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421.  白昼堂々 《ネタバレ》 
 男はつらいよの前年かあ。この頃の倍賞千恵子の美しさは尋常じゃないな。こんな人をよくもまあ、あの寅の妹にしたな、と妙な所に感心する。  面白そうと思った柱が3つ。  ・集団万引きのスリルと滑稽さ。 ・娘の将来と友情に板挟みになった男の生き方。 ・凄腕女スリとの契約結婚。   1つ目に関しては、まあまあ。スリル側より、オモシロ側が勝っているが、基本、喜劇だからな。でも最後の"作戦"は、もうちょっと緻密にスリリングな感じ、というか、水上バスのシーから続くシリアス感を期待していた。  2つ目に関しても、そこそこ。直前まで、断り続けていたのに、手を貸してしまった葛藤をもうちょっと。「人情」喜劇の大事な部分だと思う。  3つ目、契約結婚の後、ワタ勝の留守を預かるようになるまでの、二人の関係をもうちょっと見たかった。何か唐突な感じを受ける。  全体的には、面白いし、豪華な出演者を楽しめる。
[DVD(邦画)] 6点(2012-09-04 14:14:34)
422.  歓びを歌にのせて 《ネタバレ》 
 リリコおすすめの映画だというので観てみたが、ありがちな単館系の感動映画。それでも、ちょっと盛り上がりに欠ける感じ。  歌を歌うということに、"人の生き方"を絡めてくるようなタイプの、そういうコーラスを望んでいたわけではないだろうに、主人公は、そういう精神論から始めちゃう。映画もそうであろうとしているのか、物語はちょっとは彼らにも変化があるが、それほど劇的に変えたようには描かれない。  そんな彼らの、生き方としての歌を聴かせてくれると思った、最後のコンサートはクライマックスを期待させるが、タイトルの割にはそこでは実際の歌はなし。ここは歌でしょ!会場中の大ハーモニーってのはちょっと感動的ではあるが。…あ、原題には「歌」は入ってないのか。  しかし、最後にあそこで主人公が来れない展開は、悲しい。主人公は、自分の心因性の発作を知っていて、なお、コンクールに参加することを選んだのだろうが、そこの所の葛藤やら、決意やらがあまり見られないので、もう大丈夫なのかと思ってしった。でも、「あれ?やっぱりダメなの?」という感じで、ビックリさせられる。と同時に、「え?この人自身が変わる話じゃないの?」
[DVD(字幕)] 5点(2012-09-02 11:23:45)
423.  イエスマン "YES"は人生のパスワード 《ネタバレ》 
 ラジオ番組での、赤江珠緒嬢のオススメ作品なので鑑賞。  何だか啓発サークルっぽいものに対する嫌悪感、と同時にポジティブ志向・ポジティブシンキングに関する胡散臭さ、というようなものが思い起こされて、そういうものをヨシとする「オレ、ポジティブだろ?」的な風潮に、辟易している自分には、ほうら見ろ、とも、うんざり、とも言える物語。  確かに、無理やりな「イエス」によって巻き起こる騒動には、笑わせられるけど、その出処に、先述の通り不満を持っているので、中々素直に笑えない。多分これは、そういう事を考えずに、「笑えればいい」というだけで観る、ライトなラブコメ、という種類の映画なんだろう。  で、最後の古着寄付の件で、やっと「ポジティブ派」への皮肉になるのだけど、そこまで辿ってきて、それをやるのは、カール、アンタ結構イヤなヤツかも。
[DVD(字幕)] 4点(2012-08-30 09:19:39)
424.  ピカドン 《ネタバレ》 
 最初に観た時には、固まった。これは、商業映画でなかったために、わりと作られてから早いうちに、朝の情報番組で放送したのだ。  一度それを書いてから消した(!)という、トレス線の無い、絵本のようなやさしい絵柄の子どもや人々が、一転、ドロドロ溶けてゆく描写は、非常に恐ろしいものだった。  子供のあこがれや、おもちゃも、実はその延長(或いはその根が)に、恐ろしいものになりうるとでも言うようもに、子供の作った紙飛行機が、やがて黒い飛行機となって、現在の町の上を飛ぶというシーンも、示唆的で怖い。   LDの時代までは、販売されていたのだが、今は手に入れることが困難な映画であるが、公共図書館くらいには置いておいても良いのでは…と思ったら、大手動画サイトで見れるのか。うーむ。
[地上波(邦画)] 8点(2012-08-29 02:56:33)(良:1票)
425.  柳生一族の陰謀 《ネタバレ》 
 一族と言うよりは、柳生但馬守宗矩個人の陰謀であった。  根来衆と駿府に集う浪人たちの描写が、やや俗っぽく安っぽいが、幕府内部の権力抗争の部分は、中々面白い。殊に、錦之介の演技は周りとの調和など考えているとは思えない、ひたすら自分のスタイルを貫く、但馬守そのものの様である。序盤の、家光に将軍に就く決意をさせるシーンは、家光同様見ているものにまで、そう思わせる説得力があり、さすが錦之介!と唸った。  将軍をめぐる権力闘争と、朝廷が実権を取り戻そうとする話は面白いのだが、柳生新陰流と新新陰流の争いの話は、余計。丹波哲郎要らないし、最後の闘もしょぼくて蛇足。無理を言って役者から引きぬいた、中村雪之丞(!)なんて、それ以降出てきやしない!
[DVD(邦画)] 6点(2012-08-25 18:42:08)
426.  恋はデジャ・ブ 《ネタバレ》 
ラヂオで劇団ひとり氏がオススメしていたので鑑賞。  ラブ・ストーリーはあまり好きでなく殆ど見ないので、途中ちょっとダレたが、まあまあ面白かった。SFでよくある、何回も同じ日を生き直す、タイムループの話。でも、変にSFチックに種明かしが無いのが良い。何度も無謀な(または自殺の)一日を繰り返す部分は、もうちょっと短くできて、しかもそのほうが良いと感じた。  予め何度も予行演習したり、有り余る時間をかけて、数々の技術を習得したり、予め知っている災難を救ったりして、意中の女性の心をつかむ。…なんか、するいよなあ。ま、普通に考えると、その限り無い努力(情熱?)によって、ついに思いが成就して、やっと彼の人生は先へ進めるって事なんだろうけど。   さて、原題はそっけない。やっぱり、自分の影を見て、ふたたび巣穴に戻る、というあたりが、もう一度同じ日をやり直す、という状態に掛かってるっぽいけど、ちょっと良くわからない。それにしても「もう6週間冬」と「もうすぐ春」の二択って、大雑把な占いだな。
[DVD(字幕)] 6点(2012-08-16 16:51:10)
427.  地球の危機 《ネタバレ》 
 こういう古いSF映画は、映像・科学設定の部分が陳腐化するのは、仕方がない事が多い。多くの映画は、それでも他の部分で楽しめるものがあるものだ。この映画の場合、このスーパーサブマリンの中で起こる、乗組員たちの反乱の疑惑を中心とした、ドラマにあるはずだ。…はずだ、というのは、私にはこれが全然楽しめる部分には感じなかったからだ。  艦の中で、様々な事件が起こるのだが、いろんなことを詰め込みすぎて、独裁的な提督に反対している人の起こした事件、の影が薄い。誰なの?何故なの?っていう謎の強調も弱くて、大だこの事件(おい、海底2万哩のパクリかよ)なんかを見ているうちに、忘れてしまう。そういう意味では、サスペンスの部分がダメダメなのが残念。  ただし、最初に海からザッパーンと浮上してくる、シービュー号はカッコイイ。本当の潜水艦の現れ方だ。その後の水中カットは、変化がなくてガッカリだけど。ノーチラス号は魚の形をしていたが、このシービュー号は、黒くて細長いその船体がうなぎのように見えたことも、付け加えておく。
[DVD(字幕)] 4点(2012-08-16 06:50:25)
428.  聯合艦隊司令長官 山本五十六―太平洋戦争70年目の真実―
 山本五十六の物語は、昔からよく物語の中で語られてきた。非戦論者で、開戦に強く反対した人で、早期講和以外に太平洋戦争の望ましい終結はない、と主張した人格者だと。  隣の国が、いたずらにナショナリズムを煽って、日本にちょっかいを出し始めてきて、かなり苛ついている今、こういう人の話をもう一度映画で観るのは、意味の有ることかもしれない。クールダウンである。  旧海軍の司令長官の物語が、そういう役割を担い得るというのは、ある意味面白い事で、それだけ傑出した人物だったのかもな、なんて思う。  欲を言うと、そういう人物であったけれども、また同時に、確かに軍人でもあったわけで、そこのトコロの整合、戦う軍人としての側面の同居具合なんかが、ちょっと見てみたかった。
[DVD(邦画)] 7点(2012-08-15 06:58:54)
429.  ロボジー 《ネタバレ》 
 最後のニュー潮風が窓から落ちる展開、普通に考えれば、最初の顛末に戻した巧い解決なんだろうけど、どうにも好きになれない。  途中まで、この主人公たちは「愛すべき嘘つき」だったのに、最後の展開で突然、小ズルい詐欺師になってしまった。まあ、詐欺というほど被害者がいるわけではないけど。  でもこの展開で、青年たちの苦境を見て見ぬフリ出来なかったジイさんの優しさも、青年たちの誠意を知った女の子の暴露を止めようとした想いも、何より青年たちの新たな設計を起こす誠意を、すっかり狡さが丸め込んでしまったように見える。  ……アイデアは面白いと思ったのだがなあ。 アイデアと、吉高由里子の可愛さにちょっとプラスで、6点。
[DVD(邦画)] 6点(2012-08-14 17:08:03)
430.  おかえり、はやぶさ 《ネタバレ》 
 一つ前の探査機の責任者の息子が、はやぶさのエンジン担当者って、ちょっとありきたりな設定だな。その親子のドラマはどっかで見たようなもので、あまり感動はしないんだが、息子のドライな技術者という部分にちょっと惹かれた。  彼は、人がはやぶさを擬人化して感情移入しているのを、最初はバカにしている。ところが、何度も危機を乗り越えてついに彼は、おかえり、と声をかける。そのへんのトコロ、彼の変化をもっと掘り下げて観たい気がした。それを焦点に絞って進む物語なら、良いタイトルだったのに。挫折した父と子の話は、他でやればいいよ。
[DVD(邦画)] 6点(2012-08-13 23:47:43)
431.  はやぶさ 遥かなる帰還 《ネタバレ》 
 『はやぶさ/HAYABUSA』と比べると、衛星にまつわるトラブルとその対処のドラマは、淡々と描かれる。幾度も訪れる危機と、それを解決して乗り越えるドラマは、もっとドラマチックに描けたはずだが、それをしない。そのかわり、というか何というか、運用スタッフのドラマで見せる。特に、彼らの親子の物語がイイ。山口先生と父親。工場のおっちゃんと女性記者、さらにその子供。JAXAの催し物で遊ぶ子供たちなどを見ていると、これは「次に繋げる物語」なのだと思える。 はやぶさが、のぞみから繋がれて、はやぶさ2へ続くように。
[DVD(邦画)] 7点(2012-08-13 23:45:22)
432.  アンフェア the answer 《ネタバレ》 
 ちょっと無謀かな?と思ったが、TVシリーズも前作映画も見ていないのに鑑賞。  何やら、何かの事件の続きっぽいけど、「TVシリーズが前にあった」という事だけ知っていれば、それなりに話は判るようになっている、と思っているのだが、どうだろう。  前からの作品世界観というものを、全く分かってないので、ちょっと微妙だったが、被疑者となった雪平に、銃を持ってきて逃がす奴が現れた時点で、「踊らされているな」とは思った。が、あれだけの人数の「グル」がいるなら、あんな面倒なことしなくても、良かないかね?というのが、最後まで見た感想。だって、周り全部敵なんだもん。最後に雪平は意趣返しをしたように見せて終わってるけど、絶対巻き返されちゃうって。翌朝、どっかの川に浮かんだ雪平、持っていかれた携帯、という想像をしてしまった。  それと、よく知らんがきっと今までのシリーズの中で、仲間だったのであろう人たちを、あっさり殺したり、犯人側にしてしまったりして、作品ファンの人達は、嫌な気持ちにならないのかな?と、余計な心配をしてしまう。   ところで、最後に出てきたナレーションで、アンフェアというタイトルの意味を初めて知った。しかし「アンフェアな奴ににはアンフェアな対応を」という割には、アンフェアなのは、人質とって逃げたことだけ。もっと、アンフェアな捜査や、反撃があってもいいような気もする。 
[DVD(邦画)] 5点(2012-08-12 09:30:04)
433.  八つ墓村(1996) 《ネタバレ》 
 松竹版よりはマシ。何がって、犯行の動機が、ちゃんと原作通りだったこと。そこに犯人の気持ちがあった事。まあ、考えてみれば当たり前だけれども、タダの相続狙いの殺人と言えども「愛の物語」として描いた『犬神家』から始まり、事件の核心には必ず人間のドラマがあった、この市川版シリーズとしては、ここのところは重要だったはず。そしてもちろん、観る側もそのほうが面白い。クイズやパズルを見にいっているのではないのだ。  とはいえ、そこんトコロ描き切れているかというと、微妙。お約束を楽しみにしている人もいるようだが、毎回同じ事やる警部(この事件は等々力じゃなくて磯川だよね、ホントは)の件を削ってでも、もうちょっとその辺に力を入れて欲しかった。大体、あの人は同じ人にもかかわらず、何故いつもいつも金田一を知らんのだ?   で、この映画、今までの、少なくとも『女王蜂』までと比べると、何かが違う、何かが足りない感じがする。特徴を備えていない感。おどろおどろしさ?時代性?過去が現代に仕掛けている禍々しさ?そういった「テイスト」が感じられないのだ。あれほどの猟奇事件があるのに、だ。巧くは言えないが。だから、と言うのも、おかしな評価の仕方だが、イマイチ期待には答えていない感じ。 
[DVD(邦画)] 5点(2012-08-09 16:06:08)
434.  びっくり武士道 《ネタバレ》 
 見るまでコント55号の喜劇だとは気が付かなかった。あの頃、55号にはホントに腹を抱えて笑った記憶があるのだが、この映画は殆ど笑うところがない。あの時代に見ていれば、可笑しかったのだろうか。でもまあ、自分的には、岡崎友紀ちゃんを拝めればOK!だったので特に不満はないし、物語は意外と、と言うと原作者に失礼だが、期待以上に面白かった。  そう、物語自体はなかなか考えさせられるストーリーだ。臆病で非暴力主義な侍は、世間の力を以って上意討ちを果たそうとする。行く先々で、「この男は人殺しだ」と吹聴することによって、世間が彼を疎外するという技だ。公開当時の世間の平和観にピッタリだ。「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」いるのかもしれない。関わり合いになりたくないために、宿屋は扉を閉ざし、茶屋はお茶も出せない。彼は次第に追い詰められてゆく。  人は大勢のつながりでこのを世生きているのか、とか、人の噂だけで人を追い詰めちゃうのはどうなのか?とか、色々な考え方が心に浮かぶ。そんな複雑な気持ちで最後の決着を迎えると、さすが非暴力の人、そう決着するかあ、という感じ。   ところで、このタイトルだが、「初笑い」の部分は、キャッチコピーじゃないのかな?本編のタイトルには、『びっくり武士道』としか出てこないよ。 
[DVD(邦画)] 6点(2012-08-09 08:20:33)
435.  ALWAYS 三丁目の夕日‘64 《ネタバレ》 
 泣きっぱなしである。  もちろん、そういう風に「設計された」んだろうとは思うが、それでもやはり、泣きっぱなしである。泣きどころ満載、これでもかって程、ツボを突かれるのだ。ロクちゃんの彼氏の「娘さんをください」から、嫁入り前のあいさつから、茶川-淳之介親子の話から、何から何まで、オイオイ泣いてしまった。   TVドラマの話だが『前略おふくろ様』という名作がある。ショーケン演じるサブが、母親の青春時代を思い、母もまた一若者であったこと、母の若き頃の恋愛などを思う件がある。  茶川が娘と夕日を眺めるシーンでふと、このドラマを思い出し、あゝこの時自分は2歳だったのか、その頃、世の中はこんな風で、人々はこんな感性で生きていたのか、自分の両親たちもまた、こんな時代にこんな風に生きていたのだろうか、と思いなぜかまた、目頭を熱くしてしまうのであった。   もう、泣きっぱなしである。
[地上波(邦画)] 8点(2012-08-05 06:20:24)(良:1票)
436.  喜びも悲しみも幾歳月 《ネタバレ》 
 見合いをして、結婚して三日目に、すぐさま灯台守の仕事に就いた夫婦が、世の中の事情と厳しい自然環境に、揉まれ苦しめられながらも生きてゆく、灯台守の夫婦の一代記。  灯台の光を集中させるフレネルレンズの、ギラリとした質感が何故だかすごいと感じた。日本初のカラー映画を撮った人にしては、6年ぶりのカラー2作目なのは意外だったが、この複雑な光の屈折を見せるレンズの描写は、灯台の光がある意味、主人公を象徴している事を考えると、実に見事だ。  最後に、娘の結婚旅行の船に光と霧笛を送るシーンは、ジンと来る。 
[DVD(邦画)] 6点(2012-08-04 04:53:30)
437.  野菊の如き君なりき(1955) 《ネタバレ》 
 回想シーンに枠をはめる手法、悪くはないんだけど、殆ど全編という長時間になると、ちょっと鬱陶しい感じもする。   十五歳という絶妙な子供ぐあいの頃合いの、淡い恋心。回想者(正男さん)の視点を約50年ずらした木下版は、この物語が昔の思い出であることをことさら強調し、その情緒の機微を偲んでいる。が、原作では、正男の一人称で語られて、気持ちの移ろいや、成り行きへの悲しみなどが、よく理解できるようになっているが、映画の場合には客観視点で描かれるため、主演の二人の演技のそっけなさも相まって、その辺がちょっと分かりにくい事は否めない。   ところで、正男さんはリンドウのような人。リンドウの花言葉は、「悲しみに暮れているあなたを愛する」。巧く出来てますね。 
[DVD(邦画)] 5点(2012-08-04 04:35:18)
438.  二十四の瞳(1954) 《ネタバレ》 
この映画を見ると、唱歌というものの美しさを、しみじみ感じる。  そして、浜辺の歌の歌詞がなんと物語に合っているかと驚いたものだが、今回調べてみて知ったのだが、この歌には3番目の歌詞があって、それがまた実に物語のラストに沿っている(*)。このみごとさは、童謡『赤とんぼ』のイントネーションと音階がちゃんと合っている凄さ、という話を思い出させる。  そして、映像的にも、美しい風景はモノクロでもちゃんと美しいんだなあ、とアタリマエのことだが思う。電車ごっこのシーンの桜の美しさは、後のカラー映画を含む、邦画の中でも屈指だろう。 *:(自分解釈)  
[DVD(邦画)] 8点(2012-08-04 04:32:52)(良:1票)
439.  笛吹川 《ネタバレ》 
 戦国時代、戦に翻弄された百姓一家の物語。部分的に着色された、モノクロなのにカラー、色がついているのにモノクロという不思議な映画。パートカラーって聞いたことがあるけど、それかな?必ずしも成功しているとは言いがたいが、一部では効果を上げていると思う。『野菊』や『楢山節』など見た時にも思ったが、内容的に保守的な映画を撮る割には、映像効果の追求には大胆な監督なのだと、今更ながら感心する。   ところで、この映画は反戦映画と解説されていることが多いが、私にはそう見えない。戦争は悲惨、不条理、とだけ叫んでいるわけではない。むしろ、貧しい百姓にとっては裕福になるチャンスであったりする。戦というものが一般市民と近しい関係なのだ、これが「戦国の世」というものなんだなあ、と妙なところに感心する。  今、戦国時代と武将は、大企業とその経営者に例えるような、イメージで語られる事が多いと思うのだが、そういった意味では、彼ら百姓は個人商店で、大企業に就職して出世する(か、死ぬか。)という話に見える。過剰な忠誠心や、情に流されちゃう人がいる描写もしかり。そして、個人商店は跡継ぎを失って滅びてゆき、大企業はより強いところに負け、吸収される。あれ?今も戦国の世? 
[DVD(邦画)] 6点(2012-08-04 04:27:37)
440.  TIME/タイム 《ネタバレ》 
 社会の価値を、通貨ではなく寿命に置き換え、それを管理する世界の物語。遺伝子操作によって、不死を達成しているのだが、「人が死なないと困る」ために、富裕層が貧困層を搾取して、彼らの時間(=命だ!)をコントロールすることで体制を保っている。   寿命(命)と価値(通貨)が直結しちゃっている話なので、この物語は、次のような命題も併せ持っている。お金(価値)というものは、命ほど大切なモノなのか?いや、逆か。命って、労働の対価や、単に希少で珍しかったものと、同じに取り扱っていいのか?  価値というのは、所詮は元々物だ。どんなに早いものでも光の速度を超えられないように、どんなに価値を積んでも、命には代えられない、替えるべきではない、というのが普通の人の感覚だろう。だから、そこを一緒にしてしまったこの物語は、資本主義社会への、強力な批判が展開されると思ってた。しかし、なかなか本題には踏み込まずに、若い二人の反逆者とその義賊っぷりを、延々と描いているだけ。  正直、もっと核心的な解決に至る物語に、なっているのだと思っていた。人の寿命と直結した遺伝子操作を、解消させるあたりまで行くとか、またはもっと悲劇的な結末を迎えるとか。しかし、この映画は主人公たちが強盗をし続けなければ、やがて元の状態に収束してしまうような状況で、終わっている。最後のシーンはたしかに、アウトロー映画のようでカッコイイが、物語は何も解決していない。そこの所がちょっと不満。  でも、こういう問題の提起の仕方は、嫌いじゃない。それと、ヒロインの美しさに加点して7点。…そういえば、全員体は25歳って設定だからか、綺麗な人ばっかりだな。 
[DVD(字幕)] 7点(2012-07-19 16:55:23)(良:1票)
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