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tottokoさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1993
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

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621.  大統領の陰謀
ウォーターゲート事件の全貌を軸にしつつ、事件を追った若手記者二人の記者魂とも言うべき情熱がお話の大きな柱。さらに味わい深くしているのがW・ポスト紙の主幹、ベン・ブラッドリー氏であります。血気に逸る若手らに「まだ(ネタとして)弱い」とベテランの厳しいダメ出しを食らわせ続け、しかし敵の反攻に遭った時は「彼らを見捨てるな」と新聞社としての旗幟を鮮明にしてみせる。これぞ組織のトップ。演じたジェイソン・ロバーズも度量の大きさを感じさせ、納得のオスカー受賞でありますね。 若きダスティン・ホフマンとレッドフォード、意外にバランス良くタッグを組んでみせました。ホフマンのクセの強さに対し、レッドフォードの柔軟さが上手いこと中和作用したみたいです。ミスを主幹にどやされ、がっくりくる二人はほんとに若くて、ストーリーと関係ないところで感慨を深くしてしまうのでした。 憲法と報道の自由を守る。このワシントン・ポスト紙の理念こそが民主主義のチャンピオンたる米国の礎。"make America great again"と叫ぶ現合衆国大統領へ。アメリカの真の強さはこの映画が示しているのですよ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-04-08 00:30:34)
622.  ダンス・ウィズ・ア・ストレンジャー 《ネタバレ》 
誰がどう見ても破綻確率100%の男女。身分の差はもとより、女は子持ちのうえパトロン有りの風俗業で男は不実ときたもんだ。あーダメでしょコレ。 ところが人間て不思議なもので条件がことごとく合わなくても、「コイツほんとに腹立つ」と思いながらも、”心が惹かれる”という生理現象が起こるのですね。私は女なのでマズイことにルースの気持ちがわからなくもないのだった。 生来がずるくて不誠実で、でも するっと人のフトコロに入り込んでくる軟派男のルパート・エヴェレットはハマリ役ともいえる仕事っぷりでした。アナカンで世間を騒がせた美貌は健在で、良家の子息という設定にもすんなり納まる。さすがです。対するミランダ・リチャードソンも、「そんなに男どもが騒ぐ美人かなあ」と序盤は思いましたが、愛憎に絡め取られて狂気を帯びてゆく様は迫真の演技でした。 彼女だけが裁かれたとは、この映画を観る限り実にやるせない感慨になります。恋愛の沙汰はやはり両成敗してもらいたいものですが。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-04-04 00:47:26)
623.  ボーダーライン(2015) 《ネタバレ》 
ブラジル、南ア、メキシコ・・、麻薬戦争ものは色々観たけれど、殺戮描写がどんどん酷くなってゆく。ショックを通り過ぎて、げんなりの段階に私はなっていたところ。本作も、死体が次々とむごたらしく晒され続けて凄惨場面のオンパレード。残酷描写合戦になってしまうのか?と危惧したけれど、デル・トロとエミリー・ブラントという相反する柱を二本置いてしっかりとドラマにしました。 無秩序社会に染まって私怨で動く元検事と法治理念を捨てないケイト。ケイトはFBIではリーダーを務めていた、経験値の高い捜査官なのにメキシコマフィア相手の現場ではまるで女子学生のごとき扱い。そこがいかにヤバイか、端的に伝わります。エミリーは知的美人の女優さんですが、ほぼ全編すっぴんでグレーの丸襟Tシャツ姿で通し、ボサついた髪に顔あざをさらす、敢闘賞ものの熱演でありました。しかし相手はデル・トロ。言葉少なくともにじむ不気味さ、闇の気配。圧巻の殺人者な佇まいでした。(もっとも、同じ苦悩でも前へ進もうともがいていた”トラフィック”の彼の方が、今作の問答無用殺戮マシーンより私は好みですが)。 近づいたり離れたり、距離感が微妙にめまぐるしい二人。ラストは決定的でした。ケイトに合法捜査のサインを強要するアレハンドロ。我々も問われます。お前は法の理念に殉ずることができるのか、と。 かくして、ケイトの心はばきばきに折られ、アレハンドロが圧して終わるようにも見えるのですが。 でも、その直後丸腰のアレハンドロに向けた銃をケイトは下ろしました。僅かに残った彼女の信念の意地にも感じられ、それはそのまま監督の意志なのかな、と思いました。
[DVD(字幕)] 7点(2018-03-09 00:43:20)
624.  上海の伯爵夫人
クレジットに”written by Kazuo Ishiguro" とあって、おおなるほど、と膝を打ちました。抑制の効いた、品のある佇まいはまさにこの作家の筆致です。第二次大戦前の上海租界を舞台に、凋落したロシア貴族と元米国人外交官らが織り成す物語など、この人以外に誰が書けましょうか。 再現された上海の混沌として退廃なこと、時折挟まるロシア貴族の輝かしい時代の回想場面。猥雑さえ甘美な映像美に代える監督の手腕が冴えわたり、充足した視覚体験でありました。 元外交官のR・ファインズも伯爵夫人のN・リチャードソンも暗躍する日本人工作員の真田広之も、皆各々の矜持を維持して生きる様が高潔で観ていて心地よいのです。役者がみなハマった良いキャスティングだと思いました。 全編淡々としているようでいて、目を凝らすと底意地の悪い義母や義姉らはソフィアにとって人生の大きな棘だし、松田氏の怪しい動きにも心乱されたりと、水面下で大きなうねりは起きているのでした。クライマックスの群集混乱シーンは圧巻です。 そして忌々しいロシア貴族姉妹の余りの非情さに腹煮えたぎったワタシは、このラストに心から満足しました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-03-07 00:49:37)
625.  フィフス・エステート/世界から狙われた男 《ネタバレ》 
ジュリアン・アサンジと初期スタッフとの、創設から諍い別れまでの一連のドラマがまるでロック・バンドのメンバー入れ替え劇みたいだ。考えが合わなくなってくるんですなあ 人間同士ってのは。 当初はウィキリークスの意義を大いに感じながらの観賞だったけれども、だんだんダニエルの言い分とアサンジとどちらにジャッジを下すべきなのかわからなくなった。そこが本作の狙いだろうけど。 アサンジの虚言癖などは大義の前には目をつぶるくらいのものではあろうけど・・、でもやっぱりあの「苦労」白髪は毛染めだったエピソードはかなりアサンジの深い所を突いているのじゃないかと思った。個人的に信頼する気が失せるな、私も。 情報の加速する流れは止められない。”フィフス・エステート”(=第五の権力)としてアサンジを是とするのか否とするのか、今生きている我々全員に突きつけられた課題でありましょう。 変人顔を生かしたベネさんの怪演も印象的。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-02-08 00:38:29)
626.  マラヴィータ 《ネタバレ》 
スタッフが楽しんで作っているなあ、と伝わる雰囲気の良い(?)クライム・ファミリー話です。無茶なことを、はっちゃけてやる。いや、面白かったです。デ・ニーロとトミー・リーにこんな役はまあバイトみたいなもんでしょう。余裕のあること、楽しそう。だいたいロバート・デ・ニーロをゲストに呼んで上映するのが“グッド・フェローズ”ですからね。この冗談センスを受け入れられれば楽しめること間違いなし。 おとーさんの過激な倍返し妄想は「わかるわかる」と膝を打ちましたし、凶暴純情長女も知能派謀略家の弟も、若々しいM・ファイファーも、この家族みんな好き。ただ何故犬の名前がタイトルなの?
[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-02-06 00:09:53)(良:1票)
627.  偉大なるマルグリット 《ネタバレ》 
仕掛けはコメディのようだけど、実のところこれは哀しい女性の人生の物語。良家の育ちで、やんごとなくオバサンになったマルグリットである。おっとりと品があって、”意地悪成分”が無い。お金に不自由しないと、たまにこういう人が出来上がるものです。 欠点はといえば自覚の無い音痴だけれど、”人に聞かせたがる”性癖が無ければ社会的に何ら問題はなかったのだ。 私はマルグリットが終始可哀想だった。彼女の周りは愛が無さすぎる。夫は彼女に辟易して浮気、取り巻きは陰で嘲笑、詐欺師は金目当て。残酷なのは、マルグリットが信頼を寄せていた執事が実際は彼女の狂気を肥大化させてきた、ということ。執事の手によって切って落とされる最終幕。妻の破滅をせめても防ごうとした夫の思いは間に合わず、真実に触れて昏倒したマルグリット。私の読みでは彼女はもう戻ってこないと思う。咽喉科の医者の考えるほど、彼女の妄想病疾患は浅く軽いものではないのだ。真実を認めることができぬまま、妄想の世界でコンサート旅行の予定をたてながら余生を送る彼女の姿が見える。 当人は幸せかもしれないが、私はとても悲しい。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-01-28 23:43:10)
628.  スポットライト 世紀のスクープ 《ネタバレ》 
アカデミー会員が好きそうなごりごりに硬派な社会派映画でした。「映画」の文法に期待されるカタルシスとか、情感盛り上がり場面とかが無い、クソ真面目な作品です。 ”神父による子供への性的虐待”、この文言のおぞましさはカソリックを信仰して生きるアメリカ人には我々の何倍も衝撃を伴うものなのでしょう。それこそ社会全体を根底から揺るがすほどに、信仰心とは根が深い。故に記者達への妨害も、教会はもとより、波風を立てたくない地元の名士らによる横やりの方がたちが悪いのです。 いろんな障害を乗り越えて世間に巨悪を暴いたBoston Globe紙の勇気に対しての、アカデミー賞授与というふうに感じました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-01-25 00:24:28)(良:2票)
629.  動物と子供たちの詩 《ネタバレ》 
いつの時代にもいる”生きづらさ”を抱える子供たち。うん、みんなクラスカーストの下の方にいそうだもんなあ。私もそうだったよ。ほんと、キミらには共感する。だって正しい感性ではないか。撃たれるがままのバッファローに心を痛めるのはまっとうな人間性の証。キミらを否定する大人がいても気にするな。向こうが間違っている。 救いの無いラストはいかにも70年代の作品ぽい。ドライな描き方はニューシネマの定番だ。 今ならばおそらく死者は出さないだろうな。その代わり、逃がしたバッファローが大人によってまたあっさりと柵の中に収められて、自分らの非力を痛感するといったオチが用意されそう。だって生き抜いてほしい。彼らには。いつかその非力を克服できるように。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-12-26 00:46:51)
630.  プレイス・イン・ザ・ハート 《ネタバレ》 
余程ひねくれていない限り、ああふつうにいい話だ、と思うのではないでしょうか。女手ひとつで家を切り盛りしなければならなくなったエドナと周囲の人たちの人生ドラマですが、これがキレイすぎず、クサくも無くシンプルな描き方で好感が持てました。 画が明るくて清潔なので悲愴感は漂わないですが、借金が発覚したり、大陸規模の激甚災害に襲われたりで、自分だったらどうしようと思っちゃうほどスポルディング夫人の状況はキビシイ。おまけに身内である姉夫婦の内実は不倫が進行中で、それを知らされるこちらは胸がざわざわします。 エドナをサポートすべく配されたのが綿花栽培に詳しい黒人の流れ者と、白人の傷痍軍人。マルコヴィッチ演じる盲目の白人を一人入れたことで、この家に絶妙なバランスが生まれます。KKKが根深く活動するこの地域では、モーゼスを守るのに夫人一人では難しい。傷害があっても、元軍人である白人の立場は絶対的に強いですし、綿花栽培を手伝えなくてもミスターウィルは夫人の支えになっているのでした。モーゼスだけで脚本的に充分なのでは、と当初思っていたワタシはこのキャラ配置の綾に唸りました。 そして祈りのラストシーン、いつのまにかその祈りは観る者のそれと重なり、思わぬ仕掛けが施されています。脱帽です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-12-13 00:21:48)
631.  不機嫌な赤いバラ
思うに、ニコラス・ケイジの魅力って何でしょうね。演技力はもちろん確かにある。この人の出る作品は良い物であっても駄作であっても、とりあえず私はいつもニコラスに説得されている。決してケビン・コスナーみたいなイケメンではない。背丈があって脚が長くて胸板も厚くて、とりあえず身体のバランスは良い。頭髪はいかんともしがたいので置いておく。 やっぱり表情筋の使い方がケビン・コスナーとは決定的に違うのだろうな。眉の寄せ方すら何通りもありそうだもの。 で、その眉を八の字にしたり怒らせたりして真面目くんSPを演じたのが今作。大女優S・マクレーンと堂々と渡り合い、頼りになるSPぶりはイケメンでなくともかっこ良い。大統領から直電がかかってきてメンタルをやられる場面はおっかしくて、コメディセンスもちゃんとあるニコラスなのでした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-11-23 23:58:45)(良:1票)
632.  オデッセイ(2015) 《ネタバレ》 
R・スコットらしい遠大な画に魅せられる140分でした。相変わらず凄い映像を作る人だ。リアルで緻密で、ああ火星でのロケって大変だろうなと私が小学生だったら素直に思ったかもしれないレベルです。画作りにはいつも情熱を注ぐ監督ですが、話はたまに(先日観た)プロメテ○スみたいに脚本おざなりにぶっとんだりします。だけど今作は大丈夫。スタンダードなサバイバルドラマ、プラス人類の同胞愛を高々と謳い成功しています。 M・デイモン演じる植物学者のタフで明るいキャラクターが、物語を見易くしていると思います。無人の地に一人ぼっち=”キャスト・アウェイ”と似てはいても、トム・ハンクスが苛烈な孤独と闘っていたのに対し、マットの方はあまり思いつめない。比較的早く地球と交信できたのが大きいのでしょう。毎日たくさんのメールが来る、これは非常に精神の支えになりますよね。 宇宙科学や物理学についてはど素人の目から見ても、クライマックスのマット確保劇は「いやそれは無理では」と思わなくもないですが、でもこの映画 その他たくさんあるであろう「理論的に不可」な事例をことごとく一蹴する位の清清しい力技を備えています。 気持ちとしては、地球人の一人として彼の帰還を喜びましたから、完全にのせられてしまいました。ただやっぱり中国市場を意識しすぎな作りは煩いです。
[DVD(字幕)] 7点(2017-11-20 18:03:25)
633.  なまいきシャルロット
80年代のティーンの女の子の鬱屈と混乱と輝きをこれ以上無いくらい鮮やかにスクリーンに焼き付けた、シャルロット・ゲンズブールの出世作ですね。 ああ、13歳女子の不機嫌、不安定なことったら。「暴走するフェラーリ」脳なんだそうだ思春期というのは。彼女の振れ幅はかなり大きい方とは思うんだけど、気持ちはよく分かります。かつて通ってきた道ですから。 もちろんシャルロットだから、この低気圧の塊みたいな年頃が「瑞々しい」と称される作品となったのです。すらっと長い手足、小さい頭、キレイな肌と仏頂面でも可愛い顔。髪はいつもボサボサ気味で、”令嬢”クララのきちんと感と比べると明らかに”一般の”子なんだけど(空腹でプールサイドで倒れちゃったり)、まあその痛さも含めて魅力的なんでありますね。 ご本人はもうベテラン女優になりましたが、13歳をくっきりと保存したこの作品は永遠に、後世の女子らの共感を得て褪せる事は無いでありましょう。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-11-09 00:05:28)
634.  ザ・ロイヤル・テネンバウムズ 《ネタバレ》 
変人だらけのシュールな物語。変わってんだけど、一人一人の中で自己完結してるというか、引きこもりタイプの変人さんが多いためか、例えばコーエン兄弟作品のように変と変で化学反応を起こす、ということが無い。ただただゆるーっと展開し、さして何も起きない。けど私このぬめっとした感じ、好きです。ジャージ親子の父であるB・ステイラーは見てきた中で一番良い仕事をしているように感じるし、メンタルをリストカットしている眉無しグウィネスは目がうつろの迫真演技。それにG・ハックマンがすごく良くないですか。さすがというか、大御所でいてこのコミカルさ、今さらながら凄い演技の幅を感じる。ロイヤルというクソジジイに「愛すべき」という文言が乗っかるのは、ハックマンだからこそ。 息子に疎まれつつ、めげずに孫にアタックするじいちゃん、大好きだけど万引きはイカンな。 凝りに凝った美術は冴え渡り、室内の1カット1カットが絵画のよう。印象に強く残る個性派ムービーでありました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-11-04 00:56:00)
635.  アントマン
これ、面白かったです。小っちゃくなったら世界はこう見えるとか、アリを味方につけるとこんなことができる、といった想像の世界を驚異のCGテクノロジーで楽しませてくれます。 まさかの出演M・ダグラスが活き活きと仕事してまして、脇キャラの息抜き的な余興も楽しくて笑いました。 ポール・ラッドは実に平均的なアメリカン男性の顔立ちでヒーロー顔には遠いんだけども、その分彼の普通さに親近感がわきまして、となりのお兄ちゃん型ヒーローとして成功してると思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-10-01 01:01:48)(良:2票)
636.  ミッション:8ミニッツ 《ネタバレ》 
David Bowieの息子という色眼鏡で見られる運命のダンカン・ジョーンズ、見事に”親の七光り”イメージを一蹴してみせました。 理論が複雑になりがちなタイム・パラドックスSFを、短尺にまとめた要領のよさ。「8分間の同じこと」に何度も付き合わされるのだから、もし150分とかあったらたまったもんじゃありません。テンポよくノンストップでクライマックスまで乗せてってくれます。 そんなに仕事の無さそうなキャスト陣の中、一人スター格のJ・ギレンホール。芝居のできる彼が出演してくれたのは作品にとって幸運なことでありました。コルター大尉にはすっかり引き込まれましたもん。 終幕の筋書きは思いもかけないものでした。直前に「笑いながらとは、なんて良い人生の終わり方か」と流した感涙の引っ込みどころが無くなりはしましたが。これはこれで、理屈は分からないながら安堵を感じる素敵な幕切れだったです。 元いたはずの教師の彼はどうなるのかな・・。これ考えちゃいけないんだろうな。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-09-30 00:31:50)
637.  マーシュランド 《ネタバレ》 
猟奇事件は田舎で起きる。今作の舞台はスペインはアンダルシア地方であります。アンダルシアにはこんな湿地帯があったのか、と瞠目しました。両サイドに延々と広がる沼地の中を走る一本道。走り抜ける車に覆いかぶさるような水鳥の群れ。しっとりしつつ、広々したロケーションはなんとも目に新しく、映画全体が陰鬱ながらも目を引く美しさがあります。少女たちは美しい娘ばかり。彼女らが殺害されてしまった事を、撃たれて血を流している水鳥のショットとだぶらせていたり、隠喩のセンスもなかなかです。 殺人犯の真相はかなりあっさりしているといえます。何故ならこの話は、事件の犯人が分かったところで結、としていないからです。 信頼していた同僚に対して生まれた黒い疑惑。打ち消したい、との思いは証拠写真を破らせる。けれど若き刑事ペドロに生まれた疑念はおそらく一生晴れることは無いと思われます。 思えば最初からフランコ政権の爪あとを所々差し挟んでいたのでした。 このラストの衝撃はおそらく日本人の私よりスペインの人たちに、よりダイレクトに伝わるものでありましょう。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-09-24 00:02:15)
638.  イット・フォローズ 《ネタバレ》 
口コミで全米ヒット、の煽り文句には眉唾つけたくなるのが習性なので期待値はさして高くなかったんだけど、これがなかなかでした。画の見せ方が独特で、しーんと冷たいのです。冒頭の、定点カメラで撮ったようなシーンとかデパルマを彷彿とさせるぐるぐる回転カメラには引力がありますし、かと思えば思わぬタイミングで場面が切り替わったりもする。そこはかとなく不気味な思わせぶりな描写も多い。これは一体?と考える間もなく話は進むあたり、リンチにもちょっとだけ似てます。 POVでもないのに、一連の事件をその場で傍観しているようなリアリティがあり、その要因のひとつとしてアメリカの地方都市に住む現代の若者の生態をとても正確に写していることがあります。主人公ジェイはいつも仲良しの友人らとつるんでいる。幼なじみや妹らで、世界はとても狭い。バイト先は地元のアイスクリームショップ。ひまを持て余して友人の家でだらっと見るでもなくDVDを流す。(これがかなり昔の白黒特撮とかで、チョイスも微妙)親がいる時はバルコニーでカードゲームしながらビール。ぱっとしない。20年前ならばアメリカの若者にはマストだったであろう自動車は、もはや持てない時代。娼婦が街路に立つおっそろしく寂れた郊外。この荒れ果てぶりは絶句するレベルで、トランプが大統領になぜ当選したのかなんとなく分かります。 まさに「今」を切り取った画のなかに、音楽や絶叫を極力入れずひたひたとしつこく「それ」を置く。並みのホラーなら「それ」の弱点を探ったり、起源を遡ったりするところだが、超絶リアルな今作は、そんな手間も知恵もジェイとその仲間には出せません。感電作戦も失敗。 ”新感覚ホラー”という使われすぎな言葉が、これにこそぴったりな低予算な意欲作。お時間があればぜひ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-09-20 18:14:08)
639.  キャロル(2015) 《ネタバレ》 
オスカー女優とカンヌ女優賞、二人の競演はとても見ごたえがありました。そしてなんと番狂わせなことに、ケイトを抑えてルーニー・マーラに軍配が上がりました、ワタシの中では。ケイトが押されている・・?とびっくりしました。 だって、テレーズはもう完全にキャロルに惚れている。彼女を追う時の目線の熱っぽさや、頬が自然と上がるときめき、恋する人間の発する独特の甘い空気。ルーニー・マーラすげえ。 一方、ケイトはルーニーよりハンデがありまして、なにしろ忙しいのです役が。我が子を思う母親であり、愛の冷えた夫とその家族に疲弊する妻でもあり、元カノに弱みをさらす一人の女性でもあって、ケイト・ブランシェットだからこそこんなに沢山のタスクをこなせたとも思うのですが、恋に身を焦がすほどの想いをばんばん放出してきたルーニーの方が印象強かったです、はい。
[映画館(字幕)] 7点(2017-09-15 00:19:51)(良:1票)
640.  ミケランジェロ・プロジェクト 《ネタバレ》 
第二次大戦中の、ナチからの美術品奪還物語。こんなこともあったのですね。 戦時の物語ではあるけど、時期がほぼ戦局が見えてきた頃でもあり、どう見ても兵役の上限年齢を越えたオジサンたちが「新兵」として奮闘するくだりがコミカルだったりで、凄惨なシーンは無くおおむねのどかです。“モニュメントメン”の面々がそうそうたるベテラン揃いでコメディタッチな軽さは彼らのキャスティングによるところも大きいと感じます。 とはいえ、事実に基づき殉職する者も出てしまう。彼らへの敬意を込めて制作したのでしょう。大げさな演出を避けてはいるけど、記憶に長く留まるような描写でありました。 ナチスとついでにソ連を悪役に回して、実に志の高い誇り高きアメリカ人の皆さんである。今時ちょっと珍しいくらい、てらいなく「アメリカ万歳」を言っているかのようで、アメリカの人がこれを観て気分を良くするのは別に構わない。 でも占領していた日本から引き上げる際、占領軍の一部はわが町からも勝手に接収施設の調度品を持って行っちゃってるよな?返してくれ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-09-10 01:08:00)
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