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活きる のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 活きる
製作国
上映時間131分
劇場公開日 2002-03-23
ジャンルドラマ,小説の映画化
レビュー情報
栄枯盛衰。一日たてば立場が逆転してしまうという、なにが起きても不思議ではない時代。映画はそういう激動の中国を舞台に、時代に翻弄されながらも尚且つ逞しく生きていく、どこにでもいそうなある家族の姿を中心に描いていく。次々と襲いかかる運命の悪戯。中でも「人の死」は身内や旧知の間柄の区別なく、実に唐突で呆気なく描かれていく。それは人生の流れの中のほんのひとコマに過ぎないとでも言いたげだ。象徴的なのは、娘のお産の一見ユーモラスでありながら結果的にはなんとも皮肉でブラックなエピソードが強烈で、まさしくこの時代が生んだ悲劇だと言える。それでも彼らは決して運命に逆らわず、むしろ甘受しているようでもある。そして終始、彼らの生活ぶりを克明に描いているという意味では「生きる」ではなく、やはり「活きる」というタイトルに大いに納得してしまう。数奇な運命を経て、それでもこれからも幾多のことがあって人生というものが流れていくということを暗示したラストに、爽やかな余韻を残して映画は終わる。ひたすら正攻法で丁寧に、そして少しも深刻ぶらず決してユーモアを忘れない。こういう作品を撮らせたらチャン・イーモウ監督のまさに独壇場だと言っていい。
ドラえもんさん 9点(2002-06-14 00:53:28)(良:2票)
その他情報
作品のレビュー数 60件
作品の平均点 7.45点
作品の点数分布
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6915.00%
7915.00%
82135.00%
91118.33%
1035.00%
作品の標準偏差 1.47
このレビューの偏差値 57.22
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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