901. 叫びとささやき
何の話し?って聞かれると、どれだけ素晴らしいか上手く伝えられないが、私にとっては、この監督の最高傑作だと思う。 頻繁に映る真赤なフェイドアウトが、怒り、後悔、屈辱、悲しみと様々な意味に捉えられるのがゾクゾクしたものを感じる。 録画しておけばよかった。 90分で終わる作品とは思えない重さがある。 [地上波(字幕)] 8点(2010-03-12 18:34:11) |
902. 黒い画集 あるサラリーマンの証言
ラストは拍子抜けだけど、この時代の清張の映画はどれも面白い。でも、最初のモノローグで主人公が41歳と聞いてショックだった。今だったら、あの主人公は50代後半にしか見えない。 [ビデオ(邦画)] 7点(2010-03-10 20:53:49) |
903. 野いちご
いかにも、このサイトでしか高評価されない映画だと思います。アマゾンのカスタマーレビューも読んでみましたが、たぶん同じ人が書いているのでしょう。文脈がほとんど同じです。名誉博士の授与を受け取りに行く老人が美女達と一緒に、過去の幻想に追われながら一泊二日の旅をする、こじんまりとした映画です。 私が、このサイトで探し求めている映画と言いたいところですが、何せ主人公が、片足を棺桶に漬かった老人なので、この映画の素晴らしさを実感できるのは、当分先のことだと思います。 90分で終わるので疲れませんが、若い人には向いてません。年寄り向きです。 数十年後にもう一度観たいけど、ディスクが存在してるか心配です。 野いちごを出すシーンなど、シャレードが多すぎて、ちょっと疲れる映画です。 [地上波(字幕)] 5点(2010-03-10 03:30:58)(良:1票) |
904. 刑事コロンボ/死者のメッセージ<TVM>
《ネタバレ》 恐らく企画段階で明刑事コロンボと有名な推理理作家の対決と決めたのだろうが、推理作家のドジっぷりがストレスを感じる。 閉じ込められた被害者が、死ぬまでに何をするのか想像できなかったのか? 小道具で使われた被害者の車のキーがイマイチだし、被害者のメッセージが犯人の推理から発見されてしまう皮肉な展開も計算はされているようだが、ハッキリ言って「面白くない」の一言である。 最後に犯人の推理作家が「もし姪の死に貴方(コロンボ)が携わってくれたらこんなことにならなかったろうに……」という言葉が、このドラマの決めセリフである。 [地上波(吹替)] 5点(2010-03-07 19:38:56) |
905. 刑事コロンボ/断たれた音<TVM>
《ネタバレ》 犯人が難聴というのがミソであるが、どれくらいのレベルなのかよくわからない演技だ。全く聞こえないわけではないらしい。 最後の決定打は、犯人の難聴という障害がオチになっているが、こんなの日本のサスペンスドラマでは絶対出来ないだろう。そう思うと大変自由奔放なプロットで支持したくなる作品だ。 [地上波(吹替)] 7点(2010-03-06 21:58:11) |
906. スラムドッグ$ミリオネア
《ネタバレ》 マジット・マジティ監督のイラン映画みたいな作品かと思いましたが、クイズは、本や知識で身に付けて得た正解ではなく、全てが主人公の人生経験、告解にも繋がっているところが面白いです。 生涯通して一人の女性を愛し続けるなんて、もう邦画で作ったとしたらコメディになってしまうでしょう。 最後の問題で使われる携帯電話は最高の小道具でしたが「三銃士を読んだことがない」というのは度肝をつかれました…知ってたから出たんじゃないの?(笑) インド中で騒がれた弟に感銘を受けた兄の心境は、もう少し手を加えてもらいたかったけど、ラストの待ち合わせは二人にしかわからない場所というのはロマンティックですよね。 でも、ラストのダンスは絶対にいらないと思う。「踊るマハラジャ」じゃあるまいし、ひょっとして「座頭市」の影響でしょうか? 欧米映画でしょ? あれはバカバカしくて観てられない。カットすべき! [DVD(吹替)] 7点(2010-02-28 01:02:33) |
907. 刑事コロンボ/美食の報酬<TVM>
《ネタバレ》 以前から、自分が犯人だと疑われたら、コロンボも殺しちゃえばいいのにって思ってたけど、世の中そんなに上手くいかないものです。 コロンボがフグを試食するシーンに、日本人と欧米人の捉え方は違うのではないでしょうか? 間違いなくフグに詳しい日本人の方がサスペンスを感じると思います。 コロンボのセリフが日常会話と事件をさりげなく重ねて喋ってるのは特に注目すべき点です。面白い。 [地上波(吹替)] 7点(2010-02-26 00:04:19) |
908. 巴里祭
《ネタバレ》 この時代のヒロインって淋しいんですね。いつもこんな感じです。 恋愛対象になる男のキャラクターが、とてもいい加減な性格で、私にとっては、これではハッピーエンドには感じられません。 タイトルとはほど遠くスケールの小ささにも倦怠感を覚えました。 正直DVDの裏ジャケの宣伝文句に騙された感じです。 [DVD(字幕)] 4点(2010-02-20 18:42:49) |
909. ワーキング・ガール
《ネタバレ》 ハリウッド全盛時代の最高にスッキリ気分にさせてくれる作品です。 この頃のメラニー・グリフィスは他の共演者に比べて、ネームヴァリューがなかったのでしょう。ハリソン、シガニーの後、三番目にクレジットされます。 テスの提案を上司のキャサリンが、ちゃんと認めてあげればこんな顛末にはならなかったろうに。 観賞中、この主人公の女優が誰なのか全くわからなかったのですが、ハリソンとシガニーのバックアップが素晴らしかったと思います。 二人が主人公を食っちゃってないところが、この映画の大切なポイントです。 [地上波(字幕)] 7点(2010-02-20 07:41:28) |
910. コールガール(1971)
《ネタバレ》 ジェーン・フォンダは魅力的で、冒頭10分は何かありそうって期待したけど、現在製作されているサスペンス映画を頻繁に観ている私には、緊迫感のない退屈な映画でした。 コールガールが客に許す変態プレイが、この時代どの程度まで許容されているのか映像にしてくれないと全く理解できない。 それに役者の長セリフが多いし、ドナルド・サザーランドの無表情なキャラは、これじゃ、誰がやっても同じではないかと思ってしまう。 冒頭で「アカデミー受賞作品」って出てたけど、正直時間を無駄にしたって感じ。 [地上波(字幕)] 4点(2010-02-20 05:13:50) |
911. 刑事コロンボ/ハッサン・サラーの反逆<TVM>
《ネタバレ》 犯行計画は面白いけど、動機が不十分だと思います。たとえ犯人がわからなくても、警備隊長が過激派の学生のせいで殺されたとは考えにくい。 もし私が犯人だったら、いくら犯行が時効、または証明されなかったとしても、コロンボに自白したりはしない。 [CS・衛星(吹替)] 5点(2010-02-16 17:06:05) |
912. 刑事コロンボ/黄金のバックル<TVM>
《ネタバレ》 消炎反応の理屈や姪の部屋にバックルを隠す意味などの突っ込みは抜きにして、犯人のルースがとても哀れで悲しくなってきます。 恋人を姉に取られた過去、自分が産んだ娘を姪と呼ばなければならない現在、そして唯一自分に残された赤字経営の美術館の未来……。 彼女は最後に残された物を人の手に渡したくなかっただけなのです。 人の死については誰だって「死」を思い出すものでしょう? その言葉にコロンボは、「そして殺人は殺人を思い出させる……」 コロンボは、もはや時効(?)になった姉の旦那(かつてルースの恋人)の死と現代の死を天秤に掛けさせ、ルースは、過去を封印する方を選ぶ。 ラストシーン、コロンボにエスコートさせ、部屋を出ていくルースの後ろ姿に胸が痛みました。 [地上波(吹替)] 8点(2010-02-14 21:17:10)(良:2票) |
913. 刑事コロンボ/二枚のドガの絵<TVM>
《ネタバレ》 子供の頃に観て、今もまだ記憶に残ってるんだから、やはり面白いんだと思います。もう、この作品は客観的に観れません。 因みに、共犯の女性を殺した時、なんでコロンボも殺さないんだ?って、子供の頃の感想も全く変わっていません。 [CS・衛星(吹替)] 7点(2010-02-13 09:02:09) |
914. 椿姫(1921)
《ネタバレ》 ワーナーのDVDの特典映像に入っていたので、「グレタ・ガルボ版」の後、観賞したのですが、本作はストーリーは同じでもコンセプトが違います。こちらのサイレントバージョンは「毒」を沢山撒き散らすことで「愛」を表現しています。それ故、かなり分かりやすいストーリーになっています。悲惨さで泣かせるシーンが多く、昔朝ドラで放送された「おしん」を思い出します。ラストシーンでマルグリットとアルマンを対面させるかどうか、ガルボ版のリメイクの際、かなり検討されたのではないでしょうか。是非、見比べてください。 [DVD(字幕)] 8点(2010-02-11 15:57:18)(良:1票) |
915. 椿姫(1937)
最近CGばかりが目立つ映画を観て失望の連続でしたが、やはり古典映画はセリフ一つに奥の深さを感じますね。 私が一番訴えたいのは、愛に対して情熱的なのは、やはり男性の方が強いのかと 女性は理想ばかり追求する生き物のようしか感じませんでした。 男性は悪く言えば未練たらしい。しかし、そこには命を掛けた愛が本作に込められていると思います。 勿論、グレタ・ガルボ演ずる娼婦にも愛を感じます。しかし、それは男性から求められた影響が強く響いてくるのです。 最近は、年収400万円以上でないと女性は結婚対象として男性を見ることが出来ないと聞いています。そういう女性の方には是非、自分に適した男性と出会えるといいですねと言いたい。勿論、皮肉をたっぷり込めて言ってるのですよ。 この映画は、三輪明宏さんの書籍の紹介で知ることが出来ました。とても感謝しております。 最近は、心の淋しさを不特定多数の男性とセックスすることで解消する女性が増えているようですが、この映画を観て、少しでも考え方を変えていただければ「幸福」は一歩づつ近づいていくのではないかと思います。 私も現在失恋したばかりで、人にアドバイスを言える立場ではありませんが、これから先も、純粋な愛を相手に訴えていく人生を送りたいと思います。 [DVD(字幕)] 8点(2010-02-11 09:47:58) |
916. ターミネーター4
《ネタバレ》 世界中がスカイネット相手に戦争してるんだから群像劇になってもしょうがないでしょう。 本作は「ターミネーター3は、なかったことにしてくれ」という前提で作られたんですよね。 それにしてもジョン・コナーは、どんな設定にしてもマヌケにしか見えないのは何故でしょうか(笑)。きっとクリスチャン・ベールも出演を後悔してることでしょう。 サラ・コナーの写真やカイル・リースの成長の描かれ方が中途半端なのは、誰もが、今後シリーズ化するだろうと思うはず。 個人的には「パート5」はきっと3D映像になるのでは…なんて思います。今年は「アバター」もヒットしてることだし。 ジェイソンやフレディを目指して頑張れ、ターミネーター! 私はもう観ないけど。 [DVD(字幕)] 6点(2010-02-09 22:07:58) |
917. 荒野の1ドル銀貨
裏切り、裏切り、裏切りの連続で、一体誰が誰だか全く分からない。 勧善懲悪を描きたかったのだろうが、主人公はやられるシーンが多くて、ストレスを感じる。 こんなラストシーンでは満足できない。 因みに、特典映像に、日本向けのジュリアーノ・ジェンマのインタビューがあったが、彼は今(2001年)でもとても魅力的だった。これだけでも必見の価値がある。 当時、全世界でヒットしたというが、私にとってジュリアーノ・ジェンマの最高傑作は「星空の用心棒」である。 一度ご覧あれ。 [DVD(字幕)] 5点(2010-02-08 01:59:11) |
918. バルタザールどこへ行く
面白いかどうかという問題ではなく、全く意味がわからない。 どうして、こんなに点数が高いのだろう? 主人公が全編通して出てこないのだから、どうしたって理解しづらい。 他の登場人物の行く末も全く描かれてないし。 私以外に7名が高評価を出しているが、これから先、多くの人が観賞したら点数は変わっていくと思う。 そういう意味で是非観賞してもらいたい作品だ。 [DVD(字幕)] 1点(2010-02-07 22:02:49) |
919. アバター(2009)
全くピンとこない作品でした。 映画が始まる前の立体映像には感動したけど、私にとって3Dの感動はそれだけ。 劇中何度も睡魔が襲い、目を開けていることだけで拷問を受けているようでした。 重たい眼鏡かけて3時間は長すぎる。特に私は自分の眼鏡と2重にかけていたので余計に大変でした。 これだけシンプルなストーリーなら90分くらいに編集できないでしょうか? 私は「タイタニック」は大作だと思いますが、本作はシンプルなストーリーでありがなら、普遍的な「ドラマ」が全く感じられません。 私はシナリオ重視の評価しか出来ないので、こういったユニバーサルスタジオで上映されるような娯楽作品は苦手なんです。 それから宗教的な要素がどうのこうのなんて事も言うつもりはありませんが、なんだか「エイリアン2」と「もののけ姫」を足して2で割って、それを10引いたような作品にしか思えませんでした。 現在HPに「アバターに関する批判に対しての反論」という文章が大きく掲載されていますが、その内容は全く個人的な偏見が入っていて、「アバター」を批判する人間は理解力がないみたいな内容で、読んでいるだけで不愉快でなりません。 まるで裸の王様を見て、「王様は裸だ」と言った人間は馬鹿……そんなふうに捉えてしまします。 因みに新宿バルトでは退席する際、「眼鏡が汚れすぎ」という声が沢山聞こえました。同感です。 私は観客動員数の貢献にカウントされることになりますが、本作を全く評価していません。 [映画館(字幕)] 3点(2010-02-07 15:39:57)(笑:2票) (良:3票) |
920. ナイン(1983)
テレビで放送されたものを少し修正したものが本作らしいです。でも今は修正されなかったものを見ることがほとんど不可能なので、どう判断していいのか……。 本作に思い出がない方は「タッチ」のテレビ番組をお勧めします。 起伏のないストーリーで、主人公のモノローグも多すぎ。あまり人間ドラマも伝わってきませんが、挿入歌は素晴らしいです。一種のプロモーションビデオ感覚で観賞された方がいいかもしれません。 続編の「ナイン2 恋人宣言」はテレビ放送版ですが、こちらは胸が熱くなります。 さらに続く「ナイン完結版」は最悪です。声優は、倉田まり子さんから安田成美さんに変わっています。 ところで、声優の名前に倉田まり子さんが掲載されていないのは何故なんだ?! まり子さんが主人公でしょ?! この映画。 [ビデオ(邦画)] 7点(2010-02-01 16:08:06) |