381. リトルマン・テイト
子供にとって一番大切なことは何なのか、監督ジョディの主張は明確だ。ちょっぴり教養のたりない母親も、学者の先生も愛の形こそ違えど、この子を想っている。ジョディ・フォスターの、全人物への視線が優しい。最後のパーティーのシーンは、全てを包み込むように融和して、和やかで美しい。出来の悪いジェーンのケーキの方を選ぶなんてねえ。鼻の奥がつーん。 [映画館(字幕)] 8点(2011-12-12 00:07:15)(良:1票) |
382. プリティ・リーグ
大柄なジーナ・デイビスの頼もしいこと。トム・ハンクスの人間臭さ。野球を愛する女の子たちの健気さ。可愛らしい子たちもみんな見事にユニフォームを着こなしている。うそ臭さが無く、ちゃんと野球選手に見える。野球母国の力なんだろうか。ジーナが噛みたばこをぺっとやるシーンが大好き。姉さん、ずっとついてゆきます。 [映画館(字幕)] 8点(2011-12-06 15:27:24) |
383. ダンシング・ヒーロー
色彩が派手派手だし女のひとたちはヒステリー寸前かと思うほどの賑々しさ。熱量の多さにやっと慣れた終盤、ポール登場から怒涛のダンスシーンへ。腰が抜けるほどかっちょ良かった。口を閉じるの忘れたんだな 観終わったら口中からからだった。 [映画館(字幕)] 8点(2011-12-06 14:55:32) |
384. サイコ(1960)
人が殺されるシーンは、そのものずばり目撃するよりも想像させられる方がずっと怖いのだ、と思い知らされた作品。外国の、カーテンのあるシャワー室はその後今でもちょっと恐怖感がある。 [ビデオ(字幕)] 8点(2011-12-04 00:01:23) |
385. 俺たちに明日はない
《ネタバレ》 1930年代のアメリカ。大不況で失業者があふれ、農村部では砂嵐が吹き荒れて離農者続出、格差がどんどん開いていった時代。ボニーとクライドが駆け抜けたのはそんな時代。閉塞しきった世の中を若さのままに暴走した彼らは一方では自由な魂の象徴にも見えて、あの時代にアメリカに生きていたらやっぱりちょっと憧れたかもしれません。 W・ベイティとF・ダナウェイという逸材を得て青春の無軌道を体現しながら、ピュアなラブストーリーを織り込んで2人の人物像に深みを持たせることに成功しています。 時代の徒花として散った彼らに用意された映画史に残る強烈なラスト・シーン。あの場面をもってボニー&クライドとこの映画は永遠のアメリカンニューシネマの金字塔として記憶されることになるのですね。 [映画館(字幕)] 8点(2011-11-27 16:10:39) |
386. 恋人たちの予感
思い出すのは秋の並木道の美しい風景と、メグの半べそ顔。今みたいに女性が本音をがつがつ発散するドラマが乱発してなかった時代に、独身男性リストをカフェでさくさくとドライに整理したり、「40になってしまうぅ~」と自暴自棄気味に叫ぶ姿がすんごくリアルで笑いました。当時流行りのソバージュだと、メグの形の良い頭が隠れちゃってもったいない。このあとにたくさん出たメグ主演のラブコメではショートカットでキュートですよね。 [映画館(字幕)] 8点(2011-11-19 00:24:47) |
387. ヒドゥン(1987)
いや面白かったねえ、これ。発泡しない錠剤をぽとん、と水に落とすカイルくん。きゃー。愛しいのなんの。 [ビデオ(字幕)] 8点(2011-11-14 23:25:46) |
388. テルマ&ルイーズ
大好きなジーナ・デイビスのベストの一本。彼女がうじうじ主婦からどんどん身軽になって生き生きしていく様には本当に胸が躍った。赤い土と青い空。荘厳な景色に飛んだラストシーンは心臓を一掴みされたようだった。良いか悪いかなどの判断を超えて、ただただ彼女たちを想って泣いたものでした。 [映画館(字幕)] 8点(2011-11-08 18:01:35) |
389. ブレードランナー
有無を言わさぬ近未来映像の混濁した美しさ 余韻を残す音楽 レプリカントの哀しみ。見終わったあとの痺れるような陶酔感。ためいきが出ます。H・フォードが超人的に強くないのが良い。 [ビデオ(字幕)] 8点(2011-11-06 15:39:42) |
390. 激突!<TVM>
ぼけっとしていた昼下がり、何気なくテレビで観たこの映画がいやもう怖いのなんの。弛緩してた部屋の空気が一気に緊迫したもんです。なにこいつなんでなんで?ともう半泣き。監督の名前も知らずにいましたが、すんごい映画見たー!と心に刻まれました。 [地上波(吹替)] 8点(2011-10-10 18:23:39) |
391. エーゲ海の天使
戦争映画だからいつか破滅が訪れるのでは、と身構えながら観たのですが、最後までゆるゆると穏やかなままで終わって嬉しかった。軍曹さんのキャラ好きです。迫りくる飛行機をバックにする人がひとりはいてくれないとね。 [地上波(字幕)] 8点(2011-10-10 17:06:19) |
392. シックス・センス
肉体派のイメージが強いB・ウィリスが、隅々までひんやりとした画面に意外とはまっておおー、と思いました。子供が心に抱く恐怖心が切なく、すっかり感情移入。ホラー要素もやりすぎず、親子の苦悩を最後にすくい上げてくれたのは嬉しかった。ラストは腰が抜けるほど驚いたんですが。これ気がついたひとっているの??と興奮したものの、けっこうたくさんの方がわかってたみたいで・・ありゃ。 [地上波(吹替)] 8点(2011-09-22 13:20:33) |
393. あんなに愛しあったのに
大げさにいうと、この映画から人生を学んだ気がした。一発大逆転も、晴天の霹靂も人生にはないんだな、と。でも確実に励まされたような、肩を抱かれたような、そんな気がした。放射線状に3人が別々の方向へ歩みだすシーン、なぜだか美しくて目の奥が熱くなった。 [ビデオ(字幕)] 8点(2011-09-21 17:52:56) |
394. 黒い瞳
美しくて、哀しい。いいかげんなイタリア男に腹も立たないのはひとえにM・マストロヤンニの愛すべき憎めなさがあってこそ。「君を愛してる。嘘偽り無く心からだ。」この文言に当時ガーン、とやられたものでした。結果嘘になったとしても美しい思い出だけを残してゆく。恋上手。名優マストロヤンニの腕の冴え、鮮烈です。 [映画館(字幕)] 8点(2011-09-21 17:44:09) |
395. 恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ
酔った、酔った。ミシェル・ファイファーの身体の線に。きらきらした彼女の腕飾りに。そして苦い大人の恋に。陶然となった。これ以前のM・ファイファーの印象は、「研ナオコ顔の女優だなあ」だったのが、突然大輪の花開いた、と言う感じ。パーティの終わった後の風船が散らかったホールの寂しい美しさ、とか音楽に加えて画がしっとりとして素敵。最後に訪れたミシェルが着ているコート、初めに登場したシーンと同じものなのですよね。細部にもセンスを感じる上質な映画です。 [映画館(字幕)] 8点(2011-09-21 00:16:47) |
396. マルホランド・ドライブ
だいたい、ナオミ・ワッツが二役やってることに気付かない大とんまな私が一度でリンチワールドを解るわけがない。初めて解説サイトを覗いてみた。そして仰天。ぶっとんだとはこのこと。点数評価が一気に5点くらいアップした。各パーツが意味不明に配置されたかのようでいて、実のところ理路整然と織られていたのに驚く。解った瞬間から物語が哀調を帯びて輝きだした。切ないなあ。でも監督、「理解に苦しんだら直感を信じろ」とか手品師みたいなこと言ってないで、ぼやっとした観客のためにもう少しバーを下げてもらえませんか。解説してくれた皆さんありがとう。 [DVD(字幕)] 8点(2011-09-16 14:10:48) |
397. マーズ・アタック!
《ネタバレ》 けっこうお金かかってるぅ・・こんなモノに~。単独でも主役張れるクラスの大物さんがぞくぞくと登場、そしてばたばたと殉職(?)みなさん楽しそうにやってくれてます。J・ニコルソンなんか二役もやってる・・。G・クローズがいきいきと俗物っぷりを披露、器の大きさを感じるなあ。火星人がヒキョーすぎて笑えます。彼等の強いこと強いこと。ははは。こんなん勝てねえや。ギャグ魂満載の脚本と演技達者な役者さんたちにうまく乗せられて、楽しかったです。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-09-14 18:10:00)(良:1票) |
398. ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ
《ネタバレ》 よくもまあこうも味のある顔をたくさん集めたもんだ。どうにもダメな連中がわあわあと交錯してばたばたと乱暴に事態が収束してゆく爽快感。ガイ・リッチー節炸裂。凶悪になり切れないぼやっとしてる奴ばかりがなぜだか生き残る。良い世の中だ。 [DVD(字幕)] 8点(2011-09-13 17:44:08)(良:1票) |
399. ブロードウェイと銃弾
《ネタバレ》 ウディ・アレンは基本苦手としてるんですが、これくらいわかりやすいと楽しいです。ありがとうございます。いろんな状況に翻弄されっぱなしの脚本家があはは、気の毒。ギャングのキャストごり押しに始まって、しかもそれが超大根、ベテラン女優にいつのまにやら懐柔され、おまけにギャングの子分が自分より創作才能があるときたもんだ。テンポよく、最後までさくさく笑わせてくれます。アイスピックで人殺しはしないほうがいいって・・そんなアドバイス・・ [DVD(字幕)] 8点(2011-09-06 15:26:35) |
400. 遠い空の向こうに
《ネタバレ》 このお話今の中学生の英語の教科書に載ってるんですよね。でちょっと興味が。こんな映画の入り方は人生初。10代必見の夢と力に満ちた良いお話でした。人生への不安や親との葛藤、夢に恋に友情にとコンパクトにまとまってとてもわかりやすい。頑固で人情に厚い親父さんにもほろりとさせられる。手を上げないとこが良い。大事です。応援し続けてくれる先生も素敵。彼女の名を冠した最後のロケットに落涙。おりこうさんすぎる出来な気もしますが、線路をはがして資金集めするシーンがすごく好きなので、1点プラスです。よくやった、BOYS! [DVD(字幕)] 8点(2011-09-06 00:21:00) |