ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記 の ザ・チャンバラ さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ナ行
 > ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記
 > ザ・チャンバラさんのレビュー
ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記 の ザ・チャンバラ さんのクチコミ・感想
作品情報
レビュー情報
「インディ・ジョーンズ」も「ハムナプトラ」も古代エジプトに題材を求める中で、アメリカ合衆国の浅い歴史からアドベンチャーを捻りだすというこのシリーズの基本コンセプトは嫌いではありません。また、過去のアドベンチャー大作が古き良き時代をその舞台として設定していたのに対し、「現代を舞台にアドベンチャーをやったら?」という本シリーズの思い切った切り口も悪くはないと思います。撃ち合い、殴り合い、殺し合いはなく(主人公は銃を持っていない)、あくまで頭脳を駆使した謎解きと追っかけのみという見せ場作りも、その意気込みは買いましょう。。。
ただし、製作陣が自らに課した厳しい条件に耐えられるだけの脚本を準備できていないことが、本作を不幸にしています。謎は魅力的ではないし、謎解きにも面白みがありません。先祖の汚名を晴らすことと、幻の黄金郷を発見することがどうやったらイコールになるのかがまったく腑に落ちないし、ニコラス刑事がブツブツつぶやくとすぐに謎が解けてしまうというマヌケな謎解きにも、途中から付き合いきれなくなります。英国女王の執務室に潜入する、合衆国大統領を誘拐する、歴代大統領のみしか見ることを許されない極秘文書を覗き見る、やってることはとんでもないのに、どれもこれもがアッサリと成功するためにまったく見応えがありません。せっかくの見せ場が見せ場として機能していないのです。キャラクターの動かし方もうまくなくて、エド・ハリス演じるウィルキンソンは場面によって別人かと思うほど性格が安定していないし、ハーヴェイ・カイテル演じるセダスキーはその存在自体が不要。今回はゲイツの助手のライリーにスポットが当たっているものの、残念ながら彼の成長物語にはなっていません。もみあげのないニコラス刑事の髪型は気持ち悪いし、ダイアン・クルーガーは相変わらず学者には見えません。テンポは悪くないので見れない映画ではないのですが、一方問題点をここまではっきりと指摘できる映画も珍しく、良い評価のしようのない仕上がりとなっています。
ザ・チャンバラさん [DVD(吹替)] 4点(2011-12-05 01:16:21)
ザ・チャンバラ さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2018-07-30IT イット “それ”が見えたら、終わり。5レビュー5.60点
2018-07-17オールウェイズ4レビュー6.46点
2018-07-09黒い家(1999)7レビュー4.31点
2018-07-09ストリート・オブ・ファイヤー4レビュー7.43点
2018-07-04復讐するは我にあり7レビュー6.67点
2018-06-26愛と死の間で3レビュー4.85点
2018-06-26スイッチバック4レビュー6.00点
2018-06-22ゴースト/ニューヨークの幻8レビュー7.02点
2018-06-22ビバリーヒルズ・コップ26レビュー6.23点
2018-06-18危険な情事7レビュー6.47点
ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS