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プロフィール
コメント数 2105
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

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261.  オキュラス/怨霊鏡 《ネタバレ》 
ざっくり言うと怖い鏡による幻惑系ホラーです。血しぶきがやたらと飛んだり、音とカメラ切り替えでわっと驚かす系ではないので格調は低くないです。”ヘレディタリー”ほど胸悪くもならないのでその辺も安心です。ああ、でもバッドエンドではありますが。 鏡、強いなあ。こちらの認知に作用してくる上、物理攻撃も効かないのではお手上げではないですか。設定がそうなら、そこをね、そこをなんとか人間の知恵で上回ってくれる展開を期待したんだけどね。脚本の力及ばず、といった感じで残念。 過去編の子どもらも上手いし、現在と過去を交互に見せる工夫は感じられるけど、話の進み方にたるみが生じて途中飽きが来ました。元は短編映画だったと聞いてなんか納得です。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-12-11 16:57:48)
262.  ザ・メニュー 《ネタバレ》 
すごく変わったテイストのサイコパス奇譚であります。 供される高級料理の華美なこと、セレブ客らの装い、日常世間と切り離された島という隔絶空間、と舞台装置は満点。こういうのは徐々になんか変、となっていくのがセオリーですけど(ミッドサマーのように)、本作はアニヤ・テイラー=ジョイの目線を借りてシェフの「やべえ奴」具合がわりと早めに露見します。 レイフ・ファインズシェフは初手からかなりの居丈高でクセが強いなどというレベルをはるかに超えてて、なかなかの高サイコ度。アニヤの連れの男がシェフに心酔する塩梅も気色悪く、我々もヒロイン同様げんなりできるようになっています。 崇めるシェフに酷いイジメを受けて自死する哀れな男をニコラス・ホルトが表情も絶妙に演じます。”怒りのデスロード”のニュークスなんですね、彼。どうしたって重なってしまうわ。 かなり粗く、力技で押してくる脚本なので細部はあちこちおざなりではあります。設定に矛盾が生じるほどでない、ギリギリのところ。ですけども、シェフが復讐のために呼んだメンツをもっとキレイに揃えてほしいですよね。浮気された妻や映画スターのマネージャーらはちょっと殺られる資格(?)に足りない感じ。映画スターに至っては”つまんない映画に主演したから”という同情を禁じ得ない理由です(笑)。「俺は監督じゃない!」って叫んでたけど、そりゃそう言いたくもなるよね。
[映画館(字幕)] 6点(2022-12-09 17:23:22)(良:1票)
263.  110番街交差点 《ネタバレ》 
全体的にくすみがかっていて(フィルムのせいもあるのだろうけど)この重たさ、やるせなさ。70年代の映画作品の香りが炸裂です。たくさん人が死ぬ、その場面ひとつとっても西部劇のようにカラりとしていなく、80年代のように記号化されてもいない。リアルで1件1件がショッキングなのが70’sフィルム。 マフィアの金を横取りするなんてもうハナっから死亡確定な黒人3名。やはりといいますか凄惨な人生の幕切れを迎えてしまいます。じりじりとマフィア包囲網が狭まるヤバイ感じ。タクシーで駅に逃げようとして手中に落ちるクリーニング店主のくだりは手汗ものの演出でした。ああおっかない。 黒人側の描写は情感高めで見せますが、警官サイド特に犯罪者とつかず離れずの癒着状態にあるベテラン刑事の話をもう少し掘り下げてほしかったです。ラストの衝撃度を上げるためにも刑事と裏社会との因果をもう数エピソード。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-12-04 17:25:00)
264.  心の旅 《ネタバレ》 
善い人の愛のあるお話って皆好きだけど、上手くやんないとクサくなりがち。その点本作はベタではあるけど、心地よいハートウォーミングな出来となっていると思います。 オリジナル脚本を手掛けたJ・J・エイブラムスの力量もあるし、ハリソン・フォードの一本調子な表情が意外にも性格激変後のおっとりヘンリー像にハマった、とも言えます。 ヘンリーの性格変化に伴う人間関係の地殻変動描写がいいとこ突いてんなー、と思うのです。家族、特に娘ちゃんとのやり取りが図書館での小学生レベルのイタズラなど微笑ましくて巧いし、職場では良い味出す秘書のおばさんが好感度高いですし、家政婦さんもなかなかの存在感です。たくさんの周囲の人たちとのエピソードを描ける、これはやっぱりエイブラムスの人間観察力の賜かと思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-12-03 23:01:45)
265.  赤い河 《ネタバレ》 
ああこりゃ名画ですねえ。映画「シティ・スリッカーズ」で都会暮らしに疲れた現代の男たちが熱く語るのがこの「赤い河」でした。 もう、広大ですもんね空も大地も。アメリカが夢を抱いていた頃の人間の希望、ひたむきさがスクリーンに迸る西部劇のマスターピースというのも頷けます。 映像が圧巻。スクリーンいっぱいの牛牛牛。この大暴走を止めるべく疾走する男たち。この迫力、男くささ。ジェンダーだなんだとかまびすしい現在ではちょっと口にしづらいけど、これは真に男の仕事、男にしか成せない事業と思いました。いやシビれるなあ。 で、当然主人公はジョン・ウェインだから正統にかっこ良いのだろうと予想していたら、裏切られましたまさかの。よもや老害と部下らに反駁され、解任される展開になるとは夢にも思わなんだ。オイオイ、大丈夫かアンタらジョン・ウェインやぞ? それに、ワタシ的にはダンスンがさほど理不尽に横暴とは思わないんですよ。契約違反と盗みをしでかした奴はシメないと組織がばらけるでしょ。私刑はよろしくないですが。あのドロボー二人の処遇を養子モンゴメリーがどうしたのか描かれてないのがちょっと不満。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2022-12-02 23:32:21)
266.  マップ・トゥ・ザ・スターズ 《ネタバレ》 
クローネンバーグフィルターを通して見たハリウッドはエグくてグロテスクの極みでした・・。 理解に苦しむなんてレベルを超えてエゴと自意識に過剰に振り切れた群像劇。付き合うのがなかなかキツくて、なので凄惨なラストにはむしろちゃんとオチた感がありました。 嫌な子役、嫌なセレブ家族、痛々しいまでに自己承認に追われる女優。ジョンキューザック演じるセラピストの自己中な冷酷ぶりには背筋が冷えるし、病んでるジュリアン・ムーアの”ただれた感じ”には胸が悪くなりました。火傷痕の残るヒロイン、ミア・ワシコウスカを応援したくなるのですが彼女もまた近親愛に囚われてて、不気味でよくわからない人なのでした・・。 「そして誰もいなくなった」的終幕はこんな狂った業界を丸ごと焼き払ってしまいたいという監督の願望なんでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-11-27 16:38:53)
267.  モード家の一夜 《ネタバレ》 
ロメール監督は女の子の描写も上手いけど、男性の心理を捉えるのも達人級なのですな。ジャン・ルイ・トランティニャン演じる主人公がね、ちょっと複雑で屈託ありまくりで女から見ると興味深いのよ。 ロメール作品の人物は大量の会話を強いられますから(ホント役者は大変だと思うよ)、本作のジャン・ルイも道徳がどうの宗教がああだのとよくしゃべる。よくしゃべるとこ見ると全くの奥手というわけでもないんだろうけど、モードが露骨に誘っても据え膳食わないので女に怒られるという下手打ち。 意中の女の子に声をかけてみて、ちょっと上手くいったものだからモードに対してもなんか急に積極的に出るんですよね。結婚するのはどう?とか言っちゃってこの辺りの、事がうまく進んでいる時の気の大きくなっちゃうメンズの心理状態よ。ロメールさすが。 ラストもまたなんとも皮肉です。最後に知るのは男なのね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-11-24 23:34:51)
268.  ワンダー・ボーイズ 《ネタバレ》 
‶中年オヤジの悲哀”もこういう風に描くと湿っぽくならなくて良い味が出るもんですね。年食って経験を重ねた分、人を食ったような動じない中(高)年マイケル・ダグラスが右往左往するんだけど、そこに絡むキャラが自閉症トビー・マグワイアや自己中編集者ロバート・ダウニー・Jrとかで「真っ当」じゃないのでほとんどカオスです。ダグラスの不倫相手というのがフランシス・マクドーマンドというのが絶妙に現実味があって、うっとりしないというかなんというか。 ペット殺しやら女房の家出やら不倫相手の妊娠やら、穏やかじゃない現実に振り回されてるけど打ちのめされないダグラス教授のとぼけた立ち居振る舞いを見ていると、なんか色々と気持ちがラクになっちゃうような気がしてきますね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-11-20 22:22:50)
269.  ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書 《ネタバレ》 
何度も映像化されてきたニクソン政権の政治スキャンダルを、M・ストリープとT・ハンクスの二大スターの安定感と演技力でしっかりした骨格の娯楽作に仕上げています。人物らの立場説明が簡略にして明快なので、事件そのものに疎くても理解が容易です。 クライマックスの盛り上げ方も巧いなあ!受話器を握りしめるストリープの、決断を迫られた緊迫感あふれる表情にこちらも手汗がにじみます。 また、この脚本は横糸として当時の世相であった女性軽視の視線をだびたび挟みます。ポスト紙社主のケイは「女が社主なんて」という目で見られている描写が多々あり、またストリープも随分と物腰柔らかな女性としてケイを演じます。それだからこそ、ヤマ場での経営者としての腹のくくり具合は大変に立派で胸を打つのでした。 ケイの置かれた厳しい立場を誰よりも理解していたのがハンクス演じるキャップの妻(彼女もまた大事な情報を伝えてもらえないという形で軽んじられています)というのも、皮肉が効いているなあと思いました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-11-18 18:32:35)(良:1票)
270.  TENET テネット 《ネタバレ》 
うわーこれ難しいいー。ノーランお得意の時間つぎはぎモノの中でも難易度高め。 え?え?と戸惑いながらも、テンポの良さと画のキレイさに引っ張られて集中して観ることはできました。・・けど、観終わってああすっきりとはもちろんならないので、ネットで解説を探したり二度三度と観直すことになるわけです。こういう作業が必要ということは映画館での一発鑑賞には向いてないとも思えるのですが、映画作品としてその辺どうなんでしょう。 いろんな解説を聞き、もう10回は観たのですがそれでも「?」はすっきり解消とならず、己の頭の悪さを認識するはめになっているところです。でもここまで人を魅了する力が本作にあるのは確かだし、個人的にはエリザベス・デビッキの美麗な10頭身が着こなすファッションにも心奪われました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-11-13 15:18:29)
271.  ボブという名の猫 幸せのハイタッチ 《ネタバレ》 
猫がいるから歌を聴いてもらえて、雑誌が売れて手記の依頼も来る。猫がいたから映画化にもなる。猫って偉大だなあ。 主人公が感謝すべきなのはボブと、労を執ってくれたソーシャルワーカーの彼女ですね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-11-11 23:29:37)
272.  獅子座 《ネタバレ》 
ロメールといえば、若い男女の恋バナ、という先入観をみごとにひっくり返されました。監督が初めて手掛けた長編作品という今作はメタボ気味の中年のおっさんが主人公なものだから、とても驚いてしまった。のっけから体毛ボーボーの四十男の上半身はだかの画ですもん。 ヌーヴェルヴァーグの影響を受けているとの指摘がたくさん見られるけれど、ゴダールとかあの辺の小難しいノリが苦手な人でもしんどくないと思います。 ロメール作品によく出てくる長々した哲学会話もありません。その代わり丹念に主人公の凋落していく様をカメラは追っかけます。初期のロメールは言葉でなく映像で訴えていたのかあ。 悪態をパリの街につき散らかしながらさまよう男と、冷たい世間と皮肉にもあちこちに目立つリッチでリア充な人々。切符は落とす、犬まで吠える、会いたい人らは片っ端から不在。 冒頭から男がちょっとお調子者で危ういなあと描写されてはいるのですが、あまりの容赦ない現実に同情を禁じ得ないところ。が、なんというラスト。まさかの一発大逆転とは、すなわちこれ獅子座。ほんとかね笑。まあ川に身を投げて‶FIN”が浮かんでくるよりは良いです。ヌーヴェルヴァーグってやりそうじゃん。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-11-10 19:03:46)
273.  スティーラーズ(2013) 《ネタバレ》 
質屋を起点に交錯する群像劇・・なのですが、群像を形成する一人一人が誰一人平均値にいないので相当にイカレた話となっています。わたしは好きですが。 バカで所々グロくて悪趣味でどうでもいいお話ですが、え、それで?どうなるんだろう、と飽きることなく観られたしラストはカオスな一日の終わり方としてまずまず綺麗に(??)締めましたし、楽しめてしまったクチです。 わりかし高いギャラを取るであろうクラスの俳優らがたくさん出てるんですよね、こんな映画に。皆さん吹っ切れて、というか楽しんでるのかな。ホワイト・トラッシュなジャンキーがポール・ウォーカーじゃんこれ、と気づいた時はびっくりしましたしイライジャ・ウッドに至ってはアンタよく出たねコレに、だしブレンダン・フレイザーは完ぺきに気味が悪いです。 質屋の店主とその友人との他愛ない会話や、ジャンキー白人同士の‶なんとなくやっているKKK”論とかどうにもユルいこのセンス。 諸作品の模倣という厳しめの批評もあるけれど、そしてそう思うけど、これはこれで及第点を差し上げます。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-11-03 12:42:54)
274.  陽のあたる場所 《ネタバレ》 
イヤー、こんなオソロシイ話とは。田舎出の兄ちゃんが立ち尽くす人生の岐路。逆玉の輿に乗るか、孕ませた彼女への信義を通すか。こんなん、人の心の弱いトコをもろに突いてくる状況であります。M・クリフト演じるジョージの気持ち、わかるよ・・。いやいや、令嬢より女工の方を取りますよという聖人はどれほどいるだろうか。だってこれもう勝負ありだもん。社会的地位もお金もセットで付いてくるご令嬢アンジェラ。またカメラが嫌味なくらいエリザベス・テイラーを美しく撮り上げます。 かくて鑑賞側も「あーアリスさえいなかったらねえ・・」と危険な考えへと煽られ追い詰められ、ついにボートで湖上へ、の場面ではいやな汗をかきっぱなしになるわけで。 大体、人間の日常では「いなくなってくれ」ぐらいな妄想はストレスフルなこの社会、誰でもライトに抱くもんです。思っただけで死罪とはこりゃ厳しい。ただ、これって本当に起きた事件に基づいているんですって。や、殺してはいかんよやっぱり。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-10-30 23:02:24)
275.  パンチライン 《ネタバレ》 
若きトム・ハンクスが魅力的です。元コメディアンだけあって、キャスティングにぴったりハマってます。餅は餅屋という感じです。 サリー・フィールドもまた良いです。美人過ぎない容貌は普通の主婦にしか見えないので、だからこそ似つかわしくない舞台に彼女が上がるたび、こっちも変にドキドキします。 家庭を取るか夢を叶えるか、80年代は今よりずっと二択を迫られる時代だったかもしれません。母は家庭を守るべし、という考えは世間や配偶者のみならず自らにもあって、階段で頭を抱えて座り込むライラの姿はその頃の(今でもきっとまだ)多くの妻や母のそれであったことでしょう。 だからどうなのかな、ラストは賛否両論呼んだのではないかな。ライラが優勝をスティーブンに譲ったことに。家庭人を選んだことも、ライラの決断ではあるのだけど。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-10-27 18:07:04)
276.  まぼろしの市街戦 《ネタバレ》 
殺伐とした現実風景に投げ込まれた色とりどりの夢世界。北フランスのその町がグレーの石造りが基調となっているので華やかな衣装がとりわけ映えます。 暴力と理不尽の圧倒する現実VS笑顔とカラフルの狂気。両者は拮抗し、でもやはり現実の圧は圧倒的に大きくて呆気なく病院に収まる患者たち。そこで終わらないのがこの映画の言ってみればもっとも重要な落としどころで。どっちを選ぶかな、貴方なら、私なら。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-10-23 23:10:26)
277.  黒猫・白猫 《ネタバレ》 
良く言えば「生命力あふれる」、違う表現をすれば「カオス」な賑々しさ。人も動物も入り乱れてとにかく元気。若者は恋愛中、オヤジ連中は賭け事や犯罪で一攫千金を目論み、殺人は起こるわ豚は車を食べるわガチョウは群れるわで、ハリウッドや西ヨーロッパ仕様のいわゆる「きちんと感」に慣れた目で観るとかなり強烈です。これが東欧白人のパワーか・・。 本作においてプロ俳優はなんと3名しかいないというではありませんか。本物のロマの人たちの発散するパルス、エネルギーが本作をまるごと包んでます。あんなに歯の弱った役者がアップになる映画はかつて見たことないもんなあ。 力業なんてレベルを超えた、強引なハッピーに次ぐハッピーエンド。呆気にとられもしますが、じわじわときます。笑っちゃいました。 これほどに陽気なエンディングは、監督のバックボーンである故国が苦難の多かったことと影響しているのでしょうか。 ところで、豚がむしゃむしゃと食べていた廃車って、かつて東ドイツで製造されていた‶紙でできた車”なのかな。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2022-10-22 16:24:51)(良:1票)
278.  オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主 《ネタバレ》 
冒頭にこそ引き込まれましたが、設定説明が終わるとややもたつきが気になります。 死者および死神?が見える、という設定だけ思い切ったストーリーですが演出、構成、オチすべてが既視感ありで新味がありません。 主人公が緊迫の大ピンチ、という間の悪い時に二度も電話してくるガールフレンドにはかなりイラっとしましたし(しかもこの娘接客中じゃないですか)、造反者の部下を2人も見逃していたデフォー署長の管理能力にも大変疑問符が付くところです。 アントン・イェルチンが主役もちゃんと務まるぞと健闘しているだけに、このシナリオは残念でした。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-10-20 23:21:10)
279.  招かれざる客(1967) 《ネタバレ》 
人種差別問題について実にまっとうでお利口さんな切り口。ベタといっていいくらいの良識あふれるエンディングでした。 ベタすぎて当てられる各役柄が単純で深みに欠ける感じも受けます。異人種間の結婚に反対なのは頑固な親父二人、オカン二人は「愛があるならいいじゃないの」と「女の直感型」で、当事者の娘は観ていて先行き不安になるほどの能天気。「世間」を代表する画廊の女は好奇心と偏見丸出し。 コミカルなようでいて、そうでもないどっちつかずな描き方なのはちょっと居住まいが悪い。黒人の娘の存在やアイスクリームショップでのトレイシー・ヘプバーン夫婦の一コマも何のための挿入なのかよくわからない演出です。 トレイシー親父の反対意見のその根っこが自身の偏見によるものなのか、若い二人が厳しい世間の目にさらされることを案じてのことなのか、そこをハッキリした方が良いと思うな。まあ前者なんだろうけど、ラストのスピーチでは後者の論ばかりに触れていてなんかずるいな。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-10-12 21:23:11)
280.  ウィリーズ・ワンダーランド 《ネタバレ》 
お金に追われて来る仕事は断らないニコラス・ケイジ。近年は出演作のクオリティとともに俳優としての評価が迷走している感がありましたが、自ら製作を買って出てこんな素っ頓狂なB級ホラーを作ってしまうとは。大したもんです。個人的に彼への評価が爆上がりしました。 何しろまれにみるストーリーの内容の無さ。悪魔付きゆるキャラロボットVSケイジ、それのみです。これがケイジが一方的にバカ強いので決着は割とあっさりとつく。じゃあ一体何をもってこのバカ映画が良いのかというと、無言の男N・ケイジのキャラのシュールさに尽きます。 クソがつくほど真面目で潔癖症と思しきこの男、1人で片づけるなんて無理でしょレベルに荒れたテーマパーク内をせっせと掃除し、突然襲い来る人形らに一切ビビることなく、それどころか過剰なまでにぼっこぼこに打ち倒す。 女の子を援けもするけど、休憩時間を遵守する方が優先するという予想斜め上の性格。 もう話の後半になると、このエナドリとピンボール大好きな変なTシャツを着た中年のおっさんに魅入られてること請け合いです。ただし一部の人に限るけど。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2022-10-10 14:39:53)
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