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《ネタバレ》 ウチの子供(大学生)の話では、高校の物理の時間に、この作品の終盤だけを見せられた、とのこと。私はずっと「高校物理の力学を勉強するのなら、綾辻行人の『殺人方程式』を読みなはれ」と言ってたんですけどねー。とにかく、楽しんで勉強できれば、それが何より。
劇場版コナン、第5作ですか。前作の『瞳の中の暗殺者』と比べると明らかにアニメーションの緻密さが上がってますね。手が込んでます。背景の人物が全く動かないなどのリミテッドアニメ風の部分は多々見られますが、陰影の描写は細かくなり、髪が風に揺れる描写なんかも目を引きます。一部のシーンでCGも活用。 劇場版コナンのお約束、と言ってよいかどうか、例によってミステリよりも活劇への指向が強くはあるのですが、トリックや論理性のところは弱くとも、フーダニットないしホワイダニットの面では、バカミス寸前の「ちょっといい味」、出してるんじゃないでしょうか。 活劇の面で言うと、パーティ会場、ヘリポート、展望エレベータ(すぐ横で爆発!)、、、と明らかに『タワーリング・インフェルノ』が意識されていて、ウチの子供も「既視感しかない」と笑っているのですが、さらにホースでダイブ、という露骨な『ダイ・ハード』。でもって、ツインタワー? 自動車? そりゃ『ブラックライダー』じゃないのかよ、と思ってたら(ワイスピSKY MISSIONよりは先だけど)、さらにそこに『ルーキー』風味が加わるという、、、 さすがにここまでくると、単に「引用」とか「オマージュ」とか言うレベルを超えていて、ちょっと気が引けてきてしまうんですけどね。 でもまあ、盛り上がりには事欠かないし、イヤミにならない程度にうまく仕込まれた伏線も、物語のまとまりに貢献しています。いいんじゃないですか。力学の勉強にもなるし。 顔写真を撮ったら10年後の顔を予想する、という装置が出てきて、阿笠博士の10年後が今と全然変わらん、とか言ってイジられてるんですけど、いえいえ、アンタたちだって、10年後も20年後も、小学生のままですよ。 【鱗歌】さん [地上波(邦画)] 6点(2025-04-06 08:35:08)
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