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ラスト サムライ のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ラスト サムライ
製作国米,ニュージーランド,日
上映時間154分
劇場公開日 2003-12-06
ジャンルアクション,ドラマ,戦争もの,時代劇,歴史もの
レビュー情報
予想以上の素晴らしい映画でした。架空の人物である勝元が、明治十年の「士族の反乱」の姿を、上手く昇華して、伝えてくれている感じですね。また、多少違和感があったラストの平伏シーンですが、インディアンたちを皆殺しにしたオルグレンの過去と比較して、敵や滅び行く者への敬意を表する日本の文化を、端的に示した演出かと思います。ただ、そもそもオルグレンは武器商人との関わりから日本に来たのだし、日本政府は巨費を投じて近代軍備を整え、買い込んだ銃器を内戦に使ってるワケです。勝元との戦いも武器商人を潤わせてるだけ??? それを考えるとかなりムナシイです。が、とにかく、渡辺謙の圧倒的存在感がこの映画の根本を作ってます。映像も素晴らしい。小道具もイイ。日本が時代劇を作る際にテキトーにしてしまう部分(たとえばカツラとか衣装とか)を、きちんと作ってくれていて感涙です。あと、小雪が演じる「たか」の振る舞い(とくに前半)が、非常に日本的で、この脚本家は上手いなぁと思いました。もっち~さん、私が何となく感じた疑問を明確に教えてくれて有り難うございます!! 最後の決戦の時に勝元側に火薬が登場して、そうだよな~、維新前の日本だって火薬も鉄砲もあるんだよな~と思いました。あと「もはやサムライの時代じゃない」と言ってる側が、襲撃の際に、刀を振りかざしたり忍者の格好したりというのは変ですよね。あと、切られた「髷」を道ばたに捨てていくことは、旧い日本人なら絶対にしないぞ!! とか、サムライとは町人から見た言い方で、武士たちは「侍」と言い方を嫌っていたので、江戸期には自分たちに対して決して使わないし、少なくとも手習いに「侍」と書くことは有り得ないんだなぁ~とか、重箱のスミは沢山ありましたが。そんなことまで気になるほど、時代考証にお金を掛けてました。そして、勝手にボブと呼ばれてしまった見張り役って「日本一の斬られ役」の福本清三さんですよね。セリフが一つもないのに、素晴らしい存在感でした。真田広之は・・・・・・たぶん、外国の観客には「怖い」と思います。渡辺謙の風格に対して、出陣の舞とか見所は多かったけど、鬼武者風でしたから。あとは、勝元の言う「領地」がいったい日本のどこにあるんだ? という疑問を解明したいです。吉野の近くなのかな?
ルクレツィアの娘さん 8点(2003-11-23 14:45:59)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 675件
作品の平均点 6.85点
作品の点数分布
010.15%
160.89%
2121.78%
3263.85%
4294.30%
5649.48%
611016.30%
716624.59%
813419.85%
98412.44%
10436.37%
作品の標準偏差 1.91
このレビューの偏差値 53.17
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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