったから、終わり良ければ全て良し!全4作、まさかの足掛け約15年続いた劇場版展開もようやく終了ということで、これにてエヴァ卒業ってことで。ありがとうございました!
ライヒマンさん [映画館(邦画)] 7点(2021-09-18 22:43:25)
37.《ネタバレ》 単体映画として観たら(ほとんどいないと思いますけどw)置いてけぼりどころでは無いでしょうね。
最後っぽいので劇場で観ようかと思ったけど、中国嫁はこのシリーズ全く知らんのでスルーしました。元々コアなファンではありません、面白かったけど結末がすっきりしないやらしい作品との印象です。シンジ君のウジウジモードは終始イライラしますが、エヴァンゲリオンらしい感じではありました。ミサトさんの指揮っぷりが種ガンダムと既視感、骨メガネは存在含めて謎、本当はコネメガネ(コネでエヴァに乗ってるメガネらしい)結局色々をすっきりはしませんけど、壁を取り払ってよく話し合えって事なんですかね?このシリーズにわかりやすさを求めるのはそもそも無理なんじゃないかなと思います。とはいえ、すごい謎を残したままでもないので、これまでと比べると多少はすっきりして、いやらしさは減ったかもしれません。

一応最後って事でのコメントですけども、シリーズものだととうとう完結したか~と寂しくなったりするけども、このシリーズに関しては全く寂しい感が沸いてこないなw
ないとれいんさん [インターネット(邦画)] 6点(2021-09-01 13:09:49)
36.《ネタバレ》 アマゾンのプライムビデオで100インチスクリーンに投影して観ました。

非常に複雑で難解でした。終盤、精神世界て言うんですか、登場人物たちの置かれたシチュエーションがどんどん移り変わっていって、頭が変になりそうでした。バトルなどのスペクタクルシークエンスよりも、昔の同級生らと過ごす山村場面など、普通のドラマのパートの方が幾分か理解しやすく、ホッとして良かったでした。また、女性のキャラクターが美人さんばかりでうっとり見とれました。最後、二人で駅の階段を上がり、駅舎を出て行くところに歌がかぶさった時点で、作者の意図やストーリーは全然理解できませんでしたのに、なんかこう気持ちが幸せになり、大変不思議でした。それと、途中でボーマン船長らが食べていたペースト状の食べ物が出てきて、うれしくなりました。
大通り・ヘップバーンさん [インターネット(邦画)] 6点(2021-08-24 12:50:04)
35.《ネタバレ》 結局評価されているポイントが”エヴァが完結したから”という意見が大半のように思える。
この作品単体で見るとどうなんだろう。正直自分も正当に評価できるとは思えない。
リアルタイム鑑賞ではなかったが20年近くエヴァの呪縛に囚われていた人間である。
それでもQまでを夢中になって見ていた情熱はこの8年で殆ど消え失せてしまった。
果たしてこれが満点や高得点を付ける事の出来る作品なのだろうか?
序盤の農業シーンは一体何を見せられているんだという気分になる。
ロボットのような早口で語られる説教臭い台詞は何だろう?昭和賛美なのか?
アスカや綾波ってこんなキャラクターだったっけ?監督は最早この2人に思い入れはそんなに無いように思えた。
序や破では見事に思えた3DCGと手描きアニメの融合も今更目新しさも無く。
肝心のエヴァンゲリオンの戦いもどこかのっぺりとしていて単調。旧劇場版のような手描きアニメの迫力も無かった。
ただ個人的にグっと来たのは碇ゲンドウが自分の心象を素直に吐露した場面。
とにかくぶっきらぼうで冷たい謎の父親というイメージが強く、あまり注目もしなかったし好きでもなかったキャラクターだったのだが
自分の中でその碇ゲンドウが今作のMVPキャラになった。
ああこの人はこういう闇を心の中に抱えていてやっとそれを息子の前で素直に吐き出したのだなと思わず涙が出そうになった。
そしてそのゲンドウを最後まで支え続けた冬月の優しさも良かった。
まさか最後の作品で子供だちや女性キャラクターに比べてあまりに地味なこの2人に心を持っていかれるとは思っていなかった。
南雲しのぶさん [映画館(邦画)] 5点(2021-08-20 21:52:19)
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【点数情報】

Review人数 54人
平均点数 6.70点
011.85%
100.00%
223.70%
323.70%
423.70%
535.56%
61324.07%
71120.37%
81018.52%
9611.11%
1047.41%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.40点 Review5人
2 ストーリー評価 6.00点 Review8人
3 鑑賞後の後味 6.37点 Review8人
4 音楽評価 6.37点 Review8人
5 感泣評価 5.80点 Review5人
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