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 > 小原一馬 さんの口コミ一覧。8ページ目
小原一馬さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 181
性別 男性
ホームページ http://ha2.seikyou.ne.jp/home/Kazuma.Kohara/jversion.htm
年齢 54歳
自己紹介 最近は録画した映画を見るだけで目いっぱいになってしまいましたが、学生時代に購入したテレビがとうとう壊れ、やっと買い換えた液晶テレビとHDレコーダーのおかげでそこそこ映画生活も充実しています。ここでみんなの映画評を確認するのも習慣になりました。

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141.  戦場のメリークリスマス
大島渚はあんまり好きじゃないんだけど、あの曲がどんなふうに使われているのか見たくて見ました。音楽は意外にわざとらしくて、というか映画全体があまりにキッチュで、ちょっとついていけませんでした。日本人はこんなはずじゃないとわかっていて、それをあえてこんなふうにファナティックに描くのは、そもそもファナティックな世界をつくりたくて、その道具に使ったというだけなんでしょうね。「欧米人はどうせ日本人をこんなように見ているんだろうから」それを利用してやれ、みたいな。そういう意味では、「ラストサムライ」なんかより確信犯で潔いようには思うけど、やっぱりこの美学にはついていけない。坂本龍一とかビートたけしは、こういうの好きそうですね。楽しく演じたんだろうな。
[ビデオ(字幕)] 3点(2005-10-07 21:56:15)(良:1票)
142.  五線譜のラブレター/De-Lovely
コールポーターの曲が好きなんでかなり期待していたんですが、がっかりですね。自分の一生をミュージカルにして回顧しているという枠組みの作り方が、話のリアリティを自ら妨げているように感じました。またそういうミュージカルの部分と映画っぽい部分の混ぜ方が中途半端。
[DVD(字幕)] 3点(2005-08-26 12:44:21)
143.  ビフォア・サンセット
よかったなー。Before Sunrise(恋人までの距離)を最近見直してからこちらを見たんですが、期待を裏切らない内容でした。 前作で描かれた出会いがその後の二人の人生の中でどれだけ大きな重みを持っていたのか、ということがこの映画(Before Sunset)のストーリーの大前提になっています。前作に思い入れのない人が見ると、そういうところが、ちょっとナルシスティックな感じに見えるかもしれません。 飛行機の出発時間までの限られた時間、ひたすらしゃべり倒す、そんなお話です。好きな人とこれが最後の時間で、もう二度と会えないかもしれない。そういう状況のなかで、男性のほうが少しでも一緒にいたくて粘り続ける、というのは、眠っていた記憶を揺さぶられる思いがしますね。日常的なレベルでも、終電の時間を気にしながら女の子としゃべる、というのは誰にでも経験があると思いますが、あの感じがすごくよく出ています。 このリアルさは、役者の演技力もそうですが、この映画の表現の<実験的な手法>にも多くを負っているように感じます。他の方も書かれているように、この作品の時間の流れ方は、100%リアルタイムで上映時間がそのまま作品上の時間、というように作られており、長回しが多用されるだけでなく、カットバックでも音声が連続しており、しかもその間ずっと二人はしゃべり続けているんです。そういう<実験的な手法>なのに前衛的な印象はまったくなく、見事なくらい自然で、二人の気持ちがあまりにリアルに伝わってきて、どきどきします。 あんまりリアルなんで、それこそ一発撮りみたいに見えますが、もちろん実際には、テイクを重ねているんですよね。でも容易に天候や光の状態の変わる屋外で、つなぎのない5時から7時半という時間を撮るのは相当大変だったと思います。ハリウッド映画としては異例な、15日間、それも当該する時間帯だけの撮影でこれが完成されたのは驚くべきことだし、逆に言えば、むしろそのくらい短期間にしか撮れない内容だったともいえます。役者が完璧な演技を集中して続けることができてはじめて可能になるのでしょう。 そういう意味でも、ちょっとした奇跡ともいえるような作品です。そしてあのチャーミングなエンディングは文句無く評価10に値すると思います。何度も繰り返して味わいたいと思います。
[DVD(字幕)] 10点(2005-08-22 19:22:04)
144.  ボンベイ
ここの評価も高かったし、「ムトゥ踊るマハラジャ」のような映画を期待していたのだが、テンポが悪く、カルチャーショックのようなものもあまり感じられない。ただし現代までインドで、こうした宗教の軋轢が日常的に続いていることを知り、それは勉強になった。
[ビデオ(字幕)] 3点(2005-08-14 00:26:45)
145.  ANA+OTTO/アナとオットー
 あのような結末になる必然性はちょっとわからなかったけれど、スペイン語の勉強をしたくなるくらいにはひきつけられました。スペイン+白夜+運命の出会い みたいなものにぴんとくる人にはお勧めします。
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-08-10 17:23:06)
146.  恋人までの距離(ディスタンス)
 続編ができたということで妻と一緒に改めて見直した。良い映画という印象は残っていたが、最初に見たときよりも一層深く感じるものがあった。  はじめて会ったときから不思議に話が合い、時間も忘れるくらい一緒に話し続けて、「好き」という気持ちがだんだんに高まっていくけれど、相手も同じように思っているのかわからなくて・・・、という不安と喜びに満ちた恋のはじまりの様子がとてもとても上手に描かれている。自分自身がそうした恋のまっただなかにあったときには、この映画は単にきれいな情景でしかなかったけれども、10年の時を経て見直すと、そうした記憶を強く刺激されるそんな映画に変わっていた。  僕の大好きな映画の多くは、心情の描写のために安易にBGMに頼ることをせず、その場の実際の音を効果的に用いながら、役者の演技にかけるという選択を取っているが、この映画もその代表例と言えるだろう。特にジュリー・デルピーの演技は映画的なドラマチックさとは別の意味での「恋の駆け引き」を見事に表現している。  また役者の演技にかけるという意味では、ひとつひとつには直接意味の無い会話を積み重ねることで、発言の内容よりも、発話行為そのものが伝える関係性に目を向けさせる技術も際立っている。イーサン・ホーク演じる男の「軽妙洒脱な台詞」も、そのように見ればかえってリアルである。  ウィーンを舞台にしながらも、あえて観光名所をはずしながらロケを行うことで、「どこにいるか」よりも「誰といるか」をこのうえなく重視させる恋愛の心理を表現するとともに、ウィーン的にはごく普通の石畳の風景のなかにその街の魅力を上手に生かし、自分のテリトリーの外での出会いという旅のエキゾチズムを演出しているところがいかにも粋だ。  これだけで完結したストーリーとしてあり、続編は不要だったように感じるが、作られてしまった以上、好奇心には勝てない。今からとても楽しみにしている。少し時間をおいて見てみたい。
[ビデオ(字幕)] 9点(2005-08-10 17:17:41)(良:2票)
147.  25時(2002)
大好きです。とても雰囲気のある映画。陰影のある映像がきれいで、見ているだけでも退屈しない。 主人公とその二人の親友の混沌とした発言、行動が妙にリアルでとても作り物に見えません。音楽はちょっとおおげさかなって思うけれど、登場人物たちの心情などを表現するという意味ではよいかもしれない。スパイク・リーの映画ははじめてなんですが、ぜひ他の作品も見てみたいと思いました。
[DVD(字幕)] 9点(2005-07-04 23:56:09)
148.  Ray/レイ
ストーリー的に面白い、というようなことはあんまりないです。変な回想シーンとかも、ごくふつうに順番どおり見せてもよかったんじゃないかと思うし。ただ話に特に盛り上がりもないのは、そういう人生だったんだろうなと思えば、逆にリアルとも言える。音楽映画としてはとてもよくできていた。見ている間、レイはレイとして、全く疑わずに見れちゃったのはすごい。僕もピアノを弾くんで、その手の映画ではどうしてもピアノのシーンで違和感を感じちゃうのに、これはそれが全くなかった。そういうのにうるさい人も、この映画はぜったい大丈夫。音楽のところだけとれば10あげてもいいくらいだ。
[映画館(字幕)] 6点(2005-05-31 01:01:44)
149.  ぼくらの七日間戦争(1988) 《ネタバレ》 
この映画が公開された頃にはもうすでに管理教育などもピークを過ぎていて、その大変な状況をサバイブした高校生や大学生がちょっとなつかしいような思いで見ていたんじゃなかったかなー。そういう時代の記録として、今でも意味があるような気もする。こういう思いで学校に通っていた中学生達が、80年代にはたくさんいたんだよって。この年になって今さら全く期待せずにみたが、意外に面白かった。原作は読んでいないが、ラストが日常とつながってこなかったのだけがちょっと残念。非日常的な演出は、映画と思ってみれば許せるかな。リアルな路線で行ってもよかったとは思うけれど。
[ビデオ(字幕)] 6点(2005-05-31 00:45:36)
150.  恋の門
アンノ夫妻が出ているというので見てみたんだけど、まったくついていけなかった。こういう前衛小劇団系のネタというのは、映画というメディアに向いていないんじゃないかと思ってしまうんだが、でもこれを面白いという人もちゃんといるんだから、いちがいに否定すべきでもないんだろう。その手のものを映画に求めている人は、大はずれの覚悟もして見てみてください。
[DVD(字幕)] 1点(2005-05-30 21:59:34)
151.  イルマーレ(2000)
冒頭の15分近く、どんな話になるのかさっぱりわからないのに、空気の肌触りまで感じさせる映像に魅せられて少しも退屈しない。  映画を見終わって最初のシーンを見返すと「ああ、そういうことだったのね」とやっとわかる。  そんな映画だ。きっとそこまでやっても観客がついてくるという自信があるのだろう。二度見る客もいるはずだときっと考えている。その自信は十分内容のあるものだった。  筋書きだけでなくいろいろな面で、岩井俊二の「ラブレター」の影響は多分受けていると思う。ただし、日本でも岩井の亜流みたいな映像をたくさん見るようになったけれど、このイ・ヒョンスはその影響をきちんと消化して自分のものにしているように感じる。ただ音楽は「こういうのって、おしゃれでしょう?」みたいなとってつけた感じがする。それでも我慢できるくらい映像が美しいし、そういう音楽もだんだん気にならなくなる。  ラストについては賛否がわかれているようだが、僕はあのようにしたからこそ、特に印象の残る映画になったと思う。主人公達のその後について、想像を膨らまさせてくれる。
[DVD(字幕)] 8点(2005-05-15 02:22:04)
152.  さとうきび畑の唄〈TVM〉
全て悪いのは日本軍で、民間人とかアメリカの人は、僕らと同じ互いに理解できる存在、というような大前提で、歴史をでっちあげた作品(作品という言葉も使いたくないくらい)。 せっかくお金をかけて撮ってるんだから、もう少し、当時を知っている人に話を聞いて、そこで何があったのか、ある程度再現をする努力があってもよかったのではないか。想像だけで話を作りたいのなら、指輪物語みたいなファンタジーを作って欲しい。偏見をまきちらす、害毒しか与えないようなモノだった。 
[ビデオ(字幕)] 0点(2005-05-14 23:14:03)
153.  Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス?(2004)
 テレビでオリジナルをやっていた後に見たので、どこをどう料理したのかというのが鮮明に見られた。オリジナル版の笑いの基底が、「日本人が、欧米人みたいにダンスをする」ということの距離感にあるので、そうした構造を取り払った後で、表面的に類似するエピソードをどのように位置づけているかが、リメイク版の最大の見所になるはずだった。しかしピーター・チェルソムは、その点で大きな冒険をしていない。同じエピソードががらっと意味を変えるというようなシーンはひとつも見られなかった。その代わり、日本とアメリカの文化の共通点を引っ張り出して、その共通点を基底にして、同じような意味を引き出せる部分を利用する、という作り方をしている。  オリジナルで渡辺えり子が演じたキャラのハリウッド版は、彼女の笑いを研究しつくしており、そっくりさんを見るのと同じような面白さがある。竹中直人の笑いの換骨奪胎ぶりもなかなかに楽しい。竹中の演じた会社の内と外のギャップを、「ユダヤ的orドイツ的生真面目さ VS. ラテン的情熱」の対照に上手に置き換えているのは見事。  ただし同じエピソードに同じような意味づけができそうなものをわざわざ変えている部分には納得のいかない部分もいくつかあった。その一番の点はジェニファー・ロペスの役づくり。第一に、彼女がはじめひたすら主人公に冷たくふるまうということは、後の展開のために絶対必要な線だったはず。また場末のダンススタジオで仕事をしている自分に対する納得のいかなさも、リチャード・ギア演じる主人公のダンスへの情熱から力をもらう、という後の展開のためにやはりなくてはならなかった。もしかしたら監督は、ジェニファーに、「表面的な普通さの下の葛藤」を表現させるという二重の演技を期待していたのかもしれないが、僕にはそれは見てとることができなかった。  またハリウッド版<渡辺えり子>についても、シングルマザーでダンス道楽のために全人生をかけているという人物像は、アメリカでもそれなりに説得力があるだろうに、彼女のサブストーリーは、メインとなるストーリーの陰で無視されている感があった。  そういう意味では、周防監督の<脇役の一人一人までの物語を同時に語りつつ、全体を構成していく>というポリフォニックなストーリー展開の妙をあらためて感じさせられた。  
[映画館(字幕)] 5点(2005-05-09 14:25:33)(良:2票)
154.  PERFECT BLUE
作画がつらいという意見に僕も一票。特に江口寿史の気味悪い美少女キャラはやめてほしい。今敏さんのその後の作品はみな大ファンなので、はじめからそちら系の絵にしてほしかった。(-2点) 劇中劇をからめながら、現実がどこにあるのかよくわからなくなる、というストーリーはこれまでしゃぶりつくすほど小説でも映画でも見てきたが、これもその一つでなかなかのできといえる。 ちなみに、演技のできないアイドルの実写化はやめてほしい。キューティーハニーみたいなのも勘弁。
7点(2005-03-24 02:02:47)
155.  ハウルの動く城
 もうすでにこの作品にがっかりしたという多くの人が同じようなことを書いているのでそれについて重複するような内容をさらに語る気はないが、とにかく二時間の長さにあまりに多くのことをつめこみすぎだと思う。時間にしておそらく半ばあたり、王様の城にたどりついたあたりで、さてこれをどう収まりつけるのか心配して見ていたが、やはり心配どおりそれらの謎は放りっ放しで、軽々しい「愛してる」とか「守りたいものができた」とかそんな言葉で無理やりまとめられてしまったように感じた。 とにかくひとつひとつの行動の動機の説明が弱すぎるし、対立が設定されてもそれが安易に解消されてしまう。たとえばソフィーにかけられた呪いにしたって、アシタカへの呪いなどと同じように相当深刻な問題なはずなのに何となく解決されてしまうようなものでしかない。そんなあいまいな動機による行動に共感しろと言われてもそれはとても無理ではないか。  一方、僕以外の「がっかりした」という感想を見ていると「映像は美しかったが・・・」ということが決まり文句になっているが、それについてさえも、たとえば「もののけ姫」などと比べ、より優れていたとは感じられなかった。花畑のシーンなどにしても、いわゆる「かきわり」をカメラがパンしているにすぎない感じで、「もののけ姫」のシシ神さまの森での、草花の一つ一つが本当に生きている森に「足を踏み入れた」感じは受けなかった。あるいは魔法がはたらくときに、光が集まってフォークダンスのようにぐるぐるまわるあの表現をひとつとっても、悪い意味でマチスの切り絵を思い起こさせるものだった。  よかった点といったら、題名にもなっている「動く城」の表現くらいで、スピルバーグにおける「恐竜を動かしたい」とか「自転車を飛ばしたい」とかの隠れテーマなんかと同じように、これを撮りたいがために、無意味なストーリーをでっちあげたように感じられた。  宮崎駿というブランドを抜きにしたら5点くらいはあげられる映画ではあるが、彼のファンに「警告したい」という意味で2点をつける。
2点(2005-01-23 15:30:00)(良:1票)
156.  イン・アメリカ 三つの小さな願いごと 《ネタバレ》 
みなさんが言われるように子役はすばらしかったし、両親の役も友人のマテオ役もやっぱり彼らの演技、僕は良かったと思います。DVDで監督の解説を聞くに、かなり即興的に自由に役者に演技してもらったみたいですが、とても自然な雰囲気にできていたと思います。 「死んだ子どもに捕われてダメになっていく夫婦/でもそれを乗り越えていく夫婦」という話は他にもいくつも見た気がしますが、エピソードのからめかたは自然で、僕には説得力をもって感じられました。アメリカのニューヨークに移民としてやってきて、はじめて入る不気味なアパートの雰囲気はおどろおどろしくて、薬物中毒者みたいな人がいっぱい住んでいて、失業中のお父さんの貧しさとあいまって暗い怖い感じを作り出しているんだけれど、映画がはじまってすぐに感じられる「この映画はハッピーエンドのはず!」という確信をちょっとゆさぶりながら、うまく物語りを進めていっています。特にハロウィンに、こどもたちが(無謀にも!)階下の住人たちの部屋を訪問するエピソードは、そうした緊張を高めながらそれを昇華させる見事なシーンにできあがっていました。 全体的に、「子どもの死」「失業と貧困」「エイズ」「新しいこどもの誕生」などいかにもよくあるようなモチーフを組み合わせつつも、そこに新たな発見をさせてくれる映画だったと思います。下手すると「ありがち」でかつ「難解」になりそうなところを、新鮮でかつ幸せな物語を作りだした監督、スタッフ、俳優たちの力量のあらわれだと思います。 
8点(2004-11-15 15:36:57)
157.  ヒア・マイ・ソング 《ネタバレ》 
すべてを失って故郷に戻ってから、むかしからの親友と一緒に、伝説のミュージシャンを探すたびに出るんだけど、この二人のかもしだす空気が良かったですねぇ。こんな友達がいたらいいなあ、こんな関係を保てたらいいなあ、って心のそこから思わせてくれます。 他にも、主人公が一緒に仕事をしているおじいちゃん二人組みとか、伝説のミュージシャンの仲間たちのおじいちゃんたちとか、そういう「古い仲間」の描き方が最高ですね。 そしてこれまでの登場人物全員集合のラストが幸せいっぱいです。 音楽も、曇り空の風景にしっくりくるペンギン・カフェ・オーケストラとアイリッシュ・トラッドがいい感じでした。 
9点(2004-11-12 16:25:12)(良:1票)
158.  初恋のきた道
今の情景を白黒で描いているのは、たぶん思い出を白黒、今をカラーというよくある描写法の逆をやってみたかった、というのがまずひとつと(変わった事好きのチャン・イーモウらしいよね)、 それから、今の故郷の状況こそを、現実から距離をとってノスタルジックに描きたかった、というのがあったんじゃないでしょうか。少なくとも僕にはそう感じられました。白黒だから、今は悲劇的と言う解釈は僕の印象とだいぶ違いました。大体ラストは明らかなハッピーエンドですし。 あと、僕がこの映画でいちばんすごいとおもったのは、自分自身のではなく、自分の母親の初恋をここまでビビッドに描く、というのは、これもいかにもチャン・イーモウくさい新しさなのではないかと。両親の恋愛って、ある程度の年齢になっても、ちょっと気恥ずかしいものだし、せいぜい古い白黒のアルバムで想像をふくらませるようなものだと思うんですが、それをここまでまっすぐ、ほとんどそれだけをテーマに押し出したというのは、ふつう僕らの生活のなかでありえない経験なだけに興味深かったですね。ただそれを欧米人が「アジア人の感性」とひっくくって僕らの文化を誤解するのは困るなあと思うんですが。あれはチャン・イーモウの個人的な芸術だと僕は感じるので。
7点(2004-11-12 16:05:20)
159.  ベニスで恋して
2分に1回はちょろっとつっこみどころが用意されて、くすっと笑える、 そういうのが続きながら、ヒロインとそのまわりの人物がどんどん好きになっていく、 そして共感をひきこみながら、最後にはみんながハッピーなエンディング、と 地味に楽しい映画ですね。 映画館で他の観客の笑いに一体化しながら楽しむ、という、そういう意味でちょっと昔風な映画ですが、次はどうなるのだろう、という展開はとても個性的で新しもの好きにもきっとうけると思います。 イタリア映画って、舞台くさい濃ゆい演出のものが多くて、僕はどちらかというと苦手にしていたんですが、これはよかったです。
9点(2004-11-12 15:31:37)
160.  マグダレンの祈り
アイルランド旅行の後で、その余韻に浸ろうと思って借りてきたDVDでしたが、旅では見られなかった別の側面を見させられた思いです。ヨーロッパの辺境に位置するあの国は、一方ではイギリス・プロテスタントの圧制に苦しみつつ、おそらくその反動で、強烈な愛国心とカトリックの影響力のもとにあったんだなと感じさせられました。大好きなアイルランド音楽もこうした性の抑圧も、その副産物なのかなあと思うと複雑な気分です。 すっかり「テス」の世界が、20世紀にそのまま残っていたというのはかなりショックでした。  映画としては、ぎりぎりの世界の中に、微妙なユーモアと生きていく強さ、弱さを感じさせる、すばらしい演出と演技でした。バーナデッド役のノーラ=ジェーン・ヌーンが大変魅力的です。 
9点(2004-10-30 02:00:44)
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294.97%
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494.97%
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