1. 逃亡地帯(1966)
リリアン・ヘルマン脚本ということでの鑑賞でした。 ババーの心境がさっぱり分からず、人間関係の描かれ方も薄いもので惹かれません。 単に、当時アメリカ南部住人お馴染みの〇チガイっぷりをこれでもかと見せつけるものでウンザリです。 マーロン・ブランドはちょいちょい出てきてうろうろしていてボコられメイクがこれ見よがしで、中途半端さに白けます。 ミリアム・ホプキンスをはじめ有名どころ出演に見合わない凡作でした。 [インターネット(字幕)] 3点(2025-05-28 13:40:21) |
2. 女系家族
《ネタバレ》 初見、原作未読 敬愛して止まない山崎豊子さん原作なので、起承転結は保証されています。 どう演出してどう演技するか。 俯瞰で捉えた重厚な屋敷で格式を感じさせますが、中で暮らす面々の金の亡者ぶりがイヤになるほど描かれています。 愛人に対する常軌を逸した憎悪も自分の取り分が減るのが一番の理由。 若尾文子がニヤッとするショットに話の先行きが見えました。 「お父さんちゅうたら、生きてる内は何も出来んと死んでからびっくりするような事やってのけはった」 写真でしか登場しなかったお父さん、入り婿の悲哀というよりも、情けなさが浮き彫りにされていました。 MIPは浪花千栄子さん。南河内ご出身でオロナイン軟膏ニッポンのお母さんとは真逆の歯切れ良い一言一句での悪辣ぶりが強烈過ぎます。 中村鴈治郎、田宮二郎、北林谷栄も含めた延々と続く泥仕合を堪能出来た傑作です。 [DVD(邦画)] 9点(2025-05-16 23:58:41) |
3. ハイウェイ
《ネタバレ》 控え目で愛情豊かなリー・レミックに見惚れました。そんな彼女を絶望で気絶させるマックィーンのダメ男っぷりが強烈。大体ナイフを何時も所持してるってところから駄目ですわ。歌ってましたが声が彼じゃ無いように聞こえました。 キャスト、スタッフ共に一流どころが参加していながらの微妙な出来が残念。 [インターネット(字幕)] 5点(2025-05-09 22:08:59) |
4. 危険がいっぱい
《ネタバレ》 アラン・ドロン、ヤクザのボス妻に手を出して命からがら逃げおおせるまで迫力満点。そこからヤクザに代わって屋敷の2人+1人と猫1匹との絡みも目が離せない。世間を舐め切った果てがこれまたお見事。ドロンは言わずもがなでジェーン・フォンダの瑞々しさにも惹かれるところ。ラロ・シフリンの音楽が虚無感をかきたてておりました。 [インターネット(字幕)] 8点(2025-05-08 17:10:32) |
5. リリス(1964)
ハックマン映画デビュー作。終盤の1シーンで物語上居ても居なくてもというチョイ役だったものの眼力というか面構えはなかなかのもの。 ウォーレン・ベイティ、ピーター・フォンダ、ジェシカ・ウォルター、ジーン・セバーグ等の若き日の熱演も観れます。 精神病院を舞台に患者と作業療法士と病院職員の日常が描かれており、人の心の有り様の生々しさが印象深いものでした。 [DVD(字幕)] 7点(2025-04-05 13:41:53) |
6. 西部に賭ける女
アンソニー・クイン&ソフィア・ローレン 共にオレ様&ドヤ顔が封印された肩の凝らない役柄。薄味が過ぎた感もありますが起承転結楽しめた作品です。 [DVD(字幕)] 6点(2025-03-23 15:45:22) |
7. 恐怖の足跡
知識皆無での鑑賞。 白塗り男は出てくる予感通りに登場して怖かった。 三途の川を渡る事に考えが及んだ哲学的で(大げさかな)不思議な作品でした。 後の多数の著名な監督が影響を受けた作品だというのに 無限へぇ であります。 [インターネット(字幕)] 7点(2025-02-18 01:00:29)(良:1票) |
8. 戦うパンチョ・ビラ
三大スター共演に釣られて鑑賞。 ユル・ブリンナーと分かるまでかなりの時間がかかりました。何時ものキリリッとした眼差しが髪と髭のせいか感じられなく残念。 ロバート・ミッチャムの立ち位置がよくわからないキャラに、メキシコ人を見下した感が見えたのはアメリカ映画ならではかと思うのは考えすぎか。山賊の本性を示すチャールズ・ブロンソンが三人の中でピカイチでありました。 天下取りの戦いは傍観者の目には眩しく映った見応えある作品でした。 [DVD(字幕)] 6点(2025-01-03 12:44:37) |
9. リトル・ショップ・オブ・ホラーズ(1960)
お目当てジャック・ニコルソン。出演しているのを忘れた頃にご登場。 いやぁ若い! マゾっぷりでのイッちゃった目つきは後の怪演を彷彿させ、監督の目にもとまったと思われます。 お宝映像でした。 起承転結は理にかなっていて飽きずに観られ、興味深かった結末が「へぇ、そう来たか!」なかなかのものでありました。 本作が撮影2日というのに、湯水のようにお金を使って会社を潰した監督を思えば、コーマン監督の手腕に拍手であります。 [インターネット(字幕)] 7点(2024-12-28 18:44:18) |
10. 終身犯
《ネタバレ》 本来なら国家公務員を殺害した2回目の犯行で縛り首になるはずが、母親の嘆願で終身刑になるのに「ホントに?」 独房住まいに飼い殺しの人生を送るのか「まぁ、生きてるだけで丸儲やね」 1羽の雀の世話を始めて「暇つぶし出来て良かったね」 ここから、事実は小説よりも奇なりを地で行く展開に釘付け「この人サイコパスの部類なのか、それにしても凄過ぎる!」 ネヴィル・ブランド=変態役、私的先入観を覆す味わい深い演技にオスカーを授けて欲しかった。+1点 他の共演者も素晴らしい。 2人の将来を奪い去った罪への更生は刑期を勤め上げる事に尽きるでしょう。 更に自身の余生において仮に独りぼっちになったとしても、何か打ち込めるものがあれば、癈人にならなくて済むのを実感させてくれました。+1点 忘れ難い秀作です。 [インターネット(字幕)] 9点(2024-11-10 09:05:27) |
11. グラン・プリ(1966)
車載カメラ搭載の迫力あるレース映像に魅入りましたが、結構な長さに「幻の湖」がチラッと浮かび「あんなク〇映画思い出したらアカンがな!」慌てて打ち消しました。シートベルトすら無い命懸けのレーサー達が金の為でなく好きな仕事で一番を目指す生き甲斐の為に奮闘する姿が眩しく映りました。本田宗一郎さんをモデルにした(かな?)ヤムラを演ずるハリウッドデビューの三船敏郎の敗戦国の卑屈さを微塵も感じさせない背筋ピーンと伸びた姿が嬉しい。+1点 エヴァ・マリー・セイント、アドルフォ・チェリの存在感も好感。 ロマンス部分が不必要とは思えませんがもう少し短くて良かったかと思えますが、ジョン・フランケンハイマーの記録映画としても1級の力作です。 [DVD(字幕)] 8点(2024-09-07 09:15:32) |
12. ワン・ツー・スリー/ラブハント作戦
ベルリンの壁建設ドンピシャのタイミングで作られた本作でのビリー・ワイルダー監督が東側と西側陣営に向ける冷ややかな視線は真骨頂。監督特有のユーモア部分のまろやかというかマッタリしたところが感じられなかったのはジェームズ・キャグニーの存在に依るところが大かと。 出世欲に取り憑かれたコカコーラ西ベルリン支社長を演ずるキャグニーは、お顔体型共に62歳相応にふっくらしているものの、台詞回しと眼力は往年と変わりなく、超ハイテンショントークでの出ずっぱりな姿に感動しきり。いやぁ物凄かった。 半切りのグレープフルーツを手にするのに「民衆の敵」の迷?シーンが蘇ります。 キャグニーに合わせて他のキャストもキビキビしており、展開も超怒濤、剣の舞が更に拍車をかける。 結末のオチがこれまた素晴らしい。キャグニーのホロリとした直後のコーラを手にして「シュレマーァァァァァ」は最高!!! 惜しかったのはホルスト・ブッフホルツ演ずるオットーで、肩に力が入り、過ぎたるは及ばざるがごとし、だったところが-0.1点。 壁封鎖のタイミングの良さで当時はヒットしなくて後年に再評価を受けたという本作は、ドタバタコメディとしてワイルダー作品としてキャグニー出演作として紛れも無い傑作です。 [DVD(字幕)] 9点(2024-05-27 01:14:29)(良:1票) |
13. バンパイアの惑星
59年前というのを割り引いてもセットもキャラクターも話もモッサリしていて興に乗れずにお開きとなり、「ラビッド・ドッグス」の監督にかけた期待はペシャンコになりました。残念。 [DVD(字幕)] 4点(2024-05-27 00:05:48) |
14. 求むハズ
《ネタバレ》 ヘンテコな邦題でソフィア・ローレン、ピーター・セラーズ、ヴィットリオ・デ・シーカとくればドタバタギャアギャアコメディを想像して乗り気無く鑑賞。アラステア・シム、デニス・プライスも出てるのに、ちょっぴり期待。この時代のイギリス映画というのに気づき座り直す。ローレンのギャアギャアぶりは抑えめながらもイライラッ、相手をするセラーズ(インド人医師・・・インドって、ついこの前・・・)の石部金吉具合が彼以外に出せない味わいで、こちらにもイライラジリジリと。 バーナード・ショーの原作だという起承転結が見応え満点。デ・シーカが自分の店を持ちたいというシーンが人の価値観幸福感について考えさせられる印象深いシーン。 展開での重要シーンにもれなく顔を出すアラステア・シムも魅力たっぷり。デニス・プライスもやっぱり素敵。これにて一件落着な結末が心地良し。 特筆もののローレンのファッションショーさながらがらの着こなし+1点にいちいち惚れ惚れと。衣装担当はピエール・バルマンでありました。 観て良かったと心底思える快作です。 [DVD(字幕)] 9点(2024-03-27 20:02:56) |
15. オーシャンと十一人の仲間
決行までのテンポの悪さにダレる。アッサリとした決行模様に何一つ盛り上がれず。 そんな時でのジョージ・ラフトご登場に(嬉嬉嬉)1シーンのみではありますが、流石にホンモノの静かな迫力がありました。 そこから結末まで別のスタッフによる脚本演出かのようで結構ワクワクさせられました。 [DVD(字幕)] 7点(2024-03-27 18:39:04) |
16. 逢う時はいつも他人
カーク・ダグラスなので押しの一手は想像通り。ホームドラマのような収まるところに収まった結末がなんだかなぁ。 以下余談 ♪パパ パパパッ パパーパパパ パパ パパパッ♪ (能面のような顔でのバスガイドさんのような手の振り付け) 遭う時にはいつでも他人の二人 小学校3年だったか4年だったかよく物真似してました。 改めて金井克子さんの動画を拝見して趣のある歌詞にリプレイタイムでありました。 [DVD(字幕)] 6点(2024-03-25 22:46:49) |
17. ロバート・デ・ニーロの ブルーマンハッタン/BLUE MANHATTAN II・黄昏のニューヨーク
デ・パルマ、デ・ニーロに釣られての鑑賞。 で、なんじゃこりゃ、以外言いよう無く。 大スター、名匠がここからスタートしたというのに1点を。 [DVD(字幕)] 1点(2024-03-25 22:16:34) |
18. パーティ
(屋外シーン6点+屋内シーン1点)÷2-ヘンリー・マンシーニ作品0.5点=3点。 屋内シーンでのピーター・セラーズがひたすらに気色悪く笑えない。 インド人設定ですが、無意味にニヤニヤするところは監督のインド人認識なのか、違いますよね。 野暮な物言いなんでしょうが、率直なところです。 [DVD(字幕)] 3点(2024-03-22 03:00:11) |
19. ある戦慄
《ネタバレ》 マーティン・シーンのデビュー作にしてそのチンピラ胸糞具合はなかなかのものでありました。 乗客に順番に絡むネチネチぶりと、各人の触れられたくないものがあぶり出される姿に胃が痛くなりました。 幼女に迫るところで「もう観てられん!」リモコンを手にした途端の展開に溜息が。 私がそこに居たら・・・・ 奴等に一言も言えなかったでしょう(恥) ただ、助けてくれた人への感謝と怪我の心配はしてたでしょう。それすら出来ない皆にドン引きです。 あれだけの騒ぎの中最後まで寝てた酔っ払いは、何かを象徴しているのか いろいろ考えさせられる作品です。 [DVD(字幕)] 7点(2024-03-19 01:28:46)(良:1票) |
20. フィニアンの虹
フレッド・アステア69歳、崩れていない体形、衰えていない身のこなし、凄いとしか言いようが無く。 監督がコッポラというのに100へぇ。 1週間前に観ましたが話が頭に入って来ず、アステアじゃなかったらリタイア確実、当然ながら殆ど忘れてしまいました。 [DVD(字幕)] 4点(2024-03-18 02:37:22) |