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コメント数 15
性別 男性

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1.  ハート・ロッカー 《ネタバレ》 
当然、戦場に行った経験はないんだけど、一瞬、その場に居るような錯覚というか、現場を目撃しているようなリアリズムが感じられた。それは、単に、戦場を詳細に再現しているというだけでなく、雰囲気みたいなものだ。例えば、砂漠での戦闘シーンは、面白みとか、手に汗握るといった、戦争映画の要素がまったく欠けているが、実際の戦闘はこんな感じかもしれないといった納得感がある。人間爆弾の少年の描写や関係者を捜しに行くシーンなんかも、全体のストーリー構成からは必要性に疑問が出そうだけど、その違和感が、逆に現実の話として感じられる要因になっている。現在も続く悲劇を、感情を抜きにドライに見つめたような気分だ。
[DVD(吹替)] 8点(2010-11-09 15:18:49)
2.  シャッター アイランド 《ネタバレ》 
確かに、宣伝がミスリードした例になるかもしれない。原作は未読なんですが、失踪した患者を捜し病院の秘密を暴くために島を訪れるという設定では、あの宣伝方法も仕方ないという感じもする。例えば、異常な事件で逮捕した犯罪者を患者として送り届けるというような設定だったらどうだろう。宣伝も違った形になるだろうし、あのラストが生きてくるんじゃないかな。それでも、現実と記憶のコントラストの描写は見事だし、強制収容所のシーンは気分が悪くなるぐらい凄惨さが出ていた。秘密めいた島の雰囲気や謎解きのわくわく感も味わえる。レオをはじめとして役者の演技も見事だ。見て損はしないよ。
[DVD(吹替)] 7点(2010-11-09 14:38:09)
3.  オーケストラの少女
ディアナ・ダーヴィン演じる娘のパッツィが、とにかくうるさい。しかも、人の話を最後まで聞かないうえに、勝手に決めつけて後先を考えずに行動してしまう。こんな娘を持つ父親に同情を禁じ得ない。父親への愛情はたっぷりとあるようだが、この性格と相まって、かなり、うっとうしい。父親を演じるアドルフ・マンジューが時々みせる困惑の表情が、演技とはいえ泣かせる。これじゃあ、本当の事を言うのも、ちゅうちょするよ。しかし、この娘は、ストコフスキーも認めるほど歌はプロ級にうまい。この点は多少うらやましい。
[DVD(字幕)] 8点(2010-09-24 14:23:12)
4.  スポイラース(1942)
マレーネ・ディートリッヒの魅力に満ちたバディと身のこなしを堪能できますね。足はあまり拝見できませんでしたが、華麗なドレスに引き立つスタイルは、字幕を読むのも忘れるほどでしたよ。まだ、彼女の何処が魅力的なのか疑問の方はぜひご覧いただきたいですね。必ずや、納得するだけでなく、ファンになることでしょう。なにしろ、続けざまに数回見たんですが、字幕を全部読んでいないため、ストーリーがまだ完全には理解できていない状態ですよ。それぐらい魅力的なんです。
[DVD(字幕)] 7点(2010-07-30 17:01:32)
5.  パッチギ! LOVE&PEACE
評価が低い人のほとんどが、理由に事実と違っている事をあげているけど、少しがっかりだ。これは、歴史教科書ではない。同じように、日本人が好きな司馬先生の小説に対し、まるで鬼の首をとったといわんばかりに、事実と違っている点を指摘する人がいる。たとえ、そうだとしても、司馬先生の小説としての価値は変わらない。司馬さんが作った龍馬像への批判的な意見に対する黒鉄さんの言葉を借りれば、「ストライク、ボールの判定に興味はない」ということだ。これは映画だ。傑作のよびごえ高い前作をしのぐ会心の出来だよ。差別や家族の難病に苦しめられながらも力強く生きていく一家を、そのルーツを絡めながら描いている。前作に比べ、主人公達が大人になった分、キレまくっていた若いパワーが落ちたのは確かだが、分別と我慢が身についた分、情が全面に出てきた気がする。
[DVD(邦画)] 10点(2010-06-07 15:17:00)(良:1票)
6.  ユー・ガット・メール 《ネタバレ》 
ありそうにない偶然を楽しく味付けした感じだ。映画としてはなかなかだけど、気になったところは、メグが最後まで気づかなかったっていうところだな。所々で、もしかしてっというメグが考えるシーンがあったら、深みが増したとおもうな。反対にトムが相手が誰か解ってから、相手が信頼しているメルともを離れて、憎まれ役のままアタックしていくシーンには男を感じたよ。顔が見えない安心の中で相手の気に入る理想像を周到に準備できる立場から、顔をつき合わせ自分をさらけ出す状況での勝負は、確かにリスクは大きくなるし、逃げ場を絶つ覚悟が必要になる。まあ、兎に角、世の中、偶然に泣いたり笑ったりはあるよな。つい、運命や必然を信じたくなるのも誰しもだろう。それが人生か。
[地上波(字幕)] 7点(2010-03-06 22:49:24)
7.  セント・オブ・ウーマン/夢の香り 《ネタバレ》 
かつては、こういう作品をみるとオドネル君に自分を重ねるところなんだが、最近は、パチーノと自分をくらべているようになった。歳なんだな。確かに旨いなあ。オスカーは納得だ。年齢とか立場を超えた友情と影響しあう関係は、現実には難しい。だけど大事な事なんだよな。自分では気づかない事とか、ないものを持っている存在は貴重だからな。自己中心的な頑固親父になったパチーノの心情はよくわかる。軍隊でのエリートコースから外れ、失明して退役。家族にも理解されず、厄介者扱い。このまま派手に自殺でも。しかし、偶然に出会った世間の不合理な仕打ちに潰されそうな純粋な若者を前に、黙っちゃいられない。お前は何も悪くない。正義は負けるわけがないだろうが。いやあ、スカッとしたな。べたと言えばそうだが、涙が出たよ。これを観て以来、自分を振るい立たせるため「ハアッ!」と叫んでいる。
[DVD(字幕)] 9点(2010-01-24 22:22:36)
8.  隠し剣 鬼の爪
良かったんだけど、不満もあったな。原作が同じ作家なんだから「たそがれ・」と雰囲気は似てくるのは仕方ないとして、登場人物が特に同じでもないのに、たそがれパート2的な印象は何とかならなかったのかな。設定を少し変えても良かったと思うよ。主人公が朴とつな中にもユーモアとか志をちらっと見せると全然印象が違うよな。シリーズものにする必要性はなかったんだし。それから、松たか子の起用は疑問だな。好きな女優なんだが、百姓の娘には見えないよ。武家のお嬢さんの役だよ、彼女は。あの役は美人である必要はないから、純情で控えめであれば、顔はそれほどでもなくていいよなあ。例えば、あの妹役の人(田畑智子さんといいます。)。そういう訳で、満点にできない惜しい作品だな。喜劇っぽい演出も、無いほうがいいな。面白いけど、作品が軽くなってしまう。まあ、そこは減点要素ではないが、控えたに越したことはないと思うよ。音楽はよかったなあ。
[地上波(邦画)] 8点(2010-01-11 22:42:06)(良:1票)
9.  小説家を見つけたら
住む世界が違う人とはなかなか理解しあえないよね。年齢、人種まで違うのに、かけがえの無い友人になるのも無理だな。そもそも知り合えないよ。でも、この映画はそれが無理なく進展していくんだから感激するよね。友達になる基準って何だろうと考えさせられたな。自分に必要な人とか一緒にいたい人なんていうのは確かに当たっている。でも、それでも漠然としているよね。自分自身をさらけ出して付き合ってくれる人ということなのかなあ。ショーン・コネリーはこういう役をやったらぴか一だね。オスカーは取っているし、貫禄があるというか、画面に安心感を与えているね。演技の旨さというより存在感かなあ。見終わって心地よい余韻が残った。この監督は、こういう若者の人生の分岐点を描く作品が得意だよな。考えてみたら、知らず知らず皆そういう体験をしているのかな。だから共感するのかもしれない。
[DVD(字幕)] 8点(2010-01-10 15:11:49)
10.  学校
文部省推薦みたいな話かなと思ったけど違ったな。でも良かった。こういう話って、そりゃあそうだけどさ、という気にさせるもんだけど、素直にいい話だったよ。今、不況で失業者や自殺者対策が課題となっているけど、学歴社会や世の中の流れに乗れない連中はけっこういるから、そういう対策も必要だよね。ただ学校作ればいいという訳ではなく、中身だよね。先生の質かな。実際、ヤンキー先生みたいな人がいるんだし。世の中に適用できなくて、犯罪や自殺に走る人たちの駆け込み寺みたいな所がいるよ。夜間中学もそのひとつだよな。世の中は、外国人にもやさしくない面があるよね。文化が違うと理解しにくいなあ。甘やかすという意味ではなくて、お互いを尊重するという事だろうな。ルールはルールとして、偏見や差別をなくすっていうかさ。このシリーズが楽しみになった。食わず嫌いは良くないね。それが偏見ていうことか。
[DVD(邦画)] 8点(2010-01-10 14:32:20)
11.  たそがれ清兵衛 《ネタバレ》 
田舎の武士のつつましい生活観がいいね。「おぬしほどの男が・・」という友人のセリフがあったが、どんな時代にしろ、他人から見たら出世できる才能があるのに、それを望まない人っているよね。逆に才能ないのに上に行きたがる奴も多いけど。実際、幕末から明治という時代は、立身出世が男達の常識みたいな雰囲気があるし、それは否定しないけど、だから余計に主人公の生き方がクローズアップされるよね。他人は、もったいないと思いながら内心馬鹿な奴とも感じている。そういう意味では、不評だけど最後の岸惠子のセリフが活きていると思うな。父は幸せだったと娘が思ってくれただけで十分なんだよ。娘達のために犠牲になったと言わず、それが父の望んだ生き方だというのがね。ところで、アカデミー賞とってほしかったな。こういう日本的な感覚は欧米人に受け入れられにくいのかな。チャンバラ場面増やしたら取れてたかもしれないけど、それじゃあねえ。宮澤りえはいいね。何で貴乃花は結婚しなかったんだろう。
[DVD(邦画)] 9点(2010-01-10 14:05:17)(良:1票)
12.  ゴジラ(1954)
ゴジラ映画は何作もあるけど、この作品と他の作品は明らかに違っている印象を受ける。おそらく、第2作目からこの作品の手段であったものが、目的になってしまったことが大きな要因なんだろうな。つまり、架空の怪獣を登場させることで表現しようとした、戦争による悲惨な過去の反省と核兵器の拡大による不安な未来への警告が、他の作品にはない重々しい雰囲気を出しているんだけど、手段であった架空の怪獣のリアルな表現が2作目からは目的になってしまったんだな。そこが決定的に違っている。ハリウッド作のものも例外ではない。特殊技術が優れていたことが災いしたのかもしれない。ところで、顔のごつごつが似ているというので松井をゴジラと言っているが、かわいそうだろう。顔は本人ではどうしようもない。どっちかと言ったら親の責任か。まあ、でも似ているな、確かに。
[DVD(邦画)] 10点(2009-11-18 23:29:59)
13.  危険な情事
この映画を見て「浮気なんかするもんでない」と思った貴方は真面目な方。「相手は選ばないといけない」と思った貴方は不真面目な方。「今までこんな相手はいなかった」と思った貴方は運の良い方。
[ビデオ(字幕)] 7点(2009-11-17 23:04:51)(笑:1票)
14.  死ぬまでにしたい10のこと
題材は重い。おそらく邦画で作ったら、すごくお涙頂戴そのまんま、という感じになっていただろうな。でも、これだけサラっとしているのは、製作者のセンスを感じる。ハリウッドじゃないからかな。デボラ・ハリーは昔ロック歌手やっていただけあって、しぐさや目つきに、片鱗を見せているね。私がそう感じただけかな。邦題の言いたい事はわかるんだが、センスが無い。そういうタイトルにしたいんなら、せめて「生きている間にすべき10のこと」ぐらいだろう。
[DVD(字幕)] 9点(2008-03-16 22:20:06)
15.  バック・トゥ・ザ・フューチャー
まあ標準以上は確かなんですが、これがベスト1というのが何と言うか、正直信じられなくて。良い作品ではありますがね。SFでありながら家族の話や友情の話であり、自分自身のルーツ探しの冒険旅行という所が共感を呼んでいるのかなあ。ハラハラの連続でハッピーエンドも良い印象すかね。犬も良い。
[ビデオ(字幕)] 7点(2008-03-15 23:13:32)
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