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<ネタバレ>TV業界のやらせ行為は1956年当時に於いて衝撃が大きかったのが今では誰でもさもありなんと言えるので、「公的事業ではなく娯楽番組においての不正行為によって皆が得をした、誰も傷ついていない」委員会でのダン・エンライトの証言にうっかり納得しそうになる本作。彼や事業者達がチャールズ・ヴァン・ドーレンをビジネスの道具としてしか見ておらず傷つけたとは頭の隅にも浮かばない事が薄ら寒い。父子がケーキを食するシーンが忘れられません。自業自得の後戻り出来ない苦しさを吐き出すのを懸命に堪える息子と訝る父、もどかしさで泣きそうに。お目当てのポール・スコフィールドに満足させられ、嫌いなレイフ・ファインズの驚きの好演に得した気分になりました。監督の生真面目さを感じる良作。