121. 大脱走
《ネタバレ》 これはすごい、色んな意味ですごい作品だ。 始まりから脱出するまでが非常に退屈で、ここまで見るのに4日かかってしまった。 とにかくつまらなくて集中力がもたないからこまめに中断、それで少しずつ見進めていく。 一本の映画を見るのに4日かかるって相当だ。 なんだろな、あまりに大衆娯楽的過ぎるというか、エンタメ方向に全振りし過ぎで見ていて嫌になるんだろな。 命がかかってるのに、それを打ち消すかの様なあの有名過ぎるお気楽なテーマソングも嫌気がさす。 それでも脱出してからは少しは面白くなる。 スティーヴ・マックィーンのバイクスタントが凄すぎる。 草の上を滑るように走り、バイクを乗りこなす。 これは圧巻。 この人、有名なだけでなく凄い人なんだね。 存在感も圧倒的だし。 [インターネット(字幕)] 4点(2025-01-09 22:30:49) |
122. のらくら兵
《ネタバレ》 大抵の作品は一度しか見ないが、珍しく2回目の鑑賞。 1度目に見た時、ワイワイガチャガチャしてるだけで全く良いと思えなかったが、あのジャン・ルノワールの作品だからと思って仕切り直した。 2回目の鑑賞でもワイワイガチャガチャの印象は変わらずではあったが、楽しくて平和な物語だなという印象が追加された。 楽しい作品であるが、個人的にはそこまで特別な作品とは思えない。 (内容とは関係ない小話) 本作はDVDで鑑賞したのだが、現在出回っているDVDはやたらに高価で手が出ない。鑑賞難易度高めかと思っていたが、たまたま東京は港区三田図書館に在庫があると知り、万難を廃して借りに行った。ネットで貸し出し状況を確認できるのだが、ずっと貸し出し中で予約をしてまでようやっと借りたDVDである。 [DVD(字幕)] 5点(2025-01-06 08:57:15) |
123. 波高き日
《ネタバレ》 妙に美しいサイレント映画で、他に類を見ない。 戦争で家族を失った悲しき男の物語。 戦時に妻と子どもを失ったが、それからかなり月日が過ぎて、憎き相手に海上でめぐり合った。 その相手は、自分と妻や子どもを離れ離れにする原因を作った憎き相手だった。 その相手とその家族は海上で遭難しており、男のやり方次第では復讐できたが、相手の子どもの可愛さに自分の家族を思い出し、復讐せずに憎き相手とその家族を遭難から救った。 という美しい話なのだけれど、自分がその立場に立ったら因縁の相手の家族を皆殺しにするかもしれない。 しかし、実際に相手の可愛い子どもを目にしたら見殺しにできるだろうか? それは実際に経験しないと分からない事だろう。 なかなか深い話である。 そして哀しい孤独な男の話でもある。 [インターネット(字幕)] 7点(2025-01-06 08:44:18) |
124. 秘めたる情事
《ネタバレ》 それまでに堅物として生きてきた男の老いらくの恋を描いた内容。 娘の友人に恋をした初老の男。 やがて良い仲になるが、歳の差を考えそして相手の将来を思えばこそ、自らその恋から身を引いた。 最後まで堅物だった男の、人生最後の恋物語を甘く切なく描いた逸品。 確かに相手の事を思えば別れたのが正解だったかもしれないが、好きな相手と添い遂げることを選択しても良いのではないか? 最近では年の差婚とか当たり前の時代なので、年の差があるからという理由で恋に終止符を打つのはこの時代ならではの話かもしれない。 それにしてもゲイリー・クーパーの衰えぶりが激しい。 ロマンスに浸っている場合でないほど、なんだか体調が悪そうだった。 [DVD(字幕)] 6点(2025-01-06 08:43:11) |
125. 100%の女の子
《ネタバレ》 室井滋が100%かどうかはさておき、村上春樹の世界はそこそこは体現できているかもしれないが、セリフを読み上げている時間帯がほとんどなので、小説をただ読み聞かされているだけだと言えなくもない。 小説の「100%の女の子」という言葉の響きが素晴らしいのであって、この映画は別に何でもないのかもしれない。 [インターネット(邦画)] 6点(2025-01-06 08:41:51) |
126. 紅葉狩
《ネタバレ》 日本人が撮影したものとしては現存する最古の映像とのこと。 「江戸時代生まれの人たち」が動きまわる映像を目の当たりにして、なんとも言えぬ不思議な感動に見舞われた。 歌舞伎の様子をおさめた記録映画なのだが、歌舞伎というものが実に歴史のあるものであり、脈々と受け継がれてきた伝統文化であることを改めて感じた次第。 [インターネット(邦画)] 7点(2025-01-06 08:40:38) |
127. 天狗退治
《ネタバレ》 かなりグロテスクで怖すぎるアニメーションだ。 首は取れるわ、体は真っ二つやらでとにかくはちゃめちゃ。 期待せずに見たけど、意外と楽しめた。 あとポイントは「お口にチャック」かな。 [インターネット(邦画)] 6点(2025-01-06 08:39:10) |
128. 蟹満寺縁起
《ネタバレ》 影絵芝居のような趣きのアニメーション。 恩返しの話。 ことの発端は爺さんが蛇に対して言った「娘をやる」という無責任な発言であるからして、爺さんが悪いと思うのだが、それより以前にガキからいじめを受けていた蟹を爺さんが助けた御恩が効いて、蟹に助けてもらえた。 つまり、爺さんはやらかしはしたものの、従前の善い行いが効いて難を逃れたという訳だ。 蟹もガキに一度は殺されたであろう命だから、爺さんの娘の為に命を捧げた。 なかなかに凝縮されたご恩返しの話だった。 ちなみに「蟹満寺」は、自らの命を張って爺さんの娘を助けた蟹を祀って建立されたものらしい。 [インターネット(邦画)] 6点(2025-01-06 08:37:40) |
129. 豪傑児雷也
《ネタバレ》 豪傑な児童である「雷也」くん主演の映画と思っていたら、どうやら違ったようで、「児雷也」というのが名前らしい。ややこしや〜。 ところでたまに挿入される日本語さえも怪しく読めない。 日本語なのに読めないのがもどかしい。 大正時代の日本語は難しいらしい。 児雷也っぽいお侍さんが煙と共に蛙や蛇に化けるのだが、あまりに貧相で泣けてくる。 同時代の他国のサイレント映画と比べると、だいぶ劣っているように思う。 [インターネット(邦画)] 1点(2025-01-06 08:36:37) |
130. カメラマンの復讐
《ネタバレ》 100年以上前のロシア短編アニメ映画なのに普通に面白かった。 キャラの動きが細かくて味わいがある。 そして短い尺なのに、ストーリーも実によく出来ている。 ところで夫は妻の浮気を許したのに、妻は夫の浮気を許さなかったのはとても理不尽だ! 最後にこの映画を見る上での注意点を一つ。 虫が苦手な方は見るのはやめた方が吉。 [インターネット(字幕)] 6点(2025-01-06 08:35:15) |
131. 世紀末の外科医
《ネタバレ》 これはアリス・ギイのユーモアの出たブラックコメディ。 世紀末と言っても20世紀末ではなく、19世紀末なところがポイント。 人形だと思っていたオペ患者が、いつの間にか生身の人間に入れ替わっているところなんぞ巧い。 [インターネット(字幕)] 6点(2025-01-06 08:33:58) |
132. 催眠術師の家で
《ネタバレ》 これは催眠術ではなく奇術か魔術だね。 ある家を訪れた女性の服が次から次へと入れ替わる。 一瞬、裸にされるのかとエロティックな側面を心配(?)してしまったが、さすがにこの時代にそれはなく、安堵した。 [インターネット(字幕)] 5点(2025-01-06 08:32:51) |
133. ソーセージ競争
《ネタバレ》 典型的なドタバタ喜劇なのだが、そのドタバタに必然性が感じられない。 つまり、ドタバタがワザとらしい。 ドタバタさせたいがために、ドタバタさせるために、わざわざ登場人物たちが衝突し事故を起こす。 この展開にもう少し自然さが欲しいところ。 「あーなってこーなったからドタバタしちゃったのね!」みたいな納得感が欲しい。 [インターネット(字幕)] 3点(2025-01-06 08:31:53) |
134. The Lonely Villa(原題)
《ネタバレ》 女性だけになった邸宅に強盗が押し入り、女性たちは夫に助けを求め、夫が慌てて駆けつけるというお話。 特に楽しめる要素は無いが、無難なストーリーなので最後まで普通に見ることはできる。 [インターネット(字幕)] 5点(2025-01-06 08:30:57) |
135. Fire!(原題)
《ネタバレ》 見ていて何の苦痛も無いのだが、逆に何の収穫もないサイレント短編映画。 やはりこの時代は、はしご車ならぬはしご馬車なのね、さぞかし馬も火は怖かったことだろう。 [インターネット(字幕)] 1点(2025-01-06 08:30:05) |
136. 未来世紀ニシナリ
《ネタバレ》 捨てる神あれば拾う神あり。 ここ西成は世から捨てられた人々が集い、このドキュメンタリーに出てくる主要な方々はそれを拾う神みたいなものだ。 金儲け至上主義の悪い人から搾取された社会的弱者を、一人一人心を込めて面倒をみる方々には頭が下がるし尊敬する。 一方でドキュメンタリー作品としてみるとイマイチな部分がある。 登場する人たちの話に耳を傾けているのに、そこに被せるようにナレーションが入り、どちらの音声に集中していいか戸惑う事しばしば。 ナレーション自体はとっても聴き取りやすいのに、この作り方がよろしくない。 リサイクル業を西成で創り上げれば、雇用を創出できるし物もリサイクルされて環境にも良い。 とても理にかなった良い仕組みだと思う。 この仕組みを現在どれだけ発展させているのか興味のあるところで、続編を見てみたい。 [インターネット(邦画)] 7点(2025-01-05 16:23:52) |
137. Lelaina
《ネタバレ》 男の方がほんと冴えない、まるで過去の自分を見ているようだ。 それに対する女の方、これがわたしが若い頃に翻弄されてたような小悪魔的おねーちゃん。 こんなのに振り回され、意味があるのかないのか分からない時間を過ごしたあの頃。 そう、あの頃を思い出す映画。 正直、シンドイ。 こんなの何も実を結ばない。 だけど、こんな時を経過してきたからこそ、今の自分がある。 そうも思える。 そんな映画。 [インターネット(邦画)] 6点(2025-01-05 12:13:55) |
138. マッチ売りの少女(1928)
《ネタバレ》 雪景色の美しい前半部分は良いとしても、飢えと寒さにやられて大いなる幻影を見る後半部分は、まるでホラーのごとく薄気味悪くそして退屈。 そもそも儚くも美しい文字通りの少女ならまだしも、お世辞にも少女には見え難いこの主人公だと色々厳しいものがある。 [インターネット(字幕)] 4点(2025-01-04 23:50:26) |
139. 僕たちは変わらない朝を迎える
《ネタバレ》 音楽×映画の祭典「MOOSIC LAB」というイベントにて、観客賞・男優賞・ミュージシャン賞を獲得した本作。 このイベント、最近個人的に注目しているだけに期待して鑑賞を始めた。 途中まで、 「なんでこの男は過去の女のことをダラダラとひきづっているんだ?もっとシャッキリすればいいのに!」 って思いながら見ていた。 けど、最終盤になってようやくこの映画の真髄が見えてきた。 これは、 「美しく彩られた彼女との日々を懐かしみ、そうした過去と人生を噛みしめる作品」 なのだと。 エンドロールに入り、そこに雨のパレードの「morning」が流れて、完全にノックアウトされた。 「MOOSIC LAB」でミュージシャン賞獲得も納得。 映画と音楽が素晴らしくマッチしていて、映画と音楽それぞれの魅力が何倍にも増幅されたようなエンドロールだった。 この終盤の破壊力、前半のどこか遠慮しがちな展開を見事転覆させるほど凄かった。 やはり素晴らしき音楽あってこその映画だし、その映画世界にハマる・呼応する音楽あってこその映画だと感じた次第。 [インターネット(邦画)] 8点(2025-01-04 18:27:25) |
140. あるアメリカ消防夫の生活
《ネタバレ》 消防署でスタンバイする消防士たち、そこに火災発生の知らせ、馬車を走らせ現場に急行。 二人を無事助け出す様子を、建物の内からと外からとで二面的に描いている。 無事助け出す完結なのでハッピーエンドなのだが、あまりにアッサリし過ぎていて安堵感はあまりない。 [インターネット(字幕)] 1点(2025-01-03 17:41:19) |