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プロフィール
コメント数 2382
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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1.  オースティン・パワーズ:デラックス 《ネタバレ》 
前作の時は「こんな酷い吹き替えは初めてだ(下ネタのことで声優の演技ではない)」と嘆息していた自分だけど、麻痺してしまったのか耐性が付いたのか、本作では意外と吹き替えが心地よく(?)なってしまったのが恐ろしい。そりゃあネタの下品さは相変わらずですが、字幕で鑑賞したら伝わらないセンスなんだけど、セリフを日本的なギャグに近づけようとしている努力の跡は伺えます。やっぱ海外のコメディは、的確な演出の吹き替えで観るのが正解なんでしょうね。 期待通りの下品さですけど、腹立つほど音楽のセンスは良い。タイトル・バックに流れるのは完全にシャーリー・バッシ―が歌った『ゴールドフィンガー』の完璧なパロディだし、なぜかマドンナが歌っている主題歌はゴールデングローブ賞にノミネートまでされている。おまけにバート・バカラックとエルヴィス・コステロの超豪華なコラボが、ワンシーンだけどあります。今回は『ムーンレイカー』と『タイムトンネル』を元ネタにしてパロったという感じだけど、『ID4』や『SW』からのネタもありましたね。「どっかで見た顔だよな~」と気になっていましたが、大統領がティム・ロビンスだったとは最後まで気づきませんでした。立って動き回るシーンがあれば間違いなく判るんだけどね(笑)。まあはっきり言って今作は次作『ゴールドメンバー』への繋ぎ的な意味合いが強かったと思うけど、それなりに愉しめました。 しかしマイク・マイヤーズは一人で三役、考えてみると90分あまりの上映中ほとんどの場面で登場していたんじゃないかな?『ゴールドメンバー』ではこれが一人四役になるからもう出ずっぱりじゃん(笑)。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2024-04-09 23:22:59)
2.  女は二度生まれる 《ネタバレ》 
小えんはドドンパしか知らない芸無しのいわゆる枕芸者、つまり客に春を売る方が得意と言うわけ。やたらと靖国神社が映るので、たぶん神楽坂あたりの置屋の芸者なんでしょう。そんな小えんが芸者を辞めてバーのホステスから一級建築士の妾となり、その建築士と死別するまでの男性遍歴がメインストーリーです。とは言っても体を許した男たちとは短いエピソードの羅列みたいな構成で、一種の群像劇みたいな感じです。まあ昭和三十年代のお話しですから、この映画に出てくる登場人物たちの行動というか言動は、現代の観点からは顰蹙を買わざるを得ないでしょう。小えん=若尾文子からしてよく言えば自由奔放、何を考えているのか理解不能な感も無きにしも非ずです。そんな彼女に建築士の山村聰だけは彼なりの愛情を注ぎ小えんもそれに応えようと努力するのですが、だいたい愛人を囲って所帯を持たせて妻や娘を蔑ろにするってのは、ちょっとどうなんでしょうかね、まあこの頃は“男の甲斐性”という感じで決して悪行とはとられていなかったんだからしょうがないかも。山村聰にしては珍しく男の欲望に正直なキャラを演じていました。唯一小えんと純愛的な関係性を持っていた藤巻潤にしても、芸者に復帰した彼女を取引先の外人顧客に接待で上納しようとして、とにかくこの映画に出てくる男どもはどいつもこいつもろくでなし揃いですな。おっと映画館で知り合った若い工員=高見國一だけは例外だったかもしれませんね。あと不協和音が強調される妙に不安を煽るような音楽が、印象的でした。 と言うわけでちょっと変わったテイストの作品ですが、妙に後味が残るところがあります。ところで小えんはこの映画のどこで“二度生まれた”んでしょうかね、やはりラストなんでしょうかね?
[CS・衛星(邦画)] 7点(2024-01-31 22:01:36)
3.  女と女と女たち 《ネタバレ》 
そりゃもうシャーリー・マクレーンを愛でるための映画ですけど、他の出演陣も豪華絢爛。ピーター・セラーズ、ロッサノ・ブラッツィ、ヴィットリオ・ガスマン、アラン・アーキン、マイケル・ケイン、フィリップ・・ノワレ、そして写真だけの出演だけどマーロン・ブランド!女優だってエルザ・マルティネリにアニタ・エクバーグですからね。マクレーンのコスプレは地味な普段着からピエール・カルダンのドレスまでキャラも含めてまさに七変化。演じる役柄も未亡人や夫の不貞に狂乱する主婦そしてオペラ座にボックス席を持つ社交界の花形夫人など、演じていないキャラは政治家と娼婦ぐらいなもんです。パリが舞台でロケ撮影がパリの街並みの色んな表情を捉えていますが、カラー撮影も色彩鮮やかです。でも尺の長短はあるけど、残念なことに各エピソードのオチがイマイチ弱いんですよ。ひとりの女優が別キャラを演じるオムニバス形式としては同じデ・シーカが撮ったソフィア・ローレンの『昨日・今日・明日』がありますけど、脚本家も同じなんだけど映画としてはかなり落ちる出来かな。やっぱ7エピソードと言うのは多すぎで、三つぐらいが妥当だったのかな。それでも印象深かったのはアラン・アーキンとの二人芝居を繰り広げる第六話『心中』で、唯一苦笑する様なオチがあったエピソードでした。あと最終話『雪の日』もしっとりしたお話し、セリフなしだったがマイケル・ケインは良かったな、これはキャロル・リードの『フォロー・ミー』の原型の様なストーリーでした。
[DVD(字幕)] 5点(2023-12-03 11:09:24)
4.  オペレーション・ミンスミート ナチを欺いた死体 《ネタバレ》 
「事実は小説よりも奇なり」をまさに地で行くような実話の映画化。ジョン・マキンタイヤーの原作ノンフィクションは既読です。登場人物やエピソードはほぼ原作通りなんだけど、コリン・ファレルとケリー・マクドナルドの三角関係や、“マーチン少佐”の本当の姉や彼とそっくりの米軍兵士のエピソードはフィクションです。それにつけても、英国人のスパイや謀略好きにはほんと呆れてしまいますね。 “マーチン少佐”を実在の人物にするための手紙や財布の中身そして恋人の創造まで、もう愉しんでやっているとしか思えないぐらいです。彼ら謀略部隊の親玉である提督の副官があのイアン・フレミングであるのも面白いです。 ジョン・マッデンが監督ですから、もう捻りもない正攻法での映画化という感じですかね。戦争映画なのに兵器や戦闘シーンがほぼ皆無なストーリーなので、コリン・ファレルとケリー・マクドナルドの恋愛模様などを織り込まないと地味すぎるという判断があったんでしょうが、それが上手くいったかというと疑問ですね。作戦が成功するかというハラハラ・ドキドキ感を、もっと強調した方が良かったと思います。そう考えると、もしヒッチコックが現代に生きていて監督していたら、きっと傑作になっただろうな。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-08-27 22:10:33)
5.  オフィサー・アンド・スパイ 《ネタバレ》 
時は1894年、日本では日清戦争が勃発した明治27年、フランス参謀本部はドイツへの機密情報漏洩を捜査し、ユダヤ系将校アルフレッド・ドレフュス大尉を逮捕する。普仏戦争後の第三共和政のフランスでは “ドイツ憎し”の国民感情が強く、政治情勢も反動的な勢力が台頭して反ユダヤ主義も声高に叫ばれる時代だった。大した証拠もないままに軍法会議はドレフュスを有罪と断罪し、あのパピヨンで有名な南米の孤島・悪魔島での終身刑を宣告した。しかし諜報部のピカール中佐はドレフュスが無実である決定的な証拠をつかんで上層部に訴えかけるが、軍の威信に拘る首脳は黙殺してピカールを逮捕する始末。だがこのスキャンダルは世間に漏れて文豪エミール・ゾラや後の首相クレマンソーが立ち上がって糾弾し、フランス世論を二分する大事件になってゆく。 世界史の教科書には必ず載っているドレフュス事件を、定期的にユダヤ人迫害がテーマの作品を撮るロマン・ポランスキーが監督しています。冒頭で有名なドレフュスの軍位剥奪の儀式が描かれますが、本作はあくまでピカール中佐=ジャン・デュジャルダンが中心のストーリーテリングで進みます。彼は根っこには反ユダヤ感情を持ち友人の妻と不倫関係を続ける(でも独身なのに結婚指輪をつけている!相当な遊び人であることが暗示されている)ある意味俗っぽい男でもある。こんな彼が事件の真相に気づいてゆく前半は、とくに良質なミステリーのようで面白い。映像も重厚で、奥行きに拘った構図が絵画的で美しさが感じられます。登場人物は将校軍人が圧倒的に多いのですが、彼らのコスチュームの赤いズボン=パンタロン・ルージュは印象的ですね。第一次世界大戦までこんな派手な色使いのままでしたから、そりゃあ機関銃の良い的になりますよ。後半にはゾラも登場してクレマンソーの新聞に掲載された「私は弾劾する!(J'accuse本作の原題)」のエピソードもありますが、総じて冷静で淡々とした語り口なのもポランスキーらしいです。 物語はドレフュスの再審が行われるけど判決は覆らず減刑にとどまり、恩赦を受けるところまでで終わります。字幕で1906年にやっと判決が取り消されて軍に復帰したことが記されます。そして陸軍大臣に出世したピカールのもとにドレフュスが訪ねてくるところで幕を閉じますが、そこで彼はピカールに自分の昇進が不公平だと不満をぶつけるんです。特別扱いは政治情勢からも出来ないと拒否するのですが、ここでは決してただの善人ではなくてプライドと野心を持った狷介な人物としてのドレフュスと、言葉には出さないけど根っこにある反ユダヤ感情が湧きだしてくるピカールが観られて、なんか虚無感すらある良いラストだったなと思いました。同じ法廷劇でも、ハリウッド映画とはえらい違いだなと感服する次第です。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2023-05-20 15:27:11)
6.  狼の血族 《ネタバレ》 
「眉毛が繋がっている男は狼男」、このセリフはまさにパワーワードですね、おかげで我修院達也が人狼にしか見えなくて困ってしまいます(笑)。 『赤ずきん』がモチーフになっていることはすぐ判りますが、現在と過去の時空を超越したストーリーテリングには思わず引き込まれてしまいますね。幻想的というか理解不能なところも多々あるのも一つの魅力、例えば鳥の巣で孵った卵から超ミニサイズの人間の赤子が生まれたり、過去の時代なはずなのに唐突にロールスロイス・ファントムに乗ってテレンス・スタンプが出現したりなどです。スティーヴン・レイが変身するシーンは現在の眼で観てもかなりのグロさ、こういうのはCGが存在していなかった時代の方がリアリティがありますね。過去のシークエンスはほとんどセット撮影ですけど、造りこまれた森のセットを美しい映像で見せてくれます。ヒロインのロザリンを演じたサラ・パターソンのロリ・エロ指数は特筆すべき高さ、彼女はこの時なんと12歳、その後ほとんど映画出演がなく引退しちゃったみたいで惜しまれます。知名度は決して高くはないけど、ダーク・ファンタジーの名品です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-02-19 22:35:07)
7.  おかしな二人 《ネタバレ》 
ジャック・レモンとウォルター・マッソーのコンビと言えばすぐにこの映画が思いつくものですが、いわゆる典型的なシット・コムでいかにも連続TVシリーズにはうってつけの題材です、じっさいにTVシリーズ化されましたけどね。舞台劇の映画化だけあって延々とレモン&マッソーの掛け合いが披露されるわけですが、さすが芸達者な二人なので安心して愉しませてくれます。もっともこのユダヤ的なしつこくて濃ゆいダイアローグが苦手という方には拷問みたいなものかもしれませんけどね(笑)。けっきょくこの二人はホモではないけど模擬夫婦みたいな関係で、生真面目だけど料理上手で異常に潔癖症なレモンといかにも無頼派で享楽的なマッソーが角突き合わせることでお互いの奥さんが彼らに愛想を尽かせたのが、観ている観客には良く理解できるようなストーリーテリングなのです。この別れた女房達を画面に登場させず、電話だけでやり取りさせるところが面白い。「人の振り見て我が振り直せ」じゃないけど、さんざんやり合ったけどハッピーエンドのような形のラストではどう見てもその性根は治っていない、つまりまったく進歩していないようなのがツボなのです。いろんなエピソードを重ねて多少なりとも人間的成長をという王道的なストーリーにするには、やはりシリーズ化するのが最適なんでしょうね。まあそれがコメディとして面白いかというのは、別問題ですけどね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-07-05 22:43:56)
8.  オースティン・パワーズ 《ネタバレ》 
いやあ久しぶりに発見いたしました、このサイトで0~10のすべてに点が入っている作品を。おまけに二作目『デラックス』三作目『ゴールドメンバー』も同じで、シリーズ全作でこんだけ評価がばらけてるのは珍現象じゃないですか。理由はまあ理解できます、要はマイク・マイヤーズが生理的に受け付けないってのが最大の要因じゃないでしょうか。これは『Mrビーン』のローワン・アトキンソンが苦手というパブリック・イメージといい勝負じゃないでしょうか。どちらも英国系のキャラという共通点があります、モンティパイソンの例もありますが日本人には英国的ギャグは合わないんじゃないでしょうか。でも自分はローワン・アトキンソンよりもマイク・マイヤーズの方が全然イイと思ってますけどね。 とは言ってもこの映画のネタのひどさは相当なもんです。自分はCS系で放送された吹き替え版で鑑賞してみましたが、いやはやここまで下品な吹き替えは初めてです、えっとこれは非難しているわけじゃなく褒めているんですよ。でも下品極まりないマイク・マイヤーズの脚本と演技に付き合わされるロバート・ワグナーやエリザベス・ハーレーには同情を禁じ得ませんけどね(笑)。観ているときには全然気づきませんでしたが、キャリー・フィッシャーやクリスチャン・スレイターはたまたロブ・ロウまでカメオ出演していたとは、まあロブ・ロウは納得という感じでしたが(笑)。あとギャグは最低ですがセットやガジェットは意外と金をかけて立派で、ドクター・イーブルの秘密基地なんかは当時の007映画にも引けをとらないというか勝っている感じすらあります。頭を捻るのはこの脚本は60年代スゥインギング・ロンドンをリスペクトしているのかディスっているのかで、『欲望』などの当時の風俗最先端映画をパロっているのは判りますけどね。 オーステイン・パワーズは60年代にマイケル・ケインが演じたハリー・パーマーをモデルにしているという解説見かけましたが、この乱杭歯のチビのどこがハリー・パーマーなんじゃ(怒)。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2022-04-26 22:58:25)
9.  王妃マルゴ 《ネタバレ》 
製作時にフランス映画史上で最大の製作費をかけたという大作。歴史物語というよりもアレクサンドル・デュマの小説『王妃マルゴ』の映像化と言うほうがしっくりきます。シャルル九世のカトリーヌ・ド・メディシスによる毒殺などただでさえドロドロした歴史にデュマ節のフィクションが盛り込まれていて、もうコテコテ状態です。同時代のイングランドのチューダー朝に負けず劣らずヴァロア朝もグチャグチャな宮廷ですけど、こりゃあヴァロア朝の方が上を行ってるかも。 巻頭のマルゴとアンリの結婚式シークエンスからして、こりゃカネかかってるな、と見せつけられる映像です。カトリックとプロテスタントの対立なんて一般の日本人には実感不可能なお話しですけど、中世ヨーロッパ王家では婚姻は外交であり政治であるってことだけは理解できます。たしかにマルゴ19歳アンリ18歳での結婚が史実ですから、この二人はトウが立ちすぎていることは否めません。でもアンリの方は肖像画とダニエル・オートゥイユの風貌が結構似ているから、フランス人には違和感が少なかったかもしれません。アンリはプロテスタント→カトリック→プロテスタントと何度も改宗するわけですが、まるで選挙で支持政党を替えるような感じすらして、いくら生き残る為だったとは言ってもますます「信仰って何なんだろう?」と疑問は深まるばかりです。マルゴはマルゴで近親相姦までするほとんどニンフォマニアみたいな女、まさにイザベル・アジャーニにぴったりのキャラ(おっと失礼)。この映画は全編にわたって彼女の大芝居を延々と見せられるわけですが、偽装結婚だったはずのアンリを助けるようになる心境の変化が判りにくい。まあ愛人ラ・モールを救うためだったとすると、身も蓋もないんですけどね。そうなってくると、いちばん感情移入できるのはジャン=ユーグ・アングラ―ドが演じたシャルル九世なんでしょうね、文字通り血の汗を流しての悶死はあまりに壮絶です。 この映画は、サン・バルテルミの虐殺や死体の解剖など血生臭い描写が多いのが難点です。これは製作当時にエスカレート中だったフレンチ・スプラッターのゴア描写の影響もあったのかな。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-02-16 22:38:41)
10.  黄金(1948) 《ネタバレ》 
けっこう駄作も撮っている巨匠ジョン・ヒューストンですけど、彼の最高傑作はやはり本作じゃないかと思います。 この時代のハリウッド看板スターにしては珍しく、ボギーが演じるドッブスはまさに人間のクズみたいな輩です。ほとんど悪役といっても過言じゃないくらいで、あの『カサブランカ』の気障な男を演じたのと同じ役者だとは信じられないぐらい。すでに大スターの座を揺るぎなきものにしていたボギーをこんなキャラにしちゃうし、彼に冒頭で三度も施しを与える白スーツの男をヒューストン自身が演じているし、実はヒューストンはオットー・プレミンジャーに負けないサディスト監督だったのかも(笑)。でもボギーも、ヒューストンとコンビを組んだ作品ではどれも彼の持ち味が最大限に引きだされており、やはりこれは名コンビだと言えるでしょう。 三人の男が金を掘り当てるために協力しあうというプロットは、タランティーノならお得意の三すくみのギトギトの欲望劇にしちゃうのは間違いなしですが、カーティンやハワードにもちょっと怪しげな感じもあったけど、やはりドッブスの悪逆な小物感が突出していますね。そこはウォルター・ヒューストンの対照的な大人感があるので余計に目立つわけで、ラストでハワードに豪快なバカ笑いされちゃあカーティンも一緒に哄笑するしかないですよね。終わってみればウォルター・ヒューストンが美味しいところを全部持って行ってしまったわけですが、これこそジョン・ヒューストンの親孝行じゃないでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2021-05-31 22:22:12)
11.  OK牧場の決斗 《ネタバレ》 
“OK牧場の決闘”といえばジョン・フォードの『荒野の決闘』はじめ数々の映画の題材となった、言ってみればアメリカの“忠臣蔵”みたいなもんでしょう。そして本作は50年代を代表する二大ハリウッド・スター、バート・ランカスターとカーク・ダグラスの生涯で二本しかなかった共演作の一つでもあります。現代で言えばジョージ・クルーニーとブラッド・ピットの共演、いやこの例えはちょっと微妙ですね、ニューシネマ時代のポール・ニューマンとロバート・レッドフォードの共演に匹敵すると言った方が適切でしょう。もっと共演作があった様なイメージがありますけど、二人とも独立プロを主宰する身の上で協力しあうのはなかなか難しかったのかもしれません。 フランキー・レインが唄う主題歌は全西部劇で一二を争うぐらい有名で、よく聞くと歌詞がナレーションの役目も持っているところが面白い。ジョン・スタージェスの演出はケレン味たっぷりでテンポも良いのですが、ドク・ホリディとケイトの関係以外はけっこう人間関係の描写は飛ばし気味で、ワイアット・アープと結婚寸前までゆくローラなんか前半に登場する女賭博師とは思えない、全然別人かと思っちゃいますよ。まあOK牧場の決闘と言ってもヤクザ同士の果し合いみたいなものなんですけど、決闘の朝に決戦の場に向かう四人の姿が惚れ惚れするほどカッコイイのは事実。このシーンは、よく考えると『ワイルドバンチ』のあのシーンの元ネタなんですね。 そしてランカスターを完全に喰ってしまったダグラスのドク・ホリディの哀愁に満ちたカッコよさ、これこそカーク・ダグラス生涯最高の当たり役だったと言えるでしょう。
[映画館(字幕)] 7点(2021-04-09 22:23:57)(良:1票)
12.  「女の小箱」より 夫が見た 《ネタバレ》 
私が今まで観た若尾文子主演の映画で、もっとも彼女がエロかったのが本作です、いや若尾文子フィルモグラフィ中でもオール・タイム・ベストかもしれません。なにしろタイトル・バックが若尾様の入浴シーンで、微妙なところはボディダブルであるのは判ってますけど、すりガラス越しにほとんど見えてると言っても良い裸体には製作時代を考えると驚くほど大胆です。もう全編にわたって人妻フェロモンを出しまくり、田宮二郎と初めてベッドを共にした後の彼女のセリフにはもう頭がクラクラしました。その若尾様に負けず劣らずなのが岸田今日子でして、上手い女優さんだとは認識しておりましたがここまで色っぽかったとは自分の不明を恥じるばかりです。 田宮二郎の演じるキャラは明らかにあの横井英樹がモデルなのは明白ですが、実物と違って実に魅力的なキャラになっています。“目的のためなら手段を選ばず”という男なのに、あまりにキザなので凄みが薄れてしまった感じもありましたが、まるで初心な少年みたいに若尾様にのめりこんでゆく心情にはマッチしていたと思います。お話し自体はけっこうご都合主義が濃厚な感じで「世間はそんなに狭いんかよ!」と甘く突っ込みを入れておきますが、夫の川崎敬三や若尾様の兄役などが開陳する価値観があまりに古くて嫌悪すら催すところがやはり時代を感じてしまいます。まあ昭和30年代の日本人のレベルなんてこの程度だったというのが現実なんでしょうけど、増村保造はそれを決して肯定せずに新しい時代の男女スタイルを若尾・田宮の両者に投影しているのかもしれません。 血まみれで死にゆく田宮二郎に口づけをする若尾文子、凄みがあるラスト・カットでした。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2020-08-30 23:43:44)
13.  オデッセイ(2015) 《ネタバレ》 
リドリー・スコットにしては珍しいハート・ウォーミングな作品でした。火星にひとり取り残された宇宙飛行士のサバイバル、いわば火星版ロビンソン・クルーソー漂流記という感じですが、そこにマット・デイモンを持ってきたのは大正解でしょう。オーシャンズ・シリーズ以降、彼はコメディっぽい演技に開眼したように感じますが(もっとも本作がコメディ・ジャンルにカテゴライズするのはちょっとどうかと思いますが)、肩の力が抜けた諧謔味に満ちたキャラがだんだん当たり役になってきた感があります。たしかに同種の他作品と比べれば緊迫感が不足しているという指摘はもっともですけど、そこは脚本が意図したところなのでわたくしは良しといたします。彼はいろいろなアイデアを駆使してサバイバルに成功するわけですが、なんか「マット・デイモンならできそう、いや、できて当たり前」という妙な安心感があります。まあそれはどうしてもジェイソン・ボーンのイメージが尾を引いているからで、序盤でケガして脱いだ宇宙服から現れたムキムキ・ボディを見たりすると、ジェイソン・ボーンが宇宙飛行士になったように感じてしまったのは私だけでしょうか。 科学的考証はもちろんしっかりしてるんでしょうけど、割れたヘルメットをガムテープ(みたいなもの)で直したり、脱出艇の先端を防水シート(みたいなもの)で被うだけで宇宙空間に飛び出して行ったり、妙にアナログというか「まじか」と絶句する手法が使われるところが面白い。ラストにジェシカ・チャスティンとランデブーに成功させる手段もかなりのサプライズです。そこら辺がこの映画の独特のテイストになっているんですね。 本作でもまたまた中国がいいところをかっさらっていって、「またかよ」と苦々しく感じてしまいましたが、冷静に考えると中国はじっさいに月の裏側に探査船を送り込みましたし、宇宙開発競争の現場ではこれがリアルなのかもしれません。宇宙探査でアメリカと張り合えるのは、もはやロシアではなく中国だということなんでしょうかね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-05-26 21:26:06)
14.  オーシャンズ8 《ネタバレ》 
ネタ切れに苦しむハリウッドが患う“過去ヒット作の女性版リメイク症候群”がオーシャンズ・シリーズにまで伝染してきたって感じなのかな。ダニー・オーシャンの妹デビー・オーシャンというのはベタ過ぎて笑えますが、確かにこの脚本はいろんな面でひどすぎる。ダニー・オーシャンのお仲間からルーベンとイェンをスペシャル・ゲストで迎えたり音楽はオーシャンズ・シリーズに寄せまくったりで雰囲気だけは盛り上げようと努力しているのは認めますが、ソダーバーグが持っていたセンスには全然及ばないんだよな。女優陣はもちろん豪華ですが、私のツボを刺激してくれたのはアン・ハサウェイでした。彼女のキャラは最近ハリウッドで評判が悪い自身のセルフ・パロディみたい、そんな役をゲロ吐きまでして愉しんで(?)演じていたような感じがしました。そしてサンドラ・ブロック、彼女の開幕直後とラストのメイクとヘアスタイルを見ていると、なんか80年代のマイケル・ジャクソン見ているみたいだと感じたのは、私だけでしょうか(笑)。まあ連休中の暇つぶしには丁度いいのかもしれません。 この映画を観終わっての最大の疑問…果たしてダニー・オーシャンはほんとに死んだのだろうか?
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-05-03 23:39:17)
15.  鬼戦車T-34 《ネタバレ》 
いろんな意味でこれはとんでもない映画であることは、間違いないです。 まず、フルシチョフの時代にはスターリン時代とは打って変わってかなり自由な映画製作が可能になりましたが、それにしても捕虜が主人公でヒーローとなる映画は前代未聞だったことでしょう。第二次大戦のソ連では投降して捕虜になることは明確な犯罪行為とみなされており、帰還できてもほとんど全員が処刑か強制収容所送りになりました。そんな“裏切者にして社会の敵”がたとえどんな形であろうと映画の主人公になるなんてことは絶対あり得なかったわけです。でもその捕虜が戦車を奪ってドイツ国内で大暴れするというのは、痛快な逆転プロットの傑作だと思います。 次にこれほど実物の戦車が走り回る映画も滅多にないということです。使われているのは有名なT-34ですが、今でも現役で使っている国もあるぐらいの長砲身の後期型ではなく、珍しい中期型です。この型は丸いハッチが砲塔に2個並んで配置されていて、両方を開けるとまるでミッキーマウスの耳みたい見えるのが特徴です。捕獲されて研究に使われていた車両という設定なので、車載機銃は外され大砲はあっても弾薬がない、つまり走り回るしかないわけです。でももともと機動力がウリのT-34ですからスピードは出るし、中戦車とはいえ体当たりすれば家なんか軽く突き破るし車なんかでもぺっしゃんこにしちゃいます。撮り方自体もソ連映画界がお得意のアヴァンギャルドなモンタージュが多用されていて、逃げるT-34とドイツ軍の追っかけっこを見せるカット割りは斬新の極みです。 でもラストだけはソ連映画らしいというか、「赤軍兵士はヒューマニストです」という演出なのは臭いところです。強制労働させられているロシア女性たちがT-34を見て助けに来てくれたと歓喜するといった胸が締め付けられるような素晴らしいシーンもあったので、この締め方は残念でした。
[DVD(字幕)] 7点(2017-12-02 22:49:01)
16.  怨霊佐倉大騒動 《ネタバレ》 
狂言歌舞伎の題目になっていて有名な佐倉惣五郎の直訴事件をストレート勝負で映像化、かつて活動弁士だった社長の大蔵貢がいかにも好みそうなお話しでもあります。監督は渡辺邦男で佐倉惣五郎役には嵐寛寿郎という、『明治天皇と日露大戦争』で天下をとった新東宝いちの黄金コンビでございます。 お話しは舞台化された佐倉惣五郎もので使われたエピソードというかネタを総動員したって感じで、謂わば集大成と言えます。堀田家のバカ殿様をはじめ家老連中のあくまで憎々しくて、王道のストーリーテリングで安心して観れます。もちろんアラカンも期待通りの重厚な演技、名主とは言え農民なのに役人とのいざこざで見せる立ち振る舞いはまるっきり剣豪のそれなのは、まあご愛敬です。惣五郎一家が処刑されてからのラスト10分は、怨霊となった惣五郎一家が悪役たちに憑りついて大暴れします。アラカンが「そこまでせんでも…これでは映画の余韻が台無しに…」と渋い顔したという話も伝わっていますが、やっぱ新東宝ですからこのお化け屋敷テイストは必須ですよね。 というわけで、深く考えなければ退屈せずに時間がつぶせる一編です。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2017-06-24 21:06:21)
17.  お葬式 《ネタバレ》 
自分が喪主を務めた経験から閃いて一週間で書いた脚本なんだそうですが、その着想と切り口はさすがというしかなく、この一作によって伊丹十三自身も映画作家としての道を切り拓けたわけです。伊丹映画というと作りこまれたキャラの登場人物が特徴ですけど本作は逆に主人公夫婦が俳優というほかは出演者がみな平凡な一般人という設定です。山崎努もお得意の脂ぎったアクの強いキャラではなく、私生活の雑事からは逃げるタイプの優柔不断な男であるってのが新鮮です。この映画の凄いところは、“お葬式”という自身が葬られることも含めてどんな人間でも一度は体験する儀式を、その平凡な進行の中に潜む“可笑しさ”をまるで神の眼で見ているかのように客観的に描いているところなんです。こういう知的なアプローチのコメディはそれまでの日本映画にはほとんど皆無だったことを考えると、伊丹の才能は驚嘆すべきものがあります。さすがに長い俳優生活を経て映画を知り尽くしていただけあって、随所に見られる映画技巧はこれが初監督作とは信じられないですね。その後はどんどんその技巧に溺れるような作風になってしまったのは残念ですけど。 そして見るたびに感じるんですけど、メンヘラ愛人の高瀬春奈のキャラは果たしてこの映画に必要だったのかな、ということです。確かにあの爆尻と腋毛を見せつけるシーンはもう強烈で、現在ならあのシーンのおかげでR15指定ぐらいにされるのは必定でしょう。でもそこでカットバックを使って宮本信子がブランコで揺れるところを見せるのがまた強烈な印象で、あの横移動する木柱は夫の不倫に気づいている彼女の葛藤を表しているんですけど、それと同時に山崎努が高瀬春奈に行っている行為の暗喩にもなっているんです。伊丹の作品にはたいがい1箇所はエロシーンが入るのが恒例ですけど、どの映画でもハッとさせてくれます。彼自身もそういうのが好きなんでしょうけど、それにしてもこの山崎努と高瀬春奈のシーンは、伊丹の全フィルモグラフィ中でも最高峰のエロなんじゃないでしょうか。
[映画館(邦画)] 8点(2017-05-24 00:34:11)
18.  オール・ユー・ニード・イズ・キル 《ネタバレ》 
ループ! ループ! ループ! 果たしてトム・クルーズはこの映画の中で何回タイムループしたんでしょうか?誰か数えた人いませんかね。言ってみればセーブできないRPGを何回もリプレイしている様なもんで、劇中のトムさんの身になったらこりゃ堪りませんよね。輸血されるとループ能力が失われるとのことですが、リタが強制的にリセット(つまりトムさんを殺すということ)しようとしてケイジ少佐が「待ってくれ、もうループ出来ないんだ!」と焦るシーンは、なんか可笑しくて堪りませんでした。最後のループからラストまでのシーンも、最初はちょっと理解できなかったけど良く考えられた結末ですね。 まあこれは究極の「主人公キャラが劇中で成長する」パターンの映画なわけで、やはりトム・クルーズぐらいのスターじゃないとこの映画の主役は務まりません。だいたい冒頭だけとは言え、ケイジ少佐のような腰ぬけキャラを彼が演じること自体が珍しいことですが、今後こういうダメキャラをもっと演じてみればトム・クルーズの新しい魅力が開拓できるかもしれません。 日本のライトノヴェルが原作なんだそうですが、良くここまで再構成したものです、ハリウッドの脚本家の能力はほんと侮り難いです。こういう題材を見つけてくる目利き力には感服ですけど、この宝の山に全然気がつかないというか無関心な日本映画界のダメさ加減にも呆れてしまいます。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-05-02 09:55:20)(良:1票)
19.  俺達に墓はない 《ネタバレ》 
松田優作と岩城滉一がコンビ、この関係は『傷だらけの天使』のショーケンと水谷豊みたいな感じです。岩城滉一がおカマというかバイセクシャルであるという設定も似ていますね。でもこの映画の松田優作はとぼけたセリフ回しはしてますがかなりの悪人です。冒頭からヤクザの事務所を襲撃するのに必要な銃を調達するために爆弾騒ぎを起こしてデパート強盗をやらかします。相棒の岩城滉一がと事務所に突入すると、金庫のやばいお金にに目をつけていた志賀勝に先を越されて2000万円持ってかれてしまいます。これが縁でコンビを組んだ優作と志賀勝とのけ者にされた岩城滉一が、次の6000万円強奪を巡って三つ巴の争いを繰り広げるというわけです。 Vシネマのご先祖にあたる東映セントラルフィルムの作品ですから、緩いところは満載です。志賀勝がヤクザの車から逃げ出すところなんか、「そんな間抜けなヤクザはおらんやろ!」と遠慮なく突っ込ませていただきました。低予算なんでとうぜん街頭ロケ多用なんですが、すれ違った通行人が「今のは松田優作だ」とあきらかに気が付くリアクションまでそのまま使われていて、ほとんどゲリラ撮影だったみたいです。でも当時の東映セントラルの作品には欠かせないカー・アクションだけはなかなか力が入っています。主役とは言えないにしても、これほど志賀勝が活躍(?)する映画は初めてのような気がします。全体的にハードボイルドというにはちょっと圧が低いような感じですし、あの結末は予想外としか言いようがないもので、ある意味予測不可能なストーリーだったんじゃないでしょうか。 それにしてもあの東映セントラルのマークは久しぶりに観たけど懐かしいですね、場末の便所臭い名画座なんかでこのロゴを何回観たことでしょうか。青春の思い出です。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2016-12-01 20:08:55)(良:1票)
20.  オー!ラッキーマン 《ネタバレ》 
脚本家はルソーの『カンディード』をイメージしてストーリーを書いたみたいですが、どちらかと言えばディケンズやフィールディングのピカレスク・ロマンに近いテイストがあります。10分先はどういう展開になっているか全く予測不能な物語ですけど、節々で挿入される元アニマルズのアラン・プライスの曲と演奏風景が絶妙なアクセントになっています。 ほとんどの出演俳優たちが、マルコム・マクダウェルを含めて二役か三役をこなす演出は戸惑いを感じますが、「世界には自分と瓜二つの人間が三人はいる」という都市伝説があるぐらいですから、まあいいんじゃないですか(笑)。後半マルコム・マクダウェルが刑務所を出所してから妙に信心深い好青年に変貌しちゃうんですが、なんせ『時計仕掛けのオレンジ』のアレックスを知っているだけになんかウラがあるんじゃないかと最後まで落ち着きませんでした(笑)。 最後はリンゼイ・アンダーソンが本人役で出てきてメタな展開、そしてカーテン・コールよろしく出演者一同が踊り狂って終わります(なぜかその中にラルフ・リチャードソンの姿はありませんでしたが)。こうやって振り返ると三時間という尺もほとんど気にならず、個人的には『if もしも…』よりもずっと面白かったと感じました。 やっぱマルコム・マクダウェルはリンゼイ・アンダーソンと組んでこそ輝きます。
[ビデオ(字幕)] 8点(2016-10-11 20:48:40)
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