黄金(1948) の すかあふえいす さんのクチコミ・感想

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黄金(1948) の すかあふえいす さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 黄金(1948)
製作国
上映時間125分
ジャンルドラマ,アドベンチャー,モノクロ映画,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 「グリード」を彷彿とさせるジョン・ヒューストンの初期&総合的な最高傑作の一つ。

序盤20分間の「下地」を終えてからの盛り上がりよう、ストーリーの巧さは惹き込まれる。
列車からの銃撃戦、山賊との攻防、味方同士で殺し合う人間不信と疑心暗鬼にかられる人間模様。

ハンフリー・ボガートが欲望に囚われていく男を演じた点が面白い。「カサブランカ」なんてキザッたらしく臭いメロドラマよりも遥かに惹かれる。
ボガートはワイルドな方がカッコイイし余計に魅力的だ。

ジョン・ヒューストンの実父でもある名優ウォルター・ヒューストンの演技も見所。裏主人公とも言える爺さんだ。


物語はメキシコ革命直後のメキシコ。
地方では山賊がはびこり、その山賊を一掃しようと武装した連邦警察が日夜活動していた。
そんな中で「山師」を生業とする主人公3人。
貧乏続きで金を恵んでもらって日々を暮らしいたダブズ、ダブズの貧乏仲間のカーティン、喰えない爺さんハワードは山奥に眠る「黄金」を求めて旅に出る。
一攫千金で楽をしたい願い、欲望が男たちの心を壊していく。
泥にまみれ、飯をくらい、邪に土を掘り続ける男たちの力強さ。
その落盤が崩れる瞬間、それが彼らの別れ道となる。
そのシーンでかかる「あざとい」BGMが、より一層彼らの行く末を皮肉っているのだ。
山賊に追われ明日も知れぬ身で、金を全て横取りしようと企む男、
純粋に仲間のために「黄金」を求め、裏切られながらも金よりも大切な事に気づく男、
金よりも大切な「絆」を手に入れた男、それぞれの顛末の凄まじさ。
そして風と共に消えていく野望の夢の跡・・・人間の心に迫った冒険西部劇。
すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2014-12-18 18:53:13)
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