1. ハンナ・アーレント
《ネタバレ》 映画のできそのものより、話の前提となる理屈が混乱していて、もやもやする このての映画は、ある程度以上の論理性と知識を有する人間を対象にしているのだろうから、論理や話の筋道を大事にしてほしい ハイデガーとアーレントとの関係の描き方が中途半端 30歳代半ばのハイデガーを、映画公開当時60歳のKlaus Pohlに演じさせているのは、悪意があるとしか思えない と、色々難癖をつけたが、全体とすれば佳作だと思う == 私の理解が間違いなければ、アーレントは(この映画で扱われていることに関していえば)、次の2つを主張している ①アイヒマンは極悪人などではなく小心者の小役人にすぎず、彼の悪は表層的で凡庸である(悪の凡庸さ)がゆえに、容易に社会に広がり世界をむしばむ恐ろしさがある ②ナチの所業にはユダヤ人指導者が関与しており、彼らはなぜ抵抗できなかったのか、彼らのモラルがなぜ破壊したのかという問いを投げかけることは重要である (近年では、①について、あまりにもアイヒマン個人の「悪」を軽視し、自説に都合の良いように単純化されているという非難があるが、これはもちろん映画の中ではとりあげられていない) もやもやするのは、ユダヤ人たちが、①②どちらに怒っているのかがぼやけていること どうやら、最後の方になると②のほうが強調されているようだが、かりに②を非難するのであれば、もうちょっと彼らの理屈を語らせてほしい というのも、アイヒマンの裁判で、ナチにユダヤ人の中央組織を作らされ、その組織が収容所の現状を知りつつユダヤ人移送にかかわっていたことが明らかにされ、しかも傍聴者(多分ユダヤ人)が怒りを訴えて外に出される場面が描かれているからである [インターネット(字幕)] 6点(2025-05-07 11:21:57)《新規》 |
2. 花筐/HANAGATAMI
私の中の大林信彦は「学芸会レベルの芝居しかできなくなった日本の役者を使って作るなら、学芸会のような映画で何をやれるかをやってみよう」という戦略をもった監督 最晩年になって、こういう映画になるのは、実に味わい深い みるに値する作品になっている しかし、窪塚 俊介のわざとらしいひきつった笑顔は、やりすぎではないか そして、戦時中の映画をとるのに現代の体格のだけが良い役者を使うのはいかがなものか 旧Jの小柄な人々をつかえば、もっとそれらしくなるんじゃないか なにより、先の世界大戦を被害者として描いていないところは、交換をもったのだけれど [インターネット(邦画)] 5点(2025-05-01 12:34:14) |
3. はじまりへの旅
ヴィゴ・モーテンセン主演ということで視聴 ストーリーや脚本の説得力の無さを、俳優の演技でカバーしてる、という感じでしょうか 妻との関係とか出会いとか、なんであんな教育になったとか、多分設定にはあるんでしょうが、脚本的には全て無視して、俳優さんのお芝居でなんだかお話の世界に引き摺り込まれました きちんと育つって重要だな、この作品のテーマとは多分全然違う妙な感想を持ちました [インターネット(字幕)] 6点(2025-04-17 21:45:12) |
4. ハムレット(1996)
いろいろいちゃもんをつけたいところは多いですが、4時間近くを退屈させない素敵な映画です。 [DVD(字幕)] 6点(2013-12-03 13:40:51) |
5. パッセンジャーズ
≪ネタバレ≫比率が高い映画は、だいたいろくなもんじゃないが、これがその代表例。ここまで落ちに持っていく流れがぐだぐだしていると、みんながこの落ちを予想し始めるにきまっている。 [インターネット(字幕)] 5点(2013-09-01 05:23:40)(良:1票) |
6. パリ、テキサス
映像の美しさに打たれる20代、ストーリーの間合いに感心する30代、心の風景に染み入る40代って感じだが、上手に年をとるのはむずかしい。もう少し年齢を得てから、また見てみたい映画である。 2024/12/18追記 60歳代になったので久しぶりに見てみました 映像が美しいというより、自分好みの色彩というのが正確ですね 単純にナスターシャ・キンスキー美しいなあというのが感想です 嫌いな映画じゃないですが、トラヴィスにもジェーンにも感情移入ができず、さらに、これからジェーンとハンターにどうしろっていうのか、イラっときますね 長く生きるとロマンティシズムを失いますね [DVD(字幕)] 7点(2012-11-26 23:51:36) |
7. パリジェンヌ
あまりカトリーヌドヌーブを魅力的と思ったことがなかったが、このドヌーブはとてもキュートだ。単に若いからか。 [DVD(字幕)] 6点(2012-10-30 13:33:23) |
8. 反撥
ホラーとしてもSchizophrenieの世界を描く映像としても、よくできているが、何よりも、映像の美しさと、カトリーヌ・ドヌーブがこんなにうまい女優であることに、驚く。 [DVD(字幕)] 8点(2012-10-13 06:41:46) |
9. 万事快調
当時の時代の空気と、時代背景とは無縁の焦燥感や虚無感が伝わってきた。比較的分かりやすい作品だが、何を伝えたいのかが見えてくるまでが、退屈な作品でもあった。 [DVD(字幕)] 7点(2012-02-26 21:22:34) |
10. パニック・ルーム
それなりに面白く見られます。ただ、もう少し面白くなりそうでならないので、やや歯ぎしりしたくなる作品でもあります。特に、デビット・フィンチャー監督だから、とか、「ジョディが『ハンニバル』を蹴って出演した作品」というガセネタを信じていたりすると、期待を裏切られる気分になると思います。 [DVD(字幕)] 5点(2011-11-22 23:41:03) |
11. バットマン(1989)
ジャック・ニコルソンのアメリカン・コミック的なところにものすごく感心した思い出がある。 [映画館(字幕)] 7点(2011-09-25 19:56:58) |
12. 裸で御免なさい
ダニエル・ジェランが全く魅力的でないうえに、薄く隅々まで女性蔑視的で、つまらない。ブリジッド・バルドーの可愛さが台無しだ。 [DVD(字幕)] 4点(2011-07-24 23:33:33) |
13. 8 1/2
ワーグナーを使わないで、ニノロータで通したほうが、粋な映画になったと思う。 [DVD(字幕)] 7点(2011-05-06 13:55:23) |
14. パラダイン夫人の恋
《ネタバレ》 パラダインの感情に感情移入しにくいし、アンソニーのパラダインへの恋が分かりにくいので、どうしても納得感が薄くなる。 [DVD(字幕)] 6点(2011-05-04 07:50:51) |
15. バルカン超特急(1938)
1938年にこれだけのものを作ったことに、驚くべきだろう。 [DVD(字幕)] 6点(2011-04-01 13:16:56) |
16. パッション(1982年/ジャン=リュック・ゴダール監督)
相当難解なんではと構えていたけれど、割に、すっと入ってきた。終わり方も、いいですね。 [DVD(字幕)] 5点(2009-08-16 03:31:58) |
17. 破戒(1962)
宮川一夫の撮影と市川崑の構図が素晴らしいが、内容的にはやや劣るか。情感を前面に出し過ぎる演技が悪いのか、原作が悪いのか。 [DVD(邦画)] 6点(2009-03-23 17:54:03) |
18. ハウルの動く城
ショタコンまで取り込もうとするジブリのあざとささえ感じなければ、まあまあ。風呂敷を広げ過ぎた上に無理にたたもうとするのは、千と千尋も同じだが、こちらのほうが、やや薄っぺらい。木村や賠償の下手具合は(木村の妙な訛りは、直したほうがよいにせよ)そう気にならなかったが、フランス語の吹き替えのほうが数段、深みのあるストーリーだと感じた…ていうことは、下手なんだろうな。ぜひ、まともな声優さんをつかって、もう一度撮り直してはどうだろうか。 [DVD(字幕)] 7点(2008-12-31 23:22:36) |
19. パルプ・フィクション
昔見た時には、スリリングでものすごく新しい映画に感じたが、ちょっと長くて、退屈さを感じた。時代にエキスが吸い取られるタイプの映画なんだろうか。 [DVD(字幕)] 7点(2008-12-01 17:20:51) |
20. バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3
きれいにまとまりすぎていて、かえって爽快感が薄れた。 [映画館(字幕)] 6点(2008-11-03 23:09:37) |