1. スノーピアサー
《ネタバレ》 ドラえもんの『どこでもドア』に、『いや、どーゆー原理やねん。』とつっこむ人がいないように、この映画もそーゆー目で見てあげれば問題ありません。 世界観やシチュエーションは、個人的にはモロ好みでした。 はまる人にはハマる映画だと思います。 2031年って、あと6年後じゃん、ってところは笑っちゃいましたがww。 舞台は近未来。地球温暖化を食い止めようと世界が頑張っちゃった結果、世界は氷漬けになりました。かろうじて生き残った人々は、ノアの箱舟的近未来列車に乗り込みました。その列車ではカースト制度が導入されました。最後尾にいる最下層の人々とそれ以外って感じです。 最後尾の人たちは、ゴキブリ原料のプロテインバーしか与えられませんでした。ときどき子供を連れていかれました。気に入らないことがあると、腕を凍らされて叩き割られました。不満が募り、反乱を起こすことにしました。っていうお話・・・。 こーゆー反乱とか革命とか、どう転んでも面白くなりそうなのに、なぜ終盤こんなにもつまらなくなってしまうのか不思議。 序盤の反旗を翻すところ良かった。 中盤の大乱闘も良かった。 いろんな車両が見られるアイデアも良かった。 それぞれの車両で思い思いに楽しむ人たちが、最下層で生活している主人公たちとの格差を感じさせて良かった。 それだけで十分面白かったのに、ラスト何をグダグダと・・・。 あとこれだけ引っ張るんだったら、『実はウィルフォードなんて人物はいませんでした。』みたいなオチを期待してしまいました。 ギリアムとウィルフォードの実は仲良しサプライズなんていらん。 それだったら、『実はわしがウィルフォードなんじゃよ・・・』ってギリアムが最後出てくるどんでん返しのほうがなんぼかマシです。 そしてみんな死んじゃうラストも、まさに絵に描いたように放り出された感じがして最悪。 何もない寒空に子供二人放り出されて、これからどうすんのさ。 ラストにさしかかるまではずっと楽しかっただけに、このオチは残念でありました。 ぜんぜんスッキリせんぞー。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2025-05-10 06:31:06)★《新規》★ |
2. 2ガンズ
《ネタバレ》 麻薬取締局、麻薬密売組織、海軍、CIAが4312万ドルをめぐって大乱闘。 その中心で振り回される2人の主人公、ボビーとスティグ。 ボビーは潜入捜査官。 スティグはなぜか上官の命令で潜入している海軍下士官。 スティグの上官がボビーの同僚デビーとデキていて、ボビーたちを騙して4312万ドルをかすめ取ろうとしたのが発端であり真相。 で、その4312万ドルは、麻薬密売組織のものかと思いきや、そーいった組織から上納させているCIA幹部の裏金だったっていうね。 おそらくは、三つ巴、四つ巴にさせたいがゆえに、こんなごちゃごちゃしたストーリーになってしまったのだろうと。 もうごちゃごちゃしすぎです。 デンゼル・ワシントンとマーク・ウォールバーグの掛け合い漫才だけで十分面白いんだから、もう少しすっきりストレートなお話にしたほうが良かったんじゃないかな。 ただでさえごちゃごちゃしているのに、ボビーとスティグまでなかなかお互いのことを信頼せずに銃を向けあっているもんだから、なかなか話が前に進まないのよ。 終始賑やかではあるんですが、ストーリーそのものは行ったり来たりであんまり前進しません。 だから途中で飽きちゃう。 でもラスト、うまいこと麻薬密売組織と海軍とCIAの三つ巴戦にもっていって潰しあいをさせたのは、ちょっとだけ爽快でした。 それぞれの組織のラスボスの最期が呆気なさ過ぎて、そこは少し物足りなかったです。 ちなみに紅一点のデビーは結局何がしたかったのかいまいちわかりませんでした。 それと足を撃ち抜かれちゃった獣医さん、かわいそすぎません? [ブルーレイ(字幕)] 6点(2025-05-08 00:47:45)(良:1票) 《新規》 |
3. イット・フォローズ
《ネタバレ》 最近のホラーにしては珍しく、大きな音で驚かせるような演出が一切ありません。 雰囲気やアイデアで、ぞくぞくするような怖さを感じさせてくれます。 以前から見たかった本作。期待するとたいてい期待外れに終わるのですが、この映画は期待通り。 まず、『何か得体のしれないものがゆっくりと迫ってくる』というシンプルすぎる設定が良い。 なぜ、どこから来るのか、とかそんな野暮な説明は一切なし。夜も昼も関係なし。数日間現れないことだってある。規則性なし。つまり、いつ何時も気が休まらない。 足が遅いし、単体でしか現れないし、ホラーでよくある『いつの間にか前にまわりこんでいる』なんてこともない。 銃で撃てば普通に倒れるし、車で移動中は襲われない。なんか、簡単に逃げられそうなのに、『神出鬼没』というアドバンテージのみで恐怖と絶望を感じさせてくれます。素晴らしいです。 SEXをして他の人に感染させても、その人が死んじゃうとまた自分のとこに戻ってくるっていうルールがかなり効いています。 自分が感染させた相手が生きているか死んでいるかなんて、友人知人でもなければ確認しようがありません。だから人に感染させても気が休まるときがないわけです。 これは無理ゲーです。理不尽です。めっちゃ怖いわけじゃないのに、しっかり怖いです。 どこにでも現れることができるのに、わざわざ『ぎりぎり目視できる距離から、ゆっくりと近づいてきてくれる』というフェアプレーの精神が大好きです。 だからなんでもない画面でも、誰か近づいてきている人がいないか捜しちゃうのでずっと楽しい。 ウォーリーより捜しがいがある。 こんな映画をずっと待っていた。 あと80年代ホラーのような、レトロなBGMと効果音が最高。 [DVD(字幕)] 8点(2025-05-06 22:26:31)《新規》 |
4. オーバードライヴ(2013)
《ネタバレ》 ドウェイン・ジョンソンはコメディ俳優のイメージのほうが強かったのですが、こんなシリアスな演技もできるんですね~。 実話を元にしているだけに、かなり真面目で見ごたえのあるサスペンスドラマに仕上がっていました。 友人に嵌められて、麻薬取引の容疑で捕まってしまう息子。 大学合格も決まったっていうのに、初犯でも懲役10年は実刑でくらうらしい。強姦や児童性犯罪より罪が重いんですって。ヒョエ~。 その割には、アメリカ人は気軽にクスリやっているイメージがあるんですが。実はそれは偏見で、クスリやっている人は意外と少数なんですかね~。 しまった、話が脱線してしまった。 ドウェインパパは息子を助けるために、担当検察官スーザン・サランドンと司法取引をしようとするんですね~。 その内容は『麻薬の売人の情報を渡したら減刑』といういたってシンプルなもの。 いや、シンプルでわかりやすいんですけど、カタギの人間はそんな情報持っているわけもなく、めっちゃ不利。 つまり、この道にどっぷり浸かっている悪党のほうが減刑のチャンスがあるシステム。 ・・・・いや、それって制度としてどーなのー。 だからドウェインパパが、自ら麻薬グループに潜入して、その情報を検事や警察に売り渡すっていう荒業に出る羽目に。 しかも裏稼業から足洗って、必死に更生しようとしているダニエル従業員まで巻き添え。 息子のために手段を選んでられないってのはわかるんですけど、ちょっとそこは賛同しづらかったです。 ちなみに、『本当に実話かよ』って思うくらい、最後は力技で丸く収めます。 ・・・ま、ハッピーエンド好きだから別に良いけど・・・。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2025-05-05 00:20:42)《新規》 |
5. メイズ・ランナー
《ネタバレ》 ここはどこ?私は誰?からスタート。 主人公も見てるこっちも、何が何だかわからない。 だから興味をひかれる。とゆーことは、ある意味つかみはOKです。 謎の巨大迷路から脱出する。そんなシンプルな設定だからこそ、多くの謎にワクワクします。 この若者たちはなぜ記憶を消されているの?なぜこんなところに閉じ込められているの? 巨大迷路は誰が何のために作ったの?断片的な記憶に出てくる研究施設はいったいなんなの? 迷路に巣食うグリーバーっていったいなんなの? あらゆる謎が、好奇心を刺激します。 そしてこのワクワクは、種明かしへの期待に他ならない。 そしてその種明かしが・・・・ああ、やっちまったなぁ・・・。 そもそも地球が滅亡しかかっているというのにもうゲンナリです。 どっかの富裕層の非合法なギャンブルでした~、とかのほうがまだいいわ。 そしたら脱出したときのカタルシスだって得られますのに。 だいたい、人類滅亡の危機に、『よし、巨大迷路を作ろう』って、正気ですか?それ、ほんとに最優先事項ですか? 『太陽フレアにさらされて、この子供たちはなぜ細胞が変異しないのか?よし、過酷な環境に置いていろいろ調べてみよう。それには巨大迷路とモンスターだ!』 え?人類が滅亡しようとしているそのときに?非効率すぎませんか?そんなこと言っちゃだめなやつですか? ・・・・あなたたちが用意したグリーバーのせいで、人類の希望とやらが全滅しかかってますけど・・・。 いや、種明かしされるまでは、普通に面白かったんですけどね・・。 中学生でさえ、もっとマシな答えを用意しますよ。 あとついでに言うと、モンスターもいいんですが、できれば迷路ならではのギミック(罠とか)でもう少しスリルや爽快感を味わいたかったかな。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2025-05-03 02:52:27)(良:2票) |
6. デッドマン・ダウン
《ネタバレ》 王道復讐劇。 コリン・ファレルはもともと好きな役者さんですが、今作での彼が演じるヴィクターは特に良い。 妻子を殺された復讐の鬼。 でも相棒やベアトリスに対して垣間見せる優しさ。 人として堕ちるところまでは堕ちきれない、自然と出てしまう善性。 でも復讐という目的は一切ブレない。そんな魅力的なダークヒーローを見事に演じ切っていたと思います。 問題があるとしたらヒロイン。 個人的な好みになりますが、ヒロインにしては外見も内面も華がない。当然応援したくなるキャラでもない。 それに顔の傷が中途半端。もっと目を背けたくなるような傷跡にしたほうが良かったのでは。 あの程度で子供たちがいつまでもからかってきたり、石を投げてきたりってのはいくらなんでも過剰演出でしょう。 そして最悪なのが終盤での絶対やっちゃいけない愚行。 ヴィクターが頼んだ重要な郵便物を届けない。 『私が傷つくと思って、あなたはあの男を殺さなかった。』 『だから私も同じように、あなたの復讐を阻止したくて、送らなかったの』 いやいや、正気ですか。全然同じじゃありませんから。 そもそも、マフィアに対して復讐計画を実行しようとしているのを妨害すれば、どんな恐ろしいことになるかなんて馬鹿でもわかるでしょう。浅はかすぎ。愚かすぎ。知性のカケラもない女の浅はかすぎる行動にドン引きです。 で、ヴィクター、そんな女を助けるんかーい。 私だったら見殺しにします。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2025-05-02 02:16:26) |
7. ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語
《ネタバレ》 次女のジョーは何かと理由をこねてはローリーの求婚を断るうえに、歳を重ねたら『寂しい』とか言ってやっぱローリーと結婚したがる面倒くさい女だし。しかも時すでに遅しで四女のエイミーとローリーが婚約しちゃうし。なんて間の悪い。 そのエイミーは四姉妹のなかでなんか一番性格ブスだし。腹いせにジョーの原稿焼いちゃうなんて、サイコパスすぎて引くんですけど。それにヴィジュアルも四姉妹のなかでは一番かわいげがありません。 メグはエマ・ワトソンですから、ヴィジュアルは100点ですが。『好きな人との苦労なら喜んでするわ』とか言っていたのに、働いている旦那に『貧乏はもううんざり』とか言っちゃうし。性格キツめのマーチおばさん、結局この人の言っていることが一番正しかったりするし。 一番好感度が高かったのは、三女のベス。一番性格良い。一番謙虚。一番みんなから愛されていました。・・・・ただ、ずっと体調悪いんですよね、この娘。 現在と過去をやたら行ったり来たりするのも、最初のうちがちょっと混乱して、理解するのが大変でした。幸せだった少女時代と現在とを対比させたかったんでしょうけど。過去のベスは助かって、現在のベスは助からないのがほんと辛い。 最後は仕事も恋も全部うまく言って、家族もみんな仲直りして、後味は悪くないです。 ただ、出版社の社長とのやりとりで、ジョーが結婚したのが現実なのか、それとも小説のなかの話なのか、そこだけあいまいあやふやでもやもや。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2025-04-14 00:15:43) |
8. ローン・サバイバー
《ネタバレ》 マーク・ウォールバーグとベン・フォスター以外は誰が誰やら見わけがつきません。 戦争の怖さ、痛さ、緊迫感、絶望感というものがこれでもかっていうくらい伝わってくる本作。 本編の大部分がタリバンとの戦闘シーンで、他ではなかなか感じられないリアルを感じさせてくれます。(もちろん、戦争に行ったことがないので、これが本当にリアルかどうかは判断しかねますが) 私は、『戦闘シーンばかりだと緊張感が続かない』タイプの人間です。そんな私に、ダレさせることなく終始釘付けにさせた本作の戦闘シーンは、一見の価値ありかと。 この映画には、『1秒でも早く戦線を離脱したい。』という思いを、見ている側にも抱かせるほどの臨場感があります。 惜しむらくは、『人物の区別がつかない』『今、だれがどこにいんの?』この2点でしょうか。 実話ベースなので、リアルを優先してのことかもしれませんが、ちょっとわかりにくかったですね・・・。 軍人さんは装備が似ているというか、ほぼ同じなので、見わけがつきません。 一番ぐっときたのは、エンドロール。 なんかもう辛かったです。 こーゆー映画で怖いのは、米軍が他国で民間人を殺しても、『いや、生かしておいたらこんな悲惨なメに遭うから仕方ないよね』と思われかねないことです。軍が民間人を殺すことが正当化されないことを願います。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2025-04-12 03:13:49)(良:1票) |
9. プリズナーズ
《ネタバレ》 今まで扱ってきた事件はすべて解決してきたスーパー刑事。 ・・・・・のはずなのに、トラックからクラクション鳴らされて尾行がばれるわ、被疑者取り調べ中に拳銃奪われて自殺されるわ、素人にも劣るダメっぷりなんですけど。どこが敏腕刑事なんでしょう。 早い段階で行方不明になる子供たち。 緊張感のある展開でぐいぐい惹きこまれたのですが・・・。 アレックスの拷問のくだりがくどいうえに長すぎて、ちょっとダレてしまいました。結局アレックスから全然ヒントを得られないし、見ていて不愉快なだけでした。 それに、アレックスに容疑がかけられた時点で、アレックスが住んでいた叔母ホリーの家も家宅捜索が行われたはずで、そこで娘たちを見つけられなかったのは警察の落ち度でしょう。森を捜索する意気込みがあるんだったら、普通容疑者の家の庭だって調べるはず。車で多少隠しているとはいえ、あんなあからさまに庭にでかい板があれば、とうぜんひっくり返して調べるでしょう? とゆーことで、『そんなところに子供たちが・・・!』みたいな驚きは感じられず、警察の無能さへのイライラのほうが勝ってしまうのでした。 しかもこんな杜撰な犯行をずっと検挙できなかったせいで、大勢のこどもたちが犠牲になっているみたいじゃないですか。 とまあ、文句しか出てこないんですけど、映画はまあまあ面白かったです。 オチも全然すっきりはしませんが、ミステリーもサスペンスも好きなので・・・。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2025-04-10 03:34:34)(良:2票) |
10. ロードキラー デッド・スピード
《ネタバレ》 こーゆーおバカスプラッタ映画は大好きです。 イエーッな若者たちを血祭に上げていく殺人鬼。 どうとでもなりそうな状況なのに、どうにもならずに殺されていく若者たち。 (*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪良い感じです。 若者たちが同情できないアホばっかなのも良いんです。 オープニングの2人は論外だし。 レースチームの最初の犠牲者も、すげー嫌なやつだし。 むしろ胸がスッとするくらい。 この人たちが殺られても、なんの罪悪感も湧かないので、安心して殺人ゲームを楽しめます。 ただ、女の子はちょっとかわいそうだったかな。ずっと正しいことを言っていたし。 トラックの運ちゃんに何か悪いことをしたわけでもないし。 バカなヤローどもの巻き添えで殺されるのはちょっと不憫でした。 殺し方は、トラックを使っていろいろ工夫していたのが良かった。 こーゆージャンルを好き好んで見る人たちが求めてるものをちゃんとわかってくれています。 ジャッキを使ってのやつだけ、あっさりしすぎていてもう一工夫ほしかったところ。 頭を挟んだ状態で、命乞いの駆け引きとかやって盛り上げてほしかったかな。 パトカーが破壊された現場で、女性の警官が『橋の上で女性の上半身が発見された』とさりげない伏線を入れていたのがgood。 犯人は逃げきっちゃうけど、主人公グループも2人は生き残るので、後味を悪くしすぎないバランスもgoodです。 [DVD(字幕)] 7点(2025-03-31 02:00:00) |
11. ミッシング・デイ
《ネタバレ》 序盤は何かが起こりそうな不安感と緊張感があるものの、退屈な感じは否めません。 中盤、子供がいなくなり、仲介業者のサイトがなくなっているあたりから、ちょっと面白くなってきます。 が、妻がやたらと旦那を責めまくるので、そこがちょっと気に障ります。 旦那はジョン・キューザックの一味に一方的にからまれただけの被害者なのに、旦那の話を聞こうともせず、一方的に旦那を悪いと決めつけてしまう妻。いやいや。ちょっと胸糞悪いかな・・。 更には、妻のためを思えばこそ、キャンセルされる前に追加料金を支払ったのに、それをまた妻から一方的に責められちゃう。 こんなヒステリックなヒロインは嫌だな~。 もうちょっと共感できるような、仲睦まじい夫婦のほうが良かったんじゃないだろうか。 ジョン・キューザックはなかなかの悪役ぶり。もう一人の黒幕おばさんを問い詰めて射殺するときの迫力はさすが。 警官もグルかと思っていたのですが、それは違いましたね~。 雰囲気づくりはけっこうイケてるんですが、ミステリーは弱めかもしれません。種明かしがけっこうしょーもない。 ただのサギ。ただの人身売買。いや、人身売買ですらないな。 結末まで見たときの満足感は正直いまひとつだったのですが、そのプロセスは楽しめる映画だと思います。 [DVD(字幕)] 6点(2025-03-07 00:19:51) |
12. イノセント・ガーデン
《ネタバレ》 ミステリーとしては弱いし、サスペンスとしても弱い。 登場人物の誰にも、人をひきつけるだけの魅力がないのが、この手のタイプの映画としては致命的に感じます。 要は、叔父のチャーリーと娘のインディアは頭のネジがはずれているようです。 インディアの父はそれに気づき、弟チャーリーは精神病院に、娘インディアにはハンティングをさせることで、問題を解決しようとします。ですが失敗。退院したチャーリーにインディアの父は撲殺。そのチャーリーに唆されたインディアは立派なシリアルキラーになってしまうお話。 ・・・・正直、もっと面白くできそうです。もったいぶった雰囲気と演出を重視しすぎて、もったいぶったまま映画が終わってしまった感じです。 チャーリーがインディアに殺されてしまうのも、予定調和過ぎて意外性がなく、何の感情も湧きません。 せめてサイコパスな自分の本質に気づいたインディアがそれに苦悩し葛藤する一面でも見せてくれれば、インディアにもう少し感情移入することもできたかもしれませんが・・・。なんかそんな自分をすんなり受け入れちゃっている感じで。 王道、よくあるストーリー、そーゆーものが結構好きな私。 でもこの映画はありきたりで間延びした展開が、ただただ退屈なだけの映画にしてしまった印象。残念。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2025-02-24 03:53:21) |
13. アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たち
《ネタバレ》 精神を病むことと、頭がおかしくなることは、似て非なるものですね。 主人公医師(本当は医師ではありませんでしたが)は、精神を病んではいましたが、頭はいたって正常だったように感じます。 こーゆー映画は人間ドラマ、もしくは『謎の解明』に興味が向かないと、なかなか楽しめないものです。 昔からゴシックホラーとは相性が悪かったのですが、この映画も例外ではありませんでした。 映画の流れとしても、気に言わない点がちらほら。 例えば、大男と心を通わせるエピソードを盛り込むのであれば、終盤ピンチのときには大男に助けに入ってほしかったわけです。そーゆー展開にしないのであれば、大男とのエピソードは蛇足でしかないでしょ? サイラスのラストもあまりにあっけなさすぎて、『え?二人ともそれで終わり?』って感じです。 元院長は電気ショックによるものだから100歩譲って仕方ないにしても、サイラスは簡単に心壊れすぎでしょう。 ・・・・ちなみに、ラストはハッピーエンドととらえちゃって良かったのでしょうか。 [DVD(字幕)] 5点(2025-02-19 12:40:19) |
14. サプライズ(2011)
《ネタバレ》 無条件に楽しめるサスペンスホラーとしてよくできています。 このころ割とよく目にした、不条理サスペンス、無差別殺人ものかと思いましたが、ちゃんと動機が用意してありましたねー。 まあ、それが逆に『サプライズ』ってことなんでしょうけど。いまどき遺産目当ての殺人なんて・・・。 タイトルで若干ネタバレしてしまうのはいかがなものかと。 個人的には、『超ウザい長男のせいで、上手くいってそうであんまり上手くいっていない家族、理不尽殺人鬼集団相手に一致団結』っていう家族の絆みたいなものを見せてほしかったかな~。雨降って地固まる、みたいな。それだとますます王道すぎますが、この歳になると王道が見たくなるのですよ。 主役のエリンは途中からランボーと化しちゃって、ちょっと面白かったですけどね。 ラストのオチも、仕掛けた罠がどこで発動するのかと思いきや、まさかまさかでした。 正直ストーリーは穴だらけ。穴しかないと言っても過言ではない。 だって、オープニングの殺されたカップルも謎だし、隣人まで殺しちゃったのも謎だし。 エリンが終盤仕掛けた罠だって、戻ってきたのが家族、それこそ彼氏のクリスピアンだったらどうするつもりさ。 まあ、そーゆー粗もひっくるめて、とにかくパワーと勢いのある、痛さ120%の映画で面白かったです。 丁寧な映画を求める人には不向き。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2024-12-02 03:38:25)(良:1票) |
15. ギャロウ・ウォーカー 煉獄の処刑人
《ネタバレ》 ウェズリー・スナイプス主演のアクションホラーなので、つい借りて見ちゃいましたが・・・どちらかと言えばハズレの部類に入りますねー。 まずテンポが遅い。どうでもいい演説とかで尺とりすぎ。 テンポが悪くても、そのぶんストーリーでひきつける何かがあればまだ良いのですが・・・・ 単純なちょいグロホラーアクションにするなら、テンポの良さや勢いは大事だと思いますよ。 ストーリーは、実は決して悪くないんじゃという気もします。活字にすればまあまあな気が・・。 ただ、復讐ものにしては、動機が弱い気がします。 好きな人は殺されたわけではなく、出産のせいで亡くなったようです。 なんと中途半端な。そこは、悪党どもに殺されたことにして、徹底的に容赦なく、鉄槌をくだしてスカッとする内容でいいんじゃないの?復讐ものにしては、スタンスがものすごく中途半端。 踊り子の女性や、恋人の忘れ形見の息子の存在意義も希薄。 [DVD(字幕)] 4点(2024-11-30 04:30:03) |
16. シャドウハンター
《ネタバレ》 最初のうちは面白かった。 リリー・コリンズ演じる主人公がなんか意味深なマーク描いているとか。主人公にだけ見える、何かがいるとか。 そんなちょっとミステリー仕立てがいい感じ。 舞台が現代っていうのも良かったですね。現代のなかに潜むファンタジーって感じでぐいぐい惹きこまれます。 そして主演のリリー・コリンズがかわいいのも良い。 彼女が主演というだけで、どう調理しても面白くなりそうなもの。 母親のピンチに家に戻ると、そこには母の代わりに犬の怪物が。このクリーチャーがなかなかよくできていて、このバトルが最高に面白い。序盤だけでこんなに楽しませてくれるなんて、クライマックスはいったいどうなることやらと、期待値がマックスへ。 ところが後半になるにつれて、物語はどんどん訳の分からない方向に。 いろいろな要素をつめこみすぎて、もはや誰が何の目的で何のために戦っているのか、わけがわからん状態に。 前半の、潔いほどわかりやすい、あのシンプルさはどこへ。 せっかく王道ファンタジーアクションで良い味出していたのに~。 隠し味いれすぎて、もうなんの料理なのかわけわかんないことになっちゃいました。 吸血鬼の咬み跡、回復する視力など、やたらばらまいた伏線の放置も気になります。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2024-11-25 01:06:03) |
17. パシフィック・リム:アップライジング
《ネタバレ》 1作目より好きです。 まず、明るいシーンでのバトルが多く、見やすい。 次に、各イェーガーそれぞれに見せ場があり、個性があり、東京での大バトルは最高に見ごたえのあるものに仕上がっていました。 特に、それぞれ違うウェポンをを所持していたのが良かった。 スピードタイプや、パワー重視などのタイプ分けも完璧。 見たかったのは、まさにこれです。 欲を言うなら、パワータイプにもう少し強めの重火器を持たせてほしかったくらい。 序盤と終盤に登場する、小型イェーガーのスクラッパーも良い味出していました。特にオープニングの登場シーンは最高。 小さいながらも小回りの効くスピード感と変形機能、そのユニークな持ち味を活かして、もっと活躍させてもよかったかもしれない。 突然の無人機の襲撃により、パイロットたちにも多大な被害が出たかもしれませんが、訓練生しか残っていないってどういうことなの? 怪獣出てくるまでの前置き長すぎない? マコの送信の真相って、結局答え出されてなくない? などなど、ストーリーはとてもほめられたものではありません。 そんななか唯一良かったのは、終始怪しかった女社長のシャオが実は善人で、完全に味方だと思っていたニュートが、宇宙人に操られていた黒幕だったっていうオチ。 特にニュートは、前作から引き続きの登場だったので、完全に騙されました。もちろん、良い意味で。 ちなみに怪獣が大合体していましたが、個人的には合体なんてせずに、各イェーガーと各怪獣とのバトルで、それぞれきっちり決着をつけてほしかったです。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2024-11-18 03:19:24) |
18. 13の選択
《ネタバレ》 オリジナル鑑賞済み。 ハエを殺したり、ハエを食べたり。 ライダーたちを真っ二つにしたり。 オリジナルを踏襲しているところもあれば、改変しているところもあります。 ですが基本設定は同じ。 オリジナルが楽しめた人なら、楽しめる内容となっております。 こちらのほうが、導入部の作りこみは丁寧な気がします。 主人公に、弟、妻、父親といった扶養すべき家族を持たせたことで、主人公の精神的な退路を断つことに成功しています。 大切な人たちを守るには、もうこのゲームを完遂するしかない。しかもゲームが進むにつれて、次々と主人公は罪を被ることになります。最後までゲームを完遂すればその罪も帳消しに。最悪のコンコルド効果です。 残念だったのは、そこまでおぜん立てしておきながら、最後の最後で主人公にリタイアさせてしまったところ。 『家族を守るため、絶対にお金が必要』というこれ以上ない動機を作ったのに、終盤あっさり主人公はゲームから降りてしまいます。 しかも、運営側から電話がかかってくるのに、頭にきているせいか、電話を取りもしない。もしくは取っても話も聞かない。 なんたる愚行。 リタイアするのはこの際100歩ゆずっていいけどさ、うまくリタイアするためには、そこは話を聞いて情報を引き出さなきゃ。 前半~中盤までの主人公はなかなか冴えわたっていたのに、終盤の主人公はバカすぎてついていけません。 そしてラスト。 妻にかかる電話。ハエを食べろというのを拒否する妻。ホッとする主人公。 ・・・いやいやいや。あなた賞金ぜんぶフイにした挙句、お金の問題なにひとつ解決していないうえ、父と弟死んでますけど。 それに、失格になったっていうことは、今まで犯した罪で逮捕される運命の、究極のバッドエンド。ホッとしちゃうのは違うでしょ。 なんて後味の悪い・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2024-11-16 03:09:27) |
19. パシフィック・リム
《ネタバレ》 楽しみにしていた映画のひとつ。 ロボットと怪獣が戦うというだけで胸が躍ります。 で、期待しすぎた自分が悪いのか、ちっとも胸が躍りません。わくわくしません。 これが自分が歳を取りすぎてしまったせいだとしたらとても悲しい。 でもそれだけじゃない気がするんですよね~。 肝心のイエーガーが、かっこいいのはかっこいいんですが、いかんせん個性が弱い。 ジプシー、ストライカー、クリムゾンとかっこいい名前がついてはいますが、これといって明確な違いがなくわかりにくい。 怪獣は怪獣で大きさもヴィジュアルも似たようなのばっかりで・・。 いろいろ名前はついていますが、どうにも没個性な気がするのですよ。 やたらと夜や海中でのバトルばかりで、背景がずっと暗いのも気になる・・・。 で、イエーガーに対して、怪獣が強すぎない?いや、怪獣に対してイエーガーが弱すぎるのか・・・。 期待値マックスで紹介されていた、主人公たち以外のイエーガー、ファーストバトルでみんなやられちゃってんじゃん。 なんかこーゆージャンルならではの、スカッとする爽快感が感じられないんですよねー。 もちろん、フィクションだからこそのリアル感や臨場感は大事だと思います。 でもそればかりに固執されちゃうと、ちょっと疲れちゃうというか・・・。 長尺のわりに見せ場が少ない・・・。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2024-11-13 23:25:26)(良:1票) |
20. 誘拐の掟
《ネタバレ》 雰囲気は良い。キャストも良い。とりあえずリーアム・ニーソン主演だったら手堅くまとまるし。 難を言えばテンポがイマイチ。 そして字幕で見ると、序盤から中盤にかけての話がわかりづらい。 わかりづらいから、せっかくのミステリーなのに考えようという気が起きない。 途中で早戻しをして、今度は吹き替えで再チャレンジ。字幕よりかはわかりやすい。それとも2回目に見たからだろうか。 しかしそれでもマットが『俺は手を引く。ケニーに明日金は返すと伝えておいてくれ。』と途中で仕事を放棄しようとした理由がよくわかりません。 あと、意味があるようでないエピソードが多すぎます。 何かの伏線になりそうで、なんの伏線にもなっていないエピソードが多すぎます。 黒人少年のTJが銃をくすねたエピソードだって、終盤その銃でTJがマットを助ければ『ほら、役に立ったでしょ。』って皮肉めいたセリフの一言にでもつなげられそうなものなのに。 妻を殺されたケニーが、遂に妻の敵の殺人犯を捕まえるも、なぜかもったいぶって復讐しない。それどころか、気付いたらいつの間にか犯人に返り討ちにされちゃってます。そ、それでいいのか、ケニー。 実は兄のピーターが弟を警察に売っていた、とか真相がわかっても全然驚きにつながらないエピソード。 黒人少年TJの病気、とか必要性を全く感じないエピソード。 とまあ、文句ばかりをつらつらと並べても、見ている間はなぜかそれなりに面白いんですよねー。 やっぱ映画は緊張感が大事ってことですかね。 疲れすぎない程度の程よい緊張感を楽しめる作品ではあります。 [DVD(字幕)] 7点(2024-10-18 04:17:45) |