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<ネタバレ>マリリン・モンローの伏せ目がちな媚態は自分が若い頃からやたらと「セックス・シンボル」的に普遍していて良く知っている気になっていたけど、映画で観たのは実は初めて。確かにセクシーだけど、そのセクシーさを前面に押し出している訳でもないところが意外でした。爛漫なキャラクターはセクシーと言うよりキュート。パッチリした眼差しと親近感を覚える物腰は「きれいなお姉さん」という類いの身近な魅力を感じました。どこを切ってもフェミニンが出てくる印象で、それが彼女の特別なところなのでしょう。PLAYBOY誌のプレイメイト的な先入観を持っていたけどかなり違っていて、今さらながら伝説的な人気の秘密に触れた気分です。本編は50年前のドタバタ喜劇だけど、不思議と古さを感じさせない作品でした。ギャングから逃げるために女装した主役男優ふたりが逃亡先で倒錯した恋模様を演じる。どうするんだよと思わせながら、あっさりハッピーに幕を引くところが名匠らしく良い切れ味です。