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S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2381
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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1061.  フィクサー(2007) 《ネタバレ》 
プレッシャーに負けておかしくなっちゃうトム・ウィルキンソンを観てると、『ネットワーク』のジョン・フィンチを思い出してしまいました。主役三人ともレベルの高い演技なので安心して観れましたし、あまり奇をてらっていない脚本も良かった。ティルダ・スウィントンも単純な悪女としてではなく、上昇志向に負けて自分でも信じられない様な悪事に走る弱い人間として描かれているところがポイントであろう。ただ、この手の企業悪を暴く題材は、そろそろ食傷気味であることも確かです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-02-23 22:01:44)
1062.  ザ・グリード 《ネタバレ》 
人間はいつかは死ぬのだけど、“こいつ”に喰われて死ぬのだけは絶対いや! トリート・ウィリアムズをはじめ登場人物は大なり小なりみな悪党ばかり、その連中が繰り広げるコメディ調の演技と、怪物のお行儀悪い大食漢ぶりのグロ描写が両立しちゃうところがB級映画の王道でもうたまりません。アクションやラストの展開などはB級モンスター映画の定石ど真ん中ですが、スピード感あふれる演出なので安心して楽しめます。怪物の本体(胴体?)の造形だけはさすがに手を抜いたな(あのでっかい眼玉だけは何とかして欲しかった)と苦笑いさせられました。 同じB級仲間の『トレマーズ』みたいにシリーズ化されてもおかしくなかったと思うんですけど、よっぽどヒットしなかったんでしょうね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-02-12 00:13:37)
1063.  果てしなき蒼空 《ネタバレ》 
ハワード・ホークスの撮った西部(というか北西部)開拓物語。この映画を観ての感想は、「いやー、アメリカって広い国だわ」というところでしょうか。インディアンと毛皮取引をするためにミズーリ川を3,000キロも船で遡ってゆくのがお話しですので、西部劇でお馴染みの乾燥した土地ではなく、うっそうとした森と川の風景が堪能できます。登場人物が大きく分けて英語を喋るアメリカ人、フランス語を日常使っているフランス系アメリカ人(ケイジャンと呼ばれる)、そしてインディアンとなりますのでこの三者の言語ギャップがなかなか面白い。アーサー・ハニカットがフランス語で喋る船長に、「英語を使え!」と怒鳴るシーンが10回近くあった様な気がします。 なんせ大河を上流に向かって進むのですからそりゃ大変で、船員がロープで船を引っ張って進む有様です。ホークスは雄大な自然を背景にしてまだ素朴だったアメリカ人たちとインディアンとの交流をゆったりした詩情で映像化していて、そこはかとないユーモラスな雰囲気があってなかなか良いですよ。カーク・ダグラスもいつもと違ってギラギラしてなく、ちょっとのんびりした田舎者のキャラを好演しています。ダグラスが指を怪我して切断されるシーンは傑作です。
[DVD(字幕)] 7点(2011-02-08 23:46:05)(良:1票)
1064.  邪魔者は殺せ 《ネタバレ》 
なんでも英国映画で初めてIRAの活動が描かれた作品なんだそうです。冒頭に「この映画は組織の活動を描いたものではない」という曖昧なテロップが出るところを見ると、まだ遠慮というか配慮があるみたいですね。舞台が北アイルランドのベルファストなのでIRA活動家と敵対しているプロテスタントの住民たちも多く強盗に失敗したジョニーは逃げ回ることになるわけですが、『第三の男』の原型とも言える陰影が深いモノクロ映像は一見の価値ありです。ラストのジェームズ・メイスンとフェイ・コンプトンの死の場面は、まるで浄瑠璃の心中物でおなじみの“道行き”の様で、英国製フィルム・ノワール史屈指の名シーンです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-01-27 00:34:24)
1065.  ドラキュラ(1992) 《ネタバレ》 
前半ははっきり言って退屈ですが、アンソニー・ホプキンスのヴァン・ヘルシングが登場してからは俄然面白くなる。このヘルシング博士が、ハンニバル・レクターを思わせる嫌らしい奴で、オールドマン・ホプキンスの二大変態名優がゲップが出るほど濃厚なパフォーマンスを見せてくれます。ウィノナ・ライダーもドラキュラに血を吸われてからの後半は彼女らしいゴスっぷりが爆発で、そうなるとキアヌ・リーブスの影がどんどん薄くなってきてちょっと可哀想なほどです。歴代ドラキュラ映画の中ではもっともドラキュラに感情移入が出来る撮り方で、コッポラの意図はまあ成功したと言えるのでは。
[DVD(字幕)] 7点(2011-01-20 22:59:18)
1066.  es[エス](2001) 《ネタバレ》 
観終わってからの後味の悪さは『ミスト』に匹敵しました、いやー久々に地雷を踏んじゃった。アメリカのけっこう有名な実話をもとにしているそうですが、ドイツ人の監督がドイツに舞台を変えて映像化していることに意義があると思います。なんせドイツ人は合法的な選挙でナチスを政権につけ国民投票でヒトラーが独裁者になることを認めたイタイ歴史を持っているので、この実験はドイツ人の国民性に対する痛烈な批判にもなっているわけです(もちろん、実験の結果自体は誰にも起こり得る普遍性を持っていますが)。強制収容所の看守でまだ生き残っている人やその子や孫がいるドイツで良く上映出来たものだと感心しますよ。 脚本上の粗が目立つのも事実ですが、あえて実験の失敗をエスカレートさせて死者まで出てしまう結末に持ってゆくラストの展開には息を飲まされました。私には海辺で静かに過ごすふたりを映したラストシーンは、ささくれ立った鑑賞者の神経をケアするのに必要だったと思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-01-11 22:09:05)
1067.  JUNO/ジュノ 《ネタバレ》 
大統領選挙の仕組みと並んで自分には理解しがたいのが、アメリカ人の養子に対する感覚である。この映画を見る限り、ハリウッドセレブだけの流行りでではなく庶民にもあまり抵抗がないみたいですね。生むの生まないのという話になるとすぐ神様がお出ましになる国ですから、里子に出すという方法は重要と供給のバランスを保つアメリカらしい合理的な解決なんでしょうね。 この監督は『サンキュー・スモーキング』を観たときからただ者じゃないぞと感じてました。全篇に漂う力を抜いたペーソスとユーモアが良いですね~。エレン・ページはこの若さでこれだけの表現力を身につけているとは大したものです。『ゴーストワールド』のイーニドみたいなキャラですが、ソーラ・バーチよりページの方が格段に上手い演技です。お父さんとお母さんも人間味あふれていて良かったです。
[DVD(字幕)] 7点(2011-01-06 22:45:20)(良:1票)
1068.  シン・シティ 《ネタバレ》 
アメコミのことは良く知らない自分でして、フランク・ミラーのことは本作で初めて知りました。まあちょっと大げさに言えば、ここ10年でもっともショックを受けた映画のひとつですね。原作を読んでなくても、どのカットもたぶん原作のコマ割りを忠実に再現したんだろうなと判ります。ミッキー・ロークはメイクが凄すぎて、最初観たときはてっきり「カーク・ダグラスが若づくりして出てるな、でもあの人もうすげー歳なのに?」とマジで思ってました(笑)。映像とその世界観のダークさには麻薬の様な危なさがあって癖になるのですが、三人のヒーローのモノローグを通じて語られるミラーの“美学”はどこか暴走族やチンピラのいきがりみたいに安っぽく感じてちょっと引きます。ミラーという人はコミックを描いてなければただの“危ないおっさん”なのではと思わされます。彼のコミックを石原都知事が読んだらなんと言うか想像するだけでも面白いです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-12-27 22:55:20)
1069.  マイ・ルーム 《ネタバレ》 
ファーストシーン、ディカプリオなにしてんのかなと思って観てたらいきなり自宅に放火しちゃうんでびっくり。隣の家まで燃やして施設入りで済むかあ?、と思わず突っ込んでしまいました。個人的には『タイタニック』以前の若いころのディカプリオ好きです、輝いてるしほんと演技が上手いと思っています。そしてダイアン・キートン、アレン作品の才気あふれるキャラよりこういう地味で温和な女性の方が彼女の個性にあってるとつくづく思いました。物語としては特に山場がなく淡々としてるのですが、メリル・ストリープとのやり取りがやっぱこの映画の見せ場でしょう。ブエナ・ビスタが出資してるのでディズニー・ワールドで遊ぶシークエンスを創るところなぞ、デ・ニーロもプロデューサーとして苦労してますね。それにしても疑問だったのは、アメリカにも骨髄バンクがあるのに全くこの映画では登場しないことです。そりゃ適合するドナーがなかなか見つからないかもしれませんが、ちょっと不自然ですよね。
[DVD(字幕)] 7点(2010-12-22 01:02:05)
1070.  レザボア・ドッグス 《ネタバレ》 
普通デビュー作ってけっこう荒削りなところがあるものだけど、やっぱタランティーノは違いますね、彼のエッセンスがぎっしり詰まって濃厚な一本です。あんだけ血を流してるのでてっきり死んだかと思ってたらいきなり活躍(?)し始めるMr,オレンジは、まるで『ソウ』みたいで可笑しいですね。最後まで気になったのは、Mr,ホワイトとオレンジの関係で、やっぱりゲイなのかなあ。
[DVD(字幕)] 7点(2010-12-12 23:59:41)
1071.  ミラーズ・クロッシング 《ネタバレ》 
コーエン兄弟初期の作品ながら、これでもかと見せつけてくれる技巧はすでに巨匠の風格さえ感じられるところがすごい。彼らにしてはノスタルジック色が強いのですが、シュワちゃんの様にトミーガンを撃ちまくるアルバート・フィニーやミラーズ十字路で命乞いのパフォーマンスを見せるジョン・タートゥーロの演技は「ギャング・オペラ」というにふさわしく、そこがコーエン兄弟の狙いでもあったのでは。出てる俳優はさすがみな芸達者ですが、私的にはジョン・ポリトの演技の迫力がピカイチだったと思います。フィニーもバーンも完全に喰われてしまってます。
[ビデオ(字幕)] 7点(2010-12-06 00:11:41)
1072.  ヒストリーボーイズ 《ネタバレ》 
オックスフォード大学・ケンブリッジ大学(オックスブリッジ)を目指す男子高校生8人と教師の青春群像劇ですが、英国の学園ものと言えばエリートが通うパブリックスクールが定番なのに本作は庶民向けのグラマースクールなのが新鮮。『ドラゴン桜』の様なお話しかと思いきやそこは英国映画、教師と生徒のゲイ関係があったりしてどちらかというと『いまを生きる』の様な雰囲気の映画です。もとはトニー賞を獲った舞台劇で配役も舞台と同じだそうです。演技陣ではデブでゲイの教師役のリチャード・グリフィス(『ハリー・ポッター』シリーズでお馴染み)が好演していて、生徒たちに受験技術ではなく豊かな教養を与えようと奮闘しています。受験対策に雇われたスティーブン・キャンベル・ムーアまでもが実はゲイだったという展開ですが、英国って国には実はゲイが多い(特に上流階級)というのはホントなのかもしれませんね。日本とは違って面接や論文が重視される英国の大学受験の様子が興味深いです。面白いのは校長以下の教師たちにはオックスブリッジ出はいなくてオックスブリッジに対して劣等感を持っているところです。学園ものにしてははじけるところもなく結構淡々とした展開なのですが、人生において人文的な教養が大事な要素なんだなと感じさせてくれる一篇でした。
[DVD(字幕)] 7点(2010-12-01 22:08:25)
1073.  ある殺し屋 《ネタバレ》 
『必殺仕事人』の中村主水のキャラ造形に影響を与えたと言われますが、殺し屋雷蔵は普通ぶりでは藤田まことのはるか上を行ってます。仮の姿は小料理屋の主人、そして本業になれば殺し屋としてターゲットを料理する、いやーカッコ良すぎです。ところが脚本はけっこう粗くて、クールなくせして怪しげな成田三樹夫が持ってくる麻薬強奪案件にホイホイと乗ってしまう。凄腕殺し屋はたいがい仕事にはセオリーやこだわりがあるものですが、この仕事は殺しではなく単なる強盗じゃないですか。野川由美子に付きまとわれるのも「自分しか信じない」一流殺し屋とは思えない甘さです。この野川由美子のキャラがまた増村保造ワールド全開のあばずれで(増村保造は脚本を書いてます)、雷蔵のキャラと野川のキャラが両極端で二人が組む(というか雷蔵が野川を追い出さない)必然性がないのが苦しい。ところがそこに怪しいヤクザ成田三樹夫が絡むので、三人の不思議なアンサンブルが成立しちゃうのが面白いところです。本作の成田三樹夫はなんか光輝いていて、実にいい味出してるんですよ。そして耳に残る主題曲、これだけ単純なコードを使ってここまで印象的なメロディになるとは驚きました。まあいろいろ突っ込みはしましたが、必見の価値ある愛すべき一篇です。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2010-11-18 00:01:09)
1074.  ブーリン家の姉妹 《ネタバレ》 
エリック・バナのヘンリー八世、雰囲気は良く出ていたんではないでしょうか。でも物語の始めから終りまで、全然老けないし太らないというのはちょっとどうなんでしょうか(それはナタリー・ポートマン、スカレーット・ヨハンソンにも当てはまりますが)。メアリー・ブーリンが妹だという説は初めてで、ちょっと違和感が… ヘンリー八世の宗教改革が秘めていた歴史的な意義をばっさりそぎ落として、ひたすらチューダー朝版『大奥』物語に徹しているので、たしかに観てて疲れます。アン・ブーリンの狡猾さや嫌らしさの描き方が中途半端なので、前半と後半では同一人物とは思えないところがちょっと不満かな。まあとにかく考えさせられるのは親父や伯父のブーリン一族のやり口で、『仁義なき戦い 広島死闘篇』での大友勝則が放つ名セリフ、「あれら、×××の汁でメシ食うとるんでぇ!」を捧げたいと思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-11-12 00:21:10)(良:1票)
1075.  36時間(1965) 《ネタバレ》 
数ある「ノルマンディー上陸作戦もの」映画の中でもひときわ異彩を放つ一本です。Dデイ3日前、米軍の情報参謀がリスボンで一服盛られて意識を失う。眼が覚めるとそこは山中の病院で、新聞を見るとなんと6年後の1950年になっているではないか! ね、どうです、面白そうなプロットでしょ。別にこれはタイムスリップしたわけでは無くて、連合軍が上陸するのはどこなのかを知るためにドイツ軍が仕組んだ謀略なのです。その病院は占領中のドイツにある米軍病院と言う設定で、軍医や看護婦そして入院患者も皆アメリカ人で英語を話し、ラジオをつければ偽アナウンサーが別室から架空のニュースを流すという徹底振りです。戦争はヒトラーが暗殺されて終わり、ゲーリングやヒムラーは処刑されたことになっていて、親衛隊員も全員処刑されたとロッド・テイラーがSSのスパイがいる前でガーナーに話すところは傑作です。情報参謀ジェームズ・ガーナーは6年間眠りっぱなしだったわけではなく、発作のように記憶喪失になる障害を負って、リスボンまでの記憶は回復したが再度発作を起こして戦後の記憶が無くなってしまったという、けっこう芸が細かい設定には感心しました。その6年間の人生も巧みにでっち上げられていて、いわば『トルゥーマンショー』の第二次世界大戦版というところです。普通これなら絶対騙されるよな、と観てて思わず唸ってしまいました。当然策略は上手くゆきドイツ側はいとも簡単に上陸地点がノルマンディーだとつかむのですが、皮肉なことに上層部は信じようとしません。ガーナーが策略を見破るきっかけも、上手に伏線が張ってあって納得です。この映画ドイツ側の視点で進行するのですが、ネタ明かしをしないで目覚めたガーナーがだんだん状況に疑惑を感じてゆくというヒッチコック風サスペンスの脚本にするこのも一興かも、でもそれにはジェームズ・ガーナーとロッド・テイラーでは緊張感ある芝居を展開するには力不足だったでしょうね。 どうせ埋もれてしまったのだから、こういう佳作をリメイクしてくれると楽しめるのですが。
[ビデオ(字幕)] 7点(2010-11-08 20:52:15)
1076.  続・激突!/カージャック 《ネタバレ》 
本作が実際のところスピルバーグの劇場映画第一作目なのですが、瑞々しい感性が感じられる良作です。とても実話とは思えないアホみたいな脱獄手段には笑ってしまいますし、映像も美しくて名手ヴィルモス・ジグモントのカメラは夕方から夜にかけての風景が印象に残りました。前半はロードムービーとしても楽しめるのですが、中盤からだんだん笑えない展開になってきます。銃社会アメリカに対するスピルバーグの厳しい眼が感じられ、民間人が勝手に犯人たちを射殺しようとするシークエンスなど、マジ怖いですね。ゴールディ・ホーンたちも所詮頭カラッポな若造なのは判りますが、彼らをどんどん英雄視してゆく民衆もバカとしか言いようがない。そこら辺が良く伝わってくるのは映画の出来が良いからですが、それにしてもアメリカ人ってやっぱ変な人たちだなと改めて感じさせられました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-11-07 01:46:44)
1077.  ロング・グッドバイ 《ネタバレ》 
フィリップ・マーロウに思い入れも蘊蓄もない自分にとって、昔からグールド=マーロウというぐらいマーロウのイメージになっている作品です。ハンフリー・ボガード、ジェームズ・ガーナー、ロバート・ミッチャム、それにしてもがこれだけ個性の異なる俳優が演じているキャラクターって珍しいですね。 まあ本作は完全にアルトマンがドロドロになるまで料理してますので、オリジナルのストーリーと思った方が良いでしょう。70年代らしくカウンター・カルチャー風俗をとりいれていますが、自分としてはそこら辺はあまり好みじゃないです。それにしてもあのシュワちゃんがムキムキボディを見せてくれるシーンですが、どうしてみんな脱がされるのかさっぱり理解できません。マーク・ライデルの演じるキャラが本作でもっともシュールで意味不明でした。
[DVD(字幕)] 7点(2010-10-22 00:52:00)
1078.  ライフ・イズ・コメディ ! ピーター・セラーズの愛し方 《ネタバレ》 
ピーター・セラーズのことを知らない人はそもそもこの映画を見ようとは思わないだろうし、彼のファンや人物に興味感心がある人には虚像と実像の差異に戸惑いを感じるに違いない。スターの人間性やゴシップなんかは別にどうでも良く芸さえしっかりしていれば十分、と言うのは自分の考えですがこの映画は「特殊な能力を持ったひとりの男の生涯」を描いたバイオグラフィーとしてはとても良く出来ていると思います。ただ注意しなければならないのは、古今の名優と呼ばれる人たちは「どんな人間にも化けられる」能力を大なり小なり持っているわけで、セラーズが「カラッポの容器」だったこととマザコンの性癖は関係がないということでは。「名優」イコール「マザコン」では無いことは言うまでもありません。 そういう部分を除けば、本作の脚本と演出はとてもTVムービーとは思えない水準の高さではないでしょうか。セラーズの元妻たち(リン・フレデリックは亡くなってますが)やブレイク・エドワーズがまだ存命なのに、ここまで赤裸々に映像化出来たことには脱帽させられます。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-10-17 01:33:08)
1079.  ポルノグラフィックな関係
いかにも大人っぽくフランスらしくていいですね~。ナタリー・バイは若いころトリュフォー作品に良く顔出してた女優ですけど、すっかり熟女になっています。『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』のレオナルド・ディカプリオの母親役ぐらいしかないのですが、もっとハリウッド映画にも出て欲しい女優です。 そして「彼」セルジ・ロペス、どっかで見た顔だなと思ったら、『パンズラビリンス』のあの極悪非道なヴィダル大尉じゃないですか。本作と比べてみてもこの人の演技力はけっこうレベルが高いなあと感心しました。題名のせいもありレンタルショップではエロドラマのコーナーに置かれていることが多いのですが、観て損はない佳作です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-10-10 11:04:28)
1080.  真昼の暴動 《ネタバレ》 
ジュールス・ダッシンが『裸の町』を発表する前年に撮った脱獄もの映画の佳作。主演はバート・ランカスターで、これも『殺人者』でデビューした翌年で若々しい姿と言いたいところですが、この人ほんと若い時から風貌が変化しなかったんだなと改めて感嘆しました。脱獄映画のお約束通り看守長のヒューム・クローニンが陰湿なサディストなのですが、風采の上がらない小男であるクローニンを使ったところが上手い(ランカスターと違ってこちらは実に若々しいのが可笑しい)。ランカスターや仲間の囚人たちの入所前の生活をフラッシュ・バックで挿入する演出が効果的です。それぞれのシーンに女との因縁を絡めて描いており、普通おとこばかりで殺伐とした絵柄になりやすい脱獄ものなのに三人の女優が色を添えてこれはなかなか良いアイデアです。 看守長は囚人をスパイに仕立て、正体がばれたスパイは囚人たちに処刑されるなど、けっこう当時としてはショックな描写が見られます。ラストは脱獄に合わせて囚人たちが暴動をおこし、ランカスターたち脱獄犯とともにクローニン看守長も死んで鎮圧されてしまいます。このシーンでは刑務所側は重機関銃で囚人を撃ちまくり、まるで捕虜収容所のおはなしみたいな荒っぽさです。でも脱獄しようとする囚人の心情は『ショーシャンクの空に』なんかより切実に伝わってきて、バッドエンドな結末ですが監督の力量が感じさせられる一編です。
[DVD(字幕)] 7点(2010-10-02 23:01:22)
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