1381. トレインスポッティング
馬鹿で駄目で不景気なうえに小汚いスコットランド人たちの青春。と言ってしまうとミもフタも無いんだけども、若さってのはありがたいというか尊いというか、あんなにヘロイン打っても皆わりと健康を害することなく(一人エイズになっちゃうが)、ユアンに至ってはスーツ姿で社会復帰すらできてしまうあっけらかんとした感性がこの映画を苦しくなくさせているような。ラストもとことんあっけらかん。元気なんである。でも赤ん坊が不憫すぎるよ。誰も責任取んないのか。 [ビデオ(字幕)] 6点(2014-03-15 01:23:11) |
1382. 不連続殺人事件
いやあシュールなもん観た~。古典的な節回しの台詞と舞台劇のような大仰な仕草。横溝映画になれそうでなれないけっこうな詰めの甘さ。無駄に裸になる女優とエロ描写。目が点になるばかり。 そこそこ重量感のある役者を並べていながら、脚本の粗っぽさとのミスマッチが観ていてバランスが悪くて気持ちが悪い。気持ちが悪いといえば、狂人海老塚医師とチンピラ内田裕也、こんな濃い目のヤバいのがセットで狼藉し放題、ついていくのがやっと。濃いなー。 胸を張るわりには「本格推理作品」とは遠いプロットの粗さ。意味なく配置されている人物の多さも気になる。「犯人を逃がしゃしませんよ 畜生!」と憤っていた素人探偵氏の、数分後の解説者風謎解き場面には腰くだけた。あの怒りはどこへやら。 70年代の香り漂う、シュールで独特な雰囲気は唯一無二ではある。いろんな意味で忘れ難いほど印象強烈。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-03-11 00:07:25) |
1383. ナイト&デイ
《ネタバレ》 しょてからしまいまで「そんな馬鹿なー」な展開なんだけども、なんか楽しいことは楽しいんですよ。いつにも増して超人的な運動能力&頭脳のT・クルーズと小じわが増えても大口笑顔がキュートなC・ディアスがいきいきと楽しそう。展開のもたつきを防ぐべく、足引っ張りそうなキャメロンの意識を所々トバすなんざ超荒業。ハイジャックやらカーアクションやら主役には絶対に当たらない銃撃戦も盛り込み、南の島だの豪華列車だの闘牛ショーだの、まあ色んなとこへ連れてってくれました。娯楽大作を作るぞ、という制作の意気込みは大変高いです。 [DVD(字幕)] 6点(2014-03-10 00:07:07)(良:1票) |
1384. ママの遺したラヴソング
ストーリーがちょっと弱いです。弱いのだけど、観終わってしみじみと余韻が残るのも確かです。なぜってニューオーリンズの素朴な田舎風情がしみじみするのと、ヨハンソンの素敵なふくれっ面と白髪トラボルタのいかがわしい情けなさが妙にマッチして、これまたしみじみするからです。 全員“何かありげな過去”をちらつかせながら、天然なのかわざとなのかこの脚本はこちらの知りたいことの八割方しか語ってくれない。なので、キーとなる故人ロレーンの人物像があまりにもぼんやりし過ぎです。トラボルタ教授と元学生のおじさん二人の奇妙なつかず離れずの関係も分かるような分からないような。友情の混じった師弟関係プラス、罪意識の共有者だろうとは拝察できるけれど。・・と、難は多々あるけれど画と役者力でなかなか引っ張ってくれる映画ではあります。ラスト、パーシーがすたすたと墓地に向かうショットは冒頭のトラボルタのそれと背景が被るのですが、同じ画なれど新しく希望に満ちた彼女の足取りにバックの家並みも息を吹き返したようにも見えて印象的です。しみじみします。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-03-09 23:45:14) |
1385. 愛を読むひと
《ネタバレ》 ケイト・ウィンスレットがハンナを演じたのがこれが大正解。復興半ばの西ドイツの陰気な街並みや、古い湯沸かし器にコークス置き場といった情景が、原作から抱いたイメージそのままに眼前に展開し、そこへ楽しいことを全て放棄したようなケイトの謎めいた表情がはまる。やや情緒不安定気味な言動や、朗読を聴く時の唯一幸せそうな瞳の輝きや、教会で子供らの聖歌に打たれている姿。観てるこちらはハンナにとても興味が湧く。それほどに魅力のある演技だったと思う。原作では若きハンナはSSの制服が見事に似合う造形とされている。映像には無かったけれど、たしかにケイトなら冷徹な美貌も併せ持つこともできそう。 裁判長に「あなたならどうしましたか?」と問うたハンナの素朴な表情は、心底この問いの答えを欲しがっていた。誰も答えなど持ち合わせていないとは思う。だからこそこうして元ナチに関わった人々を裁くことが非常に難しいのだけど、私も裁判長の答を聞きたかった。 [DVD(字幕)] 7点(2014-03-07 00:12:53) |
1386. ボーン・アルティメイタム
なんでM・デイモンがこうもかっこ良く見えるのか?と驚愕すら覚えるジェイソン・ボーンの魅力炸裂の3作目。自分が何者か?という命題を背負っているために、自分に酔うという甘さが無いストイックさ、翳りのある表情などこれはマットの演技力の賜物なんだろうな。CIAを撒く際の、駅構内のスリリングな展開は彼の明晰で冷静な頭脳の見せ所。CIA総出で捕まえに出たところをフェイントかけて金庫泥棒したり、携帯電話のチップを入れ替えたり(前作)の所作のてきぱきした美しさ等は運動神経の良さまで感じさせる。ここまでくるとマットその人が事実クレバーなパーソナリティなんかな、とさえ思ったり。 全くイメージにそぐわないアクション映画を引き受けたのにはどういう狙いがあったのかは分からないけど、“悩める暗殺者”像をリアルに存在させて結果大ヒット、大したもんだ。 [DVD(字幕)] 7点(2014-02-17 00:45:48)(良:1票) |
1387. カティンの森
《ネタバレ》 ポーランドのトラウマを描き続けるワイダ監督。行方知れずの将校の妻を物語の中心に据えてはいるものの、視点が色々な人物にくるくると移って観賞しづらい。彼のこれまでの作品では一市民のドラマをもっと上手く描いてきたと思うのだけど。もっとも、骨太でリアルで容赦の無い筆致は相変わらず。軍人の大量虐殺はソ連によって行われたと、ソ連統治下では公に口にできない二重の理不尽さ。飲み込む人あり、抵抗する人あり。一筋縄でいかないポーランドの苦悩がべったりと描かれて息苦しい。 ラストの惨殺シーンは正視出来ないほどの酷さだ。人間が壊れている。ワイダ監督が突きつけてくる戦争の狂気、その淡々とした空気が恐ろしい。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-02-16 00:26:37)(良:2票) |
1388. ブルーベルベット
《ネタバレ》 リンチお得意の変態耽美映画。でも彼の作品にしてはぐっと理解可能なレベルです。冒頭のシーンがこの作品のアイデンティティを語りつくしています。咲き誇る花々に美しい芝生、飛び交うミツバチ。しかしその足元を深く探ってゆくと得体の知れないグロテスクな蟲がうごめいている・・、つまりこういうことなのだ、この世界は。 ここでぎょっとしていてはまだまだ。のどかな原っぱには人間の耳を配置したり、変態D・ホッパーの手元には吸入マスクとベルベット生地など、リンチの奇天烈なセンスが冴え渡ります。特に屋外に突如として現われるI・ロッセリーニの退廃としか言いようがない裸体には言葉を失います。光と闇、人物もこの二択にキレイに配置されるものの、光パートであるローラや母親らもなにかズレている印象を受ける。観たあとは三日ほどざらーっとしたヤな後味が残る名作であります。 [ビデオ(字幕)] 7点(2014-02-16 00:08:17) |
1389. ドライヴ(2011)
《ネタバレ》 一言で言うと任侠ですなあ。惚れた女のために一度は抜けた裏社会に、今回だけと舞い戻る。銃撃戦の血生臭さや陽の光の当て方等はけれんみ溢れてて、洋画お得意のハードボイルドというよりは往年の東映ヤクザ映画のテイストに近い。人妻のキャリー・マリガンが幼顔のせいで浮いてるけど。 冒頭の逃がし屋ドライバーの力量発揮の場面は印象的だったし、なんせタイトルがドライヴなので、クライマックスは当然運転技術の卓抜さで敵を出し抜くのだろうと思ってしまった。素手で殴ったり刺したりとは意外すぎた。うそぉ、と落胆したのは私だけかい? [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-02-10 00:06:57)(良:1票) |
1390. アフタースクール
《ネタバレ》 鮮やかに決まる仕掛けの数々に座布団をあげたくなっちゃう。目の前でパーツがかちかちとスライドパズルのように移動して、状況が組み合わさって見えてきたその絵に驚嘆。大泉、堺、佐々木、誰一人観客を引っ掛けようと演技しているわけじゃない。観てるこっちが勝手に誤解するようにリードされてるんだけど、でも痛快。 まさか大泉が全部持って行っちゃうとは思わないでしょうが。 世間ズレした佐々木探偵が完敗するとも思わなかった。 教室で大泉がすれっからしの探偵に言い放つセリフが実に真理で男らしい。正論をこのトボけたキャラクターが言うから直球になるんだな。 とにかく編み方の綺麗な脚本です。何度も観ました。 [DVD(邦画)] 8点(2014-02-09 23:46:27)(良:2票) |
1391. サルバドールの朝
《ネタバレ》 観終わってなんだかもやっとした不快感だけが残る。物語を人に語る上でのツボを外している。サルバドール青年が不当に処刑されたことへの怒りとかフランコ独裁への抗議とか、おそらく作り手が言いたいのはそういうことだと思うけど、まったく語り足りていない。反体制運動へ身を投じたサルバの思いや、そうなった動機である独裁政権下の苛烈な市民生活といったものがてんで描けていない。看守との交流や死刑直前のじりじりした数時間にやたらと時間を割く、ここの描写は悪趣味だろうが。奔走する弁護士に苦しむ妹たち、執行人の到着。ひっぱってひっぱって観ている者に苦痛を与えるだけのここらの場面はサルバを英雄視するためのプロットに必要だとは思えないんだが。しつこく亡骸まで映すなんて、この監督はほんとにサルバを英雄とみてるのか?冒涜してるのと違うか。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-02-07 00:28:48) |
1392. ロッタちゃん はじめてのおつかい
《ネタバレ》 ロッタちゃんを可愛いと評する人が多くてびっくりした。一話目からヒステリー全開で何事かと思った。ふ、服をはさみで切るなんて。なんて酷いことをするんだこの子は。私の子供の頃だって毛糸のセーターなんかちくちくして静電気はんぱなかったぞ。でも文句言うなんて考えられなかった。セーターはそういうものだと思っていた。なんで周りの大人はこの子のしたい放題をにこにこと見守るのか?“私ってトクベツ”という思いは幼少の頃は誰でも抱くものだ。この話を見た子供は自己実現欲のひとつも満たされるのかな。でも「私は特別」ファンタジーは成長するにつれ捨てなくてはならないよ。じゃないと痛い大人になるだけだ。ロッタちゃん どんな大人になるのやら。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2014-02-07 00:03:30) |
1393. ツォツィ
《ネタバレ》 ツィツィはもちろんスラムの激しい貧困が生み出した犠牲者であるとは思うんだけど、その問題を論じる以前に物語として語り足りないような気がする。まず、千枚通しで人の心臓を貫くことができるような奴が世界一手のかかる新生児を相手に情愛を持てるものかどうか。子供の頃、犬を飼っていたエピソードがあったけれど子犬と人間の赤子は全くわがままの度合いが違うでしょうに。 被害者夫婦も随分とツォツィに寛大な印象を受ける。何故だろう。二度も襲われて眼前で殺人まで行われたのに?三者に心の交流など無かった気がするけども。どうもこの“社会の被害者”ツォツィに肩入れさせようと誘導するような脚本が引っかかった。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2014-02-02 18:04:11) |
1394. ハンガー・ゲーム
《ネタバレ》 地域から二名を選出してデス・ゲームを催す。一見非現実に思えるけれど、このイベント七十余年もの歴史があると聞き、我が21世紀の世界にだって他国の理解不可なナンセンスな因習が何世代も続いている地域もあることを思い出した。そう考えると、あながち絵空事にも思えないわけで、選ばれた悲劇のヒロイン・カットニスを応援したくもなる導入部だったのだ。 問題はゲーム開始後の展開で、突っ込もうと思えばネタは山ほどあるのだけど(レビュワーの皆さんにより既出)一番ダメなのはTVの人間が闘いの設定を変えてしまう所だろう。いかにも近未来のシステムで火の玉は飛ばすわ プレイヤーの座標を変えるわ 獣を創造するわ、これではプレイヤーの戦う相手はTVの奴ひいては主催者ということになる。区ごとにサバイバルさせることによって地域同士を牽制させるという当初の意図から逸脱してしまっているではないか。TVの胸先三寸で勝敗が決まるのならヤラセだ。阿呆らしくて闘ってなんかいられないだろう。 各代表についている貴族(?)風のおエライさんも、自陣営を勝たせたいのなら教育係をつけるなんてぬるいことしないで、あのTVコントロール室を買収する方が早い。片っ端からライバルに火の雨を降らせりゃいいのさ。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2014-01-31 00:21:25)(良:1票) |
1395. シャーロック・ホームズ/シャドウ ゲーム
ロバートのホームズと、ジュードのワトソン。2作目でますます息が合い、まるで長年組んでいる夫婦漫才のよう。役者が楽しんで臨んでいる空気が伝わり、楽しいです。とんでもない変装姿を披露するホームズに呆気に取られるもよし、巻き込まれのワトソン夫妻に同情して笑うもよし。亡くなった想い人に気持ちを残すホームズの姿は泣けます。丁寧に作られた映像は今作も品があるし、ホームズの明晰な頭脳を伏線で張り巡らしての脚本も巧みです。娯楽作として堂々の安定度、次作ができたらきっと観ると思う私はすっかりファンであります。 [DVD(字幕)] 7点(2014-01-30 00:11:34) |
1396. ピラニア 3D
んー、こういう映画はどういう風に楽しめばいいのかなー。ワタシは明らかに場違いな客なのだが、エリザベスもドクもR・ドレイファスも出てるっていうんだもん。こっそり自宅で観賞したのだけども。ご丁寧に3Dってことはつまり映画館で観たらピラニアががーっと飛び出てきて、お姉ちゃんたちのおっぱいとか血しぶきとかも手に届いちゃうわけか。どうなのそれ。ベテラン俳優たちのプロ意識は見上げたものだった。リチャードは出て数分で死んでた。確認するひまもなかった。さらに一生懸命なのは前述していたレビュワーさんがいらっしゃるように、ゴマンと出てるエキストラの皆さん。水に浸かりながらえんえんバシャバシャやってたら身体疲れるだろうに、カメラが引いても手抜きなし。あ、でもはじっこに一人さぼり気味の奴をワタクシ見つけちゃいました。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-01-27 17:13:11) |
1397. アーティスト
良かったのはわんこかな。無声映画だから、ストーリーまでオールドファッションなのだろうか。サイレントではSFもマフィア抗争モノも豪華客船事故も無理なのか。白黒の濃淡はさすがに現代技術の映像だから滑らかで美しいものの、話が今さら観たいと思うネタじゃないので飽きちゃった。アカデミー会員の方々は、きっと“文化度の高い”フランス人に自らの映画史を評価されて喜んじゃったのだろうな。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-01-27 16:42:59) |
1398. キック・アス
《ネタバレ》 初めのうちはなんてダルい映画かと思った。デイヴのオタク描写が甘くって我が愛するナポレオン・ダイナマイトに比べてキレが無いんだ。この子ダサくないもん。顔も中途半端に可愛いし。ところが、忽然と現われたヒット・ガールことクロエ・グレース・モレッツの眩いこと!おお、誰だこの娘は。←だからクロエだって。弱冠11才にして、この表情の深みと菩薩の如き笑み。ニコラス父をからかう時の顔、見てみ?30才のような母性すら感じる。 もう中盤から“キックアス”どころじゃないよ“ヒット・ガール”でしょ。次々鮮やかに殺しまくる菩薩なんて初めて見た。女児にこんなことをさせるなんて・・という意見もあろうが、これはクロエ菩薩による悪者成敗のカリカチュアなので血生臭さが無いのだ。「カット!」で起き上がりそうだもん組織の連中。 全体的に、タランティーノと比べればだいぶ洗練度は劣るけどクライマックス、ヒット・ガールの父のリードで暗闇孤軍奮闘場面はかっこいい演出だった。C・G・モレッツ、いやあ凄い子がハリウッドにはいるもんだ。その後の仕事の充実ぶりも納得だ。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-01-27 00:12:06)(良:1票) |
1399. あの頃ペニー・レインと
《ネタバレ》 いや私はペニーはグルーピーだと思うんだよね。ブレイク前のバンドを青田刈りしてメンバーとうまいことやっちゃおう、という極めて志の低い女たちの一人。バンドの連中もまた、ビール一箱でよそのバンドに彼女らを差し出す賭け品にしちゃってる。全く美しくないではないか。ところがそこに、15才の初恋もまだのような少年ライターの純情フィルターをかけると、不思議なことに甘酸っぱい青春の一ページ的なオハナシになるのだった。この子のおぼこい感性が「あの娘はグルーピーじゃない バンドエイドだ!」と主張し、生死の境目でバンドメンバーも一瞬己を恥じる仕掛けまである。でもさ、ペニーにそんな純な成分がどれほどあったかねえと思うんだ。「あなたの想像より2倍は遊んでるわ」と自分でカミングアウトしてたし。モロッコに行って何かすべきことでもあるのかしら。世間の評価ほど、主役二人に入れ込めず瑞々しさも感じられずの観賞でした。電話で説教したオカンが良かったので1点プラス。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-01-26 23:47:47)(良:1票) |
1400. 華麗なるギャツビー(1974)
さすがはレッドフォード、タイトルに違わぬ華麗な立ち姿、しゅっとしてGreatだ。それだけじゃなくてレッドフォードが巧いのは、ギャツビーの内面を滲み出す演技ができていること。金ピカぶりは実は張子の虎で、中身は純情、純朴、愚直なまでに一途。夫とはっきり別れようとしないデイジー、その夫との三すくみ場面や、子供が予期せず現われた時の困惑と動揺。レッドフォードの澄んだ瞳からは全く計算高さを感じない。謎めいたギャツビー氏のキャラクターがだんだんと見えてくるにつれて、客の気持ちはレッドフォードびいきの、デイジー憎しになってゆくのだった。 ああギャツビー、なんであんな女に惚れるかね?見る目が無さ過ぎる・・男子校出身なのか女のきょうだいがいないのか。いや激しい貧乏コンプレックスか。切なく絢爛な映画でありました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-01-26 18:11:52) |