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S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2383
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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1341.  野獣の青春 《ネタバレ》 
原作は未読ですが、どうも大藪春彦の『人狩り』をかなり翻案した内容みたいです。大藪春彦の小説は独特の文体にはまって昔よく読んだんですけど、映像化されると凡作・失敗作になった映画が多いという印象が強いですね。この映画はその中でもましな方だという感じですが、鈴木清順が撮っていますから原作はあくまでモチーフと思った方が良いでしょう。 モノクロ映像の殺人現場の室内で、テーブルの花瓶に活けられた花だけが真紅の色彩を放っている、初っ端から清順ワールド全開です。でも清順の持ち味であるアヴァンギャルドな映像はどちらかというと控えめな印象であります。アヴァンギャルドとハードボイルドとは相性が良いと思うので、もっとぶっ飛んでも良かったかもしれません。それでも小林昭二と川地民夫のボス兄弟の変態っぷりをはじめ、登場キャラたちの妙な作りこみ具合は訳が判らなくて面白かったです。そう考えると、主役が宍戸錠というのがミスキャストだった気がしてなりませんでした。この人はどう見たってハードボイルドが似合うタイプじゃないでしょう。 余談ですけど、現金強奪のシークエンスで発煙筒をダイナマイトに見せかけて発煙させますが、これって後に起こる三億円強奪事件と手口が一緒なんですよ。あの犯人ももしかしてこの映画を観ていたのかも…
[CS・衛星(邦画)] 6点(2018-04-21 23:38:49)
1342.  恐怖(1961)
ご存知クリストファー・リーが出演しているのでお分かりの通り、ハマー・フィルム謹製でございます。“オール・ユー・ニード・イズ・ホラー”がモットーのハマーにしては珍しい、ホラー風味ではあるが本格的なスリラーです。「ヒッチコックが撮りました」と言っても通るぐらいのストーリーテリング、なかなかやるじゃないか、ハマー。邦題の『恐怖』というのはちょっと大げさかとも感じますが、原題の方も“Fear”を強調してるしポスターからしてホラー映画と間違われることを期待しているようにもとれます。主演はスーザン・ストラスバーグ、アクターズ・スタジオの創設者の娘がハマー映画に出演していたとは知らなんだ、です。 ラストのどんでん返しが売り物の映画なのでレビューを書くのは難しいんですけど、スーザン・ストラスバーグの最初の登場シーンでの会話で「これは、ひょっとして…」と頭によぎるものがありました。そして見事に予感が当たりました。いつもぼんやりと映画を観る私でも判っちゃったぐらいですから、気が付いてしまう人はたぶん多いと思いますよ。「そんなこと、あり得るか?」と首を傾げたくなるかもしれませんが、ミステリーはやはり雰囲気が愉しめるかが大事な要素です。シャープなモノクロ撮影とサクサクしたストーリーテリングの効果もあり、私は十分に愉しめました。難を言えば車椅子に頼るしかないヒロインというプロットがいまいちストーリーに反映していなかったところで、ヒッチコックならここを巧みに料理しただろうな、と感じてしまいました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-04-09 22:47:35)
1343.  ウォリアーズ(1979) 《ネタバレ》 
中二病丸出しのプロットが強烈ですよね。コニーアイランドがシマのウォリアーズが地下鉄に乗って(ギャングのくせにちゃんとカネを払って乗るのがカワイイ)ブロンクスでのストリートギャングの訳のわからない大会に出張って、騒動に巻き込まれて這う這うの体でまた地下鉄に乗ってコニーアイランドに逃げ帰ってくる、要はそういうお話しです。ウォリアーズをつけ狙うギャングたちは組ごとにキャラ付けされているのが笑えますが、如何せんどの組も弱すぎです。意味のない臭みが強烈なセリフの連続はギャグなのかなと首を傾げさせられますが、ストリートギャングなんてこんな薄っぺらな連中なんだよと訴えたかった、いやそんなわけないですよね(笑)。 でも全編を貫く不穏な空気には抗しがたい魅力があります。NYが舞台とは言ってもまるでマッドマックスの文明崩壊後の世界みたいです。この世界感にプラス1点進呈いたします。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2018-03-23 22:00:52)
1344.  パラノーマル・アクティビティ
1万5000ドルで撮られた映画にしては良くできていると評価したいけど、舞台は監督の自宅だそうで俳優も無名というか素人みたいだし、どこにそんなカネかけたんだよ、って言いたくなることも否定できません。怖がらせ方はJホラーの影響も感じられ“大してでかくはないが突然聞こえる音”で観客を最大限に怖がらせるところは、かなりのレベルです。手持ちカメラのブレ映像は室内撮影だけあって『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』以上のひどさで、これは映像酔いする人が多そうですね。でも映像よりも遥かに自分をいら立たせてくれたのは、ミカ君のバカっぷりでこっちの方がはるかにストレス溜まりました。まあそれを言っちゃったらストーリーが成り立たないけど、ウィジャ盤の件といいあれだけはっきり超常現象が映像に残っていれば、ふつうなんか善後策を考えるもんでしょう。なんでわざわざ寝室のドアを開けっぱなしにするのかもナゾですけど、それを言っちゃあおしまいですね(笑)。 この映画が稼ぎ出した金額は全米だけで1億790万ドル(!)なんだそうで、安易な二番煎じ・三番煎じだとこき下ろすのは簡単ですが、この事実は侮れないと感じます。若者のベンチャーとしては、ビットコイン投機なんかよりよっぽど建設的で社会のために貢献してると思いますよ。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-02-20 00:08:11)
1345.  ブレア・ウィッチ・プロジェクト 《ネタバレ》 
有名な作品ですけど、このたび初鑑賞。正直いってこれが『死ぬまでに観たい映画1001本』に載せられる出来の映画だとは思えなかったのですけど、POVというという画期的な映画手法の開発で世のカネのない映像小僧たちにチャンスと希望を与えた功績は大なのかもしれません。結局のところブレア・ウィッチとは何であったのかという解明はなかったわけですが、こういう投げやりみたいなストーリーでもアリなんだ、ってことを映画製作者たちに気づかせたことも、その後の映画の流れに影響を与えてくれました。得体のしれないウィッチよりも数百倍怖いのは三人の人間関係の壊れっぷりで、この手のPOV映画としては必須の要素ですけどさすが元祖だけあって、けっこうリアルです。 教訓:やはり女性に地図を読ませたらあかん(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-02-18 21:19:40)
1346.  ソウ ザ・ファイナル 3D 《ネタバレ》 
ソウ・マラソン、ついに完走 (実は二回目です) ! さすがにラストを飾るだけあって、シリーズ中でも突き抜けたスプラッター度です。本作の例のオープニング・ゲームは、バカバカしさではこれもシリーズ中でも最高峰で、もうコメディの域に達しております。メインのゲームはゲーム生還者を騙るウソつき男を成敗するわけですが、密室と化した建物に閉じ込めて進行させる例のパターンも、もう拷問スプラッターのテーマパークのアトラクションみたいな感じですね。さすがにUSJじゃムリでしょうけど、どこかのテーマパークで、“ソウの館”って感じでやってみたら、流行るかどうかは別にしても少なくとも話題にはなると思いますよ。 完全に“ホフマン無双”というのが本作の主題みたいなもんで、「此奴のどこがジグソウの後継者なんだよ!」と言いたくなるモンスター・キラーぶりです。もう何が目的なのか、観てる方もですけどホフマン刑事本人も訳が判らなくなっちゃってます。死体袋に入って警察署に侵入してからのまさに阿修羅のごとき殺戮の嵐はモンスターとしか言いようがないです。最後にジルまであんな殺され方とは、彼女は最後まで残ると思っていたのに、ちょっとショックでした。けっきょくこのシリーズでは主要登場人物がほぼ全員死ぬという画期的なパターンを造ったわけですが、まさか唯一生き残ってシリーズにゲーム・オーバーを告げたのがあの人だったとは… このシリーズを総括すると、連続TVシリーズのストーリーテリングの手法を映画に持ち込んだということになるんでしょうね。TVドラマと違って、一話が年に一回しか観られないというのがちょっと特殊ですけど。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-02-11 23:59:06)
1347.  恐喝こそわが人生 《ネタバレ》 
題名からして凄いけど、これが東映じゃなくて松竹配給の映画だってことがまたすごい。このころは城戸四郎がまだ松竹に君臨していたはずなのに、ほんと血迷っていたとしか言いようがない状況だったみたいですね。監督が深作欣二で松方弘樹や室田日出男がメインとなるとまるっきり東映ヤクザ路線でございます。 当時としてはスタイリッシュな撮り方をしていますが、内容的にはピカレスクな青春映画という趣きも無きにしも非ずです。特に中盤までの雰囲気は、野郎が一匹多いけどアラン・ドロンの『冒険者たち』の様な雰囲気もあります。中盤で政界の念書を巡るゴタゴタに関わるようになってからはガラリと感じが変わってきますが、まるでアメリカン・ニューシネマの様なすべてが徒労に終わってしまう結末は悪くないです。あの血をだらだら流す松方弘樹の暗殺シーンが本当のゲリラ撮影だったとは、やっぱ60年代はとんでもない時代だったんですね。三原葉子・丹波哲郎・天知茂など新東宝の残党組が大挙してして出演しているところも、特筆すべきでしょう。と言っても、丹波のほかはいずれもワン・シーンだけというただのちょい役という可哀想な扱い。丹波だって映像になっているのは合わせて1分ぐらいですかねえ。新東宝が倒産してからずいぶん経っている頃なのに、ちょっとひどい扱いです。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2018-01-27 22:29:00)
1348.  ウエストワールド 《ネタバレ》 
ジェームズ・キャメロンは「ターミネーターは自分が観た悪夢がアイデアの元だった」と語っていますが、どうしてどうして、実は昔観たこの映画がほんとはネタ元だったんじゃないの(笑)。と誰もが突っ込みたくなるほど、ひたすら追いかけてくるユル・ブリンナーの姿はターミネーターそのものでした。まあマイケル・クライトンも、自身の原作をパワーアップさせて『ジュラシック・パーク』を書いたようなものだから、どっちもどっちです。 そのアイデアはともかくとして、この映画の凄いところは人間的なドラマが皆無ということでしょう。序盤で二人の男は友人で、一人はこのテーマパークのリピーター、もう一人は最近妻の不貞が原因で離婚した傷心の弁護士という、もう最低限の情報だけ提示されますがあとはこの二人と他の客たちがロボット相手にやりたい放題するのを見せるだけ。並行してなぜかロボットたちの調子が悪いのに苦慮している運営側の描写がありますが、このパークの内情やなぜロボットたちが狂い始めたのかの説明や謎解きはいっさいなしです。よく考えると、クライトンの前作『アンドロメダ・・・』に似たストーリーテリングだと言えますが、本作の方が徹底している気がします。クライトンにとっても初監督作ですから手腕が未熟だったわけで、それがこの映画をまるで実験映画みたいな奇妙な味わいを持たせることになったのかと思います。珍作と呼んでもイイかもしれません。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-01-13 23:22:52)(良:2票)
1349.  震える舌 《ネタバレ》 
破傷風、この単語には私たちの世代は少なからず恐怖を感じるはずです。小学校のころには普通に破傷風の予防接種をみんな打たれたし(この注射と日本脳炎の予防接種はほんとに痛かった)、たしか同学年には破傷風で死んだ子もいた記憶があるぐらいです。その破傷風との闘病記を“あなたは、この恐怖に耐えられますか!”“彼女はその朝、悪魔とともに旅に出た…”なんてコピーを付けて映画化するんだから、松竹という会社はえげつないです。トラウマ映画としてはあまりに有名ですがとても観る勇気がなくて、今回初鑑賞となった次第です。 主演の女の子の演技が凄まじいというか、監督もよくここまでやらせたな、って呆れかえりました。今のご時世でこんなことさせたら、下手したら幼児虐待で炎上ものですよ。また、劇中でも医師に破傷風菌は唾液なんかじゃ感染しないと説明させてるのに、両親が感染したんじゃないかとほとんどノイローゼになってゆく様を丹念に撮っていて、これじゃほとんどゾンビ扱いじゃないですか。野村芳太郎は『砂の器』でもハンセン病患者団体から抗議を受けてますが、ちょっとリテラシーに欠けるところがありそうですね。まあ短期勝負で致死率の高い破傷風ですから、患者団体なんてなさそうですけど。あと気になったのが昭和50年代の医療体制で、こんなに程度が低かったのかな。それには宇野重吉と中野良子以外の医師やナースがあまりにも感じが悪く無能に見えたこともありますが、絶対安静で光線も遮断しなければいけない破傷風患者を小児科の大部屋病室の隣の病室で治療するなんてあり得ない感じがします。聖路加病院が撮影に協力してロケもしているみたいですので、実際こういうレベルだったんでしょうね。でも容体が急変して渡瀬恒彦が主治医の中野良子を自身で医局を回って探し回るシーンがありましたが、こんなこと大病院であり得ますかね?
[CS・衛星(邦画)] 6点(2017-11-21 23:48:54)
1350.  デッドコースター 《ネタバレ》 
原題は無造作に『2』を付けただけなのに、邦題が『デッドコースター』とはどこから思いついたんでしょう。どこにもジェットコースターなんて登場しない内容なんですけどね、でもこれがまだ撮られていなかったシリーズ第三作目のプロットを見事に予言しているなんて、これぞ死神様のなせる業です(笑)。 冒頭の事故シークエンスはCGにほとんど頼らずに大クラッシュを見せてくれ、このシリーズ中では最もおカネをかけてたんじゃないでしょうか。死神様の殺しのテクニックもグロ度をパワーアップさせているし、歯医者さんのくだりが最高でしたけど茶目っ気まで発揮して観客を楽しませてくれます。ということで前作よりも面白かったかなとも感じますが、後半20分の詰め込み過ぎた展開はちょっとひどすぎの感が否めません。まあこのシリーズは、中二病丸出しの死神様のシナリオを受け入れいかに笑い飛ばせるかに、愉しめるかどうかの境界線があるようです。でも「新しい生命の誕生」という対死神作戦の秘策だけは、さすがに理解不能でした。ラストの展開を見た限りでは主人公カップルは生き残ったというのが妥当でしょうが、こんなことはシリーズの中では唯一のケースですよね。三作目以降でこの二人のことには触れることはなかったので、そう解釈するしかないですね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-10-23 23:56:26)
1351.  マネーモンスター 《ネタバレ》 
TVの財テク番組で銘柄推奨を派手にぶちかます、考えるだけでも製作側には恐ろしくリスクがありますよ、こんな番組のキャスターは命がいくつあっても足りません。日本じゃ絶対にあり得ない番組ですけど、アメリカではたとえCSやケーブルテレビ放送だったとしてもモデルとされる様なコンテンツがあるんでしょうかね、気になるところです。 ジョディ・フォスターもすでに何本も監督経験があるんで、手堅く撮っています。どこか雰囲気が、彼女も出演していたスパイク・リーの『インサイド・マン』と通じるところがあったような気がします。ストーリーの行き先は序盤でほぼ推測できますが、お話しの引っ張り方というかサスペンスの盛り上げ方はなかなかの手腕かとお見受けいたしました。説得させるつもりで警察が連れてきた彼女が犯人を罵倒し倒すところはもちろんですけど、個人的にはジョージ・クルーニーが命を懸けて買い推奨したのに、逆に値が下がってゆくところが爆笑でした。序盤はチャラい業界人丸出し、乱入されてからの小人物感丸出しのうろたえ振りを見せながら、だんだんとシリアスになっていつものクルーニーになってゆくジョージ・クルーニー三変化も愉しめます。だけどあんな短時間で真相を暴いてしまうというのはご都合主義全開で、ここでも最近のハリウッド映画お得意の“困ったときはハッカーを使え”でした。この風潮、何とかなりませんかね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-09-24 23:04:43)(良:2票)
1352.  グリーン・インフェルノ(2013) 《ネタバレ》 
あの伝説のサイテー映画をリメイクしたかったなんて、さすがイーライ・ロスと褒めてあげましょう。内容は、白人の男女がアマゾンの奥地で原住民に捕まって喰われる、というプロット以外は全くの別ストーリーですが、オリジナルの有名な串刺し女なんかは、きちっと登場させてオマージュを捧げています。でも串の差し込み具合が浅いので、オリジナルの様なインパクトはないです。インパクトと言えばそりゃあ人食い映像の凄まじさの方で、ちょっとやり過ぎです。でも女の死体にマリファナを仕込むところは、さすがにバカバカしく苦笑してしまいました。 ところがこの映画、頭にくることに脚本はよく書けているんですよね。 偽善の固まりみたいなリーダーのクソっぷりには感心しましたし、ハッピーエンドですが単純なカタルシスを観客に与えないところも一ひねりしています。つまりこの映画には好感が持てるキャラが誰もいないし、とくにヒロインからしてけっこう嫌な女でした。少年に助けてもらった恩返しに当局にはウソ八百を突き通しますが、「この女、自分だけ助かったからあとはどうなってもいいんかよ!」と怒りがこみ上げてきます。本当に感謝しなければいけなかったのは、この娘が嫌っている傭兵たちじゃないでしょうか。この娘の偽善と無責任のせいで、第二・第三の犠牲者が出てくることを暗示してエンドです。
[DVD(字幕)] 6点(2017-09-14 21:08:39)
1353.  さよならコロンバス 《ネタバレ》 
翻訳版は『さようならコロンバス』なのに、どうして『さよなら』という邦題にしたんでしょうかね?昔から不思議に思っていました。まあどうでもいいことですけど、個人的には『さよなら』の方がしっくりします。 フィリップ・ロスのデビュー作の映画化です。またアリー・マッグローの初主演作でもあり、彼女はこの役でいろんな映画賞の新人賞を総なめしました。よく見ると、この人撮影時はすでに29歳、アラサーだったんですけどとても信じられません。全裸でプールに飛び込むシーンの日焼け残しの真っ白なお尻が強烈な印象として残っています。このころの女優たちは全身ヌードを平気で見せてくれるから眼福です。最近の脱ぎはおっぱい見せるだけというパターンがほとんどですからねえ。 ストーリーとしては特に目立ったことも起こらないボーイ・ミーツ・ガール物語です。リチャード・ベンジャミンはとてもベトナム帰りとは思えない、なんかオタクっぽい雰囲気です。原作の“ぼく”のキャラに沿った役作りなんですけど、この映画を観た人で彼に感情移入できる人はまずいないでしょう。避妊を考えるのは女の仕事だ、という男なんですからちょっと無神経過ぎます。原作に出てくる変人の叔母さんとの絡みがまったく無視している脚本なのも残念です。 それにしても、ユダヤ系の結婚披露宴は賑やかでほんとに楽しそうですね、自分も機会があれば出席してみたいものです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-08-10 21:33:51)
1354.  選挙の勝ち方教えます 《ネタバレ》 
古人曰く“選挙は水物(みずもの)”、これは曲がりなりにも民主主義政体の国ではどこでも通用する至言です。 この映画はボリビアの大統領選挙で起こった出来事をテーマにした2002年製作のドキュメンタリー映画を、劇映画として再構築して撮られています。舞台は実際にボリビアで、大統領候補はみな架空の人物みたいです。この大統領選挙では革新系の候補が優勢で、かつて大統領を務めて返り咲きを狙う保守候補は劣勢です。南米ではよくあることなんでしょうか、両陣営とも米国の選挙コンサルタントを雇っています。保守系候補の米国人選挙参謀は巻き返しを図り、かつては凄腕コンサルタントとして名をはせたサンドラ・ブロックを無理やりスカウトして連れてきます。対する革新候補にはビリー・ボブ・ソーントンが付いていて、お約束通りこの二人はかつてはライバルで敵対関係というわけです。 この映画の面白いところはこの二人を単純な善玉と悪玉に別けていないところです。ビリー・ボブが愛人暴露で攻撃してくれば、サンドラはすかさずネガ・キャンで反撃するといった具合で、肝心の候補者がビビるぐらいです。この選挙戦での丁々発止はコメディ・テイストです。保守系の候補者もいかにもブルジョワ代表の傲慢そうな男ですが、時おり見せる内面やカリスマ性はなかなか魅力的に感じます。 選挙自体はサンドラがフェイク・ニュースを流したり、ビリー・ボブを引っ掛けて候補者に討論会で失言させたりの手を使って、保守系候補が滑り込み勝利を飾ります。ここで気づく方も多いでしょうが、昨年のトランプ勝利の大統領選挙とそっくりの展開なんです。そうなんです、実はトランプ大統領の誕生を前年にこの映画は予言していたんですよ。 映画の選挙後の展開は一気にシリアスになりました。新大統領はさっそく公約を無視してボリビアのIMFへの加盟と援助を要請し、反対派を警察力で弾圧し始めます。調べるとこの大統領は、ゴンサロ・サンチェス・デ・ロサダという2002年に大統領に就任した人物がモデルなのが判ります、この人は2003年には暴動によって辞任に追い込まれて米国に亡命したそうです。 ラストでサンドラが執る行動とその後は賛否が分かれるんじゃないでしょうか。私はこの終わり方は、きれいごと過ぎて好きじゃないですね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-07-19 23:55:01)
1355.  誘惑(1957) 《ネタバレ》 
かつて売れない画家だった銀座の洋品店の店主(千田是也)は、店の二階を客寄せのためにギャラリーに改装する工事を始めています。数年前に妻を亡くした彼には娘(左幸子)がいて、親の血を引いたのか彼女もオブジェを造ったりするグループに所属して芸術活動に余念がありません。恋人が所属する売れない画家グループのために彼女はギャラリーのこけら落としに彼らの展覧会を開こうと提案しますが、そこはお金が絡むことでもありことが上手く進みません。 登場人物たちの心の声をモノローグで聞かせる撮り方は、単純な手法だけどなかなか面白かったです。ふつう男女が相手を異性として見れば、なにかの感情が頭の中で湧いてくるのは動物の本能みたいなものですからね。銀座のシークエンスはセットで撮影されていますが、雰囲気はルネ・クレールなんかの戦前のフランス映画みたいな感じがします。洋品店と向かい側の喫茶店だけのセットですけど、それぞれの店の一階と二階から見える道路を挟んだ向かい側の光景が印象的に使われていました。さすが才人・中平康だけあってこの若さでフランス映画のエスプリを完璧にマスターしていたと言えます。登場人物たちが多くて群像劇みたいなところがあるストーリーですけど、その中でもヒロインといえる左幸子の個性は光っていました、この人はやはり天才女優です。そして岡本太郎や東郷青児といった有名画家が本人役で出ているのも楽しい、岡本太郎なんてまさに“岡本太郎そのもの”といった存在感でした。 でもそのフランスではヌーヴェル・ヴァーグが始まろうとしていて、同年代のトリュフォーやゴダールが頭角を現しだしていたことを考えると、ここが中平康の限界なのかなとも感じます。小津や溝口といった大家ではなく若手監督が撮った映画ですからねえ、こういうところにその後の60年代の興業面だけではない日本映画界が衰退した根っこがあるんじゃないでしょうか。ヌーヴェル・ヴァーグやニュー・シネマの様なムーヴメントがおきなかったのは、映画先進国の中では日本だけだったということは一度分析されてもいいんじゃないでしょうか。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2017-07-05 19:42:29)
1356.  007/ドクター・ノオ 《ネタバレ》 
ジェームズ・ボンド、記念すべき初登場作。余談ですけど自分が子供のころにはたしか“ゼロ・ゼロ・セヴン”だったはずですけど、いつごろから“ダブル・オー・セヴン”に変わったんですかね? 前半はけっこうサスペンスを意識した撮り方をしてたんだな、と今の眼で観ても感じます。当然ですがシリーズ中盤以降のなんでもありのボンドではなく、マネーペニー女史といちゃついたりところどころでブラックな皮肉を吐くところなどジェームズ・ボンドのキャラを確立させる布石を打つだけで終わったという感じも否めません。それでも部屋に入るときの用心振りなどエージェントとして当然身に付けているはずの描写はきっちり押さえているところは好感が持てます。 やはりこの映画が趣をガラリと変えるのは、ドクター・ノオの島で例のドラゴンが登場してからでしょうね。ドクター・ノオというキャラはシリーズ中でも屈指の不気味クンだと自分は感じるんですけど、スペクター加入してまで彼が何をしたかったのかがいまいち不明なんですよ。秘密基地の中にわざわざメイドまで用意してボンドたちを迎えたり、独房に閉じ込めたボンドには通気口を破られていとも簡単に逃げられたリ、なんかわきが甘いんです。最近のアクション映画のラスボスの最期と較べると、信じられないぐらいあっさり退治されちゃうのは逆に新鮮に感じるぐらいです。この映画の後半パートに関しては、尺が30分ぐらい足りなかったのかな。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-06-26 23:42:24)
1357.  スティーヴン・キング/痩せゆく男 《ネタバレ》 
よくある“ジプシーの呪い”もので、やはりどうしてもサム・ライミの『スペル』を思い出してしまいますけど、『スペル』のようなぶっ飛んだところがない分だけ微妙な感じがします。呪いをかける方もかけられる方も“みんな悪人”状態ですけど、お話しが進むにつれてどうしてもジョー・マンテーニャが演じるマフィアの親分に感情移入しちゃいますね。だってこの親分、義理を大事にするしほんとムダにカッコよいじゃないですか。この人以外の登場人物たちは、良くも悪くもキャラがブレブレ気味だから余計に目立っちゃいます。ジプシーの106歳の頭目にしたって最後の方になるとだんだん心持がぶれてきて、悪徳弁護士の呪いを解いてやるし「死ぬときは心を清くしておけ」なんて宗教家みたいなことまで宣います。特殊メイクにはけっこう力が入っていて、各人の死にざまはけっこうグロいですね。どんどん痩せてゆく主人公も映画の中盤の80キロ前後の体型がこの俳優の本来の姿なんでしょうけど、同じ映画の中で超デブからほとんど骨と皮だけまで特殊メイクを使って演じるってのは、けっこう珍しいんじゃないでしょう。どうせならトコトン痩せて死ぬまで観せてくれた方が面白かったかも。 観終わってとにかく「?」だったのはあのイチゴのパイで、なんで娘は食べても何ともなかったんでしょうか?
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-06-20 22:25:36)
1358.  ときめきサイエンス
いやはや、こんな中坊の妄想そのものみたいなお話しを大の大人が真面目に映画にしちゃうなんて、ジョン・ヒューズはやはり天才だったんでしょうかね?これはフランケンシュタインのパロディと言うよりも、セクシー姐ちゃんバージョンのドラえもんと呼んだ方がしっくりくるんじゃないでしょうか。 徹頭徹尾バカバカしいストーリーですけど、サウンドトラックだけはムダに豪華なんです。冒頭の暴走し始めるPCの画面には、なぜかデヴィッド・リー・ロスがチラリと登場します。そしてショッピング・モールのシークエンスで流れる“プリティ・ウーマン”は、なんとヴァン・ヘイレンのカヴァーなんです。おまけにこの映画のテーマソングは、ミュージシャン時代のダニー・エルフマンが組んでたバンドがパフォーマンスをしてるんです。 やはりジョン・ヒューズのティーン・ムーヴィーには、アンソニー・マイケル・ホールが欠かせませんね(もちろん女優ではモリ―・リングウォルドも)。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-06-13 22:54:43)
1359.  エル・マリアッチ 《ネタバレ》 
これが製作費7000ドルで撮られた映画だと聞かされれば確かに驚かされますけど、やっぱ7000ドルだよな、と納得する部分も多々見られることも否めないですね。“メキシコのマシュー・ブロデリック”といった風貌のカルロス・ガラルドーを筆頭に安いか素人の俳優を使っているのは当然の帰結としても、撮影テクニックにしても素人臭さが濃厚でもあります。ですけど、後年のビッグ・バジェット(もちろんこの第一作と比較してですけど)を与えられるようになってからのロバート・ロドリゲスのやり過ぎ作風からすると、自分としてはこの素朴な第一作目のほうがストーリーテリングのバランスが良くてけっこういい線行ってるんじゃないかと感じます。お話しの方も、狙った結果なのかはともかくとして、けっこう緩いと言うかユーモラスですね。狙う相手がただ「黒い服を着たギターケースを持ち歩く男」としか聞かされずに人違いする手下どもあれですけど、ボスだってちゃんと顔写真ぐらい部下に配っておけよ! 考えてみれば、7000ドルで撮った映画なら公開さえできれば損するはずがないですよね、これで実際204万ドル稼いだんだから、出演俳優のギャラなんて余裕で後払いできたんじゃないでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-05-30 22:50:55)
1360.  スピーシーズ/種の起源 《ネタバレ》 
便乗作も含めると確認されるだけで4作も撮られたんだから、企画というかアイデアとしては大成功だったんでしょうね。もっとも二作目以降はキャストもスタッフも完全にB級以下になってしまいましたけどね。 監督が職人ロジャー・ドナルドソンで、二人もオスカー俳優を投入してるってところは、お話しの内容はともかくとしても、製作体制はB級じゃなかったと言えます。特に自分はシルが逃げ出すところまでが好きです。ガスが充満してゆくのを見つめるベン・キングスレーの表情が素晴らしい、さすが名優です。少女シルも、まだ無名の存在だったとはいえミシェル・ウィリアムスですからねえ。 でもその後がけっこうボロ出しまくりな脚本なんですよ。マイケル・マドセンたちはバイオハザード・リスクのことを聞かされずに隔離室に入って行かされてあわや焼き殺されるところだったのに、その後も何もなかった様にベン・キングスレーと接するなんて、ちょっと考えられないと思いますけど…確かにベン・キングスレーのキャラに深みがないのがこの映画の脚本の欠点じゃないでしょうか。 でもね、TVで放映しているとついついラストまで観ちゃうんですよね。ナターシャ・ヘンストリッジのナイスバディにプラス一点ということで。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-05-29 23:18:12)
030.13%
1110.46%
2351.47%
31265.29%
42038.52%
535614.94%
644218.55%
761325.72%
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