781. ブロークバック・マウンテン
《ネタバレ》 私は同性愛について否定的な考えは持っていないつもりであります。 しかし、この映画の場合、羊飼いという極寒な状況の中で人肌恋しく肉体関係を持ったというだけのはなし、その後、主人公二人は各々結婚して子供まで作っているのです。これじゃ、性欲を求めただけのバイセクシャルじゃないですか? 時代背景を考慮しても、物心ついた頃から同性愛に目覚めた訳でもなく、二人とも責任感がないまま本能の赴くままに行動しているのが、私には納得いかないのです。 宣伝では「感動」という言葉まで使われていましたが、私には好奇心意外に、この映画を最後まで観賞しようと思った理由はないのです。 「恋におちて」と違って、肉体的欲望を追及しているのみ、「愛」が感じられません。 私的な意見ですが、1シーズン(季節)くらいで、同性が二人きり一緒に暮らしたとしても人肌が恋しくて肉体関係になることはないと思います。 正直お互いにズボン下ろしたときは「なんなんだ?コイツら!」と目を疑ってしまいました。 刑務所に入ると必す、お尻の穴を提供するオカマ野郎がいると聞きますが、セックスに淡白な私には全く理解できません。 残された奥さんが可哀相です。しかし、批判的な考えを覚えるためにも、一見の価値はあるかもしれません。 [DVD(吹替)] 5点(2009-08-26 07:16:52) |
782. ブルグ劇場
《ネタバレ》 年代の割によく練られた人物の構成だが、ややこしくて少々疲れる。 一流の舞台俳優を目指す若男のために悪意のない小細工をする美少女。その美少女の嘘にそそのかされて求愛する名声ある年老いた役者。 登場人物全員が無意識に持つ煩悩と闘いながらも、それに妥協していく過程は、現在の価値観にも通用するものであるが、悲壮感を感じる幕で下ろされ、観ている私たちは何を考えればいいのか?と問いたくなってくる。 普遍的なテーマを扱っているが、この21世紀の暗い今の時代には使い古されてしまった題材である。 鑑賞中眠たくて仕方なかった。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-08-04 23:38:25) |
783. フェイク
評価が高いので期待し過ぎたのか、なんだか大昔テレビで放送されていた「マイアミ・ヴァイス」そのまんまでした。 とにかくダラダラと長いです。テンポが悪くて、本当に長すぎます。 主役は8:2でジョニー・デップでしょう? アル・パチーノが適役だとは思えません。感情移入できません。こんな役なら誰でもいいのではないでしょうか? 追記。2020年1月19日、再鑑賞 前の投稿では4点でしたが、もう少し上げてもいいかと思いました。 でも子分という役のアル・パチーノがどう見ても60歳くらいに見えるんですよね。 出演者の中で一番歳を取っているようで。 実際のレフィティを調べたら当時50歳でした。 どう見てもアル・パチーノは50には見えません。 以前見たときよりもドラマ性は感じましたが、評価は5点です。 [DVD(吹替)] 5点(2009-07-30 14:52:33) |
784. 雪国(1965)
この時代に生きていた人だけが思い出に浸る作品じゃないでしょうか? 現代人……否、私にとっては人間的な感性、生活感すら接点が全くなくて、改めて川端作品が全く合わないことを確認しました。 背景が美しいと言われても、今、NHKのハイビジョン放送をよく観る私には新鮮味も感じられず。 でも、岩下志麻さんがとても美しく、加賀まりこさんがとても可愛かったです。 それに加えて、DVDの特典映像にある「シネマ紀行」は撮影現場と現在の様子を伺うことができて、とても興味深く観ることができました。製作者たちの当時の情熱が伝わってきます。 [DVD(邦画)] 5点(2009-07-28 17:05:09) |
785. ブレイブ ワン
《ネタバレ》 チャールズ・ブロンソンの「狼よさらば」のリメイク情報を何年か前に知ったのですが、本作の鑑賞後、確認してみたら、スタローン主演で作られるとのことです。皆さん、観たいと思いますか? 私はもう結構です。 とは言っても、この作品も「狼よ~」そのまんまです。地下鉄のシーンとかも、まんまだし。 未見の方は是非、本家ブロンソンを先にご覧になってください。 それにしても、犯人が指輪は彼女に渡して、犬の面倒もちゃんと見ていたのには笑えました。 R-15指定なのは何故って思ったのですが、まさか、最初のジョディと恋人のセックスシーン? それと、ジョディが、どういう経緯で、携帯で暴行シーンを見ることができたのか? もう一回観て確認する気力はないので、分かる人、教えてください。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-07-18 03:16:56) |
786. 男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花<特別篇>
浅丘ルリ子第3弾、と思ってレンタルしてみたら、ディスクに「特別編」と書かれていて、なんだろうって思ったが、「オリジナル」の前後に吉岡秀隆演じる満男の、寅さんへのモノローグが入っているだけの作品で、「特別編」を観るよりは、普通バージョンを鑑賞したほうがいいと思います。映画自体は、いい作品ですよ。 でも、どうして本作が山田監督にとって最高傑作なのでしょうか? 私も他のレビュアーと同じく全く理解できません。 「男はつらいよ」を知らない人が、本作を鑑賞したら、寅さんのキャラクター像は伝わらないだろうと思います。 確かに笑えるシーンもあります。でも全編センチメンタルになりすぎていて、本作が夏休みに上映されたのか、正月に上映されたのか、私は知りませんが、決して観客が満足して劇場を後にしたとは思えません。 それと渥美さんと浅丘さんは相変わらずですが、他の寅屋の家族たちの演技が、段取り芝居になりすぎて、不自然さを感じます。 注意しておきますが、決して「寅さん」入門編ではありません!初めに本作を鑑賞してしまうと、浅丘ルリ子が出演した前2作の価値が半減してしまいます。 [DVD(邦画)] 5点(2009-07-08 01:15:56) |
787. 歩いても 歩いても
ディスクのタイトルの下に、原作、脚本、編集、監督という肩書で名前が出ていたので、よほどの自信作なんだろうなと思って鑑賞しました。 確かに面白い。女性監督には出来ない計算された伏線がいっぱい詰まっている。 最近の映画は、のんびりしたストーリーでも、2時間を平気で超すものが多くて嫌気が刺していたが、約110分、なんとか最後まで鑑賞出来た。 複線もしっかり、セリフもちゃんと含みを持たせて、なかなかとは思ったが……。 正直言わせてもらうと、山田太一、倉本総、向田邦子のドラマを見つくした私には「もう、こういう映画はいいかな……」という感想しか残らなかった。 ホームドラマを見たことがない人にとっては新鮮さを与えるかもしれないが、同じような映画は過去に山ほど作られていることを訴えたい気持ちになる。 [DVD(邦画)] 5点(2009-07-08 00:33:09)(良:2票) |
788. カリートの道
《ネタバレ》 どこかでみたことあるなぁと思いながら鑑賞したのですが、レビュー書こうとしたら既に掲載されていました。 当時は8点つけていましたが、今見ると評価低くなります。 ファーストシーンで殺されるところから始まるので、結末がわかってしまうところは成功か失敗かわかりませんが、電車の中での鬼ごっこはドキドキしました。 堅気になろうとして、どう転んでも転落してしまう人生は救いがありませんね。 「スカーフェイス」でも同じように感じましたが、これだけシンプルなストーリーは2時間超えると疲れます。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-06-18 22:13:43)(良:1票) |
789. 白痴(1951)
う~ん……何となく期待し過ぎたのか、鑑賞後の印象は、可もなく不可もなくといったところです。 森雅之演じる青年は「白痴」というわりには、立派な事を沢山言っているし、「白痴」という病気(?)がこの程度のものなら、私の周りには「白痴」以下の人間が沢山います…というと、そ~か! ラストの久我美子のセリフはそれが言いたかったのか。 レビューなんか書いている時点で、私自身も反省しなきゃいけない。 しかし、全編、今の価値観というか、常識が違い過ぎるせいか、感情移入しづらいです。 本作は、50年代に作られたソビエト映画の匂いがプンプンします。原作(本)以上に影響を受けているように感じました。 原節子さんと三船敏郎さんは、役にはハマってますが、観る者の期待を裏切っています。観客は、こういう二人を観たいとは思わないはずです。 長い映画なので、時間に余裕がある人はどうぞ。 [DVD(邦画)] 5点(2009-06-17 23:42:14) |
790. 庭から昇ったロケット雲
《ネタバレ》 先日「世界最速のインディアン」を鑑賞して、とても満足しました。 本作も夢を追い続ける中年男性の半生が描かれているのですが、正直「ウ~ン…」と唸ってしまう満足度半分の感想です。 我が子に「夢を追い続ければ必ず叶えられる」それを教えたい情熱は分かるのですが、私的には、夢を追いかけるのは魅力的ですが、それを叶えるかどうかは、それぞれの人生に定められた素質、運命が掛かることなので、本当に宇宙へ行ってしまうのは、どうなのかなと考えてしまいました。 このお父さんは、自分の夢と子供の将来、どちらが大切なのか、私には理解できませんでした。 昨今、わが子に幼少のころから英才教育をさせているのが頻繁に目につきますが、成功しているのは、ほんのごくわずかなんだということを忘れてはいけません。 テレビというものは、成功した例しか報道してないことを念頭に置くべきです。 子供達も主人公のオヤジのためだけに生きているような設定なので、人間味が感じられません。友達とかはいるのでしょうか? 余計なことを考えてしまいます。 全体的に都合よく事が運び、都合よく都合が悪くなって、都合よく成功した。そんなストーリーでした。 「世界最速のインディアン」が私にとって満点の映画だっただけに、なぜこんなにも印象が違うのか…。 出来れば、両作品を観比べて皆様の感想を聞かせていただきたいです。 追記、「庭から昇ったロケット雲」は副題でしょ? 「アストロ~」では検索できませんでした。 [DVD(吹替)] 5点(2009-06-14 04:26:57) |
791. サマータイムマシン・ブルース
《ネタバレ》 「バック・トゥ・ザ・ヒューチャー」を観た後に、皆で話題にするような内容を、そのまんま映画にしたような作品です。 メチャクチャくだらない目的が、逆に面白いけど、学生の馬鹿キャラが被り過ぎて各々の個性が感じられない。それにクドイ。会話のやりとりは全く笑えなかった。 女学生も二人は必要ないだろう? 一人で十分。 100分くらいで終わってくれたのが、これ以上点数を下げなかった理由です。 [DVD(邦画)] 5点(2009-04-30 21:24:41)(良:1票) |
792. バイオハザードII アポカリプス
どこを切り取っても退屈させない展開は上手く作ってあるなぁと思う。でも観終わって時間を無駄にしたような気分になったのは何故? 一作目で最高に可愛かったミラ・ジョヴォビッチ、本作ではウイルスと共にゴリラも入り始めている。 [地上波(吹替)] 5点(2009-04-25 21:05:39) |
793. 蛇にピアス
《ネタバレ》 数年前に原作読んだときはそれほど面白くなかったけど、公開時の評判のよさにつられて鑑賞。 冒頭、主役のルイとアマのダイコン演技に、かなりコケた。そんなダイコン役者でもセックスと喧嘩だけはリアルに出来るから不思議である。 それに映画でセックスすると決まって「体当たり演技」とか言われるけど、それならAV女優は毎回「体当たり演技」だろうってツッコミ入れたくなる。 演技が下手でもセリフとテンポのよさに前半は惹きつけられたが、アマがいなくなった途端、ルイが哲学者みたいな理屈をペラペラ喋り出し、ラスト30分はもうグダグダ……。 鏡の前で舌ベロに糸入れたところでエンディングロールのほうがスッキリしただろうに……。 蜷川監督の映画、結構好きなんだけど、本作は私の嫌いな「演劇カラー」が露呈してしまったのが残念。 それと友情出演はいい加減やめてほしい。映画の価値が下がる! [DVD(邦画)] 5点(2009-04-15 12:46:37)(良:1票) |
794. スキャナーズ
《ネタバレ》 久しぶりの鑑賞だが、この時点でクローネンバーグスタイルはほぼ確立している。 会議中の会話の中での状況説明なのでイマイチわかりにくいが、そんなのお構いなしとばかりに強引に進んでいく展開は無駄がなくていい。 この監督の作品、ほとんど1時間40分くらいで終わるから疲れない。 でも…ネタ的にちょっと古いかな? 意味不明のシーンの連続、真相がわかるのはラスト10分。今回は途中で眠くなってしまった。 リアルタイムで観た人にとっての思い出の映画かもしれない。 それにしても効果音は抜きにして、見せ場のバトルは役者の演技力が問われるシーンだと思う。。 マイケル・アイアンサイドはこの頃から存在感が強い。主役の男女が誰だったか全く記憶に残らないほどだ。 [レーザーディスク(字幕)] 5点(2009-03-02 00:39:35) |
795. アメリカの友人
《ネタバレ》 満足した「都会のアリス」に続いて鑑賞し、期待してしまったせいか、イマイチパッとしなかった。 展開の変化とクライマックスの盛り上がりに欠ける。 ストーリーは死の宣告を受けた主人公が家族のために殺しを引き受けるといったところだが、つかみどころのないシーンの連続に退屈する人が多いかと思う。 一応、西ドイツ映画でフォルクスワーゲンも使われるが、英語のやりとり(デニス・ホッパー)もあるせいか、ヨーロッパよりアメリカの雰囲気が漂っている。 クレジットではデニス・ホッパーが主役のようにみえるが、実際は「イージーライダー」と同じようなポジション。次元大介である。 殺しのシーンは敵の抵抗もほとんどなく淡々と実行されていく過程が冷酷さを増してアクションとは違うスリルを味わった。しかし、一つ言わせてもらいたい。本作を観て「太陽がいっぱい」の続編と気付く人間がどこにいるというのだ?! [レーザーディスク(字幕)] 5点(2009-02-16 08:25:14) |
796. サン・ジャックへの道
ロケが奇麗だし、自分も巡礼って死ぬまでに一度は体験してみたいって思ったけど、その中で繰り広げられる人間ドラマが陳腐で私には入り込めませんでした。 三兄弟の仲が悪い理由が全く描かれてないから、心が通い合う理由も伝わってこない。 登場人物たちの心境の変化にも、「え? そこで変わる?!」って思うところがアチコチあって…。 吹き替えで観たせいかな? なんだか海外ドラマ的っていうか、セリフのやりとりに日本語の自然さが全くないんですよ。 それにCGを頻繁に使うのは、せっかくのロケを台無しにしていると思う。なんだか実物までCGじゃないかって疑ってしまう。 本作に似た旅企画って、日本のテレビでもたくさん放送されているし、例えば「電波少年」のヒッチハイクとか「あいのり」なんか観ちゃうと、映画として観るのはもういいかなって感じです。私的には同じレベルです。 ロードムービーは私の大好きなジャンルですが、正直ガッカリの一本でした。 [DVD(吹替)] 5点(2009-01-30 07:02:05) |
797. わらの犬(1971)
口先だけ達者で頼りない男と、体ばかり成熟して頭ん中は空っぽの女。こんなカップル、日本にもたくさんいますね。 サム・ペキンパーとダスティン・ホフマンが一番脂がのっていた頃の作品。 「知らない人についていってはいけません。どこへ連れて行かれるかわかりませんよ」…本作を観て、そんな教訓を覚えるかと思います。 ↑が2009年に書いた感想。 今、見直すと、なんで8点も付けたのだろうって感じ。 自分が年を取ったせいか、こういうアメリカン・ニューシネマみたいな作品は、もう飽きた。 バイオレンスというのは古くなるものなんだと実感。 [レーザーディスク(字幕)] 5点(2009-01-29 06:22:12) |
798. 暗殺者の家
他のレビュー通りの作品。でも女の子がすごく可愛いし、76分という短い上映時間の中で、スリルと感動を最低1つは味わえると思う。 DVDの冒頭で流れる淀川長治の解説は何故か「レベッカ」の話(ネタバレ注意!)だけで、この作品については何一つ語られていない。 これ以上の作品を望むなら、メルギブソン主演の「身代金」(オリジナルは『誘拐』)がお勧め。 [DVD(字幕)] 5点(2009-01-26 21:47:33) |
799. 白い花びら
世紀末に作られたトーキーだけに、電子レンジやエレキギターが映るシーンに違和感を感じる。効果音は普通に聞こえてくるし。 実験的に作られた映画だと思うが、それ故、一般のフィンランド人の感性がイマイチ掴めなくなってくる。若いのか、年なのか? デブなのか、痩せなのか? 美人なのか、ブスなのか? その下手な演技は天然なのか、計算なのか? 日本人には伝わってこない部分が多々あるように思う。 それに、どっかで聴いたことがあるBGMに、どっかで観たことがあるシーン…。 長々とケナしているように書いてしまったが、でも、どことなく憎めない映画だった。 自主製作映画を作る人たちが集まって鑑賞すると盛り上がると思う。 [DVD(字幕)] 5点(2009-01-18 03:16:55) |
800. 旅立ちの時
まず、タイトルのセンスのなさ。こんなタイトルじゃ人に勧められない限り、あまり観たいとは思わない。 設定を飲み込むのに10分以上かかるのはストレスを感じる。 それに加えて、組織の協力があって逃亡するのはわかるが、FBIを逃れて14年もアメリカ国内を転校しつづけている子供たちの状況にいまひとつリアリティを感じない。 しかし、青春の純粋な初恋や説明不要の親子愛の姿が、この映画の存在価値に救いがあるような気がする。 恋人役の女の子が可愛かったなあ。 文字通り、5点の作品。 1年後には記憶から無くなっていると思う。 [DVD(吹替)] 5点(2008-12-31 07:42:39) |