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自己紹介 [2010年8月23日]
か…かわも…

(゚Д゚;)ノ

…映画界は今日終わった…。


[2017年7月16日]
猛暑の夜、amazonで映画ではなく『幼女戦記』を寝ないで通し鑑賞。
大局的な戦略から入って行くという、かつてない架空戦記アニメでありながら、その悪夢性を出し切った感がすごかった。
最終話はテーマ的にポエニ戦争から対テロ戦争まで、膨大な戦争のイメージを深く広く全面爆撃して吹っ切れる展開に。
スピルバーグの『宇宙戦争』はバクテリアに仮託してその地獄自体を救いと説いたわけだけど、このアニメはそんな所まで引いて俯瞰する気がサラサラないってのがスゴイです。

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1.  聖マッスル
『北斗の拳』が始まった時、「うわ! ふくしま政美ッ!」と叫んでしまったオイラ。ケンシロウも似ているがハートも似てる。というか何から何まで似てる。北斗は明かに、聖マッスルの意図的復刻だった。なのに先駆者『聖マッスル』はその10年前、ほとんど打ちきりに近い仕打を受けた。 両者の人気にこれだけ差が出てしまったのは、やはり魅力的な女性を配したかどうかだろう。この作品、女性面がトコトン弱かったために一部の読者しかついて来なかったんだと思う。本作は一般のターゲットよりも、確実に同業のプロたちに受け入れられた漫画だと評価する。 北斗も終った90年代、『聖マッスル』は再び甦っている。『悟空道』だ。こいつは北斗が目指した肉体描写よりもオリジナルの持つ「濃さ」の復活を目指した内容。本作の撒いた種が定期的に実を結ぶ樹にまで成長したようだ。筋肉だらけで濃い顔の樹に…。
4点(2007-10-13 15:38:16)(良:1票)
2.  わたしは真悟
「叫び」で有名なムンクには、もう一つの代表作「マドンナ」がある。だが、精神病院で療養中に描いたクロッキー連作「アルファとオメガ」が、最も印象深く凄まじい。 絵本と呼んで差し支えない「アルファとオメガ」は全然恐くないので、「叫び」に比べれば最初のインパクトは薄い。だが、世界観全体が狂っているので、常識や理性が邪魔して容易に呑み込む事ができないのだ。自分の狂気に永住地を見つけてしまったムンクの逝きっぷりが、まるで『カリガリ博士』の物語のように読む者を「恐くない不安」に陥れる。ここで、真に恐いのはアルファでもオメガでもなく、ムンク自身なのだ。  さて『わたしは真悟』。ムンクのこの作品を目指したかは知らないが、物語を引き受けるナレーションが相当に恐い。この時期の楳図かずおはグロな恐怖漫画から一歩離れて、もっと凄い恐怖、さらにもっととてつもない恐怖…と自らの心を探求していたんじゃないかと思う(結局、本作の少し後の『左手右手』で原点に戻って来る)。そういう意味では『わたしは真悟』が、楳図マンガの最深部のように思える。もうここまで来るとトラウマになるような恐怖は描かれないが、もっと根深い、自由だった精神をねじまげられて奇怪な形の鋳型に押し込まれるような、「正常な思考って何だろう」みたいな哲学的恐怖が味わえる。 物語自体が直観的で、論理性が排され、電波でお花畑で幼児的で、換言すれば神話に近い。末期の星新一作品も同じような境地に達していたと思っているけど、果てしない試行錯誤/自己探索の末に他の選択肢をなくして自らの狂気(と言って悪ければ自分の内的空間)に安住した星と違い、楳図かずおの方がこの領域へ計画的に、パワフルに到達しただろうと思っている。 この話を語る真悟は、ある一人の人間の表現しがたいギリギリの内奥に、厳戒まで肉薄した姿だと評価する。オイラの中ではムンクと等価です。
8点(2007-11-06 22:38:04)(良:1票)

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