アンダー・ザ・スキン 種の捕食 の 皮マン さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ア行
 > アンダー・ザ・スキン 種の捕食
 > 皮マンさんのレビュー
アンダー・ザ・スキン 種の捕食 の 皮マン さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 アンダー・ザ・スキン 種の捕食
製作国,,スイス
上映時間108分
劇場公開日 2014-10-04
ジャンルサスペンス,SF,エロティック
レビュー情報
《ネタバレ》 「ストーカー」風味の「スペースバンパイヤ」といった趣の作品。「個」のない蟻のような存在の主人公が、人間の個々性に触れて己との違いに衝撃を受ける物語。一見アートフィルム的な難解風の肌触りで若干の忍耐力がいる。しかし観客を煙にまく意図はみじんもなく、話がストレートに伝わるように出来ている。しかもその描くところはありていな価値判断を超えたとても奥深いものだ。主人公の異星人(?)は人類の命がけの博愛主義的な行為には全くの無関心・無感動。身を挺して人助けをした者をなんのためらいもなく殴り殺して溶かしてしまう。そのスタンスは彼女が蟻のような、あるいはボーグのような集合意識を持つタイプの生命体だと考えれば充分納得がいく。しかし顔の変形した異形の男を取り込んださいに彼の個人的な強い想いに触れて打ちのめされてされてしまう。全体に奉仕するために産まれてきた存在が彼らにとって餌にあたる生き物のナイーブさに気が付いた時の衝撃。そんな彼女の視点から我々人類が他の生物にとってどのような存在なのかということを考察せずにはいられない・・・・・スカーレット・ヨハンソンはリュック・ベッソンの「ルーシー」とそっくりな演技を求められる役所でありながら、作品の持つベクトルは正反対だ。片や「哲学的なふりをしたバカ映画(ルーシー)」。片や「有名女優のヌードに頼ったふりをした哲学的な文学作品(アンダー・ザ・スキン)」と、まるでスカヨハに “人智を超えた存在を感じる演技をさせること” を課題とする映画学校の作品を観るようだ・・・・・ところでこの作品にぼかしを入れる我が国の後進国性に毎度のことながら心底あきれてしまう。こんな愚劣なことがまかり通っている社会に所属していることが恥ずかしい。わずかなセリフもほとんど意味が分からなくて良いタイプの映画なので、ぼかしなしの輸入盤で観るのがお勧め。
皮マンさん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2015-04-24 11:45:13)
皮マン さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-01-15フロッグ9レビュー7.15点
アンテベラム10レビュー7.66点
2023-05-20NOPE/ノープ10レビュー6.32点
2022-08-30マリアンヌ6レビュー6.74点
2022-06-15ライトハウス6レビュー6.66点
2022-06-12女中ッ子4レビュー7.57点
2022-01-04ビューティフル・マインド0レビュー7.13点
2021-12-06ゴーストランドの惨劇1レビュー6.00点
2021-12-03静かなる叫び1レビュー5.42点
2021-09-13ともしび(2017)5レビュー5.00点
アンダー・ザ・スキン 種の捕食のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS