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民朗さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1317
性別 男性
ホームページ http://minrou.seesaa.net/
年齢 36歳
メールアドレス baker221b@live.jp
自己紹介 全体的に甘めの評価になりがちです。
当然映画のジャンルによって評価にバラつきがあります。以下参考までに……。

評価が高くなりやすいジャンル:ミュージカル、B級アクション、ロマコメ、バカコメディ
評価が低くなりやすいジャンル:ミステリー、サスペンス、ラブロマンス

基本的に過激な映画が好きです。暴力的な意味でも、性描写的にも、人間性の描き方でも
どれだけ感動的な映画であっても尖った所が無い映画より、過激な表現がある映画の方を評価しています。

13.4.27(追記)……TOHOシネマズが6月1日から高校生料金を1,000円にするとのこと。
今は若い方が映画館に少ない状態なので大変素晴らしいと思います。
(日本の料金はそもそも海外に比べて高すぎる。価格も一律で決められているから劇場間の競合も生まれにくい)
でももうちょっとシネコン自体が上映する映画のラインナップを改めた方が良いのでは。
客が集まる邦画をバンバンかけるのは経営としては正しいけれど、いつか必ずしっぺ返しが来るのは判り切っていることなのに。

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421.  キャプテン・フィリップス 《ネタバレ》 
ポーン・グリーングラス監督らしいブレるカメラ、無線機や電話等の小道具を舐めるように捉えるカット、それに伴う緊張感を堪能できるアクション映画です。ただ、前々作の『ボーン・アルティメイタム』、前作の『グリーン・ゾーン』と比較すると画面の揺れの度合いは控えめになっているし、カットの数もかなり少なくなっているように感じました。一部の人々には同監督の作品は「目が疲れるから嫌い!」と言われていますけど、この作品はそういう人たちにも薦められるのではないかと思います。 ソマリアの海賊から助かった勇気ある船長という話でありながら、単なるアメリカ万歳映画では無く、ソマリア海賊側の言い分や現状も描かれているのがフェアだと思います。最後にはあのフィリップスを気遣っていた男の子まで無残に射殺されてしまったのには仕方が無いとは言え呆然となってしまいました。
[映画館(字幕)] 7点(2013-12-15 06:55:58)
422.  凶悪 《ネタバレ》 
実際の保険金殺人事件のルポを題材とした映画。何よりその題材の料理の仕方に唸らされました。テーマ自体はコーエン兄弟の『ノー・カントリー』に近いと思います。怪物の様な殺人鬼を善人である主人公が追っていく内に、人間の暗黒面に迫っていく。『ノー・カントリー』の方は原題の通り事件を追っていた老保安官が「こんな国は老人の住める国じゃねえ」と呆然として終わりますが、本作は主人公を通して観客に問いを投げかけてくる。主人公の妻が最後に呟く「あなたも愉しかったんでしょう?」という台詞だ。ワイドショーではコメンテーターが事件について意見を並べ立て、ネットで全くの第三者が事件を勝手に糾弾していることなど山程ある。そんな資格が君(観客)にあるのか?と作り手が質問を投げかけているように思えました。 そんな感覚を観客に抱かせるには事件を如何にもエグく興味が惹かれるものに見せなくてはなりません。それに寄与しているのが、多くの方も述べているピエール瀧とリリー・フランキーの怪演でしょう。二人共目に狂気が宿っていて素晴らしい。 しかしどうにも特に先生のキャラクター造形が、『冷たい熱帯魚』のでんでん演じる村田に近いと思ってしまいました。と言うか事態が急変するとカメラが登場人物の背中をダイナミックに追っていったり、殺人シーンではカメラが縦横無尽にパンすることで場面に異様が感じられたりと、かなり園子温のタッチに近いと思いました。……が、これはエグい話を見ると直ぐにポスト園子温と思ってしまう私の悪癖でもあるのかも知れません。 それから最も残念だったのが、主人公がとにかく私の嫌いなタイプの人間だったこと。勿論、あのラストに向かうのであれば仕方が無いのかも知れませんが、「おまえ夫としてどうなん?」と何度も思ってしまった。あれだけの奥さんの懇願に対して「疲れてるから……」で蔑ろにするとか酷すぎる。私はここで主人公に余り感情移入できなくなってしまい、ラストにリリー・フランキーが突き出す人差し指の先に自分はいないと思ってしまいました。
[映画館(邦画)] 7点(2013-11-23 14:46:28)(良:3票)
423.  ハウエルズ家のちょっとおかしなお葬式 《ネタバレ》 
名バイプレイヤーを集めて作られた感じの悲喜劇。特にアラン・テュディックの芸達者振りは見事で、ヤクでキメキメ状態になった演技には大いに笑わせて頂きました。アメリカの良くあるお下劣コメディと異なり、劇中では誰ひとり死なず、態々見せる必要のない下品なシーンも見せない点に好感が持てます。昨今のアメリカのコメディなら件の写真なぞ間違いなく大写しにしてしまうでしょう。一応葬儀という舞台にあった上品(?)な作りでした。 但し、登場人物が多く一人一人の葛藤などは特に掘り下げられないので、「主人公が挫折から立ち直り成長する」そういうアメリカの伝統的な物語を求めている人にはややモヤっとくる話かも知れませんが。
[DVD(字幕)] 7点(2013-11-16 16:13:08)
424.  ばしゃ馬さんとビッグマウス 《ネタバレ》 
夢を追いかける人の姿を残酷に描いた良作。ここまで女主人公をどん底まで突き落とす作品も少ないと思います。特に結婚式の場面で旧友に、見栄を張ってしまうシーンの儚さは半端じゃない。その後にゲロまで吐かせる容赦のなさ。最後までばしゃ馬さんこと馬淵は一次審査すら通らない。努力しても才能がなく夢が叶わない人、つまり世間一般の人々の姿を徹底的に映し出す。 彼らを映す画も素晴らしい。ビッグマウスこと天童が落選し奇声を上げながら全力疾走する様を、クローズアップとロングショットを織り交ぜて可笑しく哀しく映し出す。介護の現場で大失態をしでかした馬淵の錯乱状態を一人称のカメラが揺れることで表し、第三者視点から外で泣きじゃくる彼女を映し出す場面も良く出来ていた。会話劇や元カレの家でのロングテイクも印象的でした。 しかし残念な部分もありました。まず上映時間が長すぎる。馬淵がドン底に突き落とされるシーンが謂わばこの映画の谷間。そこからエンディングまで40分近くもある。優れた映画ならクライマックスに至るまでをタイトに描くと思います。 この映画は色々な場所での会話が出てくる。居酒屋、レストラン、シナリオ教室、エレベーター前、etc...。そこの会話劇は面白いのだけれど話してる当人以外の人物は完全な背景と化してしまう。居酒屋やレストランのシーンは特にひどい。主人公二人が口論してるのに周囲の人達は普通に会話を続けている。そこは場が白けるとかそれなりのリアクションをするべきじゃぁ。 風呂場でのオッサンの股間のモザイクも意味不明。それまで主人公に感情移入してるのにモザイク映った瞬間に「あ、これ映画だよな」って我に返っちゃう。実に無粋。 また私は馬淵に足りないのは何より"ストイックさ"だと思ったんですよね。本人は「ストイックにやらないと~」と何時でも何処でもタイプしてるんだけど(正直場所や状況を考えろと大いに思いますが)、ボーイズラブのシナリオを書いているマツキヨさんに「私はそういうのはちょっと興味ないかな~」とか言っちゃってる。私からすればどんなに自分の好きじゃないジャンルの企画であれ足がかりに挑戦していく位のスタンスが必要だと思うんだけどな。どんなジャンルでも深い部分はあるわけだし。そういうとこには最後まで気づかず終いで自分の宇宙の中だけで完結している馬淵の姿に納得できなかったというのが正直なところです。
[映画館(邦画)] 7点(2013-11-11 22:23:17)
425.  標的の村
ドキュメンタリー映画はそれほど好きなジャンルではなかったのですが、この映画は最後まで大変面白く観れました。本作が描いているのは沖縄でのオスプレイ配置問題・普天間基地移設問題とセンシティブな問題ですので、面白かったというのは不謹慎かもしれませんがそう思ったのだから仕方が無い。 普通のドキュメンタリー映画というのは大抵監督の主張が前面に出ちゃっていて、上映開始から十数分も経つと私は「ああ、そういう主張がしたいのね、OKOK」とその後が苦痛になることが多いのですが、本作は終盤に見せ場とも言える普天間基地封鎖、そして沖縄県警によるその強制排除を持ってきており、最後までスクリーンから目が離せませんでした。 映画の内容について言及するとどうしても政治的な話をせざるを得ないので割愛させて頂きます。ただ敢えて二つだけ言うとするならば、死んでも還る(埋葬される)場所すら無い」と言うのは本当に辛いだろうと思ったこと、本作の主張も含めて両サイドの意見を吟味して自分で結論を出さなけれないけないと思ったこと。以上です。
[映画館(邦画)] 7点(2013-11-10 22:09:29)
426.  es[エス](2001) 《ネタバレ》 
私がドイツ映画に詳しくないからかも知れませんが、知っている俳優が皆無だったのが良かった。見ている間は当時者になりきり没頭することで人間の残酷な内面を見せられた気がします。やっぱり知っている俳優が出ているとどうしても「あの○○という俳優が大変な目に遭っている」と思っちゃって完全に感情移入できないんですよね。 
[DVD(字幕)] 7点(2013-11-10 21:59:12)
427.  殺人の告白 《ネタバレ》 
観終わった後にジックリ考えてみると、結構粗がある作品なのですが、観ている間はテンポの良いストーリー運びに翻弄されるので全く気になりませんでした。終盤のドンデン返しにも鈍感な私はまんまと騙されてしまいまして。ただ個人的には終盤まで割とクレバーなミステリ物と思っていたので、クライマックスに唐突に始まる犯人とのアクションシーンは蛇足に感じました。観客が求めている要素と作り手は判断したのでしょうが、私にはサービスでもなんでもありませんでした。
[映画館(字幕)] 7点(2013-11-10 20:54:44)(良:1票)
428.  つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語 《ネタバレ》 
監督が苦手な行定勲だったので余り期待せずに観たのですが大変面白かったです。そうなんですよね、普通のラブロマンスとは異なり現実の恋愛ってのは呪いでしかない場合もあるんです。この映画の中の阿部寛はトコトン艶の呪縛に囚われている。その感覚にかなりシンパシーを感じたのでこの点数です。逆に今までノホホンと楽しい恋愛しかしたことが無い人にはピンと来ない内容なのかも知れません。 但し、いくらなんでも頭悪すぎる登場人物の描き方には萎えましたけどね!監督はアレキサンダー・ペインの様なトラジェディック・コメディーを目指したのかも知れませんが、余りにもキャラクターがデフォルメされてて真剣味込みの面白さが減じている。
[映画館(邦画)] 7点(2013-11-10 20:45:27)
429.  ちゃんと伝える 《ネタバレ》 
父親と息子の関係を描いたヒューマンドラマ。園子温印とも言える血や残酷シーンは全くありません。また不用意にカメラを動かさず殆どフィックスで撮っているのも、ダイナミックなカメラの動きが持ち味の園監督らしくなく可也異色作に見えます。恐らくこれは一つの親子(エンドロール後に映画を実父に捧げているので園監督自身かも)を描いたドラマであるからこの様な落ち着いた画作りにしたのでしょう。 本作はタイトルの通り「伝えることの難しさ」がテーマ。厄介なことに身近な家族・恋人にこそ大切なことは伝え難い。また結婚についてとても真摯に厳しく評している作品でもあります。普段、強烈な映画を撮り、色々な人から「極端だ」「無茶苦茶だ」と言われる事の多い園監督の根底の真面目さが解る作品ではないでしょうか。 何とも素晴らしいのが、映画の中でガンを知らさせる人の描き方。二人出てきますが、どちらも告げられた直後は硬直し自失している様で一応話を聞いてもいる。妙な演技のリアルさに唸らされました。
[DVD(邦画)] 7点(2013-10-28 22:27:06)(良:1票)
430.  フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン) 《ネタバレ》 
私の中で"フランケンシュタイン"と言えばジェームズ・ホエール版でもなく、ケネス・ブラナー版でもなく、この本多猪四郎による『フランケンシュタイン対バラゴン』なのです。メアリー・シェリーの原作が持つ「生まれてしまったモノの悲しみ」に原爆、生物兵器、見世物としてのミュータント等の要素を絡めている脚本は実に見事。本作は謂わば感情移入しやすい"ゴジラ"と言えるのかもしれない。 円谷英二による特撮も冴えまくっていて、古さを感じないとはとても言えないが、特撮技術としては大変高水準な事には違いない。 そして何より敵役のバラゴンの造形がカッコ良いのだ。終盤のフランケンシュタインとの格闘にテンションが上がるのなんの。それだけに最後のタコだけは頂けない。観ていて思わずズッコケた。ラストのセリフを言わせたいがためにデッチ上げたとしか思えない。トンデモ展開。
[DVD(邦画)] 7点(2013-10-18 23:35:18)
431.  ミッション:8ミニッツ 《ネタバレ》 
過去に起きた事故を何度も繰り返すという設定が面白く、次々とストーリーが展開していくので一気に観れます。最後に『恋はデジャ・ブ』と同じく、「その瞬間の隣人を精一杯愛することの大切さ」を説いており、それも感動的でした。佳作という言葉がピッタリくるSF作品です。
[DVD(字幕)] 7点(2013-10-15 22:47:20)
432.  デーヴ 《ネタバレ》 
脚本のゲイリー・ロスと監督のアイヴァン・ライトマン。両者ともに大変丁寧な映画の作り手ですので、その安定感はさすがの一言。逆に尖ったところが余り感じられないのがやや残念ですが、誰にでも進められる作品になっていると思います。 丁寧なコメディ演出にサラッと説教臭くならない程度に政治的メッセージを込める上品さがとても良い。ボディ・ガードを演じるヴィング・レイムスの「君のためなら死ねる」というセリフに全てが凝縮されている。理想の政治家をコミカルに描いた良作。
[DVD(字幕)] 7点(2013-10-05 13:58:06)
433.  仁義なき戦い 完結篇 《ネタバレ》 
シリーズ5作目にして一応の完結作。最終作としての見ごたえはそれほど無く、どちらかと言うと追補版の様な印象。1~4作目までの様にストーリーを貫く軸が無く、天政会の世代交代とそれに伴う流血が延々と続く。広能も終盤まで登場しないので主人公不在で盛り上がりに欠ける感も否めない。但し終了した筈のシリーズを静かに締めくくる作品と考えれば消して悪い出来ではなく、これまでに数々の名演を見せてくれた菅原文太、小林旭、松方弘樹、伊吹吾郎、田中邦衛、北大路欣也、そして金子信雄に感謝しつつ最後まで楽しく観ることが出来ました。
[DVD(邦画)] 7点(2013-09-28 08:49:32)
434.  晩春 《ネタバレ》 
私は初め原節子演じる中々結婚しようとしない娘が主役の映画だと思っていました。実際にそうでもあって、終盤まで笠智衆演じる父親は腹の底が見えない。基本的に周りの人の言葉に「そうだなあ、そうするか」と延々と肯定し、娘と能を鑑賞した時も娘の気持ちに(表面上は)気付けなかったりする。 しかしこの印象が最後の姪っ子との会話で180°変わってしまう。何もかも娘の事を理解した上でのあの行動だったのだと。その後のリンゴの皮を一人で向いている時の茫とした表情は観ていて居た堪れなくなりました。嫁に行く娘を思う父親像というのは結婚を描いた映画ではド定番の一つですが、これほど見事に複雑な父親の心理を描いた作品を私は知らない。
[DVD(邦画)] 7点(2013-09-18 23:27:55)
435.  ホワイトハウス・ダウン 《ネタバレ》 
「何回地球を滅ぼそうとしたら気が済むんだ……」と良く映画ファンからネタにされるディザスタームービーの名手(?)エメリッヒが今回ぶっ壊すのはホワイトハウス。ホワイトハウスを壊すなんてそんな地味な作品で大丈夫か?と思っていたのですが大変面白かったです。 まず一番面白かったのは現実のアメリカ社会を作品内に色濃く反映させていることです。主役の一人であるジェイミー・フォックス演じる黒人大統領は、中東のイランとの和解を目指していることから考えても明らかにオバマがモデルでしょう。彼が黒人差別の撤廃を目指したリンカーンを尊敬していることも実に分かり易い。 また彼が中東に歩み寄っていることをホワイトハウスの外で批判しているテレビ局は多分右派偏向報道でオバマを攻撃していたFOXニュースのパロディでしょう。このテレビ局がスクープを撮るためにヘリから無茶してホワイトハウスに近づこうとしたり、テロリストと聞くや「アラブのテロリストに違いない!」と決め付けるのも実際にやりそうな行動です。 また悪役の設定が上手い。大統領が死んだと決めつけ大統領を引き継ぐ副大統領は問答無用でホワイトハウスをテロリストごと空爆しようとする。これは多分アフガン紛争やイラク戦争の時に空爆でサッサとケリを付けようとしたブッシュ元大統領をパロってるんじゃないかなーと。実は黒幕の下院議長に利用されてるだけってのも、なんとなくディック・チェイニーを連想してみたり……。この下院議長を演じるリチャード・ジェンキンスもかなりチェイニーに似てる気がします。 まあとにかくアメリカの政治をパニック映画の中で描いている鮮やかな話運びでした。しかも素晴らしいのが別にアメリカの政治に明るくなくても楽しめるアクション映画でもあること!ここら辺はエメリッヒお得意の観客への過剰サービスが上手く機能していて、次から次へとアクションが展開するので全く飽きません。 ギャグも中々面白い。下層階級から大統領になったジェームズ大統領がテロリストに自分のエア・ジョーダンを触られてマジ切れしたり、ホワイトハウスの案内係がテロリストに対して「この調度品はイギリスの○○から贈られた大変貴重な××で~~」と窘めたり、随分小粋なギャグが多かったように思います。 と言うことで本作でかなりエメリッヒを見直しました!基本的にアメリカ万歳映画なのに最後まで楽しかったです。
[映画館(字幕)] 7点(2013-08-29 22:31:31)
436.  永遠の人 《ネタバレ》 
何十年に渡る夫婦を描いた作品ですが、もう直視できない程に地獄の様な作品。生娘を強姦し無理矢理嫁にした地主の息子、夫への復讐の為に図らずも長男を殺す原因を作ってしまった嫁、長男を失った時の悲しみが消えず嫁を恨むその次男。一人が一人を憎み、一つの村を舞台に数珠つなぎの様に憎しみが巻き起こります。 そんな話の中で、相手を"許す"ことができるのか?を仮初の夫婦をモデルに描く。木下監督の深い人物描写が白眉です。哀愁を漂わせるフラメンコギターも良い。
[DVD(邦画)] 7点(2013-08-26 10:40:37)
437.  ワールド・ウォー Z 《ネタバレ》 
まず良くこんな原作を映画化したもんだと感心しました。原作は作者が「かつてこんなゾンビ大戦があったんだよ」っていう形式でズラズラと当時者のインタビューが載っているだけの本なので、これを映画向けに脚本を完成させたことには驚きました。しかし原作の一番面白い所である、「現実にゾンビが発生したら世界はどう対処するか?」という部分は消えてしまっていたように思います。個人的にソダーバーグ監督の『コンテイジョン』の様な完全リアル路線のパンデミック物を期待していたので少し残念でした。 本作は光と影のコントラストが上手い作品だったと思います。明らかに意図的に逆光にしているシーンが多くて、それは"平穏に忍び寄る絶望"、逆に"絶望の中で微かに見える希望"の両面を表現していたのかなと思います。ゾンビ映画の伝統といえば容赦の無いバッドエンドだと思いますが、それに対して本作は最後に希望を見出して人類は生き残っていくラストとなっており、従来のゾンビ物から脱却しているのも面白いなと思いました。 しかし最も残念だったのがファミリー映画としての体裁を保つためでしょうが、血が全く映らないことです。最後に希望を見せて終わる映画でもいいのですが、それなら劇中で凄惨な描写がないと私は納得できません。この映画は汚い部分はほぼ完全にオミットされているので、ラストのブラピの独白も綺麗事の様に聞こえてしまいました。 あと流石にペプシの宣伝が露骨過ぎないか?なにゾンビに向かって呑気に一杯遣ってるんだよ!CMか!
[映画館(字幕)] 7点(2013-08-18 19:39:20)
438.  仁義の墓場 《ネタバレ》 
「仁義なき戦い」と同じく深作欣二監督による実録ヤクザ映画と聞いて、なんとなく手にとったのですがとんでもない作品ですね。カルト映画とされている訳も良く分かります。序盤は「ああ、スカーフェイスと同じく跳ねっ返りヤクザの一代記か」と思っていたのですが、中盤で酔った勢いで親分を殺した辺りから「単なるツッパリを超えちゃってるだろ」と思い、兄弟分の今井を殺した時点で「なんだこの怪物は……」とどんどんと主人公の印象が変わっていきました。とにかく主人公の意味不明な凶暴性が目に付き、余りにも言動が不愉快で不可解なのですが何故か目が離せませんでした。全く好きにはなれませんでしたがね。 主人公を演じた渡哲也の鬼気迫る演技と、その凶暴な演技を際立たせている深作監督のコンビネーションが素晴らしくも恐ろしい、良作ヤクザ映画だったと思います。
[DVD(邦画)] 7点(2013-08-03 12:34:14)
439.  真夏の方程式 《ネタバレ》 
前作の『容疑者Xの献身』は二時間ドラマをそのまま映画館で流したような印象でしたが、本作はキチンと映画として完成されていたと思います。元々東野圭吾のガリレオシリーズの長編は短編に比べるとトリックも派手なモノは少なく、キャラクターの人間関係に絡み合う因縁に重きを置いた作品が多いだけに、本作の様に終始落ち着いた画作りは良かったと思います(前作は矢鱈に奇をてらった演出が多いのが終始不満だった)。それでいて東野圭吾自身が理系出身であることも影響しているであろう、少年に科学の面白さを伝えるペットボトルロケットの場面だけは非常にカタルシスを感じるように演出されており、他の場面との対比が素晴らしい。また物語のキーにもなる"美しい海"の映像を見せる意味でも機能している。 また邦画でありがちなロケ地の風景を是れ見よがしに見せつける様な映像が無かったことも良かった。海の風景は度々繰り返されますが、これは前述の通り物語の重要なファクターなので必然性のある画でした。 忘れてはいけないのが脚本・編集の上手さ。長編小説を、特にミステリーを映画化するときはどうしても説明的な場面が多くなり、間延びしがちですが、一つのシーンにいくつかの要素を入れ同時に説明している場面が多々あり、全体的にタイトに間延びせずに仕上がっていると思いました。 最も惜しいなと思ったのが、個人的な好みもあるかも知れませんが、種明かしが始まってからが長いことでしょうか。流石に愁嘆場を含めて30分はかけ過ぎかも。
[映画館(邦画)] 7点(2013-07-28 11:08:07)
440.  パンズ・ラビリンス 《ネタバレ》 
独特のグロテスクなイメージと神話的なイメージがこうも親和するとは驚きです。そこに牧神パンと迷宮、少女オフィーリア、伝統的な貴種流離譚が絡み合う。監督のギレルモ・デルトロ監督は本当に教養の深い人なんでしょうね(単なる文系オタクかも知れない)。 一見悲壮極まりないエンディングですが、救いが無いとは思わない。幻想の中で王女に選ばれた彼女は最期のその一瞬間のみは救われていた筈でしょうから。物質的な死と精神的な救いは別に考えるべきである、まさに東洋哲学の始祖、ヤージュニャヴァルキヤの思想ですが、そこまで深く考えるのは考え過ぎか……。
[DVD(字幕)] 7点(2013-07-23 23:25:07)
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