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タコ太(ぺいぺい)さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1349
性別 男性
自己紹介 ※他のSNS等に合わせてニックネーム変えました。(2024.2.28)

①製作者の映画愛を信じて0点は付けません。(0点級の作品は鑑賞中止してしまうのでレビューが書けないとも言えますが)
②レビュー作品に「あらすじ」がない場合は率先して書いてます。
③最近時間が出来たのでレビューが長くなりがちですがお許しを。

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1.  The Son/息子 《ネタバレ》 
両親の離婚が一つの引き金になっているのかも知れませんが、現状に失望し将来に何一つ希望を持てなくなってしまった17歳の息子。自らの経験もあって旧態依然とした親子関係、父親のあるべき姿、息子のあるべき姿に捉われ続けることしか出来ない父親。只管に息子を溺愛することこそが母の愛と信じる母親…。  キャラクター設定はとことんベタです。ですから、その登場人物たちが織りなす親子のそして夫婦の愛憎劇もベタです。大いに既視感があり、特に斬新なドラマとは言い難い作品です。  なので、俳優陣の熱演が楽しめる良作(いろいろ言いつつも2時間超集中して鑑賞していました)とは思いつつも、殆ど感情移入出来ずに(反論する意味で逆に感情移入していたのかも知れませんが)終わってしまいました。ラスト近くの出来事も、その後父親の見る幻影も想定内、と言うかある意味予定調和的に受け止めてしまい、物語の落としどころ的にそれで良いのか?という疑問が残りました。ラストシーンも然りです。  前妻から主人公を奪い取った?今の妻の視点がもう少し欲しかったかなと思います。登場人物中(したたかささえ感じるぐらいに)最も冷静に3人の関係を観察していた人物。ラストシーンではすっかり傷付いているであろう前妻は姿を見せず、今の妻だけがクローズアップされます。その彼女の姿が、仕草が、言葉が意味するものは、果たしてこの物語を締めくくれるものなのでしょうか?ただただ疑問でした。  監督の前作が素晴らしかっただけに残念でした。「家族三部作」の残る一作の映画化に期待したいと思います。  ちなみに、私もドラム式洗濯機が一度ならず登場したことに若干の恐ろしさを感じていました。ホラーじゃないんだから大丈夫、と思いつつも杞憂で良かった。
[インターネット(字幕)] 5点(2024-03-25 13:24:18)《新規》
2.  ブラック・フォン 《ネタバレ》 
サイコホラーとしては随分とライトな作品。誘拐され監禁されているとは言え、陽の光が入る広々とした地下室、緊縛されていることもなく出入口は施錠されてもいない。犯人が時折り訪れて暴力を振るうということもない。つまり、差し迫る恐怖という状況は演出されていません。なので恐さは殆ど感じられません。  そしてオカルト或いは超常現象的なことが大上段から振り下ろされています。具体的には、ひとつには妹の持つ母譲りの予知能力。父親は否定(と言うより嫌悪?または恐れている?)しているし先生も刑事も最初は全否定しているものの、結局は素直に受け入れている。事件の解決に向けた決定打ですね。  もうひとつは、よりいっそう重要な要素である黒電話から聴こえる亡霊の声。これはフィニーの特殊能力とも受け取れますが、フィニーの脱出劇はこれなしには実現しなかった訳で、妹の予知夢に基づく警察の急襲によって恐らくは救出出来たのでしょうけれど、犯人が死んでいなければスムーズだったとは限らない訳で、ふたつの超常現象・特殊能力があって初めて無事一件落着と言って良いのでしょう。  超常現象や超能力ありきの物語はある意味何でもありの世界ですから、そういう意味でも結構ライトな安心して鑑賞出来るサイコホラーと言えるでしょう。と同時に、そのあたりの変化球がお嫌いという方には「んな訳ねーだろ!」的な受け入れ難い展開とも言えるでしょう。私は肯定派なので評価は高めです。  ただ、ちょっとだけ気になったのはエンディング。フィニー兄妹の成長物語、そして父親も含めた家族の物語としてのハッピーエンドと素直に受け取れば良いのかも知れませんが、何と言ってもフィニーは殺人を犯した訳ですし、果たして正しい成長を遂げたのか?周囲から恐れられる存在となってしまった彼の将来に闇はないのか?全く触れられなかった犯人像と絡め、必ずしも清々しい余韻だけを残した作品ではないのでは?特に未読ですが原作はジョー・ヒルさんということもあるし…と思ってしまった次第です。  もしも続編を作ったならば、その中でフィニーは仮面を被り…?! なんてのは妄想かな?
[インターネット(字幕)] 7点(2024-03-24 12:19:11)《新規》
3.  エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス 《ネタバレ》 
マルチバースを股にかけた戦いを基本設定として、順風満帆だったはずの人生からギリギリまで追い詰められてしまった一人の女性が、苦難の末に新たな人生に踏み出すまでの物語、といった感じでしょうか?かなりスピーディな転換とコテコテの下ネタ入りコメディ性は、観る人を相当に選ぶ作品なのではないかと。  個人的には馬鹿馬鹿しさを大いに楽しむことが出来ましたし、出演者たちの確かな演技と緻密で色鮮やかな演出は流石アカデミー受賞作と思いました。  ただ、それでは本作が歴史に名を刻む名作として語り継がれるだろうかということになると相当疑問。SF作品としての目新しさは特にありませんし、マルチバースと言いつつも中心となる世界が一つあって同じ人格が異なる世界を行き来するというあたりはどっちかって言うとパラレルワールド的な解釈とも感じますし、見方を変えれば物理学的な世界観というよりもスピリチュアルな雰囲気を感じます。  ヒロインの心の解放と言うかヒューマンストーリーとして受け止めたとしても特に新鮮とも思えず、本作だからこその感動にも出逢えないような。そう考えると下ネタ絡みのコメディ性を楽しむだけの軽めの作品にも思えてしまうところです。  とは言え、総じて言えばこのオリジナリティ、斬新さは滅多に出逢えるものでもなく、監督さんの次作には期待が高まります。そこまで含んでの7点献上です。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-03-24 11:13:43)《新規》
4.  ワン・デイ 23年のラブストーリー 《ネタバレ》 
ネットの動画サイトで本作を観て号泣する自撮りをアップすることが流行っているとの情報を聞き、どっちかって言うと感情移入して号泣しがちな自分的にも泣けるだろうかと思い鑑賞。しかし、裏切られた感じです。  まず第一に主役の二人にま~~~~~ったく感情移入出来ない。寧ろ嫌い。特に男の方は顔立ち、語り口、生き方等々どこを取っても嫌いです。そんな男に惹かれる女の方も必然的に嫌いです。二人ともズルい!いや弱い?良く言えば自分に正直過ぎ?  なので、感動の物語との事前情報を聞きつつも気持ちが入らない。泣けることが期待出来ない。終盤に向けての衝撃的な展開も普通に先読み出来てしまったし、ラストシーンも想定内。何とも残念でした。  物語が毎年の記念日ごとに綴られて行くという手法、肝心な部分であっても他の時期に起きたことは割愛するというスッキリした演出、その時々の二人の関係やそれぞれの心境などが見事に演じ分けられていること、美しい街並みやドラマチックな抱擁シーン等々、作品としての魅力は沢山あるのに、肝心の物語の筋と主役のキャラクターが足を引っ張ってしまった感じです。  決して駄作とは言いませんし、これじゃ誰が観ても感動出来ないなどとは言いませんが、個人的には只管残念な作品に5点献上です。  (追記) 最初に書いた動画サイトでの話は最近のことなので、もしかしたら本作のネットフリックス版が対象なのかも知れませんね。最近のリメイクなので。でも、基本的に同様の内容のようなのでそちらは観ないと思います。15エピソードには耐えられそうもないので。
[インターネット(字幕)] 5点(2024-03-21 12:51:32)《更新》
5.  ラストナイト・イン・ソーホー 《ネタバレ》 
端的に言えば「ちょっと風変わりでお洒落なファンタジー・サスペンス・ホラー」とでも言いましょうか、結論から言えば気に入りました。ダブルヒロイン2人の魅力は勿論のこと、脇を固める出演者たちの存在感も半端ない。そしてカラフルで見事な映像とそれを盛り上げる音楽。大いに満足です。  評価点や疑問点は既に皆さんに殆ど語り尽くされている感がありますので、極力重複する部分を除いた自分なりの感想を以下に少々書かせていただきます。  エロイーズの「力」とは霊が見えるということなのでしょうか?郷里に居た頃のエピソードは特に語られておらず、彼女には鏡に映る亡き母の姿が見えるだけです。特に亡き母と語り合うこともないようです。  一方、ロンドンに来てからは夜毎いろいろと見えて来ます。見え過ぎちゃってタイムリープものかと見紛うぐらいです。そして、徐々に登場する助平オヤジたちは亡霊ですが、そもそも彼女を惹き付けたサンディは結局生霊だったのか?生霊となれば話が違う。生霊が夢に現れる?じゃ、サンディこそ強力な「力」の持ち主?だからオヤジ霊たちもサンディを恐れて祟ることなど到底出来なかったのかも。あんなにおどろおどろしくてエロイーズに物理的に接触するぐらい強かったオヤジ霊が、一転して無様な臆病者面になってしまうあたりは笑ってしまいそうでした。  また、考え方を変えればエロイーズの「力」の強さ故、階下に眠るサンディの悪夢を察して過去の物語を再現していたのかも。サンディが犯した罪を悔い無意識下で常に悔やみ続けていたのであれば、そこにエロイーズが入って行って過去の悲しくも忌まわしい事実を感じてしまったのかも。  結局サンディは今度こそ亡霊となってエロイーズの前に現れる訳で、とり憑いて悪霊化して欲しくはないところです。  それと、ジョンの叔母さんも「力」があるのですね。だからこそ彼は、自身は「力」がないまでもエロイーズの「力」を感じ接近して来たのかも。そして彼女の本質を理解出来るからこそ、殺されかけても近くに居続けてくれるのかも。ちなみに、彼が叔母さんを連れて来てエロイーズのピンチを救う、なんて月並みなオカルト物語にならなくて良かった。  それから、テレンスさん演じる謎の老人がジャックだとミスリードされることはなかったですね。彼が亡霊として登場していれば別だけれど、登場の仕方や雰囲気が基本的に善玉感ありありでしたし。まさか、サンディを救おうと声掛けした男だとは思いませんでしたが、後になって考えてみればそれ以外なしですよね。  戯言で失礼しました。  改めて感想を。古いビルに自らの人生を封じ込めざるを得なくなってしまったサンディが、期せずして現れた彼女の過去を視ることが出来てしまうエロイーズを、一度は消し去って現在の平穏を維持しようとしたものの、土壇場になって過去を悔い改め自らの全てを消し去る道を選んだということでしょうか。いずれにしても、ひさびさに満足できるホラーに出逢えました。8点献上です。
[インターネット(字幕)] 8点(2024-03-13 14:29:37)(良:1票)
6.  クーリエ 過去を運ぶ男 《ネタバレ》 
ジェフリーさんが主演なので観た作品。結局それだけだった作品。と言うのは言い過ぎかも知れませんが兎に角脚本に難ありです。  最後のどんでん返しありきで、主人公が雲を掴むようなミッションをあまりにスイスイとこなしていく安易な展開はどうなんでしょうか?ヒロイン的出演のジョシーさん(お肌の綺麗さばかりに目が行ってしまった)との関係性も極めて安易。主人公に迫り来る危機の迫り具合も安易。拷問された主人公の脱出劇も安易。(名の知れた殺し屋サイコ夫妻が銃を置きっ放しにする?ユルユルの拘束する?)などなど例を挙げればキリがない。超予定調和乱発ドラマです。冒頭のカットで緊迫感ポイントを使い切ってしまった感じ。  せめてどんでん返しに向けての伏線ぐらい張って欲しかったところですが、そもそも主人公が「クーリエ」って呼ばれてる、つまりは名無し状態ってところぐらいが伏線なのでしょうけれど、それだって日本語訳にしちゃえば定冠詞の存在が判らず名前みたいになっちゃってる。だいたいからして記憶喪失という設定(ですよね?)にも相当無理がありますし。  と言う訳で、あまりに深みのない、てか思いっ切り浅いサスペンスにガッカリし過ぎてしまい、ジェフリーさんの主演に免じてさえも2点献上が限度です。
[インターネット(字幕)] 2点(2024-03-13 11:53:37)
7.  シン・タイタニック 《ネタバレ》 
様々な事情を抱えた登場人物が悲劇の中で見せる人間模様…みたいなパニックスペクタクルものの定番的なスタイルは、作り手的には盛り込んでいるのかも知れませんが、殆ど期待出来ません。タイタニック号のCGをドーンと登場させ、かつての事故で亡くなった船長以下クルーたちを悪霊として登場させ、最新鋭のシステムも霊の力には勝てません的な流れで悲劇を再現している作品ですね。  登場人物に華がなく、と言うか船長役もクルーたち役もどうにも役になり切れておらず、お馬鹿っプルユーチューバーはウザいったらありゃしないし、ホスト役的な位置付けの学者さん?は遺品を勝手に売りさばくというあり得ない行動を取るし、トンデモ霊能者は何故霊を呼び出して事故を起こそうとしているのか意味不明だし…事故ありきの展開はヤッツケ仕事感と言うかツギハギ感と言うか、どうにもまとまりがないままにエンディング。  これはパロディ?でも全然笑えないです。大真面目なホラー?全く恐くないです。ヒューマンドラマ?間違ってもそりゃないです。と言う訳で、中途半端感溢れる作品でした。
[CS・衛星(字幕)] 1点(2024-03-08 23:14:01)
8.  SISU/シス 不死身の男 《ネタバレ》 
最高です!ヒーローは死なない!ヒーローは諦めない!ヒーローは無敵!  銃弾の嵐の中、敵の死体を担いでいれば弾は貫通しない!頭隠して尻隠さず状態でも、弾は尻には飛んでこない!地雷が爆発しようが爆弾が爆発しようが、体に食い込んだ破片を除去すれば元気復活!窮地も体に火をつけて川に飛び込んでセーフ!水中の格闘では相手の肺の空気を吸って呼吸維持!縛り首にされても只管耐えて生還!ツルハシの一撃で飛行機に飛び乗り、墜落しても沼地なら大丈夫!そして重かろうが嵩張ろうが金塊は手放さない!  これぞヒーローです。そして、飛行機にも負けず風の如くヒーローの下に現れる一度も名前を呼んでもらえない愛犬ウッコ(この手の作品では希少なテリア)もまたヒーロー!(多分オス)ヒーローに救われ逞しく戦った女性たちもヒーロー!(ヒロイン?)  可哀そうだったのは地雷を踏んでしまいヒーローの命を自らの身体で救った愛馬(無名?)と、ヒーローの縛り首に際して帽子を脱いで敬意を表する心を持ちながら理不尽に上官に殺された若年兵。  北欧の作品は各ジャンルそれぞれに独特の雰囲気があって魅力溢れる作品が多いですね。ピンポイントで好みの作品に10点献上します。  (追記)満点はいくらなんでも甘過ぎでした。9点にします。(まだ甘過ぎかも知れませんが)
[インターネット(字幕)] 9点(2024-03-07 22:51:21)
9.  MEN 同じ顔の男たち 《ネタバレ》 
一見した限りでは所謂不条理系スリラーと言うかホラーであって、スクリーン上に展開されるヒロインが遭遇する出来事は全て事実なのかなとも思えるのですが、ヒロインが出会う男たちが皆同じ顔をしていて、にも関わらず彼女は(おそらく)それに気付いてはいないという状況を考えれば、男性に対する彼女の激しい嫌悪感(必ずしも夫に起因するものではないでしょう)が夫を除く全ての男性を「男なんて皆同じ」という認識に立たせていることを表現しているのかなとも思えます。  とすれば、元々なのか離婚問題によるものなのかは分からないまでも、全ては精神を病んでいるヒロインが感じ取っている事象、つまりは彼女の精神世界、端的に言えば妄想なのかも知れません。同じ顔の男たちを始めとして、トンネル、裸の男、タンポポの種、教会に鎮座している生贄台?等々、全てはヒロインの脳内においてシンボライズされているもの。そして作り手にしてみれば、それらをメタファーとして配置することで観客にテーマを伝えているのかも知れません。そう考えると結構スッキリします。ただし、言うまでもなく単純に個人レベルの即物的な性の問題ではなく、より歴史的であったり文化的であったりする性の問題がテーマなのでしょうけれど。  疑問は残ります。何故夫だけは違う顔、違う人種なのか?ラストシーンで来訪する親友は何故妊婦なのか?出産を繰り返す男たちの有する異質感と、訪れた妊婦が有している本質感の対比が意味するものは何なのか?そしてヒロインの晴れやかな笑顔は?どの疑問についても、答えが見つけられそうでいて容易には見つかりそうもない。難解です。難解モノは好物ですので7点献上します。もう一度見たら、良くも悪くもおそらく評価は変わると思いますが。  それにしてもロニー・キニアさんの怪演は見事ですね。微妙に嵌め込み感のあるモンローマスクの少年?も含め、とんでもなく自然な演技(メイクのおかげもありますが)で、始めは同一人物と気付かずに観ていました。でも、そのモロに同じ顔ではないところがミソなのかも知れません。もっとも、まるっきり同じ顔だったらコメディになっちゃうかも。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-03-07 13:34:42)
10.  兄貴の嫁取物語 《ネタバレ》 
タミル語映画らしく(少々控え目ではありますが)歌と踊りに彩られた作品。個人的には「インド映画はやっぱこうじゃなきゃ!」という感じです。  そこそこ長尺の作品ですが、随所に歌と踊りが(適度に)散りばめられていて、歌や踊りで無理やりの尺を引伸ばしてるような感じはありません。あまり歌い過ぎたり踊り過ぎたりするよりも、このぐらいが丁度良いと思います。  ヒーロー無敵の小気味良いアクション、インド映画らしく濃厚にならず爽やかな恋の駆け引き、お約束どおりの悪役登場と、これまたお約束どおりの主人公のピンチとそれに続く大逆転。どことなく武士道を感じさせる主人公の立ち振る舞いも良いですね。そのあたりには欧米の作品ではあまり感じないシンパシーがありました。  無敵の主人公。平気で敵を殺しちゃってるから罪に問われないか気になるところではありますが、ま、それはそれとして、4人の弟たちも滅法強いので喧嘩シーンは安心して観ていられましたし、唯一のピンチも大したピンチでもなく、ヒーロー無敵を愛する私としては満足。少々ボリューミーなヒロインも美しい納得の1本。甘めの8点献上します。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2024-03-03 10:39:56)
11.  ラ・ラ・ランド 《ネタバレ》 
懐古的なオープニングタイトルで始まり、ワンカットでカラフルに描かれる歌とダンスの競演。カメラワークが素晴らしい。ツカミはOK!という感じですね。  が、そこからは定番・鉄板・お約束感満載のラブストーリー。意外性はほぼなしといった感じでした。それでも惹きつけられ一気に観てしまったのは何故だろう?ひとつには主演ふたりの魅力ですが、それを上回る優れた演出によるところだと思います。  オープニングでも度肝を抜かれたカメラワーク、繊細かつ巧妙な色使い、そして素晴らしい音楽。敢えてカテゴライズするならば本作は本格的ミュージカルとは言えないように思えます。けれども、間違いなく音楽が支えている作品。これもミュージカルの一形態なのですね。  ラストのif走馬灯は感動的でした。ふたりの歩んだ、或いは歩んだかも知れない各パートが見事に編集されていて、このカットが定番・鉄板のラブストーリーを珠玉のラブストーリーへと昇華させているように思います。  ミュージカルと言うには何か物足りない。ラブストーリーと言うには目新しさは感じない。でも惹き付けられて止まない。不思議な魅力の作品でした。
[インターネット(字幕)] 8点(2024-02-26 19:27:32)(良:1票)
12.  ピザ 死霊館へのデリバリー 《ネタバレ》 
長尺ものが嫌いなわけではありませんが、今更にしてインド映画の長尺感を味わいました。作品世界に没入出来れば3時間の作品だって決して長くは感じず、場合によっては「もう終わり?!」という気持ちになることさえあります。が、平均的と言っても良いような2時間余りの尺の本作は、各パートごとに無理無理引っ張っている感(それ、また繰り返す?みたいな)があり、何度か中だるみを感じてしまいました。  一旦そんな風に感じてしまうと内容そのものにも不満を感じてしまい、作品を彩るホラー要素に特に斬新さや魅力を感じられず、既視感ばかりを感じてしまったり、「そっち行かないだろ」とか「そっち見ないでまずはこっち見ろって」みたいに、主人公の行動や言動は感情移入出来ないことばかり。更には、「ムトゥ」以来勝手に思い込んでいる自分が間違っていることは承知ですが、所謂「コリウッド」映画なのに歌わないし踊らないことにも不満を感じてしまう始末。  ただし、それじゃ面白くないの?と問われればそんなことは決してなく、物語の展開は多少の強引さや作り込み過ぎの感はあるものの、ホラーと思って見始めたらロマンスもの?かと思いきやオカルトもの?いやいややっぱり幽霊屋敷もの?え?金品略奪サスペンスもの?でもやっぱりホラー?と言う感じに二転三転四転。荒唐無稽な物語になりそうなギリギリのところを攻めていてなかなかに見応えはありました。特に終盤にたたみかける構成で、それだけに前半から中盤にかけての引伸ばし感がなければなぁという印象です。  ということで、インド映画のマッタリ感がお好きで、サスペンステイストのホラーがお好きな方にはお薦め出来るかなと感じた1本でした。
[インターネット(字幕)] 6点(2024-02-23 23:28:39)
13.  パラレル 多次元世界 《ネタバレ》 
パラレルワールドと標榜しつつもタイムパラドクスものとの区別がつきにくい構成の作品。基本部分の説明はほぼすっかり割愛されているので、本作をもってして「SF」と言って良いのかどうか、微妙です。  そもそもこの姿見(鏡)はどういう仕組みでパラレルワールドと繋がっているのか?角度を変えると何故繋がらなくなってしまうのか?何故パラレルワールドでは基本の世界の180倍の速度で時間が進行しているのか?(本来は先行他作等で見られるように逆では?)全てのパラレルワールドが180倍速なのか?だとしたら何故基本の世界だけが異なるのか?等々、数え上げればキリがないというくらいに謎だらけの設定です。  そんなことはどうでもいい。肝心なのは結果だ、ということであれば説明不要という理屈も無きにしも非ずですが、それにしては都合よくパラレルワールドを利用し過ぎています。他の世界の人間とのスリ替えだとか技術や表現の持ち出しだとか。時空を跨いで併用すれば時間や空間に必ずや不整合が生じるはず。重量バランスが破綻してしまうとか時間に歪みが生じてしまうとか。その辺はほぼ無視して物語は進行して行きます。だいたいからして生身の肉体がどうして耐えられるのか?  理論的とか科学的とか、この手の作品の下支えをしてくれるべき基本的構造が欠如または崩壊していることが本作の最大の弱みかなと。いっそファンタジーやコメディ、場合によってはヒューマンドラマに特化してしまえば気にならなかったかも知れませんが、あくまでもSFサスペンスとして鑑賞しようとしたために面白味を感じられなかったというのが結論です。  ただし、パラレルワールドを時間軸に重きを置いて表現した、と言う部分にオリジナリティを感じたので若干甘めの6点献上です。
[インターネット(字幕)] 6点(2024-02-22 15:08:10)
14.  ゾン100 ゾンビになるまでにしたい100のこと 《ネタバレ》 
原作のコミックとアニメ化された作品は未読・未見です。  ライトなノリで楽しい作品ですが個人的には少々惜しいかなと。主人公がゾンビに追われながらも会社に遅刻しそうなことを心配しているという社畜ぶりの予告編を見て、これは米英の名作ゾンビコメディに迫る佳作か?!と期待しましたが、残念ながらそうは行きませんでした。  ソンビの世界になってマンションに籠る姿や理想の地を求めて旅する姿、目的地では主人公の上司が力でコミュニティを支配しセキュリティ用にゾンビを利用している…などなど、既視感あるあるのシーンが多出。パロディ感ではなく焼き直し感を感じざるを得なかったというのが正直な感想です。和製ゾンビ・コメディとしてのオリジナリティを発揮して欲しかったです。社畜状態の新人サラリーマンを主人公に据えたところは良かったのですが…。  唯一オリジナルアイディアを感じたのはゾンビ鮫。それ自体はこれまた既に映像化されてはいますが、本作のゾンビ鮫は何と食った人間のゾンビ化した足が腹から生えていて、自由自在に陸上を歩き回る!これは新鮮です。サメ映画ではヒレで歩いたり他の動物と合体して足が生えてるというのはありますが、食った人間の一部を活用するというのは思いもしませんでした。サメ映画専門の監督さんたちは、本作をご覧になられたでしょうか?ざわめきが聞こえそうです。  ただし、本作はあくまでもゾンビコメディであってサメ映画ではないのでしょうから、サメのアレンジだけでは素直には喜べない訳でして、更にメインテーマであろう主人公の人間的成長(そもそもタイトルからしてパロディですね)の描き方も少々控え目になっているかなと。  ゾンビのメイクや演技は海外の人気作と遜色ないぐらいのクオリティだけに、もっと笑わせて欲しかったし感動させて欲しかったという残念な作品でした。
[インターネット(邦画)] 4点(2024-02-21 14:52:49)
15.  ゾンビランド:ダブルタップ 《ネタバレ》 
前作から10年後の続編。それから更に5年経ってやっと鑑賞。遅れ馳せながらのレビューです。と言っても既に皆さんに書き尽くされている感が無きにしも非ずですね。なので出来るだけシンプルに。  兎にも角にも楽しかったです。ゾンビものの宿命と言いますか、仮令死んでいようとも人型の動く者を殺しまくる(否、既に死んでいるから損壊しまくる?)のですから、罪と言えば罪ですし不道徳極まりないと言えば返す言葉もないところですが、それでも面白い。進化型ゾンビなんて言うけれど、本シリーズ外の先行作品で登場済のものを紹介しているだけ。それでも面白い。前作同様小ネタの連発が愉快ですし、ビル・マーレイ御大がまさかの再登場で「ガーフィールド3」に出演してるかの如くのインタビューに答えつつエンドクレジットの大切さを教えてくれてたりして。(当たり前かも知れませんが絶対席を立たない主義です)  個人的に一番ハマったのは、ネバダ姉さんがビッグフットでバビロニアに乗り込んできて片っ端からゾンビを轢きまくるところ。これはゾンビ映画史上に残る短時間単独大量ゾンビ処理数じゃね?ってぐらい爽快にグロかったです。  皆さんのおっしゃる通り、レギュラー4人のうち男子メンバーは10年経っても不変ってスゴイですね。女子は…それは言いっこなしってことで。ともあれ、再び10年後(今や5年後ですが)、新メンバーを加えての「3」実現を夢見て前作同様8点献上します。(今のところ予定は聞きませんが…)
[インターネット(字幕)] 8点(2024-02-19 17:29:45)
16.  アタック・オブ・ザ・キラートマト 《ネタバレ》 
テイスト的には1978年と言うよりも更に古のアメリカ製娯楽映画の感がありますね。現代の感覚から見てしまえば、面白くないしクダラナイし下品です。ただ、それでもコアなファンがいるからには意味があるのだろうと考えてみれば、矢張り時代背景とお国柄なんでしょうね。  思えば本作よりも予算がかかっていながらも本作よりずっと低俗極まりない作品は多々ある訳で、それは今の時代を生きる日本人である自分の価値観に照らし合わせているからこそそのように思える訳で、勿論同じ時代に生きる同じ日本人でも千差万別の価値観を持ち合わせていて当たり前、いわんや半世紀近く前の海の向こうの人々をや、ってな具合でこの作品の作り手がどんな思いで映画を撮ったかなんて少なくとも私には解りゃしません。近代アメリカ文化(サブカル含む)をちゃんと研究している訳じゃありませんから。なので、こういう作品は評価が難し過ぎます。私には切って捨てられない。  とグダグダと書いてしまいましたが、実は正直楽しめました。くだらないし時間の無駄だったけれど、観ている最中は楽しめてしまいました。歪んだ楽しみ方かも知れませんが。  なので最低点は付けられず、アイディアと主題歌を評価して4点献上します。ただし、シリーズの他の作品は観ないでしょう。その時間があったら他のZ級が観たいので。
[インターネット(字幕)] 4点(2024-02-16 12:08:21)(良:2票)
17.  アミューズメント・パーク 《ネタバレ》 
高齢者への仕打ちが酷過ぎるとして?公開(そもそもが一般公開用ではありませんが)されていなかった幻の作品とのことですが、確かに70年代前半であれば差別的・暴力的として公開を躊躇ったということも頷けます。依頼者であるルーテル教会の意向とも異なっていたのでしょう。ただ、ロメロ監督の表現が過激と言うよりも「まさに社会はそうだった」からこそ躊躇ってしまったのでは?とも思えます。  その状況が今どうなっているかと言えば、制度上は様々に充実して来て高齢者が生きやすい状況になっていると言えないこともないでしょうけれど、今後は果たしてどうなることやら。そういう意味では、現況への批判と啓発・教育を目的に作られた作品が未来への警鐘を鳴らす作品へと化けてしまった感があります。  冒頭、傷付いた老人が止めるのも聞かず元気でお洒落をした老人(同一人物)が意気揚々と外出して行きます。そしてボロボロになって帰宅した老人は再び出掛けようとする老人を止める立場へと変わるという、いわばタイムループ的な構造の作品。エキストラを多用しての撮影はたった3日だったとのことですが、その凝縮された作業によってロメロ節とでも言いましょうか監督の言わんとしていることは十分に伝わって来ます。  本編鑑賞の前後を問わず、予告編(特に奥さんの語り)は必見かなと。7点献上します。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-02-12 11:19:51)
18.  元カレとツイラクだけは絶対に避けたい件 《ネタバレ》 
なんでこの邦題なんでしょうかね?どう考えてもラブコメっぽいでしょ。でも、全然コメディじゃないし。タイトルでいきなりアウトです。  とは言ってみたものの何も考えないで観る分には結構楽しめる作品。主人公二人のバカップルぶりには呆れることも多々ありますが、漫画の実写版的荒唐無稽なストーリーは意外な程に緊迫感があり、展開がスピーディなこともあって途切れることなく惹きつけられました。尺も丁度良いですしね。  ただし、よくよく考えてみれば罪作りなヒロインだこと。アナタが元カレに絡まなければフェリーに乗り遅れることもなかっただろうし、多分元カレ君も同じフェリーに乗っただろうから飛行機を仕立てる必要もなかっただろうし、であればパイロットの気の良いオジサンは発作を起こさなかっただろうし。つまりは何も事件事故は起きなかったんじゃないかと思えたりして。漁船に助けられて愛を語り合ってる場合じゃないような気が…。  救助される直前に海底から二人を見上げていたサメ。「怪我してるから彼を先に助けて!」と言ったがために縄梯子を登ろうとする彼女目がけてサメが!そこでエンディング。なんて終わり方もアリかな?などと思ってしまいました。  でも、面白かったから6点献上です。
[インターネット(字幕)] 6点(2024-02-08 22:47:45)
19.  残灰に 《ネタバレ》 
冒頭からしばらくは、イスラム社会における女子教育の厳しさとそこで学ぶ生徒たちの葛藤がテーマであるかの如き展開ですが、火災による犠牲者発生後は、その雰囲気を維持しつつ思わぬサスペンスへと変化していきます。  物語の展開は本邦の推理ドラマの如き様相で、一人ひとりの家庭環境と生徒同士の複雑な関係性、更には厳格で生徒たちの模範である筈の大人たちが見せる弱さと脆さ。そして、悲劇の裏に隠された涙ぐましくも意外な真実。この湿度はまさに本邦のサスペンスドラマの味わいでした。  サウジアラビアの作品は記憶にある限りでは初めての鑑賞かと思いますが、今まで観たイスラム圏の作品とは趣を異とするエンタメ性豊かな佳作との出会いに7点献上します。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-02-08 00:31:32)
20.  ARQ 時の牢獄 《ネタバレ》 
最近、洋画邦画を問わずに様々登場しているタイムループもの。その中にあって、本作はユニークな存在と言って良いでしょう。  目覚める度に同じ時間を繰り返す、というのはタイムループものの定番。そして、ループに気付いた主人公は、自らの生きるべき場所を目指して一歩ずつ歩んで行く。これもまた定番。そして、その過程でタイムパラドクスが複雑に絡んで来る。本作も多分に漏れず大筋としては同様の展開を見せてくれます。  ただし、多くの作品ではループに気付いているのは主人公だけ。ところが本作では、関係する者が一人ひとり次第に(自然に?)ループに気付いていく。それ故、主人公が望むタイムパラドクスは容易には生じない。(あ、最近邦画でもこのパターンありましたね)そして、ついにはタイムループの中心は主人公から別の人物へと移行してしまう。この先どうなってしまうのか?  意外性のある展開に大いに楽しませていただけました。佳作との思わぬ出会いに8点献上します。が、邦題の副題はいただけないな。確かに「ARQ」ではまるで何のことだか判らないタイトルですが、これって「牢獄」なんでしょうかね?  それから問題の「ARQ」ですけれど、あれを見てタイムマシンと言うよりも昔懐かしい回転ドラム式のスキャナ(ファックス)を思い出したのは私だけでしょうか?(そこそこの年齢の方限定ネタ)
[インターネット(字幕)] 8点(2024-02-08 00:06:06)
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