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プロフィール
コメント数 2381
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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1.  続・兵隊やくざ 《ネタバレ》 
前作ラストで機関車を強奪して脱走したかに見えた大宮と有田、その機関車がゲリラに爆破され負傷して病院送り、原隊はフィリピンに転進した後なので地元の部隊に編入、つまり軍隊生活に逆戻りというわけです。前作以上にその部隊は陰湿で、こうやって見ますとまるで刑務所ものみたいなお話しですね。大宮=勝新太郎の石頭ならぬ石面、ビンタを喰らわす相手が手を痛めるという大宮の得意技(?)はこれからも定番になりそうです。大宮が惚れた看護婦=小山明子にアソコの毛をお守りにねだるのですが、本来脚本では石鹸を所望するとなっていたのを勝新が毛に変えさせたそうで、さすが勝新、大宮というキャラを二作目にして完全にモノにしています。物語自体はちょっとやり過ぎというぐらいに大宮と有田が暴れまわった挙句に今度はトラックを強奪して脱走という前作を踏襲した幕の下ろし方でしたが、続編としては勝新と田村高廣のキャラを定着させて次作に繋げる手堅い出来かなと思います。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2023-02-28 00:52:02)
2.  そうして私たちはプールに金魚を、 《ネタバレ》 
ハイ、『ウィーアーリトルゾンビーズ』に続いて見事にわたくしも嵌りました。 ファースト・カットを観て、懐かしの『バタアシ金魚』の高岡早紀を思い出してしまいました。閉塞感にさいなまされる青春がテーマの映画としては、埼玉の狭山という町ほどぴったんこな場所はないんじゃないの、自分は行ったことないけどね。四人という主人公の数、ちょっとブレイクするけどすぐに消えてしまったアイドル、ゾンビ、モノローグ、等々まさに『リトルゾンビーズ』の原型と言えるスタイルでしょう。“学校のプールに400匹の金魚が放流された”って実話らしいけどどこがニュースになるような事件なのかは?なんですが、それを含めても何も起きないストーリーだったかと思います。冒頭とラストで『17歳』をカラオケで狂ったようにシャウトする少女たちを観ていると、『台風クラブ』のあの名シーンが浮かんできたのは私だけでしょうか? この長久允という人は二作ともサンダンスで賞を獲得するという俊英なのに、なんで日本映画界はもっと彼に映画製作させるチャンスを与えられないのだろうか?まあ私が言うまでもなく理由は明白ですけど、これじゃ韓国映画界の後塵を拝する状態が続くことは間違いないでしょう。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2021-04-30 20:43:59)
3.  ゾンビランド:ダブルタップ 《ネタバレ》 
きっちり10年後にまさかの続編製作、劇中の時間も10年後という設定みたいですね。驚いちゃったのはウディ・ハレルソンとジェシー・アイゼンバーグの容姿の変化のなさ、メイクのパワーもあったろうけどこれは拘りが凄すぎます。そして、エマ・ストーンはともかくとしても最近お姿を拝見していなかったアビゲイル・ブレスリンの大変貌!まさに太ったキルスティン・ダンストとしか言いようがないですね。コロンバスとウィチタは10年経ってもヤルことはやっていてもまだ同棲始めたばかりのカップルみたいな感じ、やっぱ時間設定も10年後としたのは失敗だったかも。考えるに製作側としては前作からさして間がないストーリーにしたかったけど、アビゲイル・ブレスリンが他の三人と違ってあまりに変貌が激しくて、止む無く現実の時間経過を取り入れたって感じかもしれません。 ゾンビ殺しのグロ度はまた格段とアップしていますが、この映画ではゾンビの生態や存在の恐怖がもうどうでも良いレベルまで低くなっているので、アフリカの野生肉食獣の生活圏でロードムービーしてるって感じすらします。まあ猛獣狩りをしてるって感覚ですかね。今回はプレスリー・ネタでやってみましたって感じでまあそれはそれで悪くないんですけど、ヒッピー・コミュニティーみたいなものまで登場して“ファミリーの絆”みたいなものが前面に出ています。感じとしてはちょっと真面目に寄り過ぎる気がして、『テッド』と『テッド2』みたいなパターンになってしまったのはちょっと残念。唯一愉しめたのは前作を観てないと絶対に理解できないビル・マーレ―のネタ、前作でのあまりに酷い扱いを帳消しにするかのような暴れっぷり、でもこういうエンド・タイトルを最後の最後まで観ないと拝めないってのは一つのパターン化していますけどなんか迷惑だよね。「面白いものをお観せしますから、どうか最後まで席をお立ちにならないで下さい」とでもテロップを入れて欲しいもんです(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-04-27 23:07:19)
4.  ゾンビランド 《ネタバレ》 
ゾンビ+コメディ+ロード・ムーヴィー+バディムーヴィー、って感じですかね。でもそれぞれのジャンルが高いレベルでバランスを保っていて、ゾンビものとしては特筆すべき面白さ。ジェシー・アイゼンバーグとウディ・ハレルソンという組み合わせが実現できた時点で、この映画の成功は約束されたようなものです。エマ・ストーンとアビゲイル・ブレスリンの姉妹も良い味出していますけど、たしかにエマはゾンビランドを彷徨っている割にはメイク濃すぎですよね(笑)。やたらと映画の小ネタが使われていますけど、最大の映画ネタはビル・マーレーのまさかの登場。しかもあんなバカげた退場の仕方をするなんて、こんな使い方ってアリ?実際のビルの家もあんな豪邸だったりして。でもゾンビランド化してしまったのに、どうして電気が途切れることなく供給されているのかな?きっとゾンビ化した発電所職員たちが、かすかに残った人間だったときの本能に従って保守してるんですよ、絶対そうだ(笑)。タラハシーが車のドアに“3”という数字を書き込むのはどうして?何かのおまじない?トゥインキーってそんなに美味しいの?コロンバスの“サバイバル・ルール”は全部で幾つあるの?知りたい。とまあ愉しくなる要素が満載の一編でした。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-04-24 20:43:29)
5.  狙撃 《ネタバレ》 
冒頭の新幹線狙撃のシーン、冷静にあんなこと絶対にできるはずないじゃんと突っ込んじゃいますけど、煙草の煙で風向を測ったりする手順を丁寧に見せられると「こいつなら出来るかも」と納得させられちゃうから不思議です。若大将をプロのスナイパーに転職させるとは東宝も当時としては思い切ったものですが、もともと演技力には難がある加山雄三ですからこういう寡黙で劇中ほとんど表情を変えないキャラは彼の素質を活かす新境地だったかもしれません。新境地と言えばなんと浅丘ルリ子とのベッド・シーンまであるというまさかの展開、今の眼では全然大したことないですけど若大将には胸毛が生えていたというのは新発見でした。たしかに銃に対する拘りは印象的で、森雅之がモーゼル・ミリタリーを撃つシーンではちゃんと薬莢が排出されるところが映っているのはさすがだなと思いました。日本映画では、コルトガバメントみたいな自動拳銃でも撃っても銃身がスライドせず、銃口から火花が出るだけというのが当たり前ですからねえ。これまた極端にセリフがない殺し屋森雅之もある意味加山を超えたカッコよさで、金髪女を侍らせて殺し屋家業に励み一人でカートを引っ張ってゴルフコースをラウンドするというちょっと訳が判らない渋さです。浅丘ルリ子も割と早めに加山の稼業を知ったのに大して驚きもせずその後も離れない、悪女チックなキャラは好演です。でもあのニューギニアの原住民(?)に扮装して民族の踊りを披露するところは、シュールというよりもほとんどギャグですよ。とくに黒塗りした加山の顔は、私にはラビッド関根(関根勤の若かりし頃)にしか見えず困りました。ほんとこの映画の脚本はクセが強くて、当時全盛だった全学連のアジ演説みたいなモノローグが入ったりして、今の眼で見ればクサ過ぎます。浅丘ルリ子の幻想的なというかサイケデリックな心象シーンなんかも、シュールというよりも『あの胸にもういちど』の単なるパクりのような気がします。説明過多とは無縁なストーリーテリングは良かったですけどね。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2021-03-15 22:17:54)
6.  ZOMBIO(ゾンバイオ)/死霊のしたたり 《ネタバレ》 
本作を語る上ではずせないのは、やはりエンパイア・ピクチャーお得意のヘタウマ・テイストな絵のポスターでしょう。レンタル屋に貼ってたポスターを初めて見たときは、そりゃ衝撃でした。あの伝説のトンデモ・ホラーが4Kレストア・ヴァージョンで鑑賞できるなんて、イイ世の中になったものです。 いちおうラブクラフト原作の映画化ということですが、「どこがラブクラフトやねん!」と手厳しいラブクラフト・マニアには怒りを買いそうな感じは否めません。でもラスト近くの地獄の扉が開いて触手が延びてくるような展開は、個人的にはラブクラフト的かなと思います。どちらにしてもこの映画は、あの“首だけ教授”のインパクトだけで持っているようなものです。たしかに首だけになったヒル教授は演説芝居を熱演しているアル・パチーノにそっくりですが、首が繋がっていた、というか素の教授は往年のヴィンセント・プライスを彷彿させるいかにもホラー向きなキャラ、最もプライスならこんな変態キャラはオファーされても断固拒否でしょうけどね(笑)。ハーバート・ウエストを演じるジェフリー・コムズも幼かったころのダニエル・ラドクリフみたいな風貌で、この映画がコメディみたいに誤解されるのは彼の大根演技が原因かもしれません。でも、首だけになってしかも死体をゾンビみたいに操れるような能力を持ったというのに、教授がやりたかったことがあれじゃ確かにこれはコメディとして観るのが正解なのかもしれないですね(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-12-12 00:00:53)
7.  続・いそぎんちゃく 《ネタバレ》 
『いそぎんちゃく』をずいぶん前に観てかなりインターバルが開いての鑑賞だけど、監督が代わったせいもあって前作と比べてかなりウェットな仕上がりとなっております。いきなり登場のブルマ姿のJK渥美マリ、いくら何でもこれはムリが過ぎるような気がします。役名は前作と同じ石田浜子だけど、ぜんぜんつながりはございません。両親が死んで農地を親戚に奪われ養家でジャマ者にされて家出して東京に出てくる、絵にかいたような不幸な昭和の女です。ガソリンスタンドの店員からインチキ占いの巫女そして有名写真家のモデルと石田浜子らしく着々と銭を貯めこみますが、高校時代のスケベPTA会長に出会って情をかけたら持ち金全部横領されてすってんてん、それでもレコード会社にスカウトされて歌手デビュー。波乱万丈といえば聞こえもいいけど、すなおにコメディタッチでサクセス・ストーリーにすればいいのに下手にカッコつけて湿っぽいシークエンスを挟むので、観てて嫌になっちゃいます。まあ渥美マリが主演じゃ、これが限界なのかもしれません。 70年は大映がまさに断末魔の苦しみを味わっていた時ですが、この年には『いそぎんちゃく』シリーズと並行して『くらげ』シリーズもリリースしていて、渥美マリはまさに大映の顔といった存在だった感じです。もうやけくそ、破れかぶれです。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2019-07-15 14:39:36)
8.  空飛ぶ戦闘艦 《ネタバレ》 
ジュール・ベルヌの小説『征服者ロビュール』と『世界の支配者』をリチャード・マシスンが足して二で割って脚色しています。おなじみのモネ船長みたいな科学者が高速で飛行できるまるで戦艦のような飛行船を開発、世界中の軍備を放棄させるために地球を飛び回って列強の兵器(おもに戦艦)を爆撃して破壊してまわります。この飛行船アルバトロス号の船長がヴィンセント・プライス、調査に向かってプライスに拉致されてしまう面々には無名時代のチャールズ・ブロンソンがいて、彼が善玉側のリーダーといった感じです。もっともリチャード・マシスンは「ブロンソンは致命的なミスキャストだ」と怒っていたそうですが。このアルバトロス号は飛行船の背中にヘリコプターみたいなローターが林立するレトロな形態、まるでカレル・ゼマンの『悪魔の発明』に出てくるような、というかデザイン自体がかなり影響を受けていると断じます。原作ではこの戦闘艦は地上では戦車の様に走行し戦艦の様に海上を進みなんと潜水艦の様に潜航できるというスーパー・ウェポンなんだそうですが、さすがにそこまで凝ったマシーンを再現する根性は製作陣にはなかったみたいです。 この映画の最大の弱点は、製作したのがディズニーやユニバーサルではなく、AIPというロジャー・コーマンと組んでドライブインシアター向けのC級映画を量産していたプロダクションだったことでしょう。とにかく特撮と合成が驚くほどチープ、冒頭の噴火シーンなんてただの書割ですから唖然とします。どうもこの映画で実際にプロップを製作したのはアルバトロス号のシーンだけみたいで、米英の戦艦を撃沈するところは他の映画の特撮シーンの使いまわし、19世紀後半の時代設定なのに英戦艦に至ってはどう見てもナポレオン戦争時の戦列艦ですからねえ。あとなぜかエジプトに飛んで陸戦中の勢力を爆撃するのですが、これは39年の『四枚の羽根』のシーンをまるまる使っていて、この流用をしたいがためにエジプトに行かせたことはバレバレでした。でもこの『四枚の羽根』の戦闘シーンが大迫力でしかもカラー、皮肉にもここがいちばん盛り上がるシークエンスです。 チープなところはどうしようもないけれど、ドラマ部分は意外とよく撮れています。それはヴィンセント・プライスの好演というか存在感に帰するところが大だと思います。最初に米艦を撃沈するときにはすごく躊躇を見せるのに、エジプトになるとまるで殺戮を愉しむかのような壊れっぷり、理想に走りすぎた人間の狂気がよく出ています。ラスト、部下たちが退艦命令を拒否してプライスとともに死を選ぶところなんか、思わずジーンとしてしまいました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-11-06 17:01:47)(良:1票)
9.  ソウ ザ・ファイナル 3D 《ネタバレ》 
ソウ・マラソン、ついに完走 (実は二回目です) ! さすがにラストを飾るだけあって、シリーズ中でも突き抜けたスプラッター度です。本作の例のオープニング・ゲームは、バカバカしさではこれもシリーズ中でも最高峰で、もうコメディの域に達しております。メインのゲームはゲーム生還者を騙るウソつき男を成敗するわけですが、密室と化した建物に閉じ込めて進行させる例のパターンも、もう拷問スプラッターのテーマパークのアトラクションみたいな感じですね。さすがにUSJじゃムリでしょうけど、どこかのテーマパークで、“ソウの館”って感じでやってみたら、流行るかどうかは別にしても少なくとも話題にはなると思いますよ。 完全に“ホフマン無双”というのが本作の主題みたいなもんで、「此奴のどこがジグソウの後継者なんだよ!」と言いたくなるモンスター・キラーぶりです。もう何が目的なのか、観てる方もですけどホフマン刑事本人も訳が判らなくなっちゃってます。死体袋に入って警察署に侵入してからのまさに阿修羅のごとき殺戮の嵐はモンスターとしか言いようがないです。最後にジルまであんな殺され方とは、彼女は最後まで残ると思っていたのに、ちょっとショックでした。けっきょくこのシリーズでは主要登場人物がほぼ全員死ぬという画期的なパターンを造ったわけですが、まさか唯一生き残ってシリーズにゲーム・オーバーを告げたのがあの人だったとは… このシリーズを総括すると、連続TVシリーズのストーリーテリングの手法を映画に持ち込んだということになるんでしょうね。TVドラマと違って、一話が年に一回しか観られないというのがちょっと特殊ですけど。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-02-11 23:59:06)
10.  ソウ6 《ネタバレ》 
ホフマン刑事がどんどん前面に出てくるようになりました。そりゃジグソウの後継者なんだから当然のことでしょうけど、この人ジグソウに較べるとあまりにやることが雑なうえにお間抜けなので、腹が立ちます。考えてみりゃジグソウはあまりにも用意周到過ぎて辟易となるぐらいですから、ホフマン君の方がリアルな存在と言えるのかもしれません。 本作のゲームは、自分にはシリーズ中で屈指の痛さだった感じがしました。まるで『ベニスの商人』のシャイロックの要求みたいなオープニング・ゲームは、直視できないぐらいです。でも観続けていると疑問に思わざるを得ないのは、この冒頭に出てくる本筋に関係ないゲームは、いったい何なんでしょうね?単なる観客に対するサービスと解するしかないでしょう。ホフマン刑事のキャラも単なるサイコパスになってしまってますけど、彼の行動には何かウラがあるのかと観続けて来た者としては、がっかりです。あとアマンダの秘密やジルの共犯関係などは、いかにもシリーズ製作中の後付けという感じがプンプンです。ここら辺は、連続TVドラマシリーズの手法と一緒ですね。 ラストのサプライズはさすがに「そうだったのか!!」と唸ってしまいました。観客でこの人間関係を予測できた人は、果たしていたでしょうかね。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2018-01-29 22:59:54)
11.  ソウ5 《ネタバレ》 
『5』は監督も代わって少し持ち直して来た感もありますが、率直に言って『4』と『5』はやっぱつなげて整理して一本の映画にした方が良かったんじゃないでしょうか。思うに本作はあのゲームを見せたいがために撮ったような感じで、そういやこのシリーズは「一作につき一ゲーム」という製作者側のこだわりがあるように見受けられます。基本的にはストーリー自体はホフマン刑事とFBI捜査官の対決が主題であって、実は本作でのゲームはそれとは無関係に進行していくところが、はっきり言って失敗だったと感じます。あの5人のゲーム参加者とホフマン刑事にどういうつながりがあったのかと、不思議に思いませんか?FBI捜査官が自分の正体を暴きにかかっていると判っているんだから、ゲームを仕掛けて遊んでる場合じゃないでしょう。 ラストのFBI捜査官の最期は絵面としては地味ですけどシリーズ中屈指の悲惨な死にざまでした。彼は冒頭の水槽ヘルメットを被せられた時点でアウトだったのに荒業を使って生き延びたぐらいですから、監督としてはあれぐらい完膚なきまで肉体を破壊しておかないと、安心できなかったのかな(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2017-12-28 22:46:44)
12.  ソウ4 《ネタバレ》 
いきなりジグソウの脳みそパッカーンの解剖シーンが始まるのに、なんで警官リッグがジグソウの声に操られてゲームをするの?ジグソウは生前にそこまで準備してたのか(こいつは神か)?とこっちの脳みそこそパッカーンになりそうだったのに、なんと前作と同時進行ストーリーのパラレル・ムーヴィーでした。つうか、このストーリーテリングになんの意味があるんでしょうか、謎かけにもなってないし単に観客を混乱させただけです。要は製作者としては『3』の断片をつないで『5』に繋げるインターミッションのつもりだったのかとも、勘繰ってしまいます。本作辺りからまるで連続TVドラマをぶつ切りにしたような展開になって来て、途中から観ることをきっぱり拒否するような撮り方になってきます。いっそのこと『3』から『ファイナル』までを一本の映画にまとめたらよかったのにと思ったりしますが、そんな長大な映画は誰も観たいとは思わないですよね(笑)。 まあ新しい展開と言えば妙にガタイのいいホフマン刑事と、ジグソウの元妻ジルが前面に出てきたってことでしょうか。あとセシルにさせたゲームが、ジグソウの最初の犯行つまりビギニングだったわけですね。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2017-12-26 22:41:54)
13.  ソウ3 《ネタバレ》 
“ソウ・マラソン”を数年ぶりにリプレイしておりますが、『3』でようやく“ジグソウ死す”というところまでこぎつけました。ここら辺から自分の感覚がマヒしてしまっているのか、数々のグロ拷問シーンをほとんど覚えていませんでした。強いて言えば判事が出てくるシーンでのフックで次々運ばれてくる豚の死骸ぐらいでしょうか、これだけは強烈でしたから自分にとっては。 ネタバレすると、けっきょく『3』はアマンダのゲームだったというわけです。どおりでジェフのゲームと拉致されたリンのドラマがかち合わず、すごく冗長に感じたわけです。確かに『3』はシリーズで最長の上映時間ですからね。まあここで三作目までの伏線というか観客に見せてこなかった部分を綺麗に整理した感もあるので、これで“ソウ三部作”として完結させるのが普通の映画製作者ですけどね。まさかこれが七作シリーズの三本目だったとは、当時の観客は予想しなかったでしょう。 と言うわけで、飽きてくるのはしょうがないとしてもグダグダ感が少ないのは、このシリーズで褒めるところでしょう。本作で特に疑問に思ったところは、本筋には全然関係ないオープニング・アクトの様なゲーム犠牲者と、女刑事までゲームに巻き込まれて負けてしまうところでしょうか。この刑事殺しは、ジグソウが関与しないアマンダの個人的な犯行ということでしょうか。ドニ―・ウォールバーグの前作からの末路も明らかにされてますけど、これじゃゲームに勝ってもルールが守られてないじゃん、まさしく「ゴールポストが動いた!」ですよ(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2017-11-11 22:35:49)
14.  ソウ2
「続編では群れで出す」というモンスターもの映画の鉄則をきっちり応用して、今回のゲームの参加者は大量増加、その上にゲームを見守る警察陣も大量参加で一気ににぎやかになりました。お約束のグロ・シーンはシリーズ後半作に較べるとまだ大人しめですが、その分心理的な嫌悪感を与えられた感じが強いです。地味な絵面でしたが、自分的には注射器のプールは背筋がゾクゾクするほどおぞましかったです。監督が代わっているのに早回しやカットショットの過剰なまでの多用は前作と変わらずというかエスカレートしている感じで、製作に廻ったとはいえジェームズ・ワンの強いコントロールが感じられます。ラストのカットなんかを観ると、この映画は三作目と二本でひとつの映画と言う感じがしますね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-10-27 22:07:35)
15.  ソウ
初見の際にはこのアイデアにはぶっ飛びました、自分の『驚愕させられた映画ランキング』のベスト3に今でもランクインしています。正直に言うと、あのラストには思わず立ち上がるほどびっくりしたもんです。いまじゃあ本作をパクった映画が濫造されちゃいましたけど、やはりオリジナルは偉大です。私はいわゆる“ソウ・マラソン”はすでに完走しておりますけど、監禁ゲームと並行して元刑事ダニー・グローバーが暗躍していたりする第一作がやはりベストな脚本だと思います。このシリーズは回が進むにつれジグソウのゲームをいかにエグく見せるかにどんどん比重がかかって来て『ファイナル・ディスティネーション』シリーズみたいになってしまうんですけど、それはそれで愉しめます。中盤までゴードン医師とアダムの“信頼できない語り手”視点のストーリーテリングが緊迫感を煽ってくれますが、この視点をもっと引っ張ってラストまで持って行ったらもっと良かったかなと感じます。 冷静になればツッコミどころは多々あるんですけど、ストーリーテリングの巧妙さがそんな粗を覆い隠してしまいました。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2017-10-27 00:07:59)
16.  ゾンビ/ディレクターズカット完全版
名画という尊称を賜るには、①プロット②ストーリー③役者④演出、これらの要素が重要ですけど、この映画ほど①だけが突出しているのは珍しい。はっきり言って、他の部分は下手な監督が撮ったB級映画みたいなものですから。でもショッピング・モールに立て籠もるというアイデアがひらめいた瞬間に、ロメロは歴史に名を刻まれる栄誉が約束されたわけです。ゾンビになっても微かに残った本能がショッピング・モールに足を運ばせるなんて、人間ってなんと哀れな生き物なんでしょうか! まあ本作ほどサブカルと化して深読みされている映画は他にないでしょう、互角の勝負を挑めるのは『ブレードランナー』ぐらいのもんです。自分としては、ゾンビはやはりこれくらいのろまな方が好みです。ショッピング・モールの駐車場でうろついているゾンビたちが絵になるのも、このスローモーな動きがあってのものです。ロメロも晩年は社会批評家みたいに持ち上げられてましたが、このころは間違いなく受けを狙って暗中模索していただけで、別に深い考えはないんです。デビュー作では微かに感じられたゾンビが発生する原因を説明しようとする努力は本作ではきれいさっぱり無くなって、社会の動揺やサバイバルのシミュレーションみたいな撮り方です。いわば『シン・ゴジラ』の撮り方に近い、と言ったら褒めすぎでしょうか。 「世界の人間は二種類に分けられる、『ゾンビ』が好きな人と興味がない人だ」と言っていた人がいましたが、私はどちらかと言うと「興味がない人」に分類される方です。でも、さすがに本作だけは死ぬまでに一度は観ておくべきでしょう。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-08-07 23:51:35)
17.  ゾンゲリア 《ネタバレ》 
実はわたくしもその邦題のおかげで、「どうせB級グロゾンビだろ」とこの歳になるまで敬遠していました。なんせ一時期まで『サンゲリア』と混同していたくらいですからね。ところが観てみてもうビックリ、なかなか上質のホラーじゃないですか。確かにゾンビはたくさん登場しますが、こいつらは由緒正しいブードゥー系ゾンビなのであります。なんでもブードゥー系は生前の記憶がまったくない生きた死者なのだそうで、記憶がないということがラストのオチに綺麗につながってゆくわけです。ネタバレが過ぎてしまうのであんまり詳しくは書けませんが、これはわたくしが大好きな『恐怖の足跡』系列だったというわけです。怖がらせ方もグロだけでなく心理的な見せ方も駆使していて、暗闇を進む人物の懐中電灯を持った腕だけが映ります。その腕は画面右方から伸びているので光は左側だけ放射されています。その腕の奥の暗闇から人影の様なものがぼんやりとしか判らないけど近づいてきますが、主人公は全然気が付きません。このカットには心底ゾッとさせられました。 無名の安い俳優ばかりの中で(ロバート・イングランドやリサ・マリーといったのちに世に知られる人も出ています)、やはりオスカー俳優ジャック・アルバートソンの存在は光っていました。実は9年前の『ポセイドン・アドベンチャー』から本作まで、彼は劇場映画にはまったく出演してなかったんです。そして本作公開の半年後に亡くなってますので、どうやらこれが劇場映画としては遺作みたいです。クレジットに彼担当のダイアローグ・コーチの名前があるくらいですから、撮影当時はもうかなり老化していたんでしょうね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-06-25 20:16:54)
18.  ゾディアック(2007) 《ネタバレ》 
長い、長すぎますよ、実話だし監督があのデヴィッド・フィンチャーだから想像通りだったけど、カタルシス皆無でエンディングですからどっと疲れました。ラストで空港で証言する男なんかもう誰だか判らなくなっていて、観返してみてやっと最初の事件で生き残った被害者だったと判ったぐらいです。ゾディアック事件を追う三人の物語だけど、殺人事件以外は何も起こらなかった様な淡々とした映像の積み重ねで、ここら辺はもろフィンチャー節ですね。でも緊張感の継続はさすがでして、ラスト30分のヒリヒリ感はまた格別です。ジェイク・ギレンホールが謎の男に地下室に招きいれられるシーンなんかはほんとゾッとさせられました。警察の管轄違いから起因する連携の悪さがまた観てる方のイライラを増大させてくれますし、刑事が『ダーティハリー』を観てて現実とのあまりの相違に腹を立てて席を立ってしまうところなんか、いかにもブラックな笑いを誘ってくれます。思ったのはクロエ・セヴィニ―やイライアス・コティーズといった渋い面々が脇やチョイ役を勤めているいるところで、フィンチャーという監督は想像以上にハリウッド俳優たちに支持されているみたいですね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-11-27 01:39:18)
19.  ソルジャー・ブルー 《ネタバレ》 
私たちの世代には『ソルジャー・ブルー』と言えば残酷西部劇の代名詞みたいなものです。かつて一度だけ地上波で放送されたことがあり観ましたが、予想通りラスト20分はかなりカットされていたのは明白でした。今回DVDで再鑑賞して日本語吹き替えにするとどのシーンがカットされたのかが判ります、なぜかというと吹き替え音声が無く原語になっているからです。たしかにこれは当時でも絶対にお茶の間に流せない凄まじい映像ですね。部落中がナマ首ゴロゴロ状態なんですから、これは公開当時に観なくて正解でした。 キャンディス・バーゲンの若いころではこの映画がいちばん輝いていたと思います。前半のロード・ムーヴィー的なパートでは、いかにも原住民と生活をともにしてきた娘という存在感が良く出ていました。監督は西部劇のベテランであるラルフ・ネルソンですからニューシネマという枠に囚われないしっかりした撮り方だと思います。 この映画が開拓史とベトナム戦争の批判になっているのは明白です。でも、史実ではないのは判りますが、もしホーナス二等兵が密売業者のライフルを焼かなかったら、シャイアン族は騎兵隊に抵抗出来てあそこまで悲惨な目に遭うことはなかったんじゃないかという問題提起も感じられます。これは暗にリベラル派に対する当てこすりの意図があるような気がしますが、いかがでしょうか。
[DVD(字幕)] 7点(2015-10-24 10:54:58)
20.  空の大怪獣ラドン 《ネタバレ》 
東宝特撮で初のカラー作品。前半は他の特撮作品とは一味違うミステリー仕立て。炭鉱で連続殺人が起こり緊迫感が高まるが、実は犯人は甦った古代の巨大トンボの幼虫メガネウラだったというサプライズな展開。これだけで一本の特撮映画が出来そうなくらい秀逸なプロットで、炭鉱の事務所や坑道内のセットも造りこまれていて雰囲気が良く出ている。■ジェット戦闘機の本格的な空中戦映画を撮るのが夢だった円谷英二だけあって、ラドンとF86セイバー戦闘機の死闘はまさに元祖・大怪獣空中戦と呼ぶに相応しい。超音速で飛翔するラドンを巨大な飛行機雲の空撮だけで表現する映像、そしてそこに被さる伊福部昭のテーマがまた素晴らしい。それまでのゴジラやアンギラスの様な神話的な存在から離れて、ラドンには「巨大な鳥」としての動物らしさを見せる工夫が施されている。地中から出現したラドンが飛び立つ前に羽つくろいの様な仕草を見せるところなぞは、特筆すべき芸の細かさであろう。ただいくらサイズが巨大とはいえ、生物が超音速で飛翔するというのは物理的に不可能であろう。これはひとえにセイバー戦闘機と空中戦させるための無理筋の設定だったと解釈したい。■福岡で生まれ幼少期をこの街で過ごした自分にはラドンの福岡破壊は驚愕映像の連続で、初見の小学生のころは中州も天神も撮影時の風景からほとんど変化してなかったからである。実はラドンに破壊される天神の街並みに親戚の店があって、精密に再現されたその家が焼けおちてゆくのは良く知っているだけに恐ろしかった(さすがに看板は架空だった)。撮影時にはその界隈を東宝スタッフが挨拶して回ったと聞いたが、『ゴジラ』で燃やされた松坂屋に激怒されたという苦い経験から東宝も学習したのかもしれない。■操演のワイヤーが切れてラドンが溶岩に落ちたのでラストを変更したという話は今や伝説だが、二匹目のラドンも同じショットの中で落ちるのが腑に落ちない。でも製鉄所内で溶けたコークスを使った一発勝負の撮影なので、その場で円谷英二がつがいのラドンの死を決断したのかもしれない(二匹目は明らかに操演されている形跡がある)。だとしたら、さすが特撮の神様、と唸るしかないけど、これが東宝特撮映画のお家芸の「投げやりなエンディング」の始まりかと思うと複雑な気分である。あと平均的な東宝特撮ものと比べると本作は10分ぐらい尺が短い。これは何らかの事情でカットされたシーンの存在が推測される(二匹目のラドンの登場なんかはいかにも唐突)。でも上映時間が短い分、特撮映像の濃密さが増すという効果があったことは否定できない。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2015-09-06 01:01:53)(良:1票)
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