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積木くずし のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 積木くずし
製作国
上映時間111分
劇場公開日 1983-11-03
ジャンルドラマ,青春もの,実話もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 描き方やパンチ音の派手さに時代を感じさせますねぇ。そして時代を感じさせるのは内容的にもそうで、
主人公の女の子は明らかにシンナー中毒と化してる。なのに完全に家庭で問題を解決するよう周辺が務めてるのに違和感があります。
単なる反抗期ならまだしも、シンナー中毒になってるのなら家庭の事案を超えてると思うけどなぁ。
本作では非行の原因はそれほどはっきりとは明示されてなく、父親が浮気してたからというようなシーンも
あるにはあるけどそれでいちいち非行になってたら日本中の子供がグレ者になってしまいすよ。
実際のところ、非行になったり不登校になったりすることに明確な理由なんてないことの方が多いんです。
個人的には、豊かになったこと、人々が都市に住むようになったこと、の2つの原因があると思っていて、
昔の子供というのは労働力でしたから、そもそもグレたり引きこもったりしてる暇なんて無かった。
そして全国津々浦々インフラが整備されて、みんな都市に住むようになった。農村に住んでいた頃は、
何かあっても狐や狸の仕業にすればいい大らかな世界であったが、都市というのは全て人間によって作られた環境ですから、
完全にコントロール出来なきゃならない、出来ないものには責任が生じるという思考になっていく。
今は、あいつが悪いこいつが悪い、あれの責任だこれの責任だのオンパレードじゃないですか。
非行や不登校の責任追及をする前に、そういう世知辛い世の中に子供たちが嫌気をさしてるんじゃないのって思います。
児童虐待が増えるのもその関係で、子供というのは自然に近しい存在ですから本来コントロールなんて効かないものです。
でも全てをコントロールする都市で育った現代人は、融通が効かない存在に対する対処がわからない。だから虐待してしまう。
本作の時代、70年代から80年代にかけて、日本が豊かになりみんな都市に住むようになって非行だらけと不登校が増え出したのは
そういうことなんだと思ってます。駄文長くなりましたが家族三人の演技はとても真に迫るものがあって良かったです。
あろえりーなさん [インターネット(邦画)] 6点(2025-06-20 11:24:36)《新規》
その他情報
作品のレビュー数 6件
作品の平均点 4.33点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 2.36
このレビューの偏差値 53.00
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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