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《ネタバレ》 もともとは松田優作主演を想定して書かれた脚本、とのことで(映画化にあたり改訂されたようですが)、そう聞いてしまうと、さて、これを村川透&松田優作で撮っていたらどうなっていたんだろう、と思っちゃたりもする訳で、そういう「比較されるリスク」を負っての、監督・阪本順治、主演・藤原竜也による、映画化。いや、この時点ですでに、比較しようという気持ちにもブレーキが掛かろう、ってもんですが。
結果的に、村川&優作路線に無理に似せようともせず、だからと言って無理に避けようともしなかったのが、この作品の良かった点じゃないでしょうか。いくら似ても似つかぬ藤原竜也を連れてこようが、どうしたって松田優作っぽい部分も出てくるし、遊戯シリーズほどではないにしてもついつい、長回しのアクションをやってしまう。ほどほどに「あの頃」を思わせながらも、ノスタルジーのみに留めることなく、藤原竜也版の「今」を、体を張って、見せてくれる。普段のあの、演技が過剰になりがちなところも、この作品では何とか、持ちこたえています。 危険なスタントも多く取り込まれ、階段から転落したり、あるいは階段を滑り降りたり。くれぐれもケガをされませんように。 束ねたマッチで炎を噴き上げるようにしてタバコに火をつける、そのヤサグレ感。 政治的なテーマを匂わせるようでいながら、ラストはちゃっかりファンタジーのようにはぐらかしてしまうノリも気が利いてて(あんな場所に主人公が潜り込める訳がないし)、楽しく拝見いたしました。松田優作がどうの、などと気にする必要もないと思う・・・のですが、それでも、水川あさみをヒロインに迎えた松田優作作品というものは、ちょっと見てみたかった気もします。。。 【鱗歌】さん [インターネット(邦画)] 7点(2025-05-03 08:35:15)
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