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1.  トップガン マーヴェリック
考えてみたら前作観てませんが、それでも充分楽しめました。 敵軍の司令官とかパイロットの姿が一切描写されないのが新鮮。最新機器による戦いってこんなものなのかな。 若手精鋭たちのもう少し細かな人物描写があったらな…とは思いました。「ファンボーイ」って誰だっけ?とか、オタッキーな「ボブ」が実はどんな優れた能力を持ってたのか…とかよく判らなかったので。 おぉジェニファー・コネリー…下の方のコメント読んでからスギゾー以外に見えなくなってしまいました。どうにかして下さい(w)。 メイキングでは俳優達の訓練の様子が描かれてましたが、実際に半年間、軍の養成所で地獄のような訓練を行って、実際に俳優達が戦闘機に乗って演技したそうな。 スゴイ映画の作り方だな…今の日本じゃ考えられない。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2024-03-11 00:14:26)
2.  007/ノー・タイム・トゥ・ダイ 《ネタバレ》 
プロフェルド、またこの俳優か…とガッカリしてたら、スペクター組織ごと新しい敵の咬ませ犬に。(少年ジャンプか。) でも新しい敵も変わり映えの無いしょぼくれたサイコ男。単独の犯罪者ならともかく、こんなカリスマ性の無い人間がボスとして巨大組織を纏め上げられるんでしょうか。 ボンドガールは続投。。 007が黒人女性に。。 ボンドに子供が。。 フェリックスが死ぬ。。 ついでにボンドも死ぬ。。 色々な点でセオリー破りの多い作品でした。 とにかく陰気な今シリーズだけど、最後までこんな湿っぽくしなくてもいいのに。 そんな中、新任女CIA工作員のベッキーが爽快で良かったです。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2024-02-11 16:25:02)
3.  ボーン・スプレマシー
改めて観ると2作目の本作が一番出来が良いと思う。 冒頭で恋人を殺したロシアの凄腕殺し屋を、ラストに壮絶なカーチェイスの上で仕留める…という筋立てが解りやすい。 下でどなたかが仰ってましたが、このカーチェイス、とにかくぶつかるぶつかる。実際に街中であんなことやったら、そりゃそうなるでしょうって感じ。このリアル感満載のド迫力カーチェイスだけでも観る価値あります。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2024-02-04 12:37:33)
4.  ジェイソン・ボーン 《ネタバレ》 
超大物の悪役ボスが死んで、後はターミネーターのような執念だけでボーンを追いかける殺し屋(ヴァンサン・カッセル)との対決を残すのみ…とワクワクしていたら、あれ、何で殺し屋の方が逃げてるの…? 指揮系統が消滅してボーンと接触できるおそらく最後の機会なんだから、殺し屋は必死にボーンを追わなきゃイカンでしょう。 百歩譲ってボーンに恐れおののいて逃げるというなら、誰にも気付かれずにこっそり姿を隠せばいい所、何でわざわざ装甲車盗んであんなド派手な逃走劇を繰り広げる必要があるのか。そもそも装甲車乗ってるせいでボーンに見つかったわけだし。 これもターミネーターのような、このシリーズらしからぬ超弩級の街破壊カーアクションも、その必然性の設定が甘いので今一つノリ切れなかったのが残念。 この殺し屋の執念はボーンが改心?して情報を公開したとばっちりで、素性がバレて敵地で2年の拷問経験を受けた恨みだったと思うけど、その辺をもっときっちり描いてくれたら、このシリーズが持つどことなく薄い偽善性をカバーしてそれなりに物語に深みが増したと思う。実はこの殺し屋が父親を殺した実行犯…て、なんかプロットが雑すぎます。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2024-02-04 12:07:17)
5.  マイ・サンシャイン
いわゆる「ロス暴動」を描いた作品にはスパイク・リー監督の「ドゥ・ザ・ライトシング」がありますが、どちらかというと当時目新しかったヒップ・ホップを映画に取り入れる事に主眼が置かれ、黒人コミュニティと韓国人コミュニティとの対立は描かれるものの「ロス暴動」自体はかなり象徴的な描き方でした。 それとは異なり、本作では暴動の発端から収束までが時系列に描かれており、事件の全貌が理解しやすいです。 冒頭、無抵抗の黒人少女を韓国人店主が背後から射殺した「ラターシャ・ハーリンズ事件」はウィキペディア等で見て知っていましたが、数ある黒人差別事件の一つと思っていたらこれが初っ端の元凶だったんですね。韓国人店主に買収された裁判官による実質的な無罪判決(罰金+奉仕活動)が判例となってしまい、その直後に起こった「ロドニー・キング事件」(白人警官による黒人容疑者暴行致死)でも、前の事件の裁判官の罷免運動が起こる中、結局は同じような流れで無罪判決。そこに至って黒人コミュニティが一気に暴発したという感じ。 発端となった「ラターシャ・ハーリンズ事件」や、その後の「コリアン・タウン焼打ち」は当時の日本のマスコミが全く報道しなかった為、予備知識の無い人が観ると事件がかなり違う様相を帯びている事に驚くかもしれません。 本作は身寄りの無い子供を引き取る黒人ホストマザーの大家族と、その隣人の奇妙な白人によるドラマ。それに絡む形で実際の映像(監視ビデオ、ニュース映像、裁判映像、暴動の記録映像など)がかなりの頻度で挿入され、観客があたかも事態の推移を一緒に見守るような形式となってます。 「私はその人物が将来良い事をするか悪い事をするか見極める眼を持っている(だから証拠などはどうでもいいのだ)」と言い放つラターシャ・ハーリンズ事件担当の白人女性裁判官(実際のニュースのインタビュー映像)は凄まじい。 隣人のヤモメ男を演じるダニエル・グレイク好演。子供の前でもケツ丸出しの素っ裸でウロウロ、黒人デモ騒ぎに「やかましい!」と窓からショットガンをぶっ放し、テレビの裁判中継見てると「そんなもの消せ!」と家具を投げつけてくるような危ない奴ですが、根が良いので最後には主人公たちと行動を共にして活躍。キャラが何となく007シリーズに共通する感じ。 白人のみならず黒人も相当ヒドイ奴が出てくる。決して一方を美化する事無く、白人も黒人も悪い奴は悪い、良い奴は良いという描き方が良。 ラストは「え、これで終わり?」って感じがちょっと残念でした。 死んだ友人の遺志を継いで件の韓国人店主を殺しに行くとか、逆に暴動でバラバラになったホストマザーと再開し恩讐を超えて癒されるとか・・どちらでもいいけど、せっかくここまでドラマを作り上げたのだから、あとひと展開かふた展開してほしかった感じ。  あと黒人があそこまでゴキブリを忌み嫌うとは初めて知りました。暴動・略奪に加わりに行った年長の子らを連れ戻さなきゃいけない、一方でお腹を空かせて泣き叫ぶ年少の子らの食事を作らなきゃいけない、とテンパるホストマザーの前にゴキブリが現れてパニックに陥り、駆け付けたグレイクが彼女を必死になだめるというシーン。「ゴキブリが出ると大騒ぎしたり、カブトムシ飼って喜んだり、虫の音で季節を感じたり、たかが昆虫に一喜一憂するのは日本人だけ」という話をよく聞きますが、ゴキブリについてはどこの国の人も一緒やん。
[DVD(字幕)] 9点(2022-10-08 11:48:24)
6.  グランパ・ウォーズ おじいちゃんと僕の宣戦布告
妻に先立たれて1人で暮らす父親(デ・ニーロ)を心配した娘(サーマン)が同居を強く勧め、父親も渋々それに従う。徹底した個人主義の国アメリカにもこういう介護問題ってあるんですねぇ。 部屋を譲る形で屋根裏部屋に追い出された孫長男が祖父さんに宣戦を布告し、領土(2階南向き部屋)を巡る爺孫戦争が勃発する。ホーム・アローンvsデ・ニーロ。途中からウォーケンも参戦。 末っ子の孫娘(5歳)を仲介役として和平協定を交渉するシーンが好き。 「お祖父ちゃん大好き♡」「ワシもだ♡」「お祖父ちゃん、私の大好きなチョコチップ入りのクッキーをくれて有難う」と会話が飛び交う中 「こんなの中立じゃない!!」と孫がぶちギレて交渉が決裂する。現実の「第三者の仲介」というのも賄賂と贔屓塗れでこんな感じというパロディかしら。 かつて「危険な美青年」だったウォーケンのお爺ちゃんっぷりが凄い。サーマン(ママ)もオバサンになったなぁ・・。 デ・ニーロについては「今回はこういう役作り」って感じで、いつもとあんまり違和感無かったです。
[DVD(字幕)] 8点(2022-10-08 07:21:58)(良:1票)
7.  アメリカン・ユートピア 《ネタバレ》 
舞台をネタにしたドラマかと思ったら、コンサートの様子をそのまま収録した音楽映画。 デヴィッド・バーンのニューアルバム「アメリカン・ユートピア」に併せた世界ツアーの評判が良かったため、ブロードウェイ舞台用に再構築した所、これも更に高評価を得たため映画化に結び付いたとか。 バンドメンバーは総勢12名。ヴォーカル、ギター、ベース、キーボード、ダンサー2名、あとはドラムスとパーカッション群。 アフリカや中南米の民族楽器を自家薬籠中の物として使いこなすさまは、さすがかつてのワールドミュージックの先駆者という感じ。 本作の目玉は楽器が全てワイヤレスで繋がれている事。キーボード、ドラム、パーカッション群は吹奏楽団のごとく楽器を肩からぶら下げており、全員が自由に動き回れる。 通常のライブだとギター、ベースのみがコードが伸びる範囲で動き回れるものですが、ここではメンバー全員の行動に物理的制限が無いため、様々なパフォーマンスが楽しめます。最後は全メンバーが演奏しながら観客席の一番最後列のを後ろをグルーッと1周して帰ってきたりする。 ただブロードウェイ・ショー用のプログラムの為、ロック的要素は希薄。寸劇、パントマイム、ダンス、マスゲーム等が新作やトーキングヘッズ時代からの代表曲を介して連なっていくという感じ。 ここに何でスパイク・リー監督が絡んでくるかというと、プログラムの最後の方に黒人差別反対の明確なメッセージを打ち出した曲があるため。冒頭から始まる「脳の仕組みの話」も、なぜ差別が生まれるかという話に収束していく。タイトルロゴで「ユートピア」の文字だけ反対になっているのは「現在はユートピアではない」というメッセージが込められているため。 この辺は個人的には、既存メディアの主張と言っている事が同じ過ぎてアートの表現としては微妙でした。黒人差別を無くすべきなのは当然だけど、アジア人である自分が心を寄せられる存在は、どちらかというと原住民族であるインディアン(ネイティブ・アメリカン)。彼等から見れば「白人も黒人も土地を返して帰ってくれ」というのが本音ではないのか・・等々と考えてしまい、これだけ「多様性」「多元性」が声高に主張される割には、表現が少し一方的・単線的すぎるような気がしました。 ただそれらを差し引いても、アイデアも音楽も面白く、クリエイティブな姿勢が清々しい。とても元気をもらえる映画でした。  ダンスパフォーマンスと言えば忘れもしない、気色の悪い白塗り舞踊(朝鮮の「病身舞」だとか?)を敢行し、日本のみならず世界中の元気を奪い取ってしまった東京オリンピック開会式。あんな事やっておいて、演劇に客が入らないので国の補助金よこせ云々言ってる模様だし。関係者達に本作の爪の垢でも煎じて飲ませたい感じ。 そもそもかつてバーンとともにアカデミー賞を共同受賞した坂本龍一って何やってるんだろう。YMOや「戦メリ」など何十年も前のカビの生えたような自慢話を繰り返しているだけのようで、今なお第一線級のクリエイティビティを発揮するバーンとはあまりに対照的。日本の音楽・アート業界って一体どうなってしまったんでしょうか。何故こうも違うのか。こっちの業界も今話題の在日と某教団に汚染されまくっているんですかね。
[映画館(字幕)] 8点(2022-10-08 07:04:30)
8.  春江水暖~しゅんこうすいだん
何処にでもいそうな家族・親族のドラマが、地域開発、介護問題、障害児問題等々を織り交ぜながら淡々と描かれる様は小津安二郎を連想する。 本作は、そのドラマを軸としながら、舞台となる富春江の情景を描くことに主眼が置かれる。 富春江と言うのは、長江の下流地域、三国志の呉の本拠地でもあり、古代から中世にかけてその風光明媚さを幾多の著名な詩人や画家がその作品で賞賛したそうな。 本作においても、湾の入り組む美しい自然情景と、都市開発が進み大きく変わっていく様子が、様々な手法で描き出されます。 有る家族のエピソードからだんだんカメラが遠ざかって富春江の光景を映し出し、そのまま違う所に居る他の家族に再びクローズアップしてそのエピソードに切り替わる・・といった感じの手法が頻出。 デート中の孫娘が恋人から「父親に会ってほしい」と言われ、河畔を2人で歩き、途中で徒歩と遊泳の競争をしたりしながら、河口付近、父親の働く遊覧船に行き着き、船が出てそのまま湾の美しい風景に移っていく・・というシーンは10数分遠景のワンカット。(監督は山水画の絵巻物を映画で表現したかったそうな。) クラッシックな古き良き映画の中に、素人目にも「あ、面白いな」と思える手法が随所に使われ、斬新でとても気持ちが良いです。 音楽も現代プログレ~ポストロック系の電子音楽が、ゆったりとした画面に絶妙にマッチして良。 今どきの中国映画なんて検閲塗れのイメージであまり見る気になれなかったけど、本作ポスターのあまりの美しさ、感じの良さについフラフラと見てしまいましたが、 うん、良い映画でした。さすが中国は地力あるなぁという感じ。 日本もこういう映画をたまには創ってほしいものだけど、在日塗れの今の業界の状況では無理かな・・。
[DVD(字幕)] 8点(2022-10-01 15:34:52)
9.  パッセンジャー(2016) 《ネタバレ》 
一人だけ90年早く目覚めてしまう、トラブルを会社に連絡するも返事が来るのは数十年後・・新たな閉所恐怖症的アイデアがお見事。 IOT駆使した宇宙船内の緻密な描写はまるで「2001年宇宙の旅」の現代バージョンて感じ。 ここからホラーでもサバイバル・サスペンスにでも持っていけそうな所、ラブストーリーにしてしまったのも良。 ラストもファンタジー風で後味が良いんだけど、物理的にこれでいいんだろうか?とは思った。 あれだけ木々が大きく育つと相当重くなるので宇宙船の航行に影響を及ぼすはず。いや違う、宇宙船という閉じた世界なので全体の質量は不変。 すると木々があれだけ大きくなるためには養分として何かが減ってないといけない。船に肥料のようなものは積まれていないとなると、考えられるのは大勢の乗客たち・・ 最後に起床してきた数名の乗客達は(夫婦が先に死んでしまった為)辛うじて肥料になる運命を免れた生き残りだった・・て、やっぱりホラー映画? 「ゼロ・グラビティ」でも明らかに物理的におかしい場面が幾つかあったけど、ハリウッドってまともなサイエンス顧問とか居ないんだろうか。
[DVD(字幕)] 8点(2021-08-23 00:37:32)(笑:1票)
10.  ミッドサマー 《ネタバレ》 
アイデアや映像はとっても良い。ストーリーはイマイチでした。 飛び降り自殺儀式までは快調。更にこの後も常軌を逸した命懸けの儀式が続き(本当に死ぬまで踊り続けるとか)、それに主人公たちが巻き込まれていくんだろな・・と思ってたら、全然違う話。 ラスト、お父さんを殺してしまって新しい命は共同体で育てる・・って事なんだろうけど、これ社会主義ですね。子供を親から引き離して共同体で育てるというのはポル・ポト時代のカンボジアが有名ですが、北朝鮮も今だにそういう事やってるかもしれない、要は伝統を騙った新興宗教。考えてみれば最初の方で「僕はコミューンで育ったんだ」とネタバレしてますね。(フランス以外で「コミューン」というのは「社会主義共同体」という意味。「コミュニスト」とは「社会主義者」。崩壊したソ連や資本崇拝主義と化した中国を始め、あらゆる実験が完全に失敗してるのになお信奉しようとするのは、科学でなく宗教以外の何物でもないです。)これなら冷戦の影に脅えた70年代辺りに、もっと出来の良い怖い話が腐るほど有りそう。 結局学生たちは最初から犠牲になる運命だったのか、オイタをしたからああいう事になってしまったのか、見てても何か良く判らない。 地元の大切な祭りにヨソ者が入り込んで優勝してしまうという図々しさ、あれだけ友人たちから庇ってくれた恋人を簡単に裏切ってしまう薄情さ。ヒロインの自己中ぶりも何だか不快。 そもそも白夜という設定が生きていない。夜は閉め切った真っ暗な小屋で寝るので、夜寝て朝起きる普通の生活と同じ。「明るいのが怖い」ってキャッチコピー通りになってない。 結局この監督、ストーリーや演出で怖がらせるという能力が決定的に足りない。だからショッキングなシーン(自殺した妹の白目向いた正面顔や、老夫婦の顔面崩壊)でポイント稼ぎしてるだけって感じ。 次はもう観る事ないだろな・・。
[DVD(字幕)] 6点(2021-08-13 00:21:01)(良:1票)
11.  スピリッツ・オブ・ジ・エア
腐熟した病的ヨーロッパ世界と開放的マッドマックス世界の邂逅。登場人物は3人のみ。 一旦世界観に慣れてしまうと、遅々として進まないお話が退屈に感じてしまうものの、 ラストの後味の良さは◎。この手の映画でこんな爽快かつ切ない気分が味わえると思いませんでした。 最後まで何なんだか判らない所も良。
[DVD(字幕)] 8点(2021-07-13 20:47:00)
12.  プライス 戦慄の報酬 《ネタバレ》 
海の見える家・・というのはよく有るけど、この家は居間からの景色が周りの岩礁と一続きに見える。(台風の時とかどうするんだろ) この家の面白さが個人的には本作の魅力の半分を占める。 ストーリーは取り立ててどうという事も無いけど、作品を覆う独特なセンスや、奇妙な人たちの多くががストーリーに絡む事もなくただ出てくるだけという風情は、どことなく初期のジム・ジャームッシュや、デビューしたてのタランティーノのような質感。いかにもミニシアターな映画を久々に見た感じ。 地下室が発見されてからの流れはありきたりな犯罪もののようになってしまったけど、それでも悪党ボスとの最後の対決の脱力さ加減は素晴らしかったです。「アーサー」じゃねぇよ。 それにしてもこのジャケットと邦題・・戦慄の報酬なんてどこに出てくるの?サスペンスホラーが観たい人は期待外れだろうし、ヘンな映画が好きな向きにはおそらく眼に留まらない・・売り方間違ってるよ、父ちゃん!
[DVD(字幕)] 8点(2021-07-13 00:12:28)
13.  ディストリクト-X 《ネタバレ》 
ジャケットでは軍の特殊部隊と凶悪エイリアンが派手なドンパチを繰り広げる話のように見えますが、全然そんな映画ではないです。 片田舎の街に静かに侵食してきたエイリアンからひたすら逃げまくるサスペンス映画。主人公が警官なので拳銃はパンパン撃ちますが、特殊部隊的なものはちょっと出て来てすぐやられてしまいます。 雷鳴轟く曇天のイギリスの高原の中、様々に形を変えながら飛来する飛行物体と、大小さまざまな不気味なエイリアンの造型がとても良。地味ながらセンスいいというか、ディズニーやマーベル色に染められたハリウッドでは到底生み出しえない感覚。さすがミステリーサークルを発明した国という感じ。 ただしストーリー・脚本は酷い。 連絡網が潰され外に逃げて助けを呼んでくれと言ってるのに、わざわざ応援に駆け付けて成す術もなく籠城したり、命綱であるはずの車を意味もなく乗り捨てて徒歩で移動したり、終盤エイリアンに殺された人々が次々と蘇生、人間ではない何物かに作り替えられた…と普通は思うところ「エイリアンは人間を治療しに来たんだわ。私たちが間違っていたのよ!」と意味不明な事を叫んでみたり。 ストーリー無視して「良く出来たYOUTUBE長編UFO動画」として鑑賞するのが良いと思います。 それにしても、この邦題とジャケット・・ドンパチもの観たい人は完全に期待外れだろうし、アーティスティックなモノが観たい向きはまず手に取らない。完全に売り方間違ってますね。
[DVD(吹替)] 6点(2021-07-05 23:55:41)
14.  ミスター・ガラス 《ネタバレ》 
ヒーローものはコスチュームが命。まぁでもコスチュームの無い普段着のまま摩天楼で空中戦繰り広げるのも新鮮かな・・と思ってたら、病院の裏庭でおっさん同士がフーフー言ってじゃれ合ってるだけ。なんだコレ。 「オオサカタワーはダミーで、地下道の監視カメラに沢山映るのが目的だったのね!!キィーーーッ!!」と女医さんは悔しがるも、タワーまで行って大観衆の不特定多数の人々に動画UPしてもらった方がよっぽど拡散するのでは・・。 冒頭でダイアナ・シルヴァーズのチアガール姿が拝めたのだけは良。
[DVD(字幕)] 5点(2021-06-28 22:46:48)(良:1票)
15.  ドント・ブリーズ 《ネタバレ》 
盲目の退役軍人・・と楽勝ムードでチンピラトリオが盗みに入ったら、相手は暗闇でも戦える特殊訓練を受けたランボー爺さんだった。音を立てると銃弾や鉄拳が飛んでくるので迂闊に動けない・・という「一軒家版:クワイエット・プレイス」。アイデアはとても良いです。 爺さんをサイコパスにしてホラー映画にしてしまったのは個人的に微妙。もっと互いの人間描きこんでノーマルなサスペンス・アクションな作りにしたら良かったのに。地味に「隠れた名作」として名が残ってたかもしれない。 しかしホモやレズ(性的障害)の人権にはあれだけヒステリックなのに、障害者(身体障害、精神障害)をこんな面白オカシク描いていいんですかね。何とも歪んでるな・・リベラル・アメリカ社会。
[試写会(字幕)] 6点(2021-06-16 22:49:42)
16.  甦える大地 《ネタバレ》 
鹿島臨海工業地帯がここまで独創的な大プロジェクトだったとは知りませんでした。 「奈良時代に日本文化の中心地だった鹿島を復興したい」と言うのであれば、鹿島神宮や神道流剣道の様子も描いてほしかった感じ。 最近の鹿島は残念ながら「トンデモ成人式」で全国区で有名になってしまいましたが、その芽はこの頃に撒かれてたんですね。。プロジェクトが大きいほど、外から例の自称強制連行の人達が押し寄せて土地柄がくちゃくちゃになる。この日本特有の問題が、意図せずにもしっかり描かれている事に好感。客観的視点から描き切ろうという製作陣の真摯な姿勢が垣間見えます。 有能な官僚を演じた三国連太郎のキレキレの演技、地元の権力者(しかも共産党の息がかかっている)を演じた志村喬の嫌らしい演技も凄く良い。あと俳優名判らないけど地元の漁民のお婆さん。ホントこの頃はいい俳優がゴロゴロいますね。
[DVD(邦画)] 7点(2021-06-12 17:17:26)
17.  エスケープ・ルーム(2019) 《ネタバレ》 
どうせ小汚いコンクリート部屋でサバイバルゲームを強要される映画なんだろな…と思ってたら、意外や本格的セットのパズルゲーム。 具象版「CUBE」、西欧セレブ版「BOX」(諸星大二郎)て感じ。もう少し統一したアーティスティックな感じが欲しかったけど、そこそこ楽しめました。 ただ後日談が蛇足すぎ。「背景が何か」なんて観客の想像力に委ねればよろしいかと。 例えば「悪魔のいけにえ」では生き残りが確定してバカ笑いする女の子と、朝日をバックにノコギリ振り回して悔しがるレザーフェイスのシルエットで終わったからあれだけ印象的なラストになった。その後に女の子が警察引き連れて屋敷を訪れて、もぬけの殻で、数か月後日常生活を取り戻した彼女の後ろにレザーフェイスが立っている・・なんて話、誰も観たいとは思わんでしょ。 そんな後日談が必要になるって事は、本編で生死を賭けたゲームの緊迫感を描ききれなかったということ。 昨今の映画の「続編作りたい病」は何とかしてほしい。
[DVD(字幕)] 6点(2021-06-12 16:47:05)
18.  ふたりの女王 メアリーとエリザベス 《ネタバレ》 
邦題が紛らわしいですが、原題は「メアリー、スコットランドの女王」。メアリーが主人公です。「エリザベス」に対抗して製作されたんでしょうか。 スコットランドの幻想的な原野や断崖、丘陵などを俯瞰するシーンがふんだんに使用され、美術面ではかなりポイント高いです。 また前者以上に意識的に取り入れられたであろう数々の民族音楽も良。(ただバグパイプが全然出てこなかったのは何でだろう?) ストーリーは「エリザベス」以上に忖度(というか斟酌)塗れでややウンザリ。 メアリーもエリザベスも平和的に仲良くしたいのに、権力闘争を繰り広げる男どものせいでこうなっちゃった・・という話になっている。 エリザベス暗殺計画も側近が勝手にでっち上げた事件って事になってるし。 現実社会でも女同士の派閥争いってのは男以上にキツイでしょ。 ボスウェル伯の描き方も変。あそこまで信義の人に描いておきながらあの裏切り方は有り得ない。これだと自身の偶像を破壊し、これまでの生き方を否定してしまう事になってしまう。 メアリーを引立たせる為か、エリザベスが何かグロテスクなピエロみたいになってるのも何だか。 せっかくの歴史スペクタクルが、薄っぺらいフェミニズム映画みたいになってしまっていて何とも残念。 「エリザベス」にしろ「メアリー」にしろ、今度こういう映画を作る時は、カトリックとプロテスタントの考え方の違いをはっきりと描き出してほしい。
[DVD(字幕)] 7点(2021-05-31 21:09:47)
19.  エリザベス:ゴールデン・エイジ
前作に劣らずメロドラマ的要素が大きく、かといって女性向きと言うには暗く陰惨な雰囲気。 メアリーの処刑に反対したけど部下が勝手にやっちゃった…という、主人公に要らざる斟酌も玉に傷。 大戦が勃発しても宮廷ドラマと同じようなテンションでお話が進むため、もう一つ盛り上がりに欠ける。もっとメリハリをつけてほしかった感じ。 ただ大戦の決着シーンは素晴らしかったです。寝着のまま夜明けの断崖を彷徨うエリザベスと、遥か沖合に壊滅的打撃を受け燃え盛るスペイン海軍の幻想的な美しさ。 この戦いにイギリスが負けていればラテン国家の覇権は続き、後のアメリカ合衆国も存在しなかった…そういった歴史の大転換点の象徴として良く出来ているシーンだと思いました。
[DVD(字幕)] 7点(2021-05-20 00:34:31)
20.  エリザベス 《ネタバレ》 
ラストに政敵や裏切者が一気に粛清されるというカタルシスは、まんま「ゴッドファーザー」。 イギリスにはマフィアが居ない(移民があまり居らず、底辺労働者まで白人の自国民の為)というのは有名な話ですが、世界レベルで見ればイギリス自体が侵略と強盗を繰り返すマフィアみたいなもんですかね。生産能力と芸術センスが恐ろしく高いマフィアですが。 「ゴッドファーザー」だとソニーでなくマイケルが何故首領として相応しかったのか…がある程度の説得力を持って語られますが、本作の場合、メロドラマ的要素が大きくてエリザベスが他の政敵と何の資質が違うのかがはっきりしない。凛として素敵な女性だとは思いますが。良くも悪くも世界史的な偉業を成し遂げた人物像としては描き方が物足りない感じ。 マフィアだと最初から悪人として描いているわけで何の斟酌も要らないけれど、本作ではやはり主人公を良い役として描きたいわけで、その辺が足枷になってしまったのかと思います。 衣装やセットはゴージャスで「あ、何かの絵画で見たような…」というシーンがちらほら。中世絵画史に造旨のある人であればより楽しめる作りなんでしょうね。
[DVD(字幕)] 7点(2021-05-20 00:00:39)
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