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岡本喜八監督のデビュー作は何と男臭い活劇が得意な監督からは考えられないような女性映画になっていて驚かされた。出ている俳優陣の顔ぶれを見ると、如何にも岡本喜八監督が好みそうな感じ、後の岡本喜八監督作品に出てくる俳優やら日本映画全盛期の頃の顔ぶれやらと色んな顔ぶれが見られるという意味で貴重な映画でもある。台詞回しのテンポの良さは既にこの監督デビュー作から見られる。テンポが良いのでただでさえ短い上映時間がより一層、短くも思えてしまうぐらいです。ただ岡本喜八監督らしい才気や爆発的な面白さはまだここでは影を潜めている。ところで三橋達也と新珠三千代の二人が同じ映画に出てくると、どうしても川島雄三監督の顔が浮かんできてしまいます。団令子もこれまた川島映画を思わせるが、団令子ってそういや岡本喜八監督の傑作「血と砂」での印象が物凄く強烈に残っていて、ここでもこの女優が出てくる女優さんの中ではダントツに面白い上に魅力的である。これで遂に岡本喜八監督のデビュー作と遺作の両方を見たことになる。岡本喜八監督による女性映画ももっと見たかった。そう思われるのは私だけじゃないはずです。
【青観】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2009-12-19 22:13:30)
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