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プロフィール
コメント数 1433
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

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221.  柔らかい殻 《ネタバレ》 
神々しいほどに美しい映像と構図、でも気が遠くなるほどに救いの無いストーリー。画と話の両軸がかけ離れているが故に強烈に記憶に残る一本。 大人側の世界、まあ見事なまでに陰気な材料ばかりだ。荒んだ母親、焼身自殺の父親、兵役から帰還した兄は原爆症の疑いが濃く、そのうえ子供が被害者の連続殺人が発生するときたもんだ。 大人が全員暗い目をしている。なんで誰も彼もがどうかしちゃってるんだろう。ぶつぶつ言いながら道を往く二人組のおばさんは勘弁してほしいくらい怖かった。 病んでる大人の世界は子供の無垢なフィルターを通すと様子は違ってくる。ヤバイ未亡人は吸血鬼で、白蝋化した誰かの中絶胎児は天使なのだ。セスにとってはそうなのだ。自分の世界が優先するから大人の浮き世の騒ぎはピンと来ないんだ。警察に目撃した車のことを言うことなんかより、兄を吸血鬼から守ることの方が断然大事なことなのだ。 だけどラストにフィルターは崩壊し、現実のその意味が降りかかる。8歳の子が悟るその残酷なこと。 シュールで苛烈なまでの不条理が金色の小麦畑に展開する。美しくて怖い白昼夢のようだ。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-04-26 16:55:22)
222.  オール・ザット・ジャズ 《ネタバレ》 
凡人には計り知れない、”才能あるアーティスト”の頭の中をロイ・シャイダーの名演を通して覗かせてもらった。 いや、なんというか壮絶ですなあ。妻を怒らせ、愛人に泣かれ、それでも性的道徳規範になんか構っちゃいられない溢れる創作意欲。精神薬を手放せず、充血した目に目薬を何万回と注しながら「バラを創ることができる」神の領域に近づこうと必死にもがく芸術家。スタッフが称賛しようと、彼一人納得できない。果てしなく。 これって地獄ですよなあ。けれど、地獄でのたうつジョーのその人となりが茶目っ気のある憎めないタッチで描かれるので、圧倒されつつも それほどしんどさを感じずに観ることができる。 女グセが最悪でも娘には愛され、母娘で見事なダンスショーを自宅で披露してくれる。この場面の幸福なことといったら、ジョーの不倫も不誠実もすべて許してやっか、という気分になる。 あの世からお迎えに来た死の使いまでが美女と来たもんだ。F・マーキュリーばりにステージで輝いて、そして逝った。見事な人生でありました。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2015-10-17 14:51:16)
223.  グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち 《ネタバレ》 
うん 良いお話でした。普通に感動しました。いつもはウルサく感じるR・ウィリアムスも、これだけ抑えてもらえれば。B・アフレックが見事な演技してますよね。天才友人の背中を押す彼の台詞がこの映画のハート部分。そしてデイモンが旅立った事を知った時の喜びと寂しさ、すべて受け入れたような表情。実に繊細でぐっときました。助演男優賞も納得だ。←違う違う受賞はR・ウィリアムスだった。えっなんでだよー。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-06-10 23:50:37)
224.  赤ひげ 《ネタバレ》 
一つ一つの人情話が庶民の悲哀や貧困の残酷に根ざしていて重い。けれどその重さを中和するのが三船赤ひげ先生の人間の深みであり、人の情けであり。清濁併せ持つ赤ひげ先生の魅力についてはもう言うに及ばず、三船敏郎の分厚さに唸るばかり。一番好きな場面はチンピラを片っ端からのしておいて、「医者がこんなことをやってはいかん」と大真面目に弟子に諭すところ。もう、参っちゃうなあ。 そしてこの映画、画力にも強烈な印象を受けました。山崎勉のエピソードでの風鈴の使い方。軒に並べられたガラスの輝きとその音色、その向こう、坂道で再会する男女。切ない美しさがもう、すべてこの1カットで語りつくされます。脳が痺れました。 子ども二人の話をこっそりと大人二人が盗み聞きするシーンの画も忘れ難い。布団が幾枚も並べ干されて仕切られた、劇場型な効果は抜群で、こちらも話を漏れ聞いた気分になり涙ぐむのでありました。 人物の造形、お話の濃さ、カメラワーク。どれを取っても一級品。ただ、少ーし長い、です。
[DVD(邦画)] 8点(2017-05-13 23:44:44)
225.  グッバイ、レーニン! 《ネタバレ》 
国家によって台無しにされた個人の人生を描いているけれど、重たくならず場面によってはコミカルに描いているその筆致に感服する。 どの人物も(脇に至るまで)きちんと人間が描かれていることに脚本の良質なことを感じる。母のために献身的にがんばる息子ダニエル、それよりちょっと現実的な姉、彼ら家族を生暖かく見守る周囲の人々と。 お母さん、大変な人生でしたね。幼子を連れてすでに当局に目をつけられている夫のもとへ亡命するなど、怖ろしくて勇気を奮い起こすことなど容易ではなかったことでしょう。反動で共産活動に精を出す、その気持ち分からなくもないです。こつこつ貯めた貯金が価値を失くしても、こんなにも愛のある息子さんが育ったではないですか。 人生の去り際に、わが子のしたことを悟って息子を見つめる母の眼差し。世の中の真実を知っても、皆が心配したようにお母さんは壊れたりしなかった。母の愛は真に強く優しい。 統一後の東側の混乱ぶりを市民目線で知るのは初めてで、勉強にもなった。道路わきに積まれた古い家具、(それもすぐには回収に来ない)我慢に我慢を重ねてきた市民らの思いの象徴のようだった。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-09-03 00:05:04)
226.  戦場のピアニスト
150分もの間ひたすら見せつけられるのは、ナチの残虐非道ぶりと一人のユダヤ人の男が逃げ隠れする様。これでもかこれでもか。ナチスの人を人とも思わない鬼畜な様はこれまでも数多のジャンルで描きつくされてきたけれど、ポランスキーの粘着質なタクトは克明にしつこく糾弾し続ける。気分は良くないしドラマの展開も意外性はほとんど無い。このピアニストさん、本当に「逃げてるだけ」なんですもん。けれど、実話の持つ衝撃の大きさ、覚悟を決めたうえでのピアノ演奏の芸術の崇高さ、作り手の「何が言いたいのか」が100%伝わる明確なメッセージ性、やはりどれをとっても一級品の作品であるかと思います。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-08-28 00:23:09)
227.  レイニング・ストーンズ 《ネタバレ》 
ああーこりゃまたケン・ローチらしい・・。また私の「仲間」がやられている、と思った。貧困と不運に。まだしも健康でガッツがあってユーモアも友人もあるから陰惨というほどではないけど。でも首の皮一枚だ。 ほんとに、真面目で信仰心もあって娘のために必死で、友人の子を思ってヤクの売人に怒りを爆発させる良き人間がなぜこうも経済的に窮しているのだ。かつての大英帝国の社会のひずみは深刻だ。 このお父さん、ケン・ローチ作品のなかでも群を抜いて運が無い。もっとも、一度きりの娘の聖餐式に服から靴まで一式揃えようという分不相応な出費はなあ。神父さん曰く「分別の無い」行為で自分の首絞めちゃってるわけで、いやおとーさん、そこはレンタルで良いと思うよ?周りも皆そう言ってるじゃないですか。かくして彼の運は坂を転がり続け、とうとう自暴自棄に一線を越えそうになるのですが告解された神父さんが実に良いんだ。Fワードを吐きながら真に正しい方向へ父親を諭す様はロックなキリストのようだった。 ラストも監督ったら冷や冷やさせてくれちゃって。バンかよ!お父さんの運もようやく上がり始めたみたい。ケン・ローチらしい匙一杯分の粋な締め方でした。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-10-18 19:54:55)
228.  25年目の弦楽四重奏 《ネタバレ》 
クラシック演奏家と聞くと、そのアカデミックな威光にハハー、と畏れ入ってしまうクラシックオンチなワタシである。しかし芸術畑もまた人間社会なのだなあと感じ入る一本でありました。 カルテットの一人が引退を表明したことから連鎖のように噴出する人間関係のわだかまり。それは凡庸な生活を送るワタシらとなんら変わることがないわけで、まるで同級生の熟年トラブルを聞いているようだ。 人間関係というのは微妙なバランスで保たれているもので、たとえ25年という月日を抱えてきたものでも、ちょっとしたきっかけでガラガラといってしまうのね。第二奏者の、第一奏者への屈折した思い、父と慕うチェリストの病にショックを受けるジュリエットには夫の不倫という追い討ち。その娘の秋波にまんまとやられてストイックの仮面が剥がれるダニエル。 私が思うに、若いアレックスが最も良くない。ダニエルに取り入ったのは母への当て付け気分が七割ほどと感じる。ころりといったダニエルが気の毒だ。ピーターにも「恥を知れ」ともっともな説教をされちゃったじゃないか。おじさんなのに。 メンバー間が不穏な中、一人弦を置く孤高の音楽家C・ウォーケンの静かで覚悟の伝わる演技が見事。個人的に好きなホフマンはついてない役どころで(たいていそうね)可哀相だなあ。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2015-04-12 01:03:11)
229.  ビッグ・フィッシュ
良かったです。幸せな作り話、傷つく者のいない創作は聞く者の心を暖めるのですね。E・マクレガーは若き屈託の無い父親像を好演しているし、T・バートン十八番の目に鮮やかな映像も美しい。そしてJ・ラングもこんなに素敵な齢のとり方をしたんだね。 「本当の話なんかつまんないだろ?“大きな魚”の方がわしは良いと思うがね」という老医師の台詞に大いに共感。“本当のこと”を知りたがっていた主人公だけど、楽しく暖かい父親の作り話で心が育まれてきたはずなんだ。だって、最後に父親の人生を締める彼の渾身の創作の見事なこと。そして、想像と現実がミックスしたラストの場面では予想外の感動に襲われてしまった。お父さん、見事な一生でした。
[DVD(字幕)] 8点(2014-05-23 00:02:37)
230.  明日に向って撃て! 《ネタバレ》 
この二人、考え浅くてまじめに働くことが嫌だっていう馬鹿野郎ですからね。P・ニューマンの人懐っこい笑顔と、レッドフォードの端整さが無ければこうまで人を魅了しないだろうなあ。刹那的な生き方とも言えるのに、筆致はあくまで軽やか。明るい旋律のrain dropsと、心が開放されるような大平原のショット。馬で駆け抜ける二人の、拘泥するものの無い生き方に憧れすら抱きます。アメリカンニューシネマの人物たる故、破天荒な人生の落とし前は即ち蜂の巣。悲劇的な幕切れではあるけど、画をとめて音のみ残したことと、直前の二人の会話のこの上なく気軽な感じが女々しい感傷を嫌っているようで、最後まで一本気なセンスの良さを感じる演出でありました。
[ビデオ(字幕)] 8点(2014-06-20 19:44:53)(良:1票)
231.  迷子の警察音楽隊
ユダヤ人の中に迷い込んでしまったアラブの人たち。と聞くとぴりぴり緊張しそうな設定にしておきながらも、彼ら個人個人に政治的な色はほとんど無い。迷い込んでしまった方も、急遽上がりこまれてしまった側も、お互い困惑しながら、どこまでも普通の人たちなのだった。洋の東西問わず、このあたりのぎくしゃく感はすごく良くわかって微笑ましい。何人であっても、結局は人の心って同じ動きをするもので。そんなことを、特に凝った演出もなしにところどころ笑わせながら、あっさり心地よくまとめてある。食堂の女主人の存在感抜群。ざっくりしててイイ女です。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-01-10 00:28:42)
232.  遠い空の向こうに 《ネタバレ》 
このお話今の中学生の英語の教科書に載ってるんですよね。でちょっと興味が。こんな映画の入り方は人生初。10代必見の夢と力に満ちた良いお話でした。人生への不安や親との葛藤、夢に恋に友情にとコンパクトにまとまってとてもわかりやすい。頑固で人情に厚い親父さんにもほろりとさせられる。手を上げないとこが良い。大事です。応援し続けてくれる先生も素敵。彼女の名を冠した最後のロケットに落涙。おりこうさんすぎる出来な気もしますが、線路をはがして資金集めするシーンがすごく好きなので、1点プラスです。よくやった、BOYS!
[DVD(字幕)] 8点(2011-09-06 00:21:00)
233.  ジャッカルの日 《ネタバレ》 
格好の良い、二枚目な映画。演出も主人公もストイック。“必要なこと”のみを確実に仕上げてゆくプロの手腕をこれまた無駄の無い脚本で すっすっと描く。いやあーかっこいい。 やっぱり、E・フォックスに尽きます。この映画、風光明媚であるし、白のアルファロメオや銃身の細い改造銃など小物まで粋なんだけど、この男優がまた物腰に品格あって所作がキレイなんですな。隙がなく冷徹で 殺し方まで血で汚さず、すっと事が済んでしまう。物語上、男爵夫人からゲイ氏に至るまでが惚れるキャラクターでなくてはなりません。その点、E・フォックスは実に適役でありました。 重大事件を扱うに当たって、なんだか事なかれに流れがちな仏閣僚の面子や、有能さでは軍配のあがる英国捜査機関の働きぶり、ハニートラップを仕掛けるテロリスト組織など、脇のドラマもちゃんと140分に落とし込んでいて、あちこちに見ごたえがあります。「あなたたち全員を盗聴しました」の場面は笑ったなー。
[DVD(字幕)] 8点(2014-11-13 00:13:15)
234.  JFK
『誰か』が疑問を呈さなければ、ケネディ暗殺は共産主義者オズワルドの単独犯行だと、歴史に迷い無く刻まれたのかと思うとなんか空恐ろしい。登場人物である地方検事長をはじめ、“真実”を追究するために声をあげ、巨大な権力相手にひるまず闘った人たちのその姿勢に敬意を表する。もちろん、O・ストーンにも。
[映画館(字幕)] 8点(2012-09-26 01:06:43)
235.  メタルヘッド 《ネタバレ》 
ヘッシャー、もうコイツの素行ときたら器物損壊、押し込み居候、身体には中学生レベルの落書きイレズミ、と100%どチンピラな奴。ニヤついた目つきで考えが読めない、というJ・G・レヴィットの名演もあって、コイツをどう評価すべきか中盤まではとても困る。 だけど、傍目にはもの凄く見えづらいけれど、ヘッシャーには極めてまっとうな部分があって、それは一家族を再生させるに足る力があるのだった。 「年寄りの言うこと」と、親父と孫はばあちゃんの言うことを完全にスルーする。彼女の話をマトモに聞いてたのはヘッシャーだけだった。下品で笑えない若者ジョークをなぞなぞにしたって、具合の悪いばあちゃんにウケるわけないだろうが。でもこれがコイツにできる精一杯の励まし。あの日約束どおり早起きして、シリアルを二人分乱暴に作って散歩の迎えに行ったのもヘッシャーだった。 棺おけを押して街中をゆく三人の姿を泣かずに観られようか。 TJと父親の心が再び立ち上がるのが分かる名場面だ。 J・G・レヴィットはもちろん、美貌が邪魔にならないように地味に脇を固めたN・ポートマンも、往年の名優P・ローリーも素晴らしい。そしてエンドロールはとてもひどい。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2014-10-12 00:10:41)
236.  バウンド(1996)
全員知らない俳優ばかりだ。しかも視点を置くのがレズビアンかあ。と、「客の共感」を得るにはなかなかハンデを負った作品かと思うのに、これがすごく面白いんですね。手には汗、緊張で目は充血の108分。 開けるのか、やめるのか?のスーツケースネタで引っ張ること引っ張ること、こうも緊迫させるとは。けっこう映画観てるんですけど、きっちりハラハラさせられた。巧いですねえ、人間心理も読み込んだサスペンスのお手本ですね。 瑣末なことですが、レズの(たぶん男役の)人って男性用のブリーフを着用するの?あの場面、画的にどうだろう。それと90年代の作品なのに80年代ぽいのは何故かしら。誰かわかりませんか。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-09-11 00:18:37)
237.  うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー 《ネタバレ》 
ある一日が繰り返される不条理、という題材は他作品(三崎亜紀氏の小説)でも触れたことがある。まさか84年にうる星のキャラですでに発表されていたとは。後年読了した小説の方はシリアスな現実感がずっしりと腹に溜まる感じだったけれど、アニメはなんといっても“うる星”なので暗くはならないのね。あたるの「それがどーしたのよ」的ないいかげん主義とラムの「毎日が幸せ」がベースになった現状では、さくらと面堂だけが真面目になってもからーっと明るい不条理だ。 画が凄い。映画の奥行きを活かした画の巧みさ。真実を知るさくらのこちらを見据えるアップ(ここ長い。びびった)、忍が入り込んだ鈴の重なる迷宮場面の陶酔感。飛行機でみるみる宇宙空間まで昇って知る、この世の(フザケた)全貌が現われるさまはまるでカメラで撮ったかのようななめらかな動き。当時のアニメとして最高の技術をふんだんに盛り込んだ画の力が、押井哲学ともいうべき難解なテーマに説得力を持たせ、かつうる星ファンをも納得させる作品にしていると思う。
[DVD(邦画)] 8点(2015-02-15 23:54:47)
238.  ヒューゴの不思議な発明 《ネタバレ》 
私の中に、ほんのちょっとだけ残っていた11才の少女の感性がこの映画にすっかり魅せられた。眼が嬉しい嬉しいと言っている。秘密の隠れ家を求める心が、駅の裏側という歯車と仕掛けで織り成された狭い空間に喜んでいる。時計盤の裏から見下ろすパリの夜景!素敵な外国の絵本を観ているよう。からくりを修理するというのはそのプロセスすら楽しい。部品をひとつひとつ探して、直ったら何が出てくるのか、わくわくする気持ち。そのわくわく感が、映画創世記のメリエス氏のわくわくとリンクする。大人が夢を取り戻した、その一助を担った子供心の誇らしさ。11才からだいぶ遠くへ来てしまったけれど、私はヒューゴとイザベルのすぐ隣にいられた。三人組の気分で。コメディパート担当の鉄道公安官と相棒マキシミリアン、彼らも良かった。なんだかキレイなんですよね。立ち姿も濃紺の制服も。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-08-19 00:03:20)(良:1票)
239.  プロヴァンス物語/マルセルの夏
なんて輝かしく眩しい少年の夏休みであることか。荒地を楽園のごとく満喫する少年の心がわくわくと弾けている。父を尊敬し続けたい思いと、その父の黄金の獲物。少年の誇らしさではちきれそうな描写が微笑ましい。秘密を分かち合う親友リリィと“15歳の少女のよう”と表現される美しい母、調子の良い叔父さん、とマルセルの周囲をとりまく良き人たち。マルセル、キミは幸せだなあ。その幸せが嫌味なく伝わるのがこの映画の素敵なところ。緑色でさわやかな幸せをありがとう。ついでながら教職をつとめるマルセル父の板書の文字がレタリングの見本のようで素晴らしく美しいのです。この時代では当然の素養なのでしょうか。
[ビデオ(字幕)] 8点(2013-02-13 18:04:40)
240.  チョコレートドーナツ 《ネタバレ》 
人の心に棲む、偏見という悪意の手強さ。「なんなんだ」と観ている間、この思いがずっと離れなかった。いや、裁判所の判事がゲイのカップルに子供を預ける事例に慎重になるのは分かるよ。子供は男の子で、ダウン症で、もしや性的虐待を受けてしまうかもしれないと。だからこそ、彼らを知る人間に証言をしてもらうのでしょ。学校の先生も、事情を精査した調査員も二人が保護者として適格であると証言したのに。にも関わらず保護を認めない。なんなんだ。説明しろ。 極めつけはかつての部下に嫌がらせをしにわざわざご登場の元上司だ。なんなんだ、あんた。法を乱用してまで彼らの主張を折りたいのか。底冷えするような意地の悪さだ。偏見という醜悪さがもろに出ている顔。鏡を見ろ。 とまあ ひとしきり憤慨し、血圧が下がったらつくづくマルコが哀れで涙が出た。こんな問題は今でも山積みだ。でも救いが無いわけではない。二人の愛の形は本物で限りなく優しかった。愛が確実に存在した、その偉大さに心が和らぐ映画でもある。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2015-10-05 00:04:50)(良:1票)
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