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プロフィール
コメント数 2374
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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1.  モンティ・パイソン/ライフ・オブ・ブライアン 《ネタバレ》 
モンティ・パイソン製作の最大の問題作と言えば本作。もともとパイソンのくどい英国ギャグは日本ではウケがイマイチだったうえに宗教をテーマにしていたので大して話題にもならなかったけど、記録を見ると西欧では普通に公開できた国はほとんどなかったみたいです。でもよく観ると、この映画はキリスト教というよりも宗教自体が持っている狂信性や当時の党派性に執着した左翼陣営、そしてユダヤ人そのものに対する強烈な皮肉が感じられます。そもそも主人公ブライアンはイエス・キリストの隣家に生まれた別人で、チラッとですけどイエス自身が説教しているシーンもあるぐらいです。つまりブライアンはイエスが活動していた時期にいた全くの別人という設定ですが、キリスト教信者たちにはこういうシャレは通用しなかったわけです。まあこれはキリスト教だからこの程度で済んだわけで、これがイスラム教のマホメットだったらおそらくパイソンのメンバーは一人残らず暗殺されていたでしょうね(笑)。 割とパイソンは好きな自分ですが、この映画のギャグには胸やけがさせられたところが多かったです。マイケル・ペイリンの吃音というか滑舌の悪さが強調されるギャグは彼の得意芸ですが、宗教的とは違う意味でコンプライアンスにうるさい日本の地上波ではもう放映不可能でしょう。でもブライアンが苦し紛れにする説教(?)にはけっこう含蓄のあるセンテンスもあり、ここはさすがインテリ集団モンティ・パイソンと評価されるところでしょう。ラストで歌われる“Always Look on the Bright Side of Life”は名曲、今や英国人に愛されるポピュラーソングになっているそうで、フォークランド紛争で撃沈された駆逐艦シェフィールドの乗員たちが、救助を待つ間に歌って頑張ったという実話にはなんかほっこりさせられます。
[ビデオ(吹替)] 6点(2023-01-07 22:30:41)
2.  モンキー・ビジネス 《ネタバレ》 
“モンキー・ビジネス”は俗語ではいわゆる“悪戯(いたずら)”という意味なんだそうで、文字通り実験用チンパンジーがやらかした悪戯が驚異の若返り(というか精神退行)新薬を誕生させるというプロット、いやタイトル・ロール前の何度も撮り直すケイリー・グラントの意味不明気味の登場シーンからしてこの映画自体が悪戯みたいな感じですけどね。チンパンジーのルドルフ君とエスターちゃんから始まるキャストたちのテンションの高い演技、中でもケイリー・グラントとジンジャー・ロジャースは相当な怪演。とくに幼児帰りしてからのグラントは、まるで早回しで演技しているかのようなスピードの身のこなしです。そして誰もが見惚れてしまうのは、ブレイク直前の時期のマリリン・モンローのナイスバディとそのキュートさでしょう。彼女はコメディ映画ではほんと輝いた女優だったんですね。ストーリーはもうカオスとしか言いようがないのですが、妙にしんみりさせたり教訓じみたところがないのは良かったです。ちょっと驚いたのは、この映画は日本未公開だったんですよ。アメリカでは“ Top 100 Funniest American Movies” にランクインしているぐらいなのにね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-11-09 21:35:02)
3.  モスラ(1961) 《ネタバレ》 
それまで爬虫類や鳥類をモチーフにしていた東宝特撮の怪獣でしたが本作ではついに昆虫・蛾をモンスター化に挑み、ここにゴジラ・ラドン・モスラの東宝三大怪獣が出揃うことになりました。■モスラの造形は歴代東宝怪獣の中でも群を抜く色鮮やかさが特徴で、日本怪獣映画史の中でも特異な存在と言えるでしょう。昆虫をモチーフにした怪獣は日本映画ではもちろん初めての登場、ハリウッドにも存在しないことはないけどこれほど巨大で現物を活かした設定のモンスターはありませんでした。そして初の善玉(?)怪獣であるというのもトピックスになるでしょう。もっとも本作でのモスラはまだ“人類の味方”などという陳腐な存在ではなく、小美人を救出するという刷り込まれた本能に従ってただ突き進む社会性昆虫的なキャラです。当然なことですがモスラのその行動により多数の犠牲者が出るわけですが、そこに間接的に触れるセリフとして「多くの人が不幸になります」という言い方をしている。「死人がでる」という事を決してセリフにしないところがいかにも東宝らしい。■幼虫から繭を経て成虫に変態してゆくというそれまでの特撮技術ではハードルが高い撮影に挑んだ円谷特撮陣のチャレンジ精神には、素直に敬意を表したいところです。青梅街道を南下し渋谷を経て東京タワーまでばく進してゆくモスラの幼虫は、二十分の一で組まれたセットの中を複数の人間が巨大なモスラの着ぐるみの中に入って演技するという新方式。成虫はもちろん操演ですから、さすがに中島春雄もスーツ・アクターとしての見せ場はなかったみたいです(笑)。『ゴジラ』以来となる本格的な東京破壊シークエンスとなりましたが、出来たばかりの東京タワーを惜しげもなくぶっ壊すとはさすが東宝特撮。『ゴジラ』のときとは異なった東京西部からの南下ルートを採用しているところなんかは芸が細かい。でも太平洋を北上していたモスラがなんでダム(小河内ダムがモデルみたいです)に出現するのかが意味不明、途中から海底を掘り進んできたのかな(笑)。■音楽面では伊福部昭じゃなくて古関裕而が起用されていて他の東宝特撮とは明らかに異なるサウンドが聴けます。そしてあの有名な『モスラの歌』、これは本多猪四郎たちの作詞を東大のインドネシア人留学生が現地方言で訳したという話が定説となっています、つまり♪モスラ―ヤ、モスラーは実はインドネシア語なんです!■あくまで個人的な感想ですけど、この映画は実は反米映画なんじゃないかと思います。ロリシカ=アメリカ合衆国・ニューカーク市=NYなのはミエミエですし、ネルソンはじめロリシカ人は邪悪で極悪非道、ロリシカ大使館も当初はネルソンたちの利権を保護しようと圧力をかけてくる。そして住民がいることを確認もせずにインファント島を巻き込む核実験をしたあげくに、後は知らぬ存ぜぬを押し通す。製作されたのは安保闘争の余韻が残る61年ですし、“不偏不党”がモットーの東宝までもが時代の雰囲気に迎合しちゃったのかな。成虫モスラがニューカーク=NYを壊滅させるシークエンスには、日本の当時の観客は内心では喝采を叫んでいたかもしれません。でも、ラストで小美人を連れて飛び去ってゆくモスラをフランキー堺たちと一緒に手を振って見送るニューカークの人々、都市を壊滅させられたのに笑って見逃すはずないでしょ‼太平洋戦争で散々な目に遭ったのに、まだ米国人の執念深さ・復讐心を理解していないみたいです。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2022-09-09 23:25:50)
4.  モーテル 《ネタバレ》 
タイトルバックは懐かしのヒッチコック風というかソウル・バス風味が濃厚で監督の意気込みは伝わってきます。アメリカの田舎の寂れたモーテルで宿泊客が怖い目に遭うという山ほど製作されたプロットですが、とても21世紀に書かれた脚本とは思えない捻りのない展開は、ここまで来るともう斬新の域に達しています。前半はとくにヒッチコック的な心理的なゾワゾワ感が良い雰囲気なんですが、壁が叩かれるところがピークでそこからは捻りのない追っかけっこになってしまうのが残念です。でもあの壁やドアが叩かれるところは映画館で観ていたら椅子から跳びあがってしまいそうですね。でも後半はほんと伏線も張らないストレートな展開、あのスタンドで会った修理工が普通は一味だというのが王道ですけど、けっきょくその後は全く筋に絡まず只の気の良いあんちゃんでした、という結末だったのはある意味で意表を突かれました。犯人一味三人もたいがいなおバカ揃いで危機を迎えるたびに部屋に戻ってくるカップルを捕まえることができない。最期もお約束の復活もなくあっさり弾を喰らって終わり、こうなるとかえって新鮮ですね(笑)。これもお約束ですけど警官も役立たず、でも緊急通報で現場に警官が一人で来るってありえますかね?テンポは良くてまあ退屈はしない典型的なB級映画、しかしスナッフビデオに映っている人数の方が本編の登場人物より多かったんじゃないのかな(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-08-19 21:35:34)
5.  燃えよドラゴン 《ネタバレ》 
これが公開された時に日本全国の小中学生へ与えた衝撃というか影響は、今の若者には想像もつかないでしょう。この新しいヒーローの登場が世界に衝撃を与えたとき、本人はすでに早世していたというのもまたドラマチックじゃないですか。当時の中学生たちを魅了したのがそれまで誰も存在すら知らなかったヌンチャクという武具で、たちまちそのおもちゃ版が爆発的なヒット商品になりました。あのブルース・リーのヌンチャクさばきにあこがれて自分も含めてみんな夢中で練習しましたが、たとえおもちゃであろうとも中坊に扱える代物じゃございません。あれは失敗して頭や背中に当たるとおもちゃでも物凄く痛いんです、たちまち学校に持ち込み禁止になりました。でもブルース・リーも映画の中でヌンチャク振り回してたのはほんの数十秒でしたね(笑)。 史上もっとも影響を与えたB級映画は、間違いなく『燃えよドラゴン』です。映画自体は典型的なB級で、ちょっと垢ぬけた香港カンフー映画以外の何物でもありません。でもブルース・リーの研ぎ澄まされた肉体美と怪鳥のようなカンフー、そしてもう顔芸としか言いようのない表情には一撃で魅了されてしまいます。意外と敵ボスが弱かった、なんて細かいこと気にしてたらあきまへん。ジョン・サクソンやほかの武芸者とリーはなんの関係がないという雑なストーリーテリングはどうなの?なんて突っ込みを入れたら罰があたります。そしてこの映画の(今となっては)凄いところは、無名時代のジャッキー・チェンやサモ・ハン・キンポーやユン・ピョウといった大スターたちがエキストラに近い役で出演しているところです。おかげで毎回観るたびに「○○をさがせ」と遊ぶことができます。 映画史上もっとも早世が惜しまれる俳優は、やはりブルース・リーじゃないでしょうか。
[映画館(字幕)] 8点(2019-01-21 21:49:08)(良:2票)
6.  最も危険な遊戯 《ネタバレ》 
初期の松田優作といえばなんといっても『遊戯』三部作ということになりますが、思うに『最も危険な遊戯』というタイトルは邦画史に残るカッコよさでしょう。たぶん邦画で初めて44.マグナムを使ったアクションだと思います。当時流行っていたモデルガンをそのまま使っていたんだと思いますが、あの発砲音のチープなところは何とかしてほしかったところです。マグナムだけじゃなく時おり出てくる自虐的なセリフやラストの鉄板腹巻きを観ても、松田優作はこの映画でハリー・キャラハンというかイーストウッドを目指していた感じがします。でもイーストウッドを遥かに凌ぐ身体能力があるので、彼独自のアクション世界が構築されていると思います。彼が病院に忍び込むシークエンスで、見張りの背後の塀に猫みたいに上ってくるシーンがありますが、普通に考えれば音や気配で気づくでしょうが優作ならあり得るんじゃないかと思わせる説得力があります。あと車を延々と走って追いかけるところも、彼なら許されるんじゃないですか。 ストーリーも粗削りというか雑の一言ですが、やっぱ見どころは田坂圭子でしょう。東映の悪いところで女性の描き方はこれまた雑なんですけど、彼女のヌードは眼福でした。本作だけで女優をやめてしまったそうで、調べてみるとその理由については真偽不明の噂がありますが、これだけってのはちょっと残念ですね。
[映画館(邦画)] 5点(2016-12-07 18:11:34)
7.  モンティ・パイソン・アンド・ナウ 《ネタバレ》 
モンティ・パイソンは高校生のころにTV放映されていましたけど、しょうじき観るのが怖かったです。だってテリー・ギリアムのアニメーションがシュールすぎてあまりに不気味でしょ。友達にも同意見が多かったと思います。たぶんモンティ・パイソンに影響受けたと思うのはご存知『ゲバゲバ90分』ですが、こっちはギリで小学生でも理解できたかなと思います。その『空飛ぶモンティ・パイソン』の初期シリーズのネタをそのまんま映画として撮りなおしたのが本作。久しぶりに観たモンティ・パイソンはまあなんというか、いくら東京12チャンネルとはいえ良く地上波で放送できたもんです。本国じゃBBCで放送してたってのがまたすごい(とはいえ後期シリーズではけっこう検閲されてそうです)。しかしながら使われているギャグの中に「バカ歩き省」や「スペイン宗教裁判」という超有名なのがなかったのはちょっと失望でした。でも「死んだオウム」「木こりの歌」あたりからの後半20分は怒涛の勢いで圧倒されました。 やはりモンティ・パイソンは吹き替えで観るのが最高です。ラストのテリー・ギリアム吹き替え古川登志夫の「洒落だよ、シャレ!」の捨て台詞がまた素敵です。
[CS・衛星(吹替)] 5点(2016-09-14 22:03:39)
8.  モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル 《ネタバレ》 
確かに『人生狂想曲』のえげつなさには及ばないんですが、本作こそがもっとも洗練された(?)モンティ・パイソン映画じゃないでしょうか。低予算を逆手にとったパイソン・メンバーたちのひとり何役は彼らのお家芸でして、ここが笑えないとパイソン映画はしんどいでしょうね。でも「三頭の騎士」「ニッの騎士」「殺人ウサちゃん」などのわけのわからないキャラ群のインパクトは強烈ですし、なんといってもあのメタフィクショナルなエンディングはこの手の手法で撮られた映画の先駆けじゃないでしょうか。まあ日本じゃウディ・アレンかモンティ・パイソンかというぐらい一般受けしませんけど、こういう「頭のイイ奴が考えるギャグ」というのはわが国では存在しないジャンルですからねえ。だいたいからして『古事記』や『日本書紀』を徹底的にパロッたようなようなものですから、いろいろとその手のタブーが存在する邦画界では絶対に出てこない発想です。でも生きているうちに一度は観ておくべき価値のある一編だと思います。
[DVD(字幕)] 8点(2016-09-09 22:10:31)
9.  モネ・ゲーム
コーエン兄弟らしいトリッキーなストーリー・テリングでそこそこ笑えるんだけど、なぜか観終わっても印象が薄いんです、なんででしょうかね? キャメロン・ディアスがアラン・リックマンと一夜をともにしたのに、コリン・ファースとは何にもしないで終わっちゃうというハリウッド映画らしからぬ展開のせいですかね。でもあのサヴォイホテルでのいかにもコーエン兄弟らしいコテコテのギャグを、ズボンを脱いで軽妙に演じっ切っているコリン・ファースはさすが名優です。やはり最後のオチがイマイチ判りにくかったのがやはり自分には受けが良くなかった原因でしょう。 それにしてもアラン・リックマン、太りましたよねえ。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-11-30 19:07:43)
10.  燃ゆる大空 《ネタバレ》 
皇紀2600年記念として製作された陸軍航空隊協力の国策映画で、戦前の空戦映画としては随一の超大作であります。公開されたのが1940年ですからまだ一式戦闘機隼は登場しなくて、固定脚の97式戦闘機が主役です。物語は陸軍少年航空兵の養成風景から始まり、その少年航空兵と教官たちが中国戦線で活躍しある者は戦死してゆくのが大まかなストーリーになります。全篇の半分近くが訓練シーンになるでしょうか、本作の製作意図自体が一般国民向けの航空隊へのリクルート映画の様な位置づけみたいなので、まあ当然の結果です。血沸き肉踊る空戦映画を期待していた自分としては、ちょっと肩すかしのような感じもしました。後半の空中戦シーンは、中国機も複葉戦闘機(95式戦闘機)を使ってほとんど実写で撮っていて迫力はかなりのものです。でもなんか物足りなさを感じて違和感があったのですが、なんと私の観たCS放送版はオリジナルよりも30分も尺が短かかったんです。たぶんストーリーの辻褄はあっているんでしょうが、カットされたフィルムはおそらくもう存在しないんでしょうね。 『翼の凱歌』『加藤隼戦闘隊』と並んで陸軍航空映画三部作となるのですけど、本作が軍国色がもっとも強い感じがしました。落下傘降下してゆく敵パイロットを撃てなかったと告白する航空兵に、「そいつを殺しとかんとまた戦闘機に乗って上がってきて、今度はお前がやられるぞ」と教官が諭すシーンがあるんです。深刻でなく軽いトーンで撮られているんですが、これって実は航空戦でのタブーなんですね。降下しているだけで降伏したわけじゃないので捕虜殺害にはならないでしょうけど、これを命令として強制した国はどこにもありません。こんなセリフが出てくる戦争映画は初めて観た様な気がしますし、検閲を受けているわけなので陸軍上層部は命令としては出さないけれど奨励しているということになるでしょう。ゾッとしてしまいました。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2014-02-27 21:41:45)
11.  モスキート・コースト 《ネタバレ》 
やればできるじゃないか、ハリソン・フォード!(失礼)。彼にこれほどテンションが高い演技が出来るとは、もうびっくりです。『刑事ジョン・ブック』での実績もあるし、監督のピーター・ウィアーはまさに“ハリソン・フォード遣い”の名人ですね(笑)。 この主人公の人物造形がまたうまく、良くいる自然回帰派のナチュラリストかと思ったら実は自分の王国を造ってそこに創造神として君臨したいだけ、つまり『地獄の黙示録』のカーツ大佐と本質的に同じ人間なわけです。バベルの塔の様な彼が発明した製氷機が爆発・炎上するシーンは、『地獄の黙示録』のカーツ王国の崩壊のシーンとそっくりです。彼に翻弄されるヘレン・ミレンやリバー・フェニックスの家族たちが家族崩壊の寸前まで追い詰められながらも、最後はハリソン・フォードの死を看取ってあげるラストは良かった。劇中ハリソンは妻であるヘレンを名前じゃなくて“Mother”と呼び続けるのがとても奇妙に思えたのですが、これはきっとヘレンがハリソンの聖母だったことを表しているんだと最後には判りました。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-10-07 21:45:42)
12.  モラン神父 《ネタバレ》 
久しぶりにキリスト教、というかカトリシズムを正面から考えさせてくれた映画でした。『勝手にしやがれ』で無頼漢を演じていたのとほぼ同時期のベルモンドがこんなストイックな神父役をしていたなんて、やっぱこの人ただ者じゃないです。 短いシークエンスをつないで行き、シークエンスの替わり目には画面を暗転させる編集がこの映画の特徴。モラン神父とバルニーの信仰をテーマにした会話は、宗教に無頓着な自分には知的な掛け合い漫才みたいに感じられたのが不思議です。結果的には悲恋に終わるバルニーの恋ですけど、「いつかまた会おう」「またって、あるのですか?」「この世ではなくあの世で」という最後の会話にはホロリとさせられました。 バルニーの娘役は『シベールの日曜日』のP・ゴッジです。
[DVD(字幕)] 8点(2012-12-28 20:21:36)
13.  モナリザ・スマイル 《ネタバレ》 
女子大版『いまを生きる』ということで、今までに使い古されたストーリー展開には何ら目新しいところはないのですが、1950年代のアメリカ東部名門女子大の学生生活が観られて面白かった(なんせヒラリー・クリントンの母校ですからね)。キルスティン・ダンストは毎度のことながらキツーイ嫌味な女で、ほんとほれぼれさせられます(笑) まあ本作最大の難点はジュリア・ロバーツキャラの組み立てがうまくいかなかったことでしょう。そして登場する男性キャラが、嫌味に感じるほど好感が持てない奴ばっかりなのも脚本の弱いところです。けっきょくどの人物も成長しないで終わっちゃったのでは。
[DVD(字幕)] 5点(2010-12-08 00:15:58)
14.  モスキート爆撃隊 《ネタバレ》 
『633爆撃隊』がヒットしたので、二匹目のドジョウを狙って製作された映画みたいですね。出演者もデヴィッド・マッカラム以外は地味な俳優が多くて、飛行可能なモスキート爆撃機の活躍を期待するしかないかなと思って観始めました。 冒頭から『クロスボー作戦』の映像が使われていて「こりゃ、ダメだ」とあきらめかけましたが、意外とドラマシーンは良い脚本で予想以上に観られる内容です。戦闘シーンはかなりクオリティが落ちる特撮なのですが、これは低予算だからしょうがないところでしょう。 物語はV2号(?)を製作しているフランスのシャトーを破壊するミッションに挑むというモスキート爆撃機にはお約束のプロットで、設定自体はフィクションですが大戦中にモスキート爆撃機が実際に成功させた作戦(刑務所をピンポイント爆撃して捕虜のレジスタンスを解放した)を巧みに織り込んだ内容になっています。上映時間も手ごろなのでテンポも良く、個人的には『633爆撃隊』より高評価です。さすが職人監督ボリス・セーガル、そつがない仕事をしますね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-08-11 00:27:21)
15.  もしも昨日が選べたら
結論から入ると、A・サンドラーのコメディはどうも自分には合わないみたいです。この人、眼が全然笑っていないんですよね。だからキレる演技の方に真実味があって、どうも笑えないんですよ、私は。彼はコメディよりシリアスな役柄の方がいいんでないのかな。ストーリー自体は予定調和の典型的なホーム・ドラマですが、やはりK・ベッキンせールが可愛かったですね。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2010-04-16 01:15:17)
16.  モンティ・パイソン/人生狂騒曲 《ネタバレ》 
モンティ・パイソン作品中屈指のネタのヤバさですが、「趣味悪い」と言われても私はこの映画大好きです。『クリムゾン、老人は荒野を目指す』というギリアムが監督した短編が最初に上映されるのですが、これが本編よりカネがかかったというコテコテのファンタジーものでギリアムファンはにんまりです。そして本編、冒頭登場するのがあの『シーマン』です。一時期はやったゲームソフト『シーマン』のルーツはこんなところにあったのですね。そして極めつけは『出産の神秘 第三世界編』で、「すべての精子は神聖なり!」と『オリバー!』をパクったミュージカル仕立てでカトリック教会を愚弄するパワーは、さすがモンティ・パイソン! はっきり申し上げて、中には出来の悪いエピソードもありますが、本作を観て「人生とは何ぞや」という究極の命題に思いをはせるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
[DVD(字幕)] 7点(2010-03-01 22:14:41)
17.  モンスター(2003)
このカップルの頭の悪さと身勝手さには、今まで観てきた映画の中でも屈指の嫌悪を感じさせられました。特にクリスティーナ・リッチ、何なんだこのキャラは! と、思わせるところは彼女の演技力の賜物で、シャリーズ・セロンよりうまいかも。モンスターはセロンかもしれないが、リッチはまさにデビルです。それにしてもシャリーズ・セロン、そこまでしてオスカーが欲しかったのですか、あなた…。
[DVD(字幕)] 6点(2010-02-18 00:39:45)
18.  モダン・ミリー 《ネタバレ》 
主演のジュリー・アンドリュースは、この作品の様なおバカミュージカルコメディにはちょっと合わないような気がします。ミス・キャストかな。また主演の彼女を影薄くしているのが伝説のミュージカル女優キャロル・チャニングの怪演で、オスカーにノミネートされゴールデン・グローブ賞受賞というのは納得です。ジェームス・フォックスの“タピオカ♪、タピオカ♪”はとってもシュールな感じのするナンバーで、耳にこびりつきました。
[DVD(字幕)] 5点(2009-08-30 18:40:12)
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