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<ネタバレ>まえだまえだが主人公ということであまり気が乗らなかったが、観てみると予想外だった。
是枝監督が子役の魅力をうまく引き出しているようだ。
どうせ子どもの健気さに打たれた別居中の夫婦がヨリを戻す話だろうと思えば、そういうベタな展開ではない。
自分の生活より大事なものを持って欲しい、たとえば音楽とか世界とか――オダギリ扮する父の言葉は客観的には甘い自己弁明ともとれる。
でも、息子(兄)にはじんわりと効いてくる。
兄が個人的な家族の祈りを叫ばずに世界のことを考えたのは、父の言葉を理解できるだけ成長した証し。
少年や少女たちのしなやかな成長がうかがえる佳作だ。